ふじたけさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ふじたけ

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書かれた顔(1995年製作の映画)

5.0

10/21 ユーロスペースで修復版。
自分に体現されていない観念を、生活の中から見つけた記号を元に想像力で構築していく。そうして初めて、この世界のどこにも存在しない、その観念の真実が現れる。女性は、「
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ベレジーナ(1999年製作の映画)

5.0

35mm,三人しかいないホールの暗がりで、冒頭流れる甘い音楽が感動を誘う。家で振り返るほど評価が上がっていくスイス発爆笑映画。

もぐら横丁(1953年製作の映画)

4.5

前半のつまらなさが後半の面白さに繋がる。部屋をまたぐ横の移動撮影、横丁の一本道。

驟雨(1956年製作の映画)

5.0

35mm。
途方もない実験映画。ショットの跳躍は、ドライヤーの「怒りの日」を超える

パッション(1982年製作の映画)

5.0

タルコフスキーは自分に呑み込まれ、稚拙な技法で映画を用いて、自分の中に閉じ籠ってしまった。それに対しゴダールは自分に呑まれながらも、自分を用いて、映画の無限の可能性へと踏み出でたから、映画の夢を渡り歩>>続きを読む

ゴダールのマリア(1984年製作の映画)

4.7

尋常でない反射神経。初めの夫婦の会話、親子3人の会話の繋ぎ方の異常さ。
踊る少女をカメラに収める的確さ。
ただ最後が長すぎる

勝手に逃げろ/人生(1980年製作の映画)

4.3

何も考えずうっとり見られる映画。顔撮るのうますぎ

香も高きケンタッキー(1925年製作の映画)

4.5

音のない純粋な馬の運動に酔いしれる至福の映画。白目を剥いた無機質な馬の目。フレームから外へ、フレーム中央への運動。

チケットが取れたのに、なぜか立ち見で見る羽目になった。

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.0

撮影も芝居がかったくさい演技も駄目。しかし島に行った辺りから、見るに堪えない映像に慣れたのか、今までの強い嫌悪感は自然と消え失せていた。最後は、自分の家族が同じ目にあったらどうしようとついつい揺さぶら>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

1.3

唯々不愉快なシーンが続き、大した解決もなく終わるのだが、劇場からは咽び泣く声が聞こえてくる。歌の力によって、観客に全てを忘れさせ、無理矢理感動させる、下品な詐欺映画。24時間テレビと変わらない。

ファウスト(1926年製作の映画)

4.5

35mm、伴奏なし。観客の物音が響く完全なサイレント。
 過剰な映像技巧と演技で溢れかえるこの怪作を見れば、現代のドラマがつまらないと言われる原因は、過剰な演技や演出にあるのではなく、色と音の氾濫、そ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

前半だけ見たら傑作なのだが、最後の下りのせいで全てが台無し。観客に向かって口を開く靴とあれの類似。靴を見る、靴が見つめ返す。あれを見る、あれが見つめ返す...そうした不可視の画面連鎖が不気味さを生み、>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

5.0

人生を狂わし、現代世界を破壊しうる驚異的正統派映画

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

5.0

今更ですが初見です。始まってすぐ見にきて大正解だったことを確信

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

幼稚園の時に見た時の記憶を思い出しながら、訳の分からない感動に襲われた。最近見た中でベスト

コロンバス(2017年製作の映画)

4.5

どっぷりと透明な光に浸りたい時に見るべき映画。新星現る

ようこそ、革命シネマへ/木々について語ること ~ トーキング・アバウト・ツリーズ(2019年製作の映画)

5.0

「死に方には2種類ある。自然に死ぬか裏切り者に突然殺されるか。映画は突然死んだ。つまり、裏切り者によって殺されたのだ」
映画が死んだスーダンで再び映画を復活させようと奔走する映画愛に溢れたおじさん四
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コンドル(1939年製作の映画)

4.5

文句なしの面白さ。飛行シーンの迫力は技術が進歩したはずのダンケルクより優れてる。2時間あったのかというくらいに単純なストーリー

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

最初の10分くらいの衝撃がすごいんだけど、この騒がしさが終わりまでずっと続くのはきつい笑 ジーンケリーにびっくり

アパッチ砦(1948年製作の映画)

5.0

神の所業。映画はこれ以上生産されなくてもいいのではないかとまで思う。モニュメントバレーを煙を巻いて疾り抜ける馬たちの美しさよ。

ローラ(1961年製作の映画)

5.0

思わぬ出会い。久々に映画館で感動した。遊園地のシーンは必見。ダンスシーンも素晴らしい。映画全体の構成において主人公がどんどん気持ち悪くなってしまうストーリーもよし。
部屋でのカメラさばきが異常なレベル
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

微妙な煽りのクローズアップが最高。引きからじわじわと寄って展開するドリーとズーム

帰って来たヨッパライ(1968年製作の映画)

3.0

服装によって韓国人が日本人になって、日本人が韓国人になる。さらには大島渚も韓国人になる。韓国人は韓国人同士を殺せない。米軍基地で韓国人のふりをした日本人に殺される韓国人。韓国人を日本人だと勘違いする韓>>続きを読む

暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)

5.0

残り30分くらいの展開には少しついていけないけど、ありがちなストーリーかと思いきや、予測を微妙に裏切り続けるので、終始先が気になって仕方がない。こちらの先読みを裏切るかと思いきや、結局は最初の蛙の話の>>続きを読む

エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

4.0

自殺病が流行する世界で、人里離れたところで暮らす暴音音楽家と彼らの音楽に希望を抱いてやって来る人達の話。ストーリーは分かるけど謎多すぎてよう分からん。
風景ショットが西部劇かのようで、日本ではありえな
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(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.5

娼婦の親と障害者の弟を持つ娼婦が通天閣の膝下西成で力強く生きていく話。と書いたが、主人公芹明日香はどこか抜けた顔をしており、なんの抵抗もなしにふらふらと体を売り続ける。ロマンポルノを見たことがない人も>>続きを読む

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

4.7

子供の為に体を売った妻の元に夫が戦争から帰ってくる話。小津は上品なヤクザだと改めて認識。必見

日本春歌考(1967年製作の映画)

4.7

肉欲に囚われて妄想している若者の青春政治物語。同録一切なしの全編アテレコで意味がわからない歌をひたすら歌う。同じショットを平気で繰り返して流す。前衛的すぎてよう分からんけど、謎の興奮と感動に襲われる不>>続きを読む

精神(2008年製作の映画)

4.0

お前運転免許持ってないんじゃなかったのか笑
仏みたいなおじさんが経営する精神病院が舞台のドキュメンタリー。精神病患者の独白は必見。映画館で映画を観る以上、とめどなく溢れる語りから逃れることはでき
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最後の人(1924年製作の映画)

5.0

最初の2カットで大傑作であることを確信。弾ける雨粒が行き交う傘と車を纏い、霧が辺りを覆っているかのようなこれ以上とない大雨シーン。
二重露光、フェードで扉を超えるなど映像トリックが凝っている。結構攻
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.0

なんというか熱量が足りず、空疎に燃え滾る若者の心にはあまり響かなかった。色彩を除けばショットが弱い。

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.5

席ほとんど埋まっててびっくり。一回も見たことないのに、謎の既視感。普通に見えるショットも微かに外している。ジャンヌダルクのシーンは必見。だけど、やっぱり眠くなる