lingyouさんの映画レビュー・感想・評価

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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.3

そこそこは入ってるんだろうか?
ビックリするほど空いていた。
パンフがないことが批判されているが、ヒットが望めないから、との判断があるのだろうか?
マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレッ
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.2

思春期の閉塞感は、学校という空間とそこの人間関係が強固過ぎるから生じているんだ、ということは、外の世界に飛び出してみないことには気づきようがない。
もちろんそうした行き場もやり場もない感じには個人差が
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

初めて映画館で観た洋画がSW第一作だった俺にとっては、壮大なSFを大画面で観るということは、映画を観ることそのものに近い特別な体験なんだ。
ある意味その原体験を追いかけて劇場に足を運んでいる部分が今で
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

共同体の紐帯が瓦解した後には、リベラルで公正な社会システムがないと、社会システム、大きくは国家自体が保てない。
だから、新しい時代の人と人とを結びつけるもののカタチを説得力を持って描くことは、現代にお
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SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.5

不死を手に入れたら、人間は結局滅亡に向かう。
なぜなら、死ぬことがなくなれば人間の欲望は際限がなくなるからだ。

とのこと。

どうなんだろう?
死への恐怖が欲望を駆動するような気もする。
とすると、
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アジアの天使(2021年製作の映画)

3.8

言葉は通じなくても、通じ合う。

確かに感動的だろうが、そんな簡単じゃないよ、というのを、言葉の通じなさ加減でウンザリするほど表現しているところがとても良い。
そんなに簡単に心を通わせてたまるかよ、っ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.7

音楽を信じるか?
と問われても、簡単には答えられない。

もちろん、音楽は素晴らしいし、音楽に救われた人間だと思っているので、自分にとってはかけがえのない、大切な、出会うために生まれてきたとすら思える
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.7

爽やかだ。
なんという爽やかさだ。
ラブコメディはこうあって欲しい。
そんな作品だ。

主人公の等身大感がとにかく愛おしい。

都会と田舎のバランスが絶妙なロケーション。
おしゃれ感が少しだけ足りない
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.9

ロボットアニメに戦争のリアルを持ち込んだ70年代の制作者たちは、現実の戦争のリアルが残っている時代に、それをやったわけだ。
時は流れ、戦争のリアルが薄れていくならば、地上の人間目線で被害を描かなければ
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.9

好き、という気持ち。

それがほとばしっているとき、同じように何かを好きな人間は、どうしたって強く強く共感してしまう。

何かに夢中になること。

そんな経験があるなら、細かいこと抜きに、「わかる!」
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

4.0

ファムファタールもの?
魔性の女に翻弄される健気な男の物語?

違うと思う。
いや、むしろこれまで観てきたいわゆるファムファタールものというやつを、俺は理解できていなかったんじゃないか?
もしかしたら
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

4.0

良子の行動は、自身を追い詰める。
その様は、自傷的といっていいレベルだ。
愚かな振る舞いだ、と判断される向きも多かろう。

それがわかっていてもなお、良子はそうせずにはいられない。

亡き夫に操を立て
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モキシー ~私たちのムーブメント~(2021年製作の映画)

4.0

Magazine の簡易版ってことで、ZINE。
小規模な手作り同人誌。

かつては、ファンによるZINE、いわゆるファンジンが口コミを広げ、それがきっかけで大物になったアーティストも多くいた。
ファ
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.0

ボクシングってのは、本当に不思議なスポーツだ。
相手を倒すというシンプルな目的を果たすために使える手段が基本、拳しかない。

危険な競技だから当然ではあるが、ルール上の制約が多く、だからこそ、非常に精
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野球少女(2019年製作の映画)

3.8

実話でなくとも、ありそうで、なさそうな、あったらいいなと思わせる、そんな話は好きだ。

ガラスの天井を打ち破る話はそれだけで拍手したくなる、そんなメンタリティーの人間なので、基本アツいスポ根が好きだ。
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

画面が暗転してエンドロールが流れはじめて、ビックリした。
「え?終わり?」
完全に誤解していた。
そーゆー話だと思わなかった。

原作未読、予備知識なしで観に行ったから?
というより、水原希子と高良健
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

カップルで観に行ってはいけない映画なんだとか。

たまたまだけど、一人で観に行って、で、思わず「観に行っておいで!」と連れ合いにすすめてしまった。
やっぱり一人で観に行った彼女は、仕事中の俺にすぐにL
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

社会の不寛容さに対する疑義。
しかし寛容のやりきれないほどの困難さ。

三上はヤクザもんだ。
はみ出しもんだ。
簡単に社会に受け入れられるわけがない。
そこの暴力性をきっちり描いているところがいい。
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0

描かれたのは平成の時代だけど、すごく昭和を感じた。
といっても、義理と人情を求め、仁義に生きた男の生き様を描いていたから、ではない。
それは任侠物ってやつで、健さんが着流し来てドス振り回すやつのことだ
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.3

なにこれ。
やばい。
アツい。
かわいい。
かっけー。
グッとくる。

ボキャブラリーがアホになってる。

アニメでこんなに画面にのめり込むように入り込んだの、何年ぶり?
アニメは本編映画以外はあんま
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ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった(2019年製作の映画)

3.8

「The Night They Drove Old Dixie Down」と、南軍の敗北を哀れみ悲しむ曲を作ったザ・バンドは無論、南部や古き良きアメリカへの憧れがその創作の基礎にある。だが、では彼らが>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.0

静謐で、淡々と日常を描き、セリフは少なく、映像は美しく。
ヨーロッパ映画には多いが、日本映画にも、アメリカにだってサンダンスなんかにはそういった映画はたくさんある。
前世紀にはそういった映画をよく観に
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.1

思春期の自家撞着は誰にでも大なり小なり起こるし、そこに生じる軋轢や葛藤は青春ドラマの最大のテーマ。
ただ、それを弱者や少数派に対する抑圧に作用させないところがこの映画の気持ちのいいところ。実に現代的。
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.8

映画は役者が演じるんだから、その世界の中では美男美女だらけなのは仕方がないので、そこは割り引いて、フツーか、フツーよりややイケメン的な人として描いてる、って体を理解して観てるわけだが、それにしちゃあ大>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

ライド感があり、ハラハラするしワクワクする。見たことない映像にドキドキする。

ジョン・デイビッド・ワシントンはアクションも表情も声色もいい。かっこいいが、父ほどイケメンすぎないところもイイ。
エリザ
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.8

キャストは繰り返し溜息をつく。
溜息がとても多い映画。
同じように、シーンごとに観ているこちらも溜息をつくことを止められない。

「ああ、もう!」
「はぁ・・・」

多くの映画は登場人物に感情移入しつ
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.7

この国では戦後もう75年も経ち、戦争のリアリティは日を追うごとに薄れている。
体験者ももう間もなくいなくなる。
党派性に絡め取られた反戦の訴えには説得力が欠ける。
必要悪と消極的に認める者にプラグマテ
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.8

悪人伝と言いながら、みんなそれほど悪人でもない。
いや、確かに悪人ではあるが、妙に愛敬があったり、いい人感もあり。
アウトレイジのような本当にみんな悪人ってわけじゃない。
マ・ドンソクを観るための映画
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ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)

3.4

「フランスは人権の国ですか?人権宣言をしただけの国ですか?

特別な才能を持った子どもが、不法滞在であるというだけで、チャンスを奪われようとしています。
人権宣言をした人権先進国のフランスなのだから、
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マルモイ ことばあつめ(2018年製作の映画)

4.1

つらいつらい日々を乗り越えて、ついに実った果実。
目が潤むシーンは多けれど、原稿の現物の映像にはさすがに感極まった。

文化を育てようと、引き継ごうと、身体を張った人々がいた。
一方、多くの文化に囲ま
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ザ・ダート: モトリー・クルー自伝(2019年製作の映画)

3.5

ボヘミアンラプソディーのように、ロケットマンのように、人間ドラマを描くこともできたんだろうが、それをできるだけ抑制したところに、この映画の素晴らしさがあると思ってる。

ニッキー・シックスは描かれた通
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.8

これまた何というヘンテコな映画!

どこに連れてかれるんだ?という不安と、それを紛らわすように挟み込まれるコメディ要素。

死体はどこまで行っても死体で、グロさもさることながら、不潔さ、穢らわしさは如
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

ひとりっ子で育ったからか、女子のワイワイ姦しい感じは苦手だったので、若草物語も赤毛のアンも、ハウス名作劇場はそもそも大体苦手だった。
高畑・宮崎の本編の方にハマってからいつしかそれらも観られるようにな
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工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.1

見損なった作品がスクリーンに色々かかってて助かります。
やっと観られた。

派手な格闘も爆破シーンもないが、静謐の中に上質なアクション映画さながらの緊張感や高揚感がある。
いやあ、面白い。
よく198
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.2

BLMに沸くアメリカおよび世界中の各地のデモがメディアで多く流れるなか、ずいぶん少ない観客でコロナのリスクも限りなく低そうな劇場で鑑賞。

フロイド氏のショッキングな映像は世界中の人々を怒らせたが、こ
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

ダンスが好き。音楽が好き。エンターテインすることが好き。バトルが好き。表現が好き。スポットライトを浴びるのが好き。チーム感が好き・・・

ダンスがとても身近な状況で過ごしてきたけれど、ダンサーはそれぞ
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