Sosekiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Soseki

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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明の「生きる」は未鑑賞。
なるほどこういう話だったか。

ちょっと教科書的なところが苦手かもしれない。ただ、おっしゃることはその通り。
最後の公園のシーンは詩的で良かった。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

とにかくかわいい
悪役もかわいい
ゲーム的なスリルはあれど
残虐シーンがないので安心して見られます

ちなみに吹替版で鑑賞
字幕版どう違うんだろうな、なんて思わなくもない

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

まもなく無料配信終了ということで何気に見たが、傑作。めちゃくちゃ深刻な内容だが、ポップなスリラー映画として成立している。

いや、真面目に考えると本当に深刻ですよ。レイプそれ自体はもちろん、同級生の目
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7500(2019年製作の映画)

3.4

ハイジャック(コード7500)に遭遇した操縦士が解放されるまでの色々。最初から最後までコックピットの中で展開するワンシチュエーションドラマ。

意外な展開はなかったが、最後まで緊張感を持って見られまし
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Winny(2023年製作の映画)

4.5

日本の不味いところが全開で、見終えて悲しくなってしまった。

既存のシステムを壊すものは嫌われる。例えばイノベーション、例えば組織で代々行われてきた裏金作り。問題が起きると、わかりやすい、叩きやすい誰
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優雅なインドの国々 バロック meets ストリートダンス(2020年製作の映画)

3.8

ラモー「優雅なインドの国々」は1735年作曲のバロックオペラ。パリオペラ座での2019年9月の上演は、演出でヒップホップ、クランプ、ブレイクダンスなどのストリートダンスを取り入れ、斬新さで話題になった>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

4.0

「映画の終わり」の概念の初出⁈

ゴダールの商業映画前半最後の作品らしいが、後半を予告する内容。というか、後半ってこの作品で提示された要素を曲げたり伸ばしたりしてるだけのようにも思える(と偉そうに言え
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.3

モリコーネは偉大な音楽家だと思うし、モリコーネの人柄や音楽について知るという意味ではもちろん有益だったが、単純にドキュメンタリー作品としての面白さは今ひとつ。

生い立ち部分はともかく、後半はすごいす
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茶飲友達(2022年製作の映画)

3.4

地方から都市に人が集まって、煩わしいご近所さんがいなくなって、都市に住む人々は孤独になったように思う。

そうした中で、茶飲友達は、ある人々には救いになっていた…のは間違いないのだけど、お金でつながる
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グロリアの青春(2013年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

主人公グロリアは58歳女性。
10年以上前に離婚して独身、子どもは成人して独立し孫もいる、仕事はしていて一人暮らしの家にお手伝いさんがいるくらいには裕福。でもパートナーなしは寂しい。そんなグロリアの恋
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

アニメ作品というより漫画スラムダンクをそのまま映画にした感じ。

試合中のプレイヤー目線が体験できるのは楽しい。ポールを持つとディフェンスがすぐ寄ってきて立ちはだかるとか。内容はスラムダンクなのであれ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

とにかく熱い。王道のスポ根。

ジャズというと力を抜いたセンスの音楽というイメージだったが、トップクラスは体力ないと論外なんだなというのはしみじみ。

楽曲は上原ひろみの書き下ろし。主人公のサックスは
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パリの恋人たち(2018年製作の映画)

3.5

原題は「貞節な男」。
フランスを代表する女優レティシア・カスタに振り回され、右往左往する男ルイ・ガレルのちょっと情けない様子を描くコメディ。二人は私生活でもパートナーらしい。

フランス人の貞操観念の
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書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

5.0

貴重な映像としか言いようがない。

歌舞伎の女形の名優・坂東玉三郎丈とレジェンド達のインタビュー、舞台映像、それからダニエル・シュミットらしいドラマパートも。

玉三郎はもちろんだけど、ちらっと出てく
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唯一、ゲオルギア(1994年製作の映画)

4.5

ジョージアの国の起源から1994年1月までの歴史を俯瞰するドキュメンタリー。

黒海の東、コーカサス山脈の南に位置する交通の要衝。南の国境はイスラム教系のトルコ、アゼルバイジャン、キリスト教系のアルメ
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

3.6

政治ど真ん中のコメディ。
実在の政党の悪口もばじばし。
左派が王党派〜党の公認が〜大臣の打ち出した政策だから〜右派が左派的な政策を打ち出し〜など議論が延々続く。
根本的なテーマは街の発展VS環境保護。
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群盗、第七章(1996年製作の映画)

3.1

面白いといえば面白いが、ちょっとうんざりする。このタイプの作品はどうみれば良いのかわからない…

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.4

これはベルイマン系の傑作。
最初はときどき笑いつつ結局どこかで妥協して仲直りするのかな?という感じでゆるく見てたんだが、終わる頃には真顔。劇場の空気も重苦しいものに。

人はなぜ争うのか。
悪人だから
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

パリ行きの高速列車内でテロ事件が発生したとき、犯人に立ち向かい、多くの人命を救った3人の若い米国人男性の物語。

事前情報ほぼゼロだったため、彼らのやんちゃな子ども時代から軍への入隊、訓練の様子など延
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.7

父が半身以上不随になって尊厳死を望んだら。
愛する父だから、できれば気が変わって欲しい。とは言え、ここまで強く望むのだから、かなえてあげたい気持ちもある。

ソフィーマルソーが娘の揺れる感情をリアリテ
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.0

圧倒的映像美と、うーんな脚本。
ということで見るならIMAX3Dおすすめ。

あと、アバター1は見といた方が良い。
クオリッチ大佐がなぜナヴィ族ではなくサリー家に執着するのか、最後までわからず…そうい
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肉屋(1969年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

フランスの田舎で起きた連続殺人事件の犯人を突き止めるサスペンス。タイトルでネタバレしてる。

それはそれとして、個人的には反戦映画の一種と受け止めた。肉屋のポポールは、村の出身で、快活ないい男なんだけ
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百年の夢 デジタル・リマスター版(1972年製作の映画)

-

半分ぐらいウトウトしてたのを前提に、記録として。

共産党政権下で輸出禁止とされた衝撃作との謳い文句だったが、そんな危険な内容は見当たらなかった。

1970年代のスロバキアの寒村の老人たちの姿と言葉
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.0

繰り返しの日常。
ひたすら家を調え、息子の世話をする。夫は数年前に亡くなっており、生活のために客をとることでさえ、日常のルーティンの中に組み込まれている。しかし、この人生に生きる意味はあるのか。と、虚
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

見た記録です。以下、感動した方は読まないでください。



本作には高校生のすずめが東日本大震災で母を失った直後の4歳のすずめと言葉を交わす場面がある。ここに作品のメッセージが込められていて、それは良
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パルムの僧院(1947年製作の映画)

3.4

パルムとは北部イタリアのパルマだった!イタリアが統一する前、小国に分かれており、フランスを含む諸外国の介入を受けていた時代。

原作はフランス人スタンダール。アンドレ・ジッドは「これまでで最も偉大なフ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

フェミニズムに関する物語であり、母親を求め続けた子どもの物語であり、私たちの持つ思い込みや偏見(良いものも悪いものも)に挑む物語であり…なるほど面白いなと思った。
原作も機会があれば読んでみたい。
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冬の旅(1985年製作の映画)

3.9

ヴァルダの作品というと市井の人々に対するやさしい眼差しが特徴かなと思っていたが、この作品は違った。容赦ない。

自由に楽して生きたいというモナ。
自堕落な面もあり、決して聖人ではない。
そんな彼女にど
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ミッドサマー2の趣き。
設定の詰めが甘くてヘンテコではあるのだが、フローレンス・ピューの熱演を堪能できる。

(追記)
フェミニズム的問題提起ととる方が多いようだが、そうなのか?確かに夫に無理矢理連れ
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RRR(2022年製作の映画)

3.2

植民地支配への抵抗。
愛国心と力は正義。
うっすらとカースト。

個人的には、楽しむというより色々考えこんでしまった。よくある非暴力と人類愛を称えるオチではない。植民地を経験した国でないとつくれない作
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

-

ファーストガンダムは子どもの頃、それなりに夢中になって見た記憶はあるのだが。

大人になって見るとつっこみどころ多くて、純粋に楽しめないもんだなとしみじみ。ゆるすぎる軍、兵器の運用や行き当たりばったり
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.8

ある種のブラックボックス(この作品では予知能力を持った不幸な子ども達)が犯罪を起こしそうな人を指名し、その指示に従って警察がその者を未然に社会から取り除く。
実際に罪を犯したわけではないが、犯しそうだ
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バビ・ヤール(2021年製作の映画)

3.5

Babi Yar. Context
のタイトルどおり、ウクライナのバビヤールにおけるユダヤ人虐殺そのものよりコンテクストの部分が多い。

本作がカバーするのは1941年から1950年代までで、支配者は
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勝手に逃げろ/人生(1980年製作の映画)

-

しっかり寝てしまった。
デュラスの「暇だから映画をつくる」(超意訳)を引用して、私も同じだ、と述べたところは記憶にある。

揶揄しているわけではなく、ある程度年齢を重ねると、こうなるんだよなと思うので
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フォーエヴァー・モーツアルト(1996年製作の映画)

3.0

戦争と映画製作(パワハラ)をスタイリッシュに描くとこうなるかな。

物理的な暴力と精神的な暴力。
前者は今ひとつだが、後者の方が真実味があるのはやっぱり以下自粛。でも海辺のシーンのかっこよさはさすが。
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女は女である(1961年製作の映画)

3.8

アンナ・カリーナがとにかくかわいい。

アンジェラの職業がストリッパーであるとか、結末とか、日本では暗くなりそうなシチュエーションだけど、あっけらかんとしたコメディにまとめるのがフランスらしい。

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