ドナルドダックじゃない方さんの映画レビュー・感想・評価

ドナルドダックじゃない方

ドナルドダックじゃない方

映画(120)
ドラマ(0)

来る(2018年製作の映画)

3.8

表向き現代批判というかパリピ文化批判みたいな印象も受ける家庭崩壊劇だったけれども、祟り神に憑かれるくらいなら薄っぺらくてバカでつまらないパリピでいる方が全然マシなんだ的な思想を、アンテナをねじ曲げて強>>続きを読む

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

3.8

主人公のトマくん14歳はPS4のレースゲームばかりやってる典型的なダメ現代っ子。ゲームをやるだけならまだしもアイアンメイデンのTシャツなんか着ているのだから間違いなくクソガキである。見かねた母親はどう>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

あまりにも強烈な個性の物語だからこそ、共感させる気がなく、共感を得るつもりもないのが伝わってくる。その潔さに魅力を感じてしまう人が多いのだと思う。話の筋としては結構平凡だが。
主人公には見いださなくて
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

2.5

不謹慎なら不謹慎で通せばいいのに結局は啓蒙に辿り着いてしまう。啓蒙で不謹慎を正当化するとか、あるいは逆に啓蒙のためにあえての不謹慎で注目を集めるとか、そんなのせっかくの不謹慎が台無しだし、逃げ方が上手>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.5

いやそれにしても超おもしろかったな。映画向けのネタありすぎだろう韓国。
良いところはいっぱいあるけど何はともあれハイテンポなのが良かった。ブラック・ビーナスは結婚してるから家族とかいるらしいんですが画
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アイ・オリジンズ(2014年製作の映画)

5.0

本当に久しぶりに鳥肌たつほどおもしろい映画を観た。
誰かにとっての「視界から消したいもの」と「共存可能なもの」の分別は恣意性が強くて明確な基準も作れないから、自分が視界から消したいもの(この映画で言う
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宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.0

紛れもないクソ映画と言って差し支えないと思うんですが、途中、トムクルーズがピーナツバターのサンドイッチを投げて対抗するシーンだけ異様に面白かった。

とうもろこしの島(2014年製作の映画)

3.5

あんな所にでもとうもろこしって成るんだなと思って、そればかり気になった。

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.5

ゲームに没頭するディストピア世界を描いた映画って結局、「やっぱり現実を大事にしよう」って着地点でうんざりしていたので、これは本当に痛快でした。
ゲーム内のイベントと現実の危機がリンクしながら進行してく
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マーウェン(2018年製作の映画)

4.5

ハイヒールマニアの女装趣味者、そのせいでネオナチ連中とトラブルになって瀕死の暴行を受け、トラウマを抱えてしまう。女性の本質を知りたいとハイヒールを履いていた主人公は母性的なものに対する憧れが強い人物と>>続きを読む

光のノスタルジア(2010年製作の映画)

3.7

天文学と虐殺が交錯する映画、とざっくり言い切ってしまっていいものなのか。そもそも感想すらもろくに書けそうにない。
 満天の星空のもと、幾星霜の年月に想いを馳せる国内外の研究者と、身近な者の喪失に人生を
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ゴンドラ(1987年製作の映画)

3.9

小学生の女の子が不意に発した、「大人になってよかったと思ってる?虚しくない?」って台詞に面食らって、呆然としてしまった。 僕自身はその答えが全然なくて、運よく「大人である」こととか社会構造とかに愛想を>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.5

外部の世界に一切触れさせてもらえない子供たちが「可哀想だ」と感じる自分自身の認識についてずっと考えていた。
僕がもし本作の子供たちと同様に、「海は革製の椅子のこと」、「猫は人肉を喰らう凶暴な生き物」な
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

本作ではとにかく細かい齟齬は気にしないし、伏線も回収しないし、物語を変にドラマチックにもエンターテインメントにしようともしない。要するに、いつものジム・ジャームッシュ作品とほぼ変わっていないわけなんで>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.5

他人事だと思っていた事が自分事になっていく過程について。「ありふれたおじさん」がそれを痛感していく瞬間の蓄積は、見ていてとても苦しいところがある。タクシーの中からバカにしていた民主化運動の意味や、戦わ>>続きを読む

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.8

「意味のない長いワンシーン」がたくさんあるんですが、そのシーンが変わるとなにか悪いことが起こっていました。その長いシーンの裏で、気がついたら悪くなっている、というのを繰り返して結末の破滅的な状況につな>>続きを読む

(2017年製作の映画)

1.5

これを恋愛映画にすり替えてしまった河瀬直美の罪は深い

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.5

向き合おうとしない家族の向き合っていない食卓テーブル。
団地に詰め込まれた家族は兄弟で一部屋をカーテンで仕切って使っていて、その窮屈感に対して、全員が決して顔を合わせることのない食卓には無限の距離感が
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.3

歴史上の人物に対して敬意など全くなく、自分の身を守ることと自分がいかに生き延びるか、欲望と欲望のぶつかり合いだけが描かれる。(滑稽この上ないのだが) 笑いを目指したわけではなく、シリアスさを徹底した>>続きを読む

アカルイミライ(2002年製作の映画)

3.8

ただそこに居る存在としては理性的に見えるけど、本心では何を考えているのか分からない人々の比喩としてのクラゲ。見ている分には綺麗だけど触ると毒がある。年齢とか世代格差による「わかりあえなさ」が執拗に強調>>続きを読む

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.7

自我と主体性についての映画。
村田のような人間像は精神病理で言うところの反社会性パーソナリティ障害といった言葉で片付けることが可能なのだろうけど、本当に説明のつかない恐ろしさを持っているのは社本のよう
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.8

様々な事情で普通の家庭生活を送ることが難しくなった十代の子供たちを預かる施設の話であり、端的には当事者の側からカメラが回されていたグザヴィエ・ドランの『Mommy』において「漠然とした悪、漠然とした不>>続きを読む

ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.8

一人の男の人生の歯車がいかにして狂ってしまったのかということを、時系列で遡っていく。自分の力ではどうにもならないほど大きなものに、自分の人生を損なわれてしまったと考えている人ほど大きく共感するんじゃな>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

4.5

人物を固定点で捉えたままの画、その人物たちが一点を見つめたままほとんど感情的な演技をしないことなど。
 わりと人生どうとでもなるという話でもあり、どうとでもならないという話でもあった。で、どうとでもな
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

5.0

恋愛における男女というか、ネジの外れた人たちをクローズアップすることが目的なので主人公の内面は直接的には描かれない。根底にあるのはリアリズムではなく変人賛歌なので。
主人公に成長は無く、彼は自分のまま
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

言い方は悪いけど普段映画を観ない層の人たちが物珍しがって流行ったのかなと思った、話としては結構ベタなものだから。
ある視点から見ると救済の話だなと感じたけど、それ以外からだとただただ不条理なきつい話だ
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

この映画は、『ナンシー・ケリガン襲撃事件』関係者の証言録を元に事件の概要を追っていくというものです。
しかし、映画が進んでいくごとに本作の主題が事件の真実だけに焦点を置かれたものではないということが分
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.0

人が自我の牢獄を自覚しながら、自由になることなど叶わずに捕われたまま、その狭い空間の矛盾の中で右往左往した人間を演じることの辛さが濃縮されて人格になるとすれば、それが叫びとささやきになる。
「死にきれ
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.0

無罪であること/善性に対する正義と信仰には受難が伴う、というのをたらい回しのような証言集めを通してひたすら地道に積み上げた末に、その信仰すらも後景に遠退いていくような乾いた結末が最後に提示される。だけ>>続きを読む

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

1.0

ひさびさに映画を見て感情が無になってしまった。つまり、存在と非存在についてのアイデンティティの話?

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

5.0

とにかくほとんど女性が出てこなくて講堂に話を聞きに来ているのはほぼ男性だし、主要な人物として出てくる女性は尼僧(瀬戸内寂聴)と赤ん坊(芥正彦の娘)だけ。なおかつ1969年の政治がやたら男性的なものとし>>続きを読む

サーミの血(2016年製作の映画)

3.5

差別はいけないとみんな言うけれど人々が差別の問題をどれだけ真摯に考えているのか常々疑問に思っている。主人公のエレ・マリャはサーミ人でありながらサーミ人でもスウェーデン人でもないという立場を選びます。す>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

4.5

「タクシードライバー」のポール・シュレイダー脚本の本作は何か思い詰めた孤独な牧師が手記を書くところから始まった。そういえばタクシードライバーのトラヴィスも日記を書いていたな。
現代の問題は複雑化してい
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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

4.5

人間の内省を鑑みるような作品は感想がとても書きにくいのだけど、僕はこの映画が好きだし流れている音楽が好きだ。またこの映画を見て思うことは「人間って怖いな」よりも「人間って哀しいな」とか「人間って寂しい>>続きを読む

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

3.7

人間を描こうとした時に飾るべきものと脱がせた方がいいものが極端に使い分けられていた印象で、見えづらいものを派手に分かりやすく、生々しいものはとことん生々しく。それが彼の目に映った真実なんだろうなと思っ>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.3

心を病んだ女優とそれを介護する看護師の話。女優は一言も言葉を発しないし看護師はひたすら話し続ける。話しているうちにその言葉が看護師の言葉なのか、女優の言葉なのかが分からなくなってくる。鏡像体のように。>>続きを読む

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