まゆさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

まゆ

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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.9

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複雑なものが複雑なまま残る映画だった。
映像を語る時によく聞くどこでカット割って、ライティングがどうでみたいな技術的なことというよりもっと根本的なところが天才で、映ったものをどう切り取って誰にどう見せ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

マルチバースと言われて真っ先に思い浮かべたのは、あの時こうしてたら今は幸せだったのかもとか、別世界の自分は自分の代わりに幸せそうだ、みたいな話だった。でも実際はそういう面もありつつ、相手が100なら自>>続きを読む

氷の微笑(1992年製作の映画)

3.5

周りが勝手に狂っていくのをずっと眺めてる感覚で、この人意味深な言葉だけで生きてるみたい、すごいな〜もう「あ」とか「い」だけでも意味深に聞こえるんじゃないかという勢いだった。最後まで観てこの映画結局何だ>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.0

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怖かった… 登る段階でもう怖過ぎて、私も他のこと考えよう、そもそもこれどうやって建てたんかな、梯子ついてるってことはやっぱり普通にメンテする時とかここ一人で登るのかとか関係ないことを延々考えて気を紛ら>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

演奏シーンずっと鳥肌立ってたな…
大に出会った人から順に人生変えられてるように見えたし、当の本人は全くブレないしすごい。月に向かうのを通り越してもはや月になってる。
玉田くんが熱かった。どれだけ練習し
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タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター(2023年製作の映画)

4.4

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映画館で観たの初めてだった。というか通して観たのも初めてだった。所々フリが効いていて、こんな話だったんだなぁと改めて認識した。
ジャックが上流階級のお夕食で、周りに合わせない、自分は自分のスタンス貫い
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バビロン(2021年製作の映画)

3.8

中盤退屈だった。クレイジーな感じに目が慣れる。この時間永遠に続きそう…と思った。でもそんな訳がないことはすぐに理解した。映画の形が変わっていく中で、適用できない人、適用しない人、いろいろいる。アトミッ>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

とてもキレ良く終わった。手に力が入っていたのが分かった。
エンドロールを観ながら考えていたのは、彼女たちの未来だった。生活や家族を捉える意味がそこにあると思った。
ローラ。彼女が次に目覚めた時には、ど
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.5

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声なき声を拾うのが〜というのはよく聞くし正しいことに見えるけど、拾われると困る声もあるんだろうと思った。
劣悪な労働環境をホルガ村に例えるとしっくりくると思っていたけど、ある意味この話にも当てはまる面
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.1

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人生はこれからだとか将来があるとか言ってたな、最初。重要なのは個人ではなく全体って確かに。
引っかかるところがあったら一つひとつ丁寧に回収されていく。やめてくれよ…と思う。
パウルは変わったんだと思う
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ハード・コア(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

空飛ぶところはえぇぇ何??嘘ぉぉ??と思った。
万年故障気味にしか見えないロボットが実は現代の技術のはるか先を行ってましたというのも、見かけによらないものだわ。
単に情報を集めて組み合わせて最適解を出
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サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

正しいと思い込んでいるだけ。
過ちは犯すまで気づかない。
全部正しい。
でも結局それぞれの立場で確定したことには抗えないんだと思って観ていた。
言いたいことはしっかり収めてキレよく終わる。好きな映画。

RRR(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

エネルギーが凄い。熱い。オープニングからうわぁ…すげぇ…(5分後)やべぇ… の繰り返しだった。片や一騎当千、片や虎(想定外)とタイマン。強すぎる… 蒸気機関車挟んで疾走するのとか最高だった。
ナートゥ
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キャラクター(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こいつはやばい。
やばいんだけど、どこか変。
前のめりに殺人鬼になったというよりも、拠り所のない自分を初めて定義してくれるものに出会った、それが結果殺人鬼だったという感じがした。でもそれを生み出すきっ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

出だしから苦しかった。
「そんなことは起こらないと分かっている」という言葉がつらかった。誰も助けてくれないのはもう分かっているけど、どうしようもない気持ちを誰かが拾ってくれるのを期待してしまうのは少し
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

会長がインタビューを受けるところで何でまず苦労を聞くんだろうと思っていた。彼女は目がいいんですよ、でもそれは苦労とは違う、みたいなやり取りが印象的だった。大変かどうかは周りの人間が判断することではない>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

入り口がここで良かった。
シンプルな流れの中に、登場人物の関係性が垣間見えてもっと知りたくなった。少しだけ知っている有名な台詞も、斜め上の見せ方でしっかり効いてくる。
終わってみれば、登場人物一人ひと
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イルマーレ(2001年製作の映画)

3.8

世紀末の冬。とても好きだった。
手紙も録音機も給料袋も今となっては懐かしい。でも、どれが欠けても成り立たない感じがした。いわゆるミレニアル世代だけど、色んなものの過渡期を辿るいい時代に生まれたような気
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愚行録(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

解説を読んでなるほど…と思った。真相を明らかにする話に見えていたけど、ある意味その逆だったのかもしれない。
まるで友達に話すみたいに告白するよな…と思ったのも束の間だった。

入れ物と気づいてしまった
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ある男(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

自分だったら… という視点がある。Arcを観た時のことを思い出した。
戸籍を変えてまで別人になりたいと思う理由は様々に沢山あるんだろうと思ったし、一つひとつが重い。でも、どこかで自分がそうなることもあ
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.7

ポスターの猫がとても可愛いくて、もうそれだけで信頼置ける。俳優の顔はいいのに無意味に猫は視線外れてるとか半目とかでパッケージにする感性を許せないから今回はとても嬉しかった。でも猫映画ではない。そこも良>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

簡単に人生どうでも良くなるけど、それとは裏腹に簡単にどうでも良くなくなるものだなぁ…、打算ゼロで人助けなんて有り得ないとも言い切れないかもしれないなぁ…と、真面目な感想を持った割にカラッとしていて尾を>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.5

深い時間帯か、日が昇る直前の映画だなぁと思った。明日仕事か〜みたいな憂鬱感を抱きながら観るより、明日も明後日も何にもない時に観たい。とりあえず日曜日の夜向きではない(自分だけかもしれない)。
クラブシ
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ファイブ・デビルズ(2021年製作の映画)

3.9

ヴィッキーとジュリアが同時に存在するのはあり得なかったことなのかもしれないと思うと、ぞくぞくした。
過去に置いてきたはずのものが現にある。気がつけば、自分が過去になっていく。椅子取りゲームみたいだった
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.6

映像でも絵画でも音楽でも何でも、それ自体がその人を表しているわけではなくて想像する材料を与えられてるにすぎないんだなぁと思った。気持ちはいつも映像の外側(裏側)にあるものなのだろうか。でも、他の人から>>続きを読む

ソウ(2004年製作の映画)

3.9

忘れてた!こいつそういえばそういう奴だったじゃん!!忘れてたけど!!!!
ジグソウとはよく言ったものだなぁと思う。
最悪だけど、とても面白い。

余命10年(2022年製作の映画)

4.1

季節が巡っていくのが本当に美しかった。
同じ時は2度とないと思った。
記録を全部記憶に変換して、変換したものから消していくようだった。
桜の日を消さなかったのは、この先また苦しい日が来るかもしれないか
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

大学生の時に専門でもないのに受け続けた日本画の講義。ものを忠実かつ詳細に描く西洋画と比較して日本画が抽象的であるのはそれが誰のものでもない故に誰のものでもあるから。あえて残された余白を各々が埋めて自分>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.5

ロードムービーと聞いて思い浮かべたものとは違って、閉塞感がすごかった。
無理矢理何者かにならなくても良かったのに。それなりでつまらない人生でも健康で真っ当にいきられたらそれでいいような気持ちにさせられ
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

な… 何だって???となってからのスピード感がすごかった。自由自在に映像が連なっていく。角度が違う。久しぶりにかぶりついて画面をみていた。でも力技とは違って、振り返るとど頭から全部回収されていく。ラス>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

画が綺麗。透き通っている感じがした。アムステルダムでの出会いの場面が好き。エンドロールでIMAX仕様があると知ったけど、私にはスクリーンで観られるだけで十分だった。
ほとんど実際にあったことと言ってい
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.7

やりたくもない仕事って何だと考えてたけど、いや… 心底ぞっとした。
真上からのアングルでテンポ良く同じ映像がループし始めたらろくなこと起こらない。いろんな映画の断片を感じて、悪夢で連想される表現ってこ
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.8

15歳の頃から1日30本吸っていたからです。それはそう。笑
キアヌがかっこいい映画と聞いていたけど、それだけじゃなくて、キャラがみんなクセ強くて楽しい。
特に何も残らないけど定期的に観たい。というか今
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

誰かにとっての今が、誰かにとっては過去かもしれないし、未来かもしれない。そうやって人と人が共感してつながるところが温かいと思った。
廃墟には独特な魅力があって、その理由に納得していた。でもそれが行き着
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

お葬式に白。初めて見た。
この状況をどう描くのか、一つの答えを提示された感じがした。
確かに、治める者が居なくなったら攻め込まれるし、利用される。とは言え対話しない状態に後戻りするのもどうなんだろうか
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ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

マイケル・マイヤーズは何でこんなイカれちゃったんだろう… もはや人間じゃないじゃん… 詰み… と思ってたけど、違う。こいつが存在する時点で詰み。というか人間の中にあるものが具現化してる存在なのか…?>>続きを読む