kumatoraさんの映画レビュー・感想・評価

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流れる(1956年製作の映画)

4.1

昭和女優アベンジャーズみたいな超豪華キャストで有難い。全員魂でぶつかり合っててクラクラする。ただしセリフが聞き取れなくてストレス

そしてなんかそんな気がしてたが最後やさぐれた杉村春子が全て持っていき
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乱れ雲(1967年製作の映画)

3.4

カラー成瀬

さだまさしの「償い」みたいな展開だと思いつつ、そこから男女のドラマへとなっていく様は流石にかなり無理があるように思えた。加山雄三がカラッとしすぎてて笑ってしまう(初夏のシーンはエンジン全
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大学は出たけれど(1929年製作の映画)

3.0

サイレント映画初めて観た
今の時代でも余裕で通用するテーマだし、田中絹代が若い!! 95年も前の映画が観られる有り難さを噛み締めました

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

4.0

加東大介が古谷実の漫画に出てきそうすぎてもしかしてモデルにしてたりするのかなと思うレベル 本当名バイプレイヤー

高峰秀子は困ったり辛そうな顔してる時が最も輝いて見える。森雅之と組んでるとより際立つよ
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ハズバンズ(1970年製作の映画)

3.8

男を捨てたくなるほど不快なシーンの連発で参ったが、目が覚めるほど奇跡みたいなシーンも多くて参った。特に雨のロンドン…
良くも悪くも毎回見たこともないような作品を作る

エキサイトする長回しと急に異様に
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宗方姉妹(1950年製作の映画)

3.8

昨日見た「山の音」と同じく暗い…そしてラスト余韻を残して終わろうとするが、この先どうしたって暗雲は晴れないよなとしか思えず何とも言えない感情になった

何度か繰り返される「新しいってことはいつまでたっ
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山の音(1954年製作の映画)

3.6

「めし」の原節子上原謙コンビのより関係性悪化Verという感じで、全体的に登場人物もノンデリ大集合…いつ乱闘に発展してもおかしくないだろというぐらい心ない言動の連発でなかなか辛くなった

でもラストカッ
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乱れる(1964年製作の映画)

4.2

終わり方が衝撃的かつ唐突すぎて唖然とした…なんかもう…ええ…だった

前半30分は伊丹十三のスーパーの女にも似た何かを見せられ、主題がつかみきれず眠たかったが、途中からはあっという間だった

「めし」
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アメリカの影(1959年製作の映画)

3.3

カサヴェテス監督デビュー作
ビッグトラブルの後に観るとギャップがすごい

ヌーヴェルバーグぽさをかなり感じたが、上映年代からしてヌーヴェルバーグに対するアメリカからの回答的な側面があるのだろうか

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ピーター・フォークの ビッグ・トラブル(1986年製作の映画)

3.2

途中からこち亀見てる気分になった…凄まじいバカバカしさ

足の裏くすぐるとことイワシ酒

これがカサヴェテスの遺作かと思うとだいぶ面白い

稲妻(1952年製作の映画)

4.3

前半はそこそこムカムカさせられるが後半何から何まで全てがよかった

世田谷の下宿先で出会う大家さんも兄妹も夢みたいな人たちで最高。羨ましい 香川京子若い

長すぎる蕎麦に笑いながら涙が出そうだった 今
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噂の女(1954年製作の映画)

3.5

赤線地帯同様、遊郭を舞台にした溝口健二作品。字幕オプションないと辛い…

久我美子様の黒ワンピース姿が麗しすぎる。そして顔が小さすぎる。ハサミの修羅場シーンで座りながら睨みつけるシーンが印象に残った
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チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

4.2

激渋映画

いつものようにカメラは演者の顔に接近するのだが、チャイニーズを暗殺するシーケンス以降は接近しているばっかりに周りの状況が読み取りづらく、張り詰めた空気が鑑賞者側にも伝染する。これホラーゲー
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浮雲(1955年製作の映画)

4.6

美しかった過去を捨て去ったり捨て去りきれなかったりする男女たちの退廃的なドラマ
輝かしい思い出に縋り続ける感じ、わかってしまう
同性ながら冨岡の色気が伝わってきて腹立つ。そっけないクズ男はモテる
むち
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めし(1951年製作の映画)

5.0

初成瀬巳喜男良すぎて倒れそう

原節子のモノローグのトーンで泣いてしまう。ラストの語りも旧時代的だし、はたしてこの夫婦の未来が本当に明るいのかとか色々あるけど、話し方と寄り添い方で決壊してしまった
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ヴィトゲンシュタイン(1993年製作の映画)

3.0

ヴィトゲンシュタインの伝記映画
哲学の素養がないから雰囲気で観てしまったが、大人が一斉に面白めのリズムでまくしたてる聖徳太子的なシーンがかなり面白く、巻き戻して見てしまった

あからさまに低予算すぎて
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地獄(1960年製作の映画)

2.3

後半パートの地獄描写は時々おもしろい絵もあるが、観てるこっちも地獄だった 煩悩の数ほどツッコミどころが多くて疲れる。全員一生名前呼んで叫んでるだけで笑ってしまう 娘と平行してクルクル回ってどうするんだ>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

5.0

スゲ〜

自分のための映画だった

15秒毎に態度が変わるペトラ、所有を迫るペトラ、電話をカーリンからのものかもしれないとすぐに取ろうとするペトラ、なんてことのない連絡で依存から解き放たれるペトラ、全
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グロリア(1980年製作の映画)

4.3

アウトローの女性と子供の逃避行。ギャングから逃げつつ徐々に母性に目覚めるアウトロー。全員好きなやつだと思う。

ジーナローランズが今作でも圧倒的。格好いいにも程がある。フライパンゴミ箱に捨てるシーン笑
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ザ・ガーデン(1990年製作の映画)

4.2

初デレク・ジャーマン。映画というよりMVを観ている感覚。スミスのMV撮ってるらしいので後で観る。ニルヴァーナのHeart-Shaped BoxのMVはこれが元ネタなのか?というぐらい似ているところがあ>>続きを読む

クラッシュ(1996年製作の映画)

4.0

ヘア解禁ニューマスター版!!と書いてあってそうか〜という感じで再生したがおもろかった

ジュリア・デュクルノーの「TITANE」をすぐに連想したのでかなりこの作品に影響受けてそうだなと思った

カーク
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風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.5

階段へ突き落とすシーンヤバすぎて声出た
しかもお前が落としといて勝手に一人でバッドなってその後なんかいい感じの和解風になってるのどうなってんだ
普通に引きまくったけど、田中絹代が後ろに回した手が徐々に
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

4.0

小津のテーマであるところの家族の解体が描かれ、親族の不義理の連続で観客を大いにイラつかせた後、佐分利信の説教でスカッとジャパン
みたいな映画
毎回どの作品も小波のようにじわりじわりと心動かされてきたけ
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

5.0

高カロリーすぎてグッタリしたが物凄い作品を観た
ジーナローランズとピーターフォークの怪演がえげつない
妻以上にぶっ壊れている無神経な脳筋夫に序盤から何度もイラつかされたし、妻のサービス精神(?)ゆえの
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父ありき(1942年製作の映画)

3.9

流石に戦時中の作品となると雑音でかい。状態が悪いのか食い気味のカットチェンジもあるし、聴き取れないセリフはとことん聴き取れない。が、案外どうにかなった

列車の中での息子の最後の台詞に心打たれ込み上げ
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長屋紳士録(1947年製作の映画)

3.8

1947年…戦後から僅か2年
東京の街も焼け跡が目立つ

ラストおばちゃんが泣き出した理由を聞いてこっちも泣きそうになってしまった
なんかもう立ち振る舞いといい雰囲気といい国民のお婆ちゃんという感じだ
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フェイシズ(1968年製作の映画)

4.0

カサヴェテス初鑑賞かと思ったら前別のやつ観てた。ラストの階段シーンが良すぎて一気に0.5ポイント上がった……凄い

みんなキレどころも笑いのツボもサッパリわからないし、顔のクローズアップがひたすら抜か
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早春(1956年製作の映画)

3.9

いつの時代も男達は悲しい生き物だな…と思った
いつもの縁談云々のパターンではなく、不倫が描かれていてなかなか異色でホラーな作品。緊張感も強い。
手を出してしまった時の扇風機描写が妙に怖い。扇風機があん
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ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

3.7

ビルマーレイが元カノ5人に会いに行く物語。いわゆるオフビートさと無気力なビル・マーレイの組み合わせが心地よく、ゆったりしているけど体感時間がかなり短く感じて楽しかった。エチオピアのBGMもいい塩梅。パ>>続きを読む

彼岸花(1958年製作の映画)

4.7

カラー小津作品見るのはこれで最後だけど本当に素晴らしかった。一番好きかもしれない。
(原節子と杉村春子いないと少し寂しいけど)
やはりこの頃から家父長制へのアンチテーゼあるいは問題提起の意識があったの
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

3.6

キャストは豪華だがなんかちぐはぐとした印象を受けたし、いつもの作風となんか違う
同じく中村鴈治郎が出演してる浮草の方が個人的に遥かに好きかなというかんじ

関西のネオンは郷愁を誘うし、ローアングルも相
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麦秋(1951年製作の映画)

4.1

いつも通りのフィックスカメラといつも通りのストーリーかと思ったら途中で珍しくカメラが動いて戸惑った。
原節子が縁談に浮つく様子を見せるとこも(今まで見た小津映画の傾向からすると)珍しく思えて、いやめっ
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HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS(2023年製作の映画)

3.0

聞いた事ある話が多く新鮮味はない
尖りながらもマスに訴えかけるものを作るという姿勢がブレないところがカッコいい。そこが世界中で愛される所以

かつての同僚がいっぱい出てて楽しかった。もっと沢山細かい制
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秋日和(1960年製作の映画)

3.9

毎週1〜2本ペースで小津作品を見てるとどの作品も展開が大体同じでそのうちいやもう既に区別がつかなくなり始めている。同じキャストで役柄をシャッフルしてるなとわかるし、このロケ地前も見たな…と思う
だがそ
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