きょうさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

サスペリア(2018年製作の映画)

3.0

リメイクかと思いきや、キャラ名や設定の大枠をそのままに背景世界を発展させたオマージュ映画。
奇天烈な音楽やビジュアルは鳴りを潜め、ホラーというよりは情緒的でリアリズムな作りとなっていた。

ダンスカン
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.5

バレエ名門校に入学した主人公がその学園の謎に迫るというストーリーだが、とても奇妙な映画だった。

激烈なライティングで一気に雰囲気が変化する画作り。
悲鳴や吐息のようなBGM、ひたすら繰り返すメロディ
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ファウスト(1994年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

着想元である戯曲版は未履修で鑑賞。

BGMも無くセリフも最小限、主人公である「男」の目的が全然見えず懐疑的であったが、話が進むに連れて惹き込まれる作品だった。

戯曲『ファウスト』になぞらえて演じさ
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話の話(1979年製作の映画)

2.5

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

とても難解。
だが繊細な表現で描かれるアニメーションは素晴らしい。

灰色オオカミが狂言回し的な立ち位置だが、車道が見える廃屋で野営したり芋を焼いたりと
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

3.5

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

主人公はハリネズミ。
星を数えに子熊との待ち合わせ場所に向かう途中、興味本位で霧の中へ。
視界がホワイトアウトした中、色々なものと出会うお話。

キャラ
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アオサギとツル(1974年製作の映画)

3.0

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

意地と意地のツンデレ合戦。
やきもきする…!

全体的に霧がかっているようで線も儚げなのに、作りは陽気というギャップが面白かった。

キツネとウサギ(1973年製作の映画)

3.5

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

童話的で多分一番見やすい。
他の作風と違い、ふわふわファンタジック。
画面縁のアラベスク模様も洒落ている。

色々な動物が出てくるが、何故か短剣を携えた
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ケルジェネツの戦い(1971年製作の映画)

3.0

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

宗教画をダイナミックに動かし、平面そのままを活かしたパースなど映像が面白かった。

黄金色の絵面の豪華さが好き。

25日・最初の日(1968年製作の映画)

2.0

『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』から鑑賞。

サムネから予想打にしない出だしの作品だったので面食らってしまった。
時代背景的にこういった戦時色の強い作風もあるかと納得する。

いわゆる権力者への民衆
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仮面ライダー対じごく大使(1972年製作の映画)

2.5

地獄大使とイタチごっこを繰り広げる作品。

9割アクションだが引っ張る展開が多かった印象。
バイクに馬、火薬、斜面での危なっかしい戦闘と昭和を存分に感じた。

編集の都合か細かい説明や整合性はこれまで
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仮面ライダー対ショッカー(1972年製作の映画)

3.0

旧2号と桜島1号を初めてまともに見たかもしれない。
1号の変身ポーズもこの映画が初披露との事で何だか感慨深い。

CG無しの特撮と体当たりアクションはやっぱり見応えがある。
死神博士から普通に電話がか
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

3.0

力を得たからヒーローなのか、何がヒーローをヒーローたらしめるのかを描いた映画。

前作を経て今作の出来事が起こる経緯は結構納得。
子供ながらの勢いでやった事が発端になっていたのは上手い理屈付けだった。
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的に "仮面ライダー" に期待する大きな要素の1つとして魅力的なアクションがあるが、この点が期待する方向性と大きくズレてしまった。

バイクでの変身からクモオーグへのライダーキックは燃えたが…CG
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ナイト・ウォッチャー(2020年製作の映画)

2.5

夜間のホテルマンとして働くアスペルガー症候群の主人公バートは、ホテル客を盗撮し人間観察からコミュニケーションを学んでいた。
とある日、女性客と男が揉めている現場を隠しカメラで目撃してしまい、現場にかけ
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ゴーゴー 仮面ライダー(1971年製作の映画)

2.5

テレビ本編からの流用ということで、短い上映時間だが異様にお話がまとまっている。

当時の特撮の雰囲気がふんだんに味わえた。
ピンクの複眼で全体的に濃いグリーンな仮面ライダーがとても渋い。
再生怪人が大
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エリジウム(2013年製作の映画)

2.5

設定や人間関係などどこかで見たことある感が否めないが、スラムと近未来で二極化したデザインが目で楽しめるSF映画だった。

『第9地区』や『チャッピー』と比べると毒っ気をもっと欲してしまう性…。

鉄骨
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Dawn(原題)(2012年製作の映画)

3.0

『LAMB/ラム』Blu-ray収録の短編。

起きない母親を心配する幼い娘と、寝室で眠たげな父親との会話のみを描く。

何も具体的には語られないが、これみよがしに映る手の汚れや娘との問答から何があっ
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Harmsaga(原題)(2008年製作の映画)

4.0

『DOLOR』というタイトルで『LAMB/ラム』のBlu-rayに収録。

タイトルの通り、とある一家の嘆きを描いた一作。事の発端が無邪気さから故にいたたまれない。

鑑賞後は憂鬱にしかならないが、こ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

いつでも どこでも いつも一緒。

家族愛とマルチバースを混沌で煮詰めたような作品だが、メインで展開する人物や場所は意外とミニマム。

突飛な行動からのバース・ジャンプ含め想像性を活かしたアクションが
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ザ・コール [緊急通報指令室](2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

緊急通報オペレーター視点で少女誘拐事件に立ち向かう映画。

常に緊急事態かつ、音声のみで的確な状況判断と指示を行わなければ人命にも関わるという、本当に本当に大変だが意義のあるお仕事。

"起・承" ま
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リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ(2023年製作の映画)

2.5

展開と人間関係が不自然すぎるし、脚本でポンコツ化している主要人物が多すぎてツッコミどころしかなかった。。

後半からは変身やライダーのアクションでどうにか盛り返し。
大二がリバイスドライバーを使う意味
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ジャッカル(1997年製作の映画)

3.0

謎の殺し屋ジャッカルとアメリカ&ロシア警察官チームの攻防を描く、ハードで硬派なクライム・アクション。

ブルース・ウィリスが冷酷な悪役を演じているのは何だか新鮮で、この映画で一番魅力的な部分だと感じた
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

今後のMCUのキーを担う一作。
アントマンの選択は何をもたらすのか。

マルチバース周りの説明はさておき、スペースオペラ的な王道エンタメに仕上がっていた印象。

量子世界がメイン舞台となり、GotGや
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スリープレス(2001年製作の映画)

3.0

17年前の模倣と思われる連続猟奇殺人事件が発生。
当時担当だった引退済みの警部と、17年前に遺族となった青年が真実を追うサスペンス。

奇怪さと残忍さとセクシャリティの同居…これがイタリアのジャッロ映
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.0

差別問題に関しては語れるほどの理解も知見もないので、素直に感じた事だけ。

かなりシリアスなテーマながら、ロンとフィリップ、周りの捜査仲間の雰囲気が陽気で堅苦しさが緩和されていたように思う。

とはい
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

モノローグとテンポの心地良さか、謎の中毒性を感じる。

タイトルから喧嘩アクションムービーかと思っていたが、精神の解放からカルト的な世界の改革にじわじわと話が変遷していく流れに良い意味で裏切られた。
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.0

コーヒーとタバコを嗜みながら交わされるオムニバス形式のモノクロ会話劇。

個々の話に明確な繋がりはない。
BGMもなくシュールコントのようで正直最初は退屈だったが、それぞれのエピソードで絶妙な人間関係
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

北欧神話の宗教色強めな漢の復讐劇。
父を討たれ、ヴァイキングと成った王子アムレート a.k.a ビヨンウルフの肉体が凄まじい。

ストーリーは監督のこれまでの作品と比べてかなり素直なため、もう少し短く
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パッセンジャーズ(2008年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

航空事故の陰謀を暴くサスペンスと思わせた、死者たちが死を自覚し成仏するまでの物語。

暖かな終わり方は好みだったが、主人公クレアと患者エリックの関係性がどうにもハマらなかった。。

自己中心的な振る舞
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

穏やかで冷たい雰囲気、無情なラストだが人間味溢れる作品だった。

テンションの高い展開は無いが、限られた登場人物で常に話が進み続けるので見やすい。
エヴァのスケルトンボディなVFXはかなり綺麗だった。
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.0

絶対に一作目を見直してから鑑賞したい作品。

確かにストーリーの焼き増し感は否めないが、明かされていなかったネタを広いつつ世代交代を描いていたり、ガジェットやVFXも現代にアップデートされているためあ
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ゴーストバスターズ2(1989年製作の映画)

3.0

何だかんだしっかり見ていなかった気がする本作。
損害賠償を請求され解散、それぞれの道を進んでいたチームが再集結し、今作ではマシュマロからスライムと対決へ!

前作からキャストやノリはそのままなので安定
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ルーム(2015年製作の映画)

4.0

"へや" に7年監禁された母。
そこで生まれ育った息子ジャック。

"へや" からの脱出と、その後の "世界" に順応していく母子の物語が描かれる。
解放されたからといってハッピーエンドで終われない現
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移動都市/モータル・エンジン(2018年製作の映画)

2.0

60分戦争により荒廃した未来を舞台にしたSF映画。

スチームパンク然としたビジュアルやダイナミックな都市の移動は良かった。
小さな都市が寄り集まって街を作り、緊急時に離散する演出もあの世界観ならでは
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.0

殺人鬼のおじさんと女子高生、彼女たち入れ替わってる〜!

おじさんの体になったからこその状況を通じ、女子高生ミリーの成長、周囲との関係性の変化を描くスラッシャー・コメディ。
基本会話内容が下品だったり
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

2.5

爽やかさの残る軽めのゾンビ映画。

ゾンビが蔓延した世界で生き残る必死さよりも、どんな楽しみや大切なものを見つけていくかにフォーカスした青春ギャグムービー的な作りだった。

本名も明かさない登場人物達
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