bunrokuさんの映画レビュー・感想・評価

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映画館で120本/年。どんなに頑張っても超えられない壁がある。仕事もあるし。アルコール控えたらええんやろけど。2017/12/31に酒の勢いでメンバー登録。

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心と体と(2017年製作の映画)

3.5

夢を見てもほとんど忘れてしまう僕としては気持ちを寄せにくい物語設定ではあったけど、夢のシーンはきれいだったし、こんな風に寄り添いあえる人と夢のなかで出会うことができればなあ、なんて祈る純情もまだ枯れき>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.0

とんでもなく面白い。現代美術やそれを持ち上げるキュレーターへの愛のあるおちょくり、スリ被害に端を発する笑いと恐怖の展開、浮気の相手とのゴム合戦やその後の難詰。いくつものエピソードが重層し、芸術や愛や差>>続きを読む

Oh Lucy!(2016年製作の映画)

3.0

いい加減な英会話教室、いささか問題のあるヒロイン、葛藤のある姉妹関係。考えてみればちゃんとした人物が一人も出てこないブラックな物語。よく設定され、よく計算された物語だとは思うのだけど、なぜだか乗れなか>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

これがどうしてこんなにも評価されているのか僕にはまったく分からない。まずもって状況設定に虫酸が走る。家は多分お金持ち。父はヘレニズムの男性裸体彫刻を研究している。そんなもんで食えるのか。家の中には至る>>続きを読む

さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

3.0

ま、いいんだけど、お話のためのお話だなあ。取り巻く親たちも、ま、そういう設定ですね、という大人たちで。別にリアリティを求めるわけではないけれど、あ、そういうふうに設定されてたんですね、で終わってしまう>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

やや作為が目立つがやはり感動。最後に流れる歌では泣いてしまった。死をめぐる幾層ものエピソード。何年後かにまた見たい。おそらくはまた違った感慨があるはずだ。カフェオレとブラディマリーで人は生きていける。>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.5

自分勝手なスピルバーグ2本立ての2本目。これにはびっくらこいた。先のペンタゴンで老いを感じたスピルバーグがとんでもなく子供返りしているではないか。VRがテーマのようで、その可能性と限界への警鐘というの>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.0

自分勝手にスピルバーグ2本立て。時間の都合で2館をハシゴ。まずはこれ。しかしなんでこうなってしまうのか、大人向けの政治的な側面のある映画では「映像の魔術師」の魔術を封印しないといけないのか、独創性や躍>>続きを読む

トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.0

これは作り手にとって難易度のかなり高い映画だったんだろうなとつくづく思う。限られた空間、沢山の登場人物、列車のスピード感、時間に追われる緊迫感、その中で事件の背景を少しずつ解き明かしていかねばならない>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

3.0

とにかく大袈裟。小説では良くても映画ではアラが見えちゃうという物語があると思うんだけど、これもそうなのかな? 時空を超えた絆という当世流行の構成だけど、だからと言って・・。(「キャロル」の感動今一度と>>続きを読む

女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.0

雨天のドイツと晴天のギリシャ、その転調が鮮やかだった。印象に残ったのは、裁判のびっくりするような雑駁さと、一度目の決断の時にさえずっていた小鳥の可憐さ。テロリストの描き方に物足りなさを感じたが、被害者>>続きを読む

ラブレス(2017年製作の映画)

3.5

オープニングからエンディングまで、悲哀と絶望に染め抜かれた美しくも冷ややかなカットが途切れることなく続いていく。ロシアの北方の冷たい空気感、心をかき乱す音響、そして絶えることのない緊張感。子供部屋の壁>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.0

これは渋くて気に入った。色合いもいい。美術もいい。巧みな言葉で人々を高揚させ誘導していく凄まじさ。ヒトラーも言葉だし、チャーチルも言葉。戦争の歴史は言葉の歴史。だから堂々とした言葉は怖い。ならば日本の>>続きを読む

バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.0

やっと見れて満足。噂通りに凄かった。凄いけど、だんだん脳が侵されていくみたいで、ちょっと怖くもあった。結局、王の凱旋の方は見逃してしまったが、それは時間が合わなかったからであって怖いからでは勿論ない。>>続きを読む

馬を放つ(2017年製作の映画)

3.0

キルギスの風景を始めて見ることができて嬉しい。キルギスの文化は知らないが、伝統の文化と外来の宗教との確執というテーマはやはり重くて痛い。閉館された映画館、古いフィルムの上映、そんなエピソードは国外の映>>続きを読む

素敵なダイナマイトスキャンダル(2017年製作の映画)

3.5

懐かしいと思って見ていたが、これを見て生まれる偽の記憶もまたあるのだろうなあと思うとちょっと怖い。エピソード満載でお得な気分。長いという感想もあるようだけど僕は全然。タイトルのエピソードだから仕方ない>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.5

アメリカ映画で溜息が出るのは強迫的に繰り返される親子の絆。それがなんと5世代にも渡るのだから、ちょい逃げ腰に。ところがどっこい、終盤では涙腺が決壊してしまった。お盆みたいと思った瞬間、先祖供養を疎かに>>続きを読む

blank13(2017年製作の映画)

3.5

前半と後半でタッチが変わる。そこが評価の分かれ目になるのかなと思うが、僕は面白いと思った。情緒に流れかける直前で早めに場面が転換し、リズムは結構心地よい。そのお陰で尺も短く、その点も嬉しい。後半の葬儀>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

3.0

ふんわりと裾の長い白いスカートの衣擦れが生々しい。森の緑のなかでは純潔を包み込み、夜の暗がりのなかでは欲望を覆い隠す。もっと隠微な描写が展開されるのかと固唾を飲んでいたのに意外とあっさり。その分尺が短>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.0

つまんない話なのに飽かさず見せる手腕はさすが。当事者本人が演じる再現ドラマというのが肝だけど、まるで俳優が演じているみたいにスクリーン映えしていて、虚実の皮膜というかアメリカそのものが実は映画なんじゃ>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.0

いかんともしがたく不条理な展開になってしまう物語には奥深さが宿るけど、これ見よがしに無理やり作られた不条理劇は薄っぺらになりやすい。さてこれはどっちなんだろう。 イヤーな気分の中でそんなことを考えた。>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.0

褒めるのも虚しく、貶すのも虚しい。そんな映画だった。僕は無力感に囚われていたのだろうか。スリルとスピード感が乏しい、人物像に陰影が乏しい、作者の映画愛の吐露がしつこ過ぎる、研究所のセキュリティが悪過ぎ>>続きを読む

犬猿(2017年製作の映画)

4.0

兄弟と姉妹の鏡像関係が図式に陥りそうで陥らず、それぞれの葛藤を炙り出す触媒のように働いて鮮やか。台詞もいい。こういう作りだと最後の着地が肝だけど、締めくくり方にも納得。多分今年のベストテンに入るだろう>>続きを読む

マンハント(2018年製作の映画)

2.0

うまくいかないことがあるのは人生と同じ。いい映画があるように、うまくいってない映画に出会うことだって当然ある。そんなときには何処に瑕疵があったのかなあと考えてみるのも映画の楽しみのひとつ。で、考えてみ>>続きを読む

早春(1970年製作の映画)

4.5

純情と短絡、鬱屈と衝動。そんな思春期の混乱が、即興的で落ち着きのない作風とシンクロし、とんでもない疾走感が生みだされる。不思議な公衆浴場の迷路のような空間、色遣いの鮮やかさ、先の読めない物語展開。数十>>続きを読む

ベロニカとの記憶(2015年製作の映画)

3.5

独りよがりな思い込みや鈍感さ、そしてそこから生まれる嫉妬や激情。自分の若い頃を思い出し、身につまされながら僕は見た。いつまでたっても女性に甘えっぱなしの男の情けなさ。それに対峙するベロニカの眼差しの強>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.0

シリアスな劇で暗い顔になるより楽しいショーで幸せな気分になる方がいいだろうみたいなことを主人公は語っていたが、それはこの映画の作者の思いでもあるだろう。ただ僕としてはこの題材ならシリアスなドラマで主人>>続きを読む

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

2.5

オープニングの数カットは素晴らしい。凄い映画に出会えるんじゃないか。そんな予感に打ち震えた。でも次第にげんなり。性の目覚めとカニバリズムをダブらせるアイデアは少女漫画っぽくて面白いが、一つ一つの描写が>>続きを読む

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

3.5

さすがに動きは緩慢。しかし随所にトレードマークの挙動不審が健在で嬉しい。それにしても歳月の彫琢のなんと凄まじいことよ。トリュフォー、ゴダール、いろんな映画が頭をよぎる。「ラストタンゴ・イン・パリ」では>>続きを読む

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

4.0

これは凄い。象徴と断片の反復に次ぐ反復。血や花弁や口紅の赤、左右が逆転しまくる眩暈のような切返し、いろんな組み合わせで絡み合う男と女、男と男、女と女。万華鏡のように絵柄が変わり、立ち位置が変わる。初期>>続きを読む

ダークタワー(2017年製作の映画)

3.0

「(こっちの世界では)まだ動物たちが喋ってるんだね」「えっ、まだ?」で笑った。深まる謎また謎。でも深くは考えない。だって謎のための謎、物語展開のための物語展開なんだもん。その場その場の既視感のあるエピ>>続きを読む

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

3.0

トランスジェンダーを巡る母と娘の葛藤。その上に母の男性関係や祖母の女性関係がストーリーの膨らし粉として加えられ、崩れた家族の再構築にまで話は及ぶ。それを90分に収めようとする小品志向は嬉しい。でもうま>>続きを読む

不能犯(2018年製作の映画)

2.5

虹彩を真っ赤に染めてサイケデリックなグルグル光線を出し、それで相手の心を操作するという映像表現が昭和っぽくて懐かしかった。悪魔なのかメンタリスト+サイコパスなのかは知らないが、人を殺める仕事をしている>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.0

ヒロインもそれに拮抗する警官もともども激情型。えーっ!そんなことしちゃうの?とびっくり仰天で、両者の犯罪指数はかなり高い。それを田舎の生活の一コマみたいに描いていくのはかなりの作為だろう。社会派ぶった>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.0

予想を裏切らない迫力、予想を超えた粘着性。素晴らしい出来映えだが、こんなに疲れる映画も珍しい。力を抜くことを潔しとしない直球勝負の作風ゆえだろう。それにしてもこの演出力は凄い!手持ちカメラの臨場感も凄>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.0

それにしてもなんでここまで血筋にこだわるんだろう。サーガ仕立てだから仕方がないのかもしれないが、血筋が解き明かされるにつれてスケール感はどんどん小さくなり、親族間の遺産相続の諍いに似てくる。これまでの>>続きを読む

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