めしいらずさんの映画レビュー・感想・評価

めしいらず

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映画(582)
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チャップリンの勇敢(1917年製作の映画)

2.3

警官チャプリンが偶然の助けを借りながら無法者たちをばったばったとやっつける勇姿。正直なところお話自体はどうと言うこともない。

チャップリンの移民(1917年製作の映画)

2.8

チャップリンが「犬の生活」以降の綺羅星の如き名作傑作群を連発する以前の代表的な一編。ペーソスこそあまりないけれどドタバタ喜劇としてしっかり面白い。貧しき者を見下げ虐げる世界のありようと、彼らに手を差し>>続きを読む

最悪の選択 Calibre(2018年製作の映画)

3.1

前夜に痛飲しなければ。銃弾を宿に忘れなければ。狩猟事故を隠蔽しようとしなければ。警察が介入していれば。数々の過ちは起こらなかったか、あるいは最小限で止められただろう。軌道修正できる場面は幾つもあった。>>続きを読む

赤ちゃん泥棒(1987年製作の映画)

3.6

はたから見ればおちこぼれ人生、ひどい生き様。人生は不合理なことだらけ。でも本人たちはあまり痛痒を感じていないようだけれど。人生の捉え方が大雑把で短絡的なポジティブ思考の彼らには何故だか憎めない愛嬌があ>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.6

ゾンビも、ゾンビ化する感染症も怖いけれど、一番怖いのは巡り巡って人間っていうこと。自分さえ助かればそれで良い。災禍の中で露わになる利己的な人の心のありよう。主人公も初めはその一人であったところが物語に>>続きを読む

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.0

TV放映の後半部のみ鑑賞。これは全編観たかったと残念がらせる面白み。ラストの綱渡りのスリリングさ。そして自由。背中がぞわぞわするこの感覚は得も言われぬ。再鑑賞案件。

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

2.5

仕事に真剣に取り組むことの意味。そうある者がプライベートで抱えた愛する人たちとの軋轢。孤絶感。既視感多々のこの物語は、だからこそみんなが好きになる王道なのだろう。ただ期待に応えようとした主人公の姿勢は>>続きを読む

欲望という名の電車(1951年製作の映画)

3.6

男の屈折したプライド。堕落した己を取り繕うほどに痛々しさを増していく女。二人の抱えた暗部が互いの暗部を相照らす。触れずにいればそれで済む彼女の過去を敢えて掘り返し責め立てて止まぬ男。それは女の厭たらし>>続きを読む

アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

2.9

捻りも衒いもない物語だから先が読めてしまうのだけれど、だからこそストレートにメッセージが響くのだろう。なりたい自分になれる。それを決めるのは自分自身なのだと。良い映画なのだけれど”いかにも”な悪の描き>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.3

小さなことに目くじら立てない。神と人、人と人との距離がいまよりずっと近かった時代。野菜を冷やす小川にはめだかだって泳いでいる。田んぼにはおたまじゃくし。隣の家は遠いし、そこら中が草ぼうぼう。そして暗が>>続きを読む

狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.8

杜撰な銀行強盗計画は最初から足元が覚束ない。それは人質らに心配されてしまうほど。もたついているうち事態はあっという間に大ごとになり引くに引けなくなってしまう。止むに止まれぬ犯行。誰も傷つけたくはない。>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

3.5

ようやっと観られた伝説のトラウマ映画。破傷風の症状の目を背けたくなる痛々しさ。それに伴って医療行為もまた惨たらしさを帯びていく。音への肉体的、神経症的な反応。我が子が仰け反って苦しむ姿。血まみれの口元>>続きを読む

女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

2.6

三話からなるオムニバス映画。監督陣が豪華なら役者陣もまたそう。女たちの逞しさ、したたかさ、舌先三寸。まとわりついて来る男どもを容易く手玉に取る彼女らだけれど、その一方で惚れた男には弱い。一話目がいい。>>続きを読む

アルゴ探検隊の大冒険(1963年製作の映画)

2.7

あるいは懐古趣味なのかもしれない。ハリーハウゼンによるこの魅力的な特撮にはロマンすら感じる。お話自体は退屈なものなのだけれど、次々に現れるモンスターたちの造形美と何とも味わい深いその動作はやはり一見の>>続きを読む

ダイヤモンドの月(1991年製作の映画)

1.7

因果応報。しかしそこまでなさるかね。現代版「フリークス」の趣があるようなないような。刹那を生きる若者たちの物語。バブル期はやはり特殊な時代だったのだなぁという感慨。

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

3.4

大人にも子供にも身を置く社会の序列があるから大変だ。大人には頭の上がらぬ上司が、子供には意地悪なガキ大将が、横柄げにふんぞり返り威張っている。子供は父が立派だと信じているから、家の中での威厳と上司にペ>>続きを読む

対話の可能性(1982年製作の映画)

3.3

「永遠の対話」欲望と知恵と知識の、まるでじゃんけんのような関係性。互いを喰らい合い、裁断し合う。繰り返す毎にそれぞれが粉々になっていく。そしてそれらは混じり合い、だんだん人間に似ていく。「情熱的な対話>>続きを読む

歓びの毒牙(きば)(1969年製作の映画)

2.7

アルジェント監督の処女作。物語の荒削りさはあるけれど、冒頭のシーン、もどかしさの表現が秀逸。小道具、光と影の効果、どぎつい色彩を駆使したシーンの見せ方。既に”らしさ”がしっかりと表れている。ベルトルッ>>続きを読む

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.5

母を大切に想うあまりだった。周りの人を次々と巻き込み、ニュース映像をでっち上げてでも、虚構の世界を母に信じさせたくて、その為に奔走する主人公である。時流とは逆行した発想の妙。最初は反発していた家族や恋>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

5.0

時の移ろいは何て残酷なのか。例え夢を叶えられても、その只中に長く居続けることは至難。すがりつきたい過去の輝かしい栄光は、次第に忘れ去られていく惨めさと、自尊心がもたらす苦悩だけを残していく。老いたる主>>続きを読む

呪怨(2002年製作の映画)

2.0

悪くはないんだけれど、最恐だったビデオ映画版「呪怨」のPart1と比べると相当に分が悪い。恐さのレベルがまるで別次元。俊雄は頻繁に出現しどんどん怖さが薄れていくし、伽倻子には実在感があり過ぎて観ていて>>続きを読む

赤い風船(1956年製作の映画)

4.5

少年と風船の友情物語だけに留まらず、子どもらの無邪気な残酷さ、風船が死にゆく痛ましい過程までもを描いてしまうその懐の深さ。そこにフランス映画ならではのコクがある。それにしても、あの風船の感情豊かな動き>>続きを読む

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

4.8

信じられない現実の中にありながら、持ち前の人間愛と開き直りの行動力で周囲を驚かせ、惹き付け、そして束ねていく主人公。互いが影響しあい、互いを変えていく。誰かを必要とし、誰かから必要とされる。その関係性>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.3

夢を追い自分を賭けるのもいいだろう。一方で思い描いていた夢に折り合いをつけ、今、目の前にある生きる道を受け入れて歩むのもまたそう。努力して夢を掴むのはもちろん素晴らしいこと。だけど、ついつい気付かずに>>続きを読む

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

3.7

映画が出来上がるまで過程を描いた映画。観る者も一緒になって一喜し一憂する。撮影が進む中で、スタッフと出演者の関係が、次第に打ち解け絆が深まったものになっていくのが良い。そこでは、揉め事が生じ、恋が芽生>>続きを読む

エイリアン(1979年製作の映画)

3.2

何をどう語るのかよりも、何をどう見せるのか。物語自体は典型的なSFホラーのそれで特別感はない。一方で細部にまで神経の行き届いた世界観の描出が素晴らしい。宇宙空間、宇宙船、船内、装置類の細かな動作に至る>>続きを読む

蝶の舌(1999年製作の映画)

3.5

繊細な少年の目を通して見た内戦前夜のスペイン。同国人が対立し殺し合った内戦の心の傷がこの映画を生んだものだろう。ファシズムが台頭する時流とそちらへ傾く者と、自由を志向する者。生き抜く為に旗色に従う。「>>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.5

ワイルダーの華々しいフィルモグラフィーの中でも最も素晴らしいものの一つだろう。破茶滅茶な前作「お熱いのがお好き」とは一転して洗練された語り口で男女の報われぬ恋の悲喜交々を描出する見事な手練れぶりはどう>>続きを読む

MAMA(2013年製作の映画)

2.2

ホラーと言うよりはダークファンタジー的。つまらなくはないんだけど個人的には印象に残りにくい感じ。姉妹の親のことをほぼスルーしておいて母の愛がどうのと言うのは片手落ちな気がするなぁ。姉妹と主人公以外の登>>続きを読む

予言(1982年製作の映画)

-

ドキュメンタリー映画。原爆が人の身体に残した傷痕。正視するのが辛い映像が続く。身体の傷ももちろんだけれど、被爆者が心にも深手を負っていることが、その暗い眼差しから伝わってくる。

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

4.4

ヌーヴェルヴァーグが席巻していた当時のフランス映画界において、重鎮ルネ・クレマンが映画とはこれだと言わんばかりに撮り上げたお手本のような大名作。作品を構成する全ての要素が完全であまりの面白さに圧倒され>>続きを読む

彼岸花(1958年製作の映画)

4.1

娘を嫁に出す前の父親の心境。出さなくてはと思い、まだ早いとも思う。父にとって自分の子だけはいつまでも小さな子どものまんまだと思えてしまうものらしい。家族揃っての晩御飯や旅行。その時間がかけがえなく感じ>>続きを読む

Curve(原題)(2016年製作の映画)

1.8

大きな波の通過。どこか見覚えあるカーブを見せる断崖。その中途に取り残された彼女は必死にしがみつくのだけれど、そこにまた例の雨が降り始めて…。きっとその後にはまた大きな波が来るのだろう。思わせぶりでどう>>続きを読む

オキュラス 怨霊鏡(2013年製作の映画)

2.3

とても良くできた映画だと思う。それは鏡の呪いのせいだったのか、それとも姉弟の狂気が見せた幻覚だったのか。どちらともはっきりさせないまま迎えるラストのデジャヴ感もまた巧い。そうなのだけれど何故だろう。面>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

4.3

愛する人の記憶を残しておくのには、何と言っても写真が断然いい。財布にでも忍ばせておけば、いつでもその日に帰ることができるから。時間の経過は、人生の特別な場面も、なんてことない場面も、おしなべて愛おしい>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.7

人生が上向かない。幸薄い。それには理由がある。人任せ。ただ流されるだけの日々。負けっぱなし。やられっぱなし。見下げられても気づかぬフリ。そして一番の理由は、他人を、自分を、すぐに諦めてしまうこと。人生>>続きを読む

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