lastpanzerさんの映画レビュー・感想・評価

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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

外国人から見たTOKYO映画として、何より2000年代前半の東京の記録として完璧。

室内含むフルロケ撮影により、ハリウッドあるあるのヘンテコJapanは奇妙な程に息を潜め、外国人にとっての日本の見え
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黒の超特急(1964年製作の映画)

4.6

黒シリーズ最終作にして、個人的には最高傑作。

金と快楽にギラつく全登場人物、増村流のヨーロッパ的かつ救いのない展開。

新幹線開業&オリンピック開催という、一見希望の塊に見える1964年に、高度成長
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人間心理の深層を抉り出す、見事なブラックコメディ(実話)。

他の方がレビューで触れていないが、大変滑稽に見えたのが、収容所での処刑(虐殺)権限をめぐるドイツ法務省との、官僚国家らしいやりとり場面。何
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

劇場でみなくてホントよかった…

冒頭とキューバのアクション、「007は2度死ぬ」みたいなキテレツニッポン島は楽しいけど、あとは全て007シリーズに求めるものとは違った。

ボンドをヘボいファミリーも
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テキサスSWAT(1983年製作の映画)

3.5

テレビで吹替で見る分には最高。

内容はスカスカだが、相棒やFBIなどイカした脇キャラが活躍したり、どんな無茶な状況もチャック・ノリスが力技で解決するコマンドーぶりが楽しい。

マカロニ映画で男気スコ
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女の警察(1969年製作の映画)

4.0

銀座のキャバレーの元締め社員で、「女の警察」の異名を持つ主人公アキラが、友人の死の謎を追ううちに、背景にある巨大な陰謀・汚職に気づくが…

ロマンポルノ直前の日活映画なだけあり、濡れ場の多さはエロ映画
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ミザリー(1990年製作の映画)

4.0

今となっては珍しくないストーリーかも知れないが、ストレート故にとても楽しめた。

「もう勘弁してくれよ」という呆れ&疲れ顔がたまらんジェームズ・カーンと圧巻演技のキャシー・ベイツに加え、脇役がローレン
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

全編の空気感やちょくちょく映る街並み・風景は間違いなく、2016年卒の自分にとって「我々世代」の映画と感じた。30年後に見たら、より懐かしい気分になれるだろう。

とても丁寧で程よいリアリティと優しさ
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.6

あまりにも荒唐無稽&初期007のようなケレン味(今どき珍しくドイツ人もロシア人も全員英語!)が濃すぎる感もあるが、戦争映画としてよくできていた。

このシリーズはとかくキャラが唐突に死ぬが、一作目の意
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.0

とにかく長い…

ウィッカーマンや食人族などでお馴染みの、キチガイ集落映画inスウェーデンだが、全編昼間で天気快晴&謎のヒーリング系音楽を流し続けるせいで、ドラッグ映画みたいになってる。

珍妙なエロ
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エイセス/大空の誓い(1991年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

BSテレ東の千葉真一追悼放送にて。

正直、もう少しマシな作品は無かったのか…

設定は少年の夢(往年レシプロ戦闘機がジェット戦闘機とドッグファイト!)なのに、お話はC級アクションのそれ。 

千葉ち
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脱走山脈(1968年製作の映画)

4.5

ゾウのいっしょにスイスへ向けて徒歩で脱走!

全体的に牧歌的でほのぼのしてるのに、要所要所でシリアスに締まっているのがすごい。この緩急使い分け、中々できるものではない。

類似作がない点、唯一無二の名
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ダーティハリー3(1976年製作の映画)

3.8

シリーズ中では一般的な評価は低めのようだが、個人的には好きな一本。

肝心のテロリスト犯人グループの面々があまりにも貧相なのは残念だが、警察側のキャラクターはなかなか魅力的。

初の女性の相棒となるム
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アパッチの怒り(1954年製作の映画)

3.5

白人との共生を目指すアパッチ族長ターザ(ロック・ハドソン)は白人、抗戦派のジェロニモ、アパッチ族内の抗戦派との板挟みにあい苦悩するが…

先住民を全編主役にした、製作当時(1954年)珍しい?西部劇。
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スペシャリスト(1969年製作の映画)

3.6

NHKで鑑賞。なぜかフランス語版だけど、画質がすごく良い。

これ、コルブッチ作品ではマイナー作の扱いみたいだけど「殺しが静かにやってくる」と双璧をなす異色西部劇では?

影しかない主人公、殆ど邪魔者
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老人と海(1958年製作の映画)

3.5

原作に映像と音楽をつけ、ナレーションまで忠実に映像化した印象。

洋上で対決するカジキマグロのサイズ感を実感できるのが、映像化のよいところ。

お粗末な合成&特撮を多用する前半とは対照的に後半、鮫との
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史上最大の作戦(1962年製作の映画)

4.0

これだけの登場人物にそれぞれ見せ場をカッチリ用意しているのは、見るたびにすごいと思う。ラストの2人+死体の会話は、戦争(人生)の本質を堅苦しくなく言い表した、永遠の名場面です。

地球へ2千万マイル(1957年製作の映画)

3.7

結構いい映画と思う。

イタリアロケのキングコングともいうべき、人間に捕まえられた金星怪物がやがて巨大化し、ローマ市街で大立ち回りを繰り広げる。

全編イタリアロケで、シチリア島と古都ローマの風光明媚
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T-34 ナチスが恐れた最強戦車(2018年製作の映画)

2.8

試作戦車を1週間後のスターリンの観閲までに長距離輸送しようとする人々のロードムービー、戦闘シーンは無いが、ドイツ軍側のサボタージュが杜撰すぎて失敗する様は面白い。

ロシア戦争映画の伝統で、しっかり水
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東京湾/左ききの狙撃者 東京湾(1962年製作の映画)

4.5

いかにもこの時代にしか作れない、戦争の影がちらつく男たちの救いのない展開が素晴らしい。砂の器の監督らしい情感がジワジワくる。演技がお世辞にもうまいとはいえない新人主演の、演技の拙さを逆手に取ったラスト>>続きを読む

ワーテルロー(1969年製作の映画)

3.5

英米スター&ソ連監督/ソ連軍エキストラ&イタリア人プロデューサー・作曲家の歴史大作。ナポレオン最後の戦いということで、同監督の傑作「戦争と平和」の後日談と言える。

内容は如何にもセルゲイ・ボンダルチ
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Seaspiracy 偽りのサステイナブル漁業(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

スタッフは全く異なるが、cowspiracyの漁業版というべきドキュメンタリー。メッセージもほぼ同じで、前者が「温暖化の主要因は化石燃料ではなく畜産!肉は食うな!」で、今回のが「海洋汚染の主要因はプラ>>続きを読む

サンダーボルト(1974年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

中盤もたつくが、良いロードムービー。全編に漂うロケーションや小道具のこだわりが実にマイケル・チミノ。イーストウッド的でありチミノ的な世界観がナイス。ライトフット(CV:佐々木功)の最後のセリフが切ない>>続きを読む

野獣教師(1996年製作の映画)

3.5

ベテラン傭兵トム・べレンジャーがひょんなことから代理教師となり、極悪不良ハイスクールを舞台に大立ち回り!

チョイ悪生徒を見事に更生しつつ、悪すぎる学校の陰謀に気づいた後は、更生は諦め、ひたすらに極悪
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沈黙シリーズ第3弾/暴走特急(1995年製作の映画)

3.0

BS放送にて、初めて英語版で見た気がする。痩せてるときのセガール先生はとにかくカッコいい。シリーズ前作「沈黙の戦艦」に比べると、悪役のパンチが足りない感はあるが、被弾してもノーダメージのセガール無双ぶ>>続きを読む

夜の訪問者(1970年製作の映画)

1.5

米英諾のスター共演、007シリーズの名監督と役者は揃っているのに、びっくりするほど凡庸な出来。コメディ映画のように間の抜けた、爪の甘すぎるギャング団が笑わせる。

フランス語吹替でもサマになる漢、ブロ
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スクランブル(2017年製作の映画)

3.4

フランス マルセイユを舞台にした車泥棒たちの華麗な活躍。美男美女(父親の若き日の渋さ漂うスコット・イーストウッド&アナ・デ・アルマス最高!)と美しい名車の数々が、中身のない脚本を補って余りある。

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否定と肯定(2016年製作の映画)

3.9

実際にイギリスで起きた「ホロコースト否定学者とアメリカ人学者の法廷闘争」の映画。

実話法廷モノの宿命として、映画としては淡々とし過ぎている感はあるが、ラストに語られる、映画内に留まらない普遍的なメッ
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三人の名付親(1948年製作の映画)

3.9

どこまでも優しい世界…
ジョン・フォードのヒューマニズム溢れる名編。ペドロ・アルメンダリスがイイ。

アイガー北壁(2008年製作の映画)

3.6

ナチス政権下で忘れ去られた悲劇。

この手の話は悲しい事故・失敗は意図的に忘却され、成功例だけがプロパガンダでもてはやされるのが歴史の常で胸糞悪いが、後世でこのような形で映像化されるのは、救いと言えよ
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俺にさわると危ないぜ(1966年製作の映画)

3.8

しょっぱなの花火戦闘シーンから色彩感覚が最高!若き日の松原智恵子の魅力、外国人キャラの吹き替えが若山弦蔵なのも007パロディの都筑道夫ワールドとして◎。時代を反映したオチも感慨深く、後のサブカルチャー>>続きを読む

女番長 野良猫ロック(1970年製作の映画)

4.0

内容以前に歴史風俗資料として超一級。確かに演技は平板かもしれないが、若き日の和田アキ子の姉御っぷりはお見事。東映の不良路線とは違い、女性を酷く扱うのでなく、演出に一定の品位を保ってる点、現代での視聴に>>続きを読む

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