Rinさんの映画レビュー・感想・評価

Rin

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ラルジャン(1983年製作の映画)

4.9

なんて完成された作品だろう。

感動した、泣いた作品は山のようにあるが、完成度が怖くて身震いがした作品はそんなにない。

ロベール・ブレッソン監督の作品は「抵抗」「掏摸」「ジャンヌ・ダルク裁判」を観て
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.2

私はヨルゴス・ランティモスの作品の中でこれが一番好きかなぁ(まだALPSやATTENBERG観てないけど)。
何が好きかと聞かれると「なんとなく」としか言えないけど、ロブスター、聖なる、女王陛下と少し
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枯れ葉(2023年製作の映画)

5.0

何も考えずに身を委ねて、ただただその時間に浸れる。
アキ・カウリスマキ監督は恋愛映画が苦手な私が笑い泣きながら観られる、稀有な存在だ。初めて観たのは大学生、その衝撃は今でも忘れない。それからずっと私は
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ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.0

ウンベルトは人間としての誇りを通そうと懸命に戦った。正しく生きてきた自分を見下す人間、理不尽な社会を許すことはしなかった。きっとそれはそのまま監督のテーマなんだろう。
しかし、そんなウンベルトを観なが
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(2023年製作の映画)

4.0

歴史上のヒーロー達も北野武にとってはただの人間。まるで動物園みたいなズッコケ絵巻物、そこには大いなる野望を抱く者は存在せず、自分のことしか考えない愚か者しかいない。
北野武はいつだってただ彼の脳内を私
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理想郷(2022年製作の映画)

3.8

荒涼としたガリシアの空気が匂い漂う作品だった。
主人公とバカ兄弟、閉鎖社会と自分の正義を押し付ける人間、それぞれの言い分があって、どちらが正しいかは分からない。
荒れ狂う男性性とそこに慈しみと愛を見つ
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

リアル of リアル
こういう業界ってある程度まともな神経を麻痺させる必要があるんだね。

福田村事件(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

観終わって言葉にしようとしてもまとまらない。「これが正義だ」と決めつけたら途端にそれは白々しい偽善と変わり、スルスル落ちていく、そんな感覚に襲われてしまった。

印象的だったのは、四国の行商達を殺そう
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

2回観た。少年がトラウマ(母の死)と向き合う過程に投影された宮崎駿の私的な旅を観ているような時間だった。
過去の作品群で極限まで追求した世界観と死まで問い詰めた思想。あの大叔父と今にも壊れそうな積み木
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

2.0

ヘイトクライム映画かと思ったらよくあるノリノリ暴走やっちゃいました系で、それをわざわざワンカットにする必要性もあまり感じなかった。

運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.8

内田けんじほど脚本で魅せられる人ってなかなかいない。配役も上手。映画と人間に対する愛、これこそいい作品の重要ファクターだとしみじみ感じた。

アフタースクール(2008年製作の映画)

4.0

確かな俳優達の軽やかな演技が練られた脚本の上で踊る。散りばめられたクスッとした笑いがライトな映画を観たい日にピッタリだった。ムロツヨシ見つけたときは笑った。

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

2.5

そっかぁ洞口依子だ!ってなった。
昼ドラとしてはいいかもだけど映画としては薄い。

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.0

無が集まり金という名の欲に搾取され膿を浄化する腐海がない場所、それがトーキョーなのだと思い出した

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

解るやつだけついて来い、みたいな姿勢が初期のシャマランぽくって好き。

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

時系列ばらばら、現実と作り話をぐるぐる。そうそう、女の頭の中ってこんな感じだよね。

母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

3.5

法治がぶっ壊れた世界。
なぜか対岸の火事とは思えなかった。

愛、アムール(2012年製作の映画)

4.7

この広い宇宙に私達二人だけ
なんて幸せだろう
これ以上ないラブストーリー

タイタニック(1997年製作の映画)

3.5

昔観たときは何このクソ恋愛映画と思ったけど、久しぶりに観たら忘れられない純愛羨ましいぜって素直に思えた。私も大人になった。
90年代は有無を言わせないパワーがある。

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

5.0

言葉、国、人種、階級
「違う」ことでこの世は溢れている
違うことで争いが起きる
その違いを乗り越えられるものは何なのだろうか
共に生きることは不可能なのか
コミュニケーションに必要な言葉以上のもの、そ
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怒りの日(1943年製作の映画)

4.5

宗教という大義名分を振りかざした人間の狂気が静謐な空気の中でドロドロと溢れてくる!
「説教なんか聞きたくない、私は小川に行きたいの」と本能に忠実になっていく主人公の瞳の変貌が素晴らしかった。
人間なん
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.6

真の信仰心を持った者と自らの利益のために宗教を利用する者達、純粋で無垢な瞳と欲望で濁りきった瞳。あらゆるコントラストを際立たせるアップの使い方に痺れる。無声のおかげで全ては表情だけで物語られ、私達は能>>続きを読む

4つの道(2020年製作の映画)

4.0

短編ながら、監督が愛するイタリア原風景の美しさが伝わってきた。そこで生きる人達の強さと笑顔は何者にも奪えない。

夏をゆく人々(2014年製作の映画)

3.0

アリーチェ・ロルヴァケル監督の回顧的な作品なのかな、田舎のいい所悪い所を全てありのまま撮っている。
ただその一つずつの要素があまりにそのままで「そういう思い出があったのね」で終わるにはもったいない尺。
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.3

FBIよりキレキレな主人公無双
のろまなハビエルかわいい!

怪物(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最後まで微動だにせず夢中になって観た。是枝監督の作品の中でもトップクラスに好きな作品だった。

放火したのは誰なのか。愛する子供を傷つけたのは、事実を捻じ曲げたのは誰なのか。冒頭からさっそく腕を組み犯
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街の灯(1931年製作の映画)

5.0

再観
大切に想う人の笑顔が見たい
なんて素敵でシンプルで忘れやすいことだろう
チャップリンは人生の全てを教えてくれる

ビー・デビル(2010年製作の映画)

3.5

一番の悪魔は見てるだけで何もしない傍観者
でも、じゃあ自分は?って自問してしまう
「太陽を見てたら答えが出た」
ってセリフ、いつか言ってみたい!

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.5

今まで観た韓国映画で一番心を揺さぶられた。すごいパワー!
同じ国の人間、それも未来ある若者に銃を向ける、こんな愚かなことがあるなんて。。。この作品を世界中の人に観てほしいという強い想いと、それを超越し
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

3.6

こんなこともあったんだ、と驚き。
コリーニ役の人カッコいい!

ふたりの女(1960年製作の映画)

3.6

ネオレアリズモを確かに感じられたが、何しろソフィア・ローレンの眼力とプックリ唇、ムンムン色気が画面を支配していて、それに対してのシンプル寄りなストーリーは少し弱く感じた。
あえて登場人物の個性を抑えた
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彷徨い(2023年製作の映画)

1.0

黒人差別問題、格差問題、閉鎖的コミュニティー、育児放棄、色々やりたいこと詰めて詰めて、、、からのあのラスト〜。ファニーゲームみたいでワクワクしてたから残念。

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