このレビューはネタバレを含みます
人の能力は遺伝子と教育によって決まるとは言うが母親の背負わなければならない罪などあるのか。もちろん彼女の教育にはエゴの押し付けや愛情の欠陥とかの問題は見えたけど爆裂に悪いことをしているようにも思えない>>続きを読む
老齢の絶望と失意の物語かと思いきや、豊かな素朴で普遍的な人間への柔らかい眼差しからなるやるせない人生への賛歌である。
本当に素晴らしい映画は1秒たりとも無駄が無い。既にベルイマン映画の白黒の画面づくり>>続きを読む
前向きとも後ろ向きとも言えない絶妙なスタンス 多分停滞でもない 前でも後ろでも、どこかへ向かいたいという意識。
思春期の葛藤のようなニュアンスが、完全に性的な倒錯や肉欲の浅はかさみたいな問題に移行する>>続きを読む
ヴァルダ特有のコメディや大道芸を通した大衆への嘲笑のようなものを感じた。作り物の喜劇性へのまなざしの冷徹さを、ヴァルダは非難しているのだろうか。断定的で単調な世界へのわずかな羨望と、それの造り手への軽>>続きを読む
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アカデミー賞映画への抵抗感というか偏見、単調で分かりやすく派手で陳腐というのを叩き切られた。ベルトルッチの色彩感覚は言わずもがなだが、物質の質感のコントラストとバランスも素晴らしかった。紫禁城を彼以上>>続きを読む
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やっとこさ初パゾリーニ イタリア映画らしくないなという印象 蠱惑的で罪深い 気持ち悪いほどの精神性とでも言うべきなのか キリスト教主題というか神話的 最悪な気分になる映画 これはソドムの市もなんとかし>>続きを読む
クオリティの高い映画 日本人が生活する中で抱える侘しさや虚しさなんてものが描かれる。絵に描いた餅なんて食おうとしなくとも、明日も大切な誰かと食卓を囲んで秋刀魚の味なんかをとやかく言いたいだけなんだけど>>続きを読む
人間の弱さは脆弱で無力なことでは無い。労働が映し出す実力主義物質主義は人間を推し量るに足らないものであると両断する。うつ病を抱え休職し、仕事に必要ないと解雇に追い込まれるサンドラが労働(月曜日)に向か>>続きを読む
今泉脚本は今泉が撮らないと意味が無いというか、、細やかな情緒やニュアンスがセックスに掻き消されてる感じがすごく勿体ない。
ずっと肩身が狭い映画 人と人の間にある距離感の形は、綺麗に完成されたものではなく、ぎこちなく歪で不格好
あらすじで雰囲気映画と思いきや、という映画。今泉節が凄い 人間ってやっぱり毎回上手く付き合うの難>>続きを読む
ひとつの村を描写するということにおいてこの映画ほど静かで細々としたものは無いと思った。雪が降る日の冷たくて痛い空気に似ている。温かさも哀愁もある。全編を通してショットの美しさが素晴らしい。
怒りや憎し>>続きを読む
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凄まじい息苦しさと顔圧の応酬 ベルイマンが、人間の顔の中の動きを映画にすることは芸術に見られる最もすばらしいものをもたらした、と語っていたことを思い出した。まさしく、ジャンヌ・ダルクという人間の全てが>>続きを読む
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父権社会の地獄を、重たい霧のように、細やかな香の煙のように圧倒的な描写力で見せつける。
欲望に駆られた享楽的で移動的な男と、不安と不幸に身を削がれ身動きが取れない女。物質的な豊かさが画面を華やかにして>>続きを読む
どこまでもどうしようもないトラビスの、浅ましい蛮行の末のあのラストの笑顔に心がえぐられた。なるようにしかならないのか。
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映画の最初に語られるルカ福音書24章の引用、これが映画を徹底して貫く。信心を求め続ける。ムミョンが神であるにも関わらずジョング一家が救われなかったことは、恐らく鑑賞者に神への懸念を与えるためであり、し>>続きを読む
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灯りが煌々と輝く京都の街は、とても美しくとても息苦しい。
移動的ではなくどこまでも柔らかな舞子の一挙手一投足を捉える映像。舞子の姿がどこを本当に取っても美しく、それが残酷で厳しい世界のなかでどこまでも>>続きを読む
悪夢に最悪な現実が融解してすべてが目も当てられない地獄のような様相に姿を変える。悪夢に一貫性を求めるのも変な話だがあまりにも雑然としていて見ていて不快だった。悪夢のイメージが雑多で把握しきれない、それ>>続きを読む
きっと外縁に本質が追いついていない。
不安定で不明瞭なすべて、男女の愛 家族の体調 湖の水質 父としての決断、その何もかもを結局私たちは完全に見つめ通すことは出来ない。真実を見ようとしている感情に、真>>続きを読む
主人公が性自認と社会的な感覚の齟齬を痛烈な体験から知る。その無知ゆえの子供の本質的行動が周りの人間の定規によって是正を受ける様があまりにも惨い。深く感情移入させるのではなく、あくまで子供への無理解のよ>>続きを読む