良い話だけどもう少し展開がほしい気も…。
Uberのドライバーが多くの悲しみに立ち会う仕事ならつらい。
アカデミー賞の短編実写ノミネート作は毎年良作ぞろいで好きなので他も見られると良いな。
実在の人物を演じると有利になりやすいとされるオスカーで主演女優賞と助演女優賞にノミネート。
アネット・べニングは長時間泳ぎ続ける恐怖やクラゲに刺されたあとの瀕死の姿をリアルに演じていたし、ジョディ・>>続きを読む
これも設定から恐ろしくて人間の汚い部分があぶり出される。
自分が殺されないように子どもや弟を差し出したり急に媚び出すのは、醜いけれどたいていの人間はそうするものかもしれない。
バリー・コーガンの怪演が>>続きを読む
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オスカーの賞レースにからんできたので課題として見なくてはと思いつつ、とうとうノミネートされたのでようやく重い腰を上げて鑑賞。
そんな自分でも反戦映画としてだけでなくエンタメとしてもしっかり楽しめた。>>続きを読む
ランティモスはうさぎが好きなのか…。
独り身=悪の世界と、一人でいることを強制させられる世界。どちらの恐ろしさも描いていたのがおもしろかった。
「一人で食事する男性」と「一人で歩く女性」がそれぞれ危>>続きを読む
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支配欲や独占欲、金銭欲、嫉妬…
社会性を身につけた人間が持ってしまうものの象徴として、さまざまなキャラクターの男性が登場する。
最初からエマ・ストーンの子どものような表情や動きがかわいすぎて目が離せ>>続きを読む
コロナ禍で韓国ドラマをいくつか観たときに、賄賂を渡して問題解決しようとする場面が多く驚いたのを思い出した。
今回も脱北に失敗して収容された息子を救うため、母親が「ブローカーを買ってなんとかする」とお金>>続きを読む
ミシェル・ウィリアムズ目当てだったがホン・チャウの存在感もすばらしかった(最初の登場シーンで「ザ・ホエール」で好演した女優さんだと気づきました)。
主題がいまいちつかみきれていないし、リジーがつくる>>続きを読む
生と死の描写の仕方が美しい。
祖父のムサが孫のハリメを棺桶の中で寝かせ、焚き火をはさんで妻の亡き骸と一晩明かす洞窟のシーンは特に圧巻。
ムサがもらったクローブを段ボールの中にまいたときのハリメのやわ>>続きを読む
人の人生は視点を変えれば喜劇にも悲劇にもなりうる、というプロットがおもしろかった!
テーマがチャップリンにも通じるからか、「喜劇」を創作して話すおじさんは見た目がコミカルでチャップリンっぽい(?)キャ>>続きを読む
これほど大きなカタルシスがある話だとは知らず、途中から嗚咽がもれそうなくらいあふれた。
私が最も胸を打たれたのは会社で全く評価されず闘うことも難しかった主人公の女性フィリッパが「(あの人たちに負けず>>続きを読む
「ミッドナイト・イン・パリ」を彷彿とさせるおしゃれな街並み×ウディアレン自身を投影した主人公+敬愛する監督作品のオマージュ。
クラシック映画を少しでも知っていてウディアレン好きならいつも通り楽しめるの>>続きを読む
再検査の最中や結果が出たあとに軽快なJAZZが流れ、「がん」を「アレ」と言いなおしたのに笑った。
姉妹の夫婦(恋人)関係を取り巻く狭い世界の群像劇ながら、小気味良い台詞と男女のおかしみが炸裂していた>>続きを読む
コメディアン、LAに行くと具合が悪くなるハリウッド病、ユダヤ人であることへのコンプレックス、数回の結婚…
ウディアレンをそのまま主人公にしたような話。
ダイアン・キートンが美しくてNYの街に映える。
シャイなイケオジがウディアレンに誘われて男娼になる話。
JAZZの音楽とともにさらっと見られて軽快だった。
宗教的な知識があると「子どもの人数は6人」という台詞の意味などが理解できる。
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最初から最後まで印象派の絵画を見ているようで、どこを切り取っても芸術そのものだった。
「青いパパイヤの香り」ではパパイヤを性的表現のメタファーに使っていたトラン・アン・ユンが、今回は洋梨を女性の裸に見>>続きを読む
たしかに舞台が船上である必然性はあまりないが…
宮崎あおいのかわいい衣装とデートシーンが見られる映画です。
初カウリスマキ。
次の次ぐらいに行きたい国がフィンランドだったので、いろいろな風景が見たいと思ったがそういう映画ではなかった。
ウクライナ戦争が続き、理不尽な理由で会社をクビになり、慎ましい生活のな>>続きを読む
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今回のギャスパー・ノエはいつもと違うと聞いていたのに…。「CLIMAX クライマックス」を観たときのように悪夢を強烈に描いていて恐ろしくなった。
(人生は夢の中の夢、という台詞は皮肉がききすぎている)>>続きを読む
ブルキナファソの僻地に単身赴任し6年間児童に読み書きを教える新任教師と、バングラデシュ北部の船上学校で中学進級のために指導する22歳の教師がすばらしかった。
前者は子どもたちが夜も勉強できるよう自腹>>続きを読む
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サラダパンや鮒寿司、スーパー平和堂、県民がカラオケに行くと必ず歌う「琵琶湖就航の歌」、小学生が湖上で琵琶湖のすばらしさについて英才教育を受ける「海の子」学習、強風ですぐ止まる湖西線、琵琶湖大橋と近江大>>続きを読む
私のイマジナリ偏差値が低いようで、特定の「お友達」が想像したキャラクターがなぜ、別の人間が想像する世界に翻弄されているのかわからず設定を理解するのがとても難しかった。
舞台はあきらかに欧米なのに日本語>>続きを読む
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鑑賞直後、売店に「サントラは置いてますか?」と聞きに行ってしまうほど気に入った。ひさびさにパンフレットを購入したのでじっくり余韻にひたりたい。
アニマルズの「The House of the Ris>>続きを読む
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予備知識なしで見たら不覚にもバービーで泣いてしまった。。
個人的には「トイ・ストーリー2」や「LEGOムービー」を観たあとの読後感(?)にも近いが、この作品は大人への強烈なメッセージが込められていて、>>続きを読む
完全な悪人などいない。
そして完璧な親などいない。
同じ親だからといって加害者の両親の気持ちなど簡単に理解できるわけないが、それでも自分のために赦そうとした被害者の母親の言葉に胸打たれた。
信仰に>>続きを読む
危機的な状況に陥っても「子どもには言わない方がいい」と隠す大人と、「大人は私が見たことを信じてくれないし意見を聞いてくれない」と諦める子ども。
白人と黒人だけの対立だけでなく、白人vs白人、大人vs>>続きを読む
春画と聞いて連想する作品の一つが、横たわる海女の裸体がタコに吸われるもの。
70歳をすぎて「富嶽三十六景」を誕生させた北斎は、50代に10年ほど春画を描き、人物画をやり切ったからこそ風景画にジャンルを>>続きを読む
「いじめられていた子ども時代、盆踊りの輪の中に逃げ込んだ。逃げたことを忘れるくらい夢中で踊った」
戦時中に生まれたダンサーの田中泯(みん)さんは、体に刻まれた記憶や言葉にできない思いを踊りにする。>>続きを読む
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PCとスマホだけで解決に導くという新鮮さは初体験の1が上回ったが、出会い系のチャットやSiriの使い方が巧みで終盤のスリルも健在だった。
結局どう見たらいいかよくわからない作品だったが、信仰や福祉に助けられてなんとか生きる人たちと目を合わせて話さない、永山絢斗の冷淡な演技が光っていた。
安藤サクラが主演なら間違いないだろうと思ったが、期待していたような社会派映画ではなくそこまで引き込まれずに終わった。
特に最後はとってつけたようなオチで、無理してこねくり回した感。
(弁護士の演技は少>>続きを読む
実際にあった逮捕劇を思い出しながら鑑賞。
あらためて日本の貴重な技術者がこのような形で法的に、そして社会的に制裁を受けてしまったことが残念でならない。
エンドロールで金子さん本人が話す映像が流れ、役>>続きを読む
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予想していた展開と違い、裏の裏をかいてきたオゾンに脱帽。
戦後、敵国フランスからドイツを訪ねた男性が浴びる冷たい視線や言葉を、今度はドイツ人がフランスで受けるというシーンが象徴的だった。
戦死した>>続きを読む
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エンジェルは最後まで現実ではなく想像の世界に生きた。
作家として成功し、夢にまで見た理想の城(パラダイス)を手に入れるとますます周りが見えなくなり、次第に孤立してしまう。
教養を身に付けて自分のルー>>続きを読む
最後の朝日新聞に書いた私小説に落涙。
嵯峨野の清滝のホタルが徐々に遠ざかっていき、心に浮かんだ小さな光をまさに「末期の眼」で見ていたのだろう。
記録した映像をきちんと世に出せ、と叱咤激励する寂聴先生>>続きを読む