欲を言えばサブじいのキャラクタをもう少し掘り下げて欲しかった!けれど原作を踏襲しながらもその先も続いていく彼ら彼女らの人生を垣間見せる映画のアプローチに、映画体験ならではの、そして今泉監督ならではのカ>>続きを読む
わりと前半でクライマックスシーンになったのでどうなるのかと思ったら、意外な展開。何度かフラッシュバックするウィテカーで少し笑ってしまうところも含めて、不思議な心地の映画。でも社会の背景と向かっていく物>>続きを読む
ジャッキー×スタンリー・トンの往年タッグなのは嬉しいけれど、映画を取り巻く環境と老いるショックがなんとも複雑。
すごそうなスタントシーンもあるけれど、とはいえジャッキーの映画で年々CG処理が増えていく>>続きを読む
大自然に人間が考える善悪や道徳観が吸い込まれていく佳作ミステリィ。昼下がりにジャストフィットな映画だった。
70年代の残滓のような映画ではあるけれど、良く言えばブロンソンの渋みがカッコいいスター映画。米墨国境を題材にした社会派アクションだけど、ドラマとキャラの起ち上がりが鈍くて締まらないのが惜しい。よりテー>>続きを読む
底が抜けて加速度的に沈んみゆく世界において、どう現状を認識して浮上していくか。不条理さも含めて啓発的なドラマ。そして圧巻の特殊効果!スペクタクル!アメリカ映画の底力!
70年代のありがちなクライムアクション(でも演出は唯一無二のペキンパー印)のスジが未熟な人間同士の愛の営みとして作用する面白さ。ラストのカウボーイは二人を見届ける牧師さんなのね。ロードムービーはこれく>>続きを読む
画作りもドラマも圧倒的な傑作。「アメリカの良心」スチュワートが追い込まれて普通のダメおじさんになったり。強面のオッサンたちが気弱かったり、等身大の姿を剥き出しにしながらもしっかりと男のドラマにしてしま>>続きを読む
『羊たちの沈黙』までは硬質な作品を書く人だったトマス・ハリスの原作とキャリアで一番脂の乗っていた時期のフランケンハイマーの演出、手に汗握る展開にクライマックスの畳み掛けが圧巻のサスペンス。何度観ても面>>続きを読む
船は転覆しないけど、70年代の定番パターンとなったパニック映画のグランドホテル形式からの圧倒的スペクタルのお約束を巧みに転覆させた演出力。そして後のサスペンスでも定番化した爆弾解体のクライマックス。骨>>続きを読む
だってこんな映像撮れないもん。すごいに決まってる。映像派の人なのは間違いないけど、ストーリー性とかテーマ性に依存しないで2時間ここまで映像でぶっちぎることができてしまうのだからやはり凄まじい才気。独創>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
川とメリル・ストリープのダブル主演。ケヴィン・ベーコンは後に『ミスティック・リバー』でも川と共演。とにかく顔がイイ。
傑作スリラーの『脱出』を思わせるシチュエーションに最大の難所である急流の名前が『ガ>>続きを読む
映画は道徳や倫理を学ぶメディアではないということを、ベルモンドの含み笑いが教えてくれる。ゴダールが破壊してくれる。セバーグが不滅にしてくれる。
男と女、フランスとアメリカ、永遠と一瞬、最低で最高。何て>>続きを読む
パブリックイメージを逆手に取る役どころは悪くないけど、結局のところそこに冷めてしまった。
これであとニワトリでも出てきたもんなら『クライ・マッチョ』だな〜なんて思ってたらちゃんとニワトリが出てくる笑。車と女と銃が揃ってるのに緩いテイストのコメディロードムービーで『クライ・マッチョ』みがある>>続きを読む
『ディア・ハンター』の素晴らしきコンビが老害ジジイを嬉々としてやっている晩節を汚し映画。デ・ニーロがジョー・ペシやってる切なさ。
本番アリ風俗アミューズメントで、不倫、セックス、人殺しを楽しむアホ共から尊厳とアイデンティティを取り戻す近未来ウエスタン。実社会ではみんなきっとヘッポコだと思って観るとブローリンなんか笑えます。今なら>>続きを読む
コロナ禍にぶちかました名脇役たちの濃厚接触娯楽映画。やってる側が楽しそうな感じのやつ。寺さんいて欲しかった。
TLJが変態犯罪者でU2にハマる爆弾魔ってだけでお腹いっぱい。TLJが変態チックな役をやってる映画は大味なのがアレだけど好き。でもジェフ・ブリッジスがもうひとつハネなくて勿体ない!
フォレスト・ウィテ>>続きを読む
殺人者の異常な心理や性癖を、犯人だけではなく追う側の刑事イーストウッドも背負って物語が進行する、文字通りの曖昧な境界線の綱渡りサスペンス。クレジットこそないけれどイーストウッドの作家性(つまりは変態性>>続きを読む
恋愛に年の差は関係ねーよ!というオッサン(イーストウッド)の言い訳を良い感じの恋愛映画に仕立て上げる生涯現役(!)イーストウッドの長寿の秘訣が垣間見える素敵な映画。ホールデンに主役を宅して監督に徹した>>続きを読む
『マークスマン』でリーアム・ニーソンが犬を連れてドライブしていて、本作のファイロ・ベドー(イーストウッド)とクライド(オランウータン)だよなあと思ってたら、御大はニワトリと旅してたよ(笑)。
西部劇>>続きを読む
過大評価させてください。
40代あたりから意識的にイーストウッド=マッチョのイメージを逆手に取って、有害な男らしさを自己批判的に描いてきたイーストウッド。『恐怖のメロディ』のくされマッチョ的な側の自分>>続きを読む
時代遅れの西部劇であり、次代に託される夢の継承の物語。人生の折り返しの最終地点を目指すレッド(クリント)とこれからの人生のスタートラインを目指すホス(カイル)の緩慢なテンポが心地良いロードムービー。笑>>続きを読む
前半は赤と黒が濃いスパイ・アクションで後半は青と白が眩しい特撮アクションという趣。この頃あたりから(ブロンコ・ビリー、センチメンタル・アドベンチャー)イーストウッド的主人公は、寄る年波や過去のトラウマ>>続きを読む
82年の『センチメンタル・アドベンチャー』あたりから始まって、90年代以降も顕著に描かれ続けてきたイーストウッド作品における「贖罪」と「継承」の物語を、かなり丁寧にトレースしたポスト・イーストウッド映>>続きを読む
Base Ball Bearの『どうしよう』という曲の「青春が終わって知った 青春は終わらないってこと」という大好きな詞を思い出した。青春が過ぎ去った後も対象化されてどこかで残り続けるという“青春”。>>続きを読む
ハルクになれないもどかしさ。アベンジャーズなマーク・ラファロの静かな闘い。つくづくヒーローってのは報われないし割に合わない。
もうハリウッド製大作映画でジョニー・デップを観ることはかなわないかもしれないわけです。身から出た錆とはいえ。そんなデップがフォトジャーナリストとして再起を図ろうと日本に渡るユージーン・スミスさんを演じ>>続きを読む
音楽マンガの映像化で最大のネックになる演奏シーンが最高の形でブレイクスルーされている。そして大橋裕之作品の心地のよい極上の間の世界。岡村ちゃん。最高の音楽映画では?
アオの積読本のなかに大橋裕之さんの『シティライツ』がチラリと映ったので、確かにこのやたら心地の良い極上の間は『シティライツ』的だなーセンス良いなあーと思ってたら脚本に大橋裕之さんいるんかい!ジャームッ>>続きを読む
今となっては『40歳の童貞男』よりもカレルの(ラブ・)コメディならこっちの方が好きだな。キャスティング抜群だし。原題は内容通りだし、恋愛のある種の側面を表現するにおいて言い得て妙なタイトルなのに邦題が>>続きを読む
箇所箇所で笑えるところは笑いつつも、いわゆるボーイズクラブの(あえて使うけど)軽薄なホモソ的なノリはもう今となっては嫌悪感しかない。カレルが中心でまわるところは面白いんだけどセス・ローゲン的な笑いは基>>続きを読む
寺ちゃんの行動力は良いと思うけど、夫婦になってからは一途に見えないんだよなあ。なんかつまらん幻想を追いかけてるだけで一代さんのこと何も見えないまま終わる感じ。悲しいはずの喪失がおっぱいを遺したという美>>続きを読む
自分の主張をしっかり自分の言葉で吐き出す山内さんの奥さん、溢れる思いをぶちまける奥さんにまあまあそんなことでいちいちと目も見ずになだめる山内さん。別に目をみて話せとか奥さんの理解者になってやれとは思わ>>続きを読む