トレーラーハウスごと都会へ転がって行ってしまった牧場主を牧羊犬と羊たちが恐ろしい動物捕獲者の魔の手をかいくぐりながら探し回るけれど、ようやく見つけた主人は記憶喪失になっていて…。お話自体はまあ予定調和>>続きを読む
NYの演劇界でアート志向の脚本家として注目され始めハリウッドに招聘された主人公バートンが、依頼された通俗志向のレスリング映画の脚本を書きあぐねてだんだん狂気を帯びていく。カンヌ主要3部門制覇の鳴り物入>>続きを読む
それぞれの思惑が交錯して混沌していく撮影現場。クライマックスの火刑シーンで偶発的に起きたトラブルのある種麻薬的な恍惚をフィルムが捉える。場や立場を弁えない人たちの自分勝手な言動が続発するカオス。そんな>>続きを読む
上質なミステリホラーだと思うけれどとにかく判りづらい。頭脳明晰な人には考察し甲斐がある作品だろう。それとゆったりして進まぬお話のリズムにやけに眠気を誘われる。2時間の尺を3時間にも感じてしまった。
新しい慰安所にやって来た従軍慰安婦の主人公春美は、高圧的な副官成田への当てつけにと彼女に対して冷ややかな上等兵三上を籠絡しようとして本気で愛し始めてしまうけれど、いつまでも上官の成田に逆らえないでいる>>続きを読む
記憶喪失患者が続出する近未来、バスの中で突如記憶を失った男が治療プログラムに与えられた毎日の課題を粛々とこなしていく中で同じ患者の女と知り合い仲良くなっていくが、ある日の悲しい内容の課題が彼の経験した>>続きを読む
監督ダリオ・アルジェントの映画人生を本人インタビューに加えて家族や多数の映画関係者の証言で辿るドキュメンタリー。ギャスパー・ノエやギレルモ・デル・トロ、娘アーシア・アルジェントらが証言者として登場し花>>続きを読む
善人風でお節介な隣人夫婦が何かと生活に介入してきて鬱陶しく感じていた夫婦だったはずが、夫はすぐに懐柔され彼らの肩を持ち始め、妻は妊娠後の不調の原因を隣人に求めて疑心暗鬼に駆られていく。この類いの映画と>>続きを読む
黒澤明作品22/30本目。内田百閒の随筆「まあだかい」「ノラや」を原作にした黒澤の遺作。職を退いても慕って頻繁に集ってくれる元教え子たちに囲まれいつも賑やかな主人公の晩年が描かれており、老境の黒澤の孤>>続きを読む
フランスでフレンチシェフの日本人がミシュラン三つ星を取る困難さのプレッシャーの中で仲間から孤立し、店も存亡の窮地に追い込まれた尾花だったが、やがて自分には仲間への信頼が足りなかったことに気付き店が好転>>続きを読む
日本最古の物語文学とされる知らぬ者ない「竹取物語」を高畑勲が映像化。全体的に薄塗りのラフスケッチのような画が美しい。まるで平安時代の絵や絵巻物が動いているような画のタッチが圧倒的なこの映像は、アニメ表>>続きを読む
先日、米メディア選出「史上最高のコメディ映画100選」なるネット記事において、チャップリンやマルクス兄弟、名作「アニーホール」や「お暑いのがお好き」などを抑えて本作が堂々第一位に輝いていたのを見かけて>>続きを読む
訳ありげによそよそしい兄妹を、彼女のちょっとぼんやりした婚約者と、二人にとって懐かしい甘いいなりずしが取り持つ。兄妹なんて仲悪げに見えても案外そうでもないのが実相で、本当は何も心配要らないのかも知れな>>続きを読む
「風立ちぬ」制作中の宮崎駿と「かぐや姫の物語」制作中の高畑勲、二人の背後で暗躍する鈴木敏夫。愛憎相半ばする三人の関係性が実に面白いドキュメンタリー。未だ少年のような宮崎の人間的魅力が見どころか。宮崎が>>続きを読む
もしも太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」が完成していたらこんなお話だったかも…なコメディ。原作にあった太宰作品らしからぬ通俗的な軽みがそのまま映像化されている感じがした。小説が完成していたとしてもきっ>>続きを読む
「運命がペテン師になるよう僕を仕向けているのだ」
家の金を盗んだ罰の食事抜きでキノコ毒禍を回避した主人公(家族11人は全員死ぬ)が、”正直者は馬鹿をみる”という人生訓を元にまるでペテン師みたいに生きて>>続きを読む
内容はまったくちんぷんかんぷんであるけれども、芸術にはまだこんな表現が残されていたのかと思わされるほど凄まじい映像だった。一般的にアートアニメって何でこんなにホラー感覚との親和性が高いんだろう?
妻の出産が近い夫マークを気ままな自由人の友カートが久々に訪ねて二人で温泉へと出かけるけれど、カートは昔と違ってすっかり大人びたマークの家族思いな様子に言い知れぬ寂しさと取り残された焦りを覚えるのだった>>続きを読む
オッペンハイマーを英雄視するのでも原爆の使用を礼賛するのでもないアメリカ映画だったと思う。どうやら彼の一人称視点っぽいので直接的な描写がほぼないのを不誠実とは思わない。ただ、それなら極めて中途半端に被>>続きを読む
なけなしの金を携え仕事を求めアラスカへと向かう女一人と犬一匹だったが、ある町で彼女の古い車が故障し、さらに軽犯罪を犯し連行されている間に犬とはぐれてしまって…。拡大していく一方の格差社会。女には下へ下>>続きを読む
20世紀を代表するベケットの不条理演劇「ゴドーを待ちながら」に柄本家の面々が挑む姿を追ったドキュメンタリー。柄本明が出演した「最後の講義」や太田光の「テレビの向こうで」での共演を視聴した後だったので大>>続きを読む
島根県の山間部にある高校の分校で、それぞれの問題で悩んでいた四人の高校生たちが演劇を通して大切なものを得、彼らの世界が広がっていく様を追ったドキュメンタリー映画。配置換えで去っていく部活の顧問を惜しみ>>続きを読む
クリスマス休暇で皆が家族の元に帰っていく中、寄宿学校に居残りする羽目になった学内で嫌われ者の歴史教師ハナム、問題行動が多い男子生徒アンガス、ベトナム戦争で息子を失ったばかりの料理長メアリーの三人が、時>>続きを読む
おそらく世界で最も評価されている日本映画の一つだろう。時代背景や雅楽、幽霊怪談と日本的イメージで構成されていて如何にも海外受けしそうである。金や立身出世の欲に目が眩んで女房を辛い目に遭わせてしまう夫た>>続きを読む
本作はスコセッシ映画の中でどうやらも最も人気があるらしく確かに面白い。軽妙な語り口で軽快に進むストーリー、ひどく魅力的に見える登場人物たち、それらとバランスさせるかのように容赦がなくて痛々しい暴力描写>>続きを読む
昔、最初にテレビでこの劇場公開版を観て、それ以降は完全版の方が良いとずっと思ってきたけれど、久々にこちらを再鑑賞してみるとこれもまた負けず劣らず素晴らしいと思った。主人公トトの人生と恋愛の行方に重きを>>続きを読む
老境の元教師とアラフォーの元教え子のじれったい恋愛劇。川上弘美の著作の中でたぶん一番よく知られた作品の映像化である。確かWOWOWドラマとして制作された後に劇場公開されたと記憶する。川上文学のニュアン>>続きを読む
16世紀末。峻厳な山々を越え、頼りない筏で激流を超え、エル・ドラド(黄金郷)を目指しアマゾン奥地を進むスペイン探検隊の分隊が、かの土地で神になる野望を抱いた副官の暴走で全滅に向かう。静につけ動につけ映>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
店を畳んだ書店主マレーの思いつきに巻き込まれ男娼稼業を始めた花屋のフィオラヴァンテは、ニューヨークの金持ち女性の間でたちまち人気を博し大成功を収めるけれど、ある日、彼は未亡人アヴィガルに恋心を抱いてし>>続きを読む
観光途中に迷子になった主人公が導かれるままに古い館に辿り着き体験する怪異。マリオ・バーヴァのイタリア産ゴシックホラー。お話は思わせぶりなばかりで大して展開しないのだけれど、イタリア映画らしい独自の美学>>続きを読む
とある依頼を請け負って老人ホームに潜入した83歳の間諜セルヒオが、任務をこなしながら入居者たちと交流し篤い人間関係を築いていく様が記録されたドキュメンタリー映画。邦題と概要からコミカルな映画だと勝手に>>続きを読む
アーサー王の妻グルニーヴル妃と不倫関係にある臣下ランスロットが王への忠義から苦悩し、彼の弱味につけ込み勢力拡大を目論むモルドレッドの暗躍によって円卓の騎士の間に亀裂が入り…。ブレッソンの最後から数えて>>続きを読む
サスペンス映画の巨匠アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの最初の作品は意外にもコメディテイストのミステリ。連続殺人の現場に残される犯人の名刺。容疑者は一旦逮捕されるが、警察を嘲笑うようにまた別の殺人事件が起>>続きを読む
日本人の秩序を重んじる気風はほぼ小学生時代に形成されていくのだとこの映画を観ながら思う。コロナ禍真っ只中に入学した一年生が、時に厳しく時に優しく教育され泣いたり笑ったりしながら規律を学び集団行動を覚え>>続きを読む
ずっとテレビアニメが先だと勘違いしていたが実際はこの映画版が先であり、そのヒットを受けてテレビ版が制作された模様。声優陣に吉本芸人や関西系俳優を起用しそれぞれが見事に応えていて、朝ドラみたいにエセ関西>>続きを読む