めしいらずさんの映画レビュー・感想・評価

めしいらず

めしいらず

マンハッタン(1979年製作の映画)

3.9

都会のスノッブな男女がくっついて離れて、またくっついて…。始まるその時には直情的なオスとメスなのに、それ以外は如何にも知的階級らしい取り澄ました風情で、その実、感情的にマウントを取り合ってばかりいる滑>>続きを読む

ダーク・シャドウ(2012年製作の映画)

2.0

ちゃんと作られた、でもつまらないお話。舞台は邸内であるのにいるのだかいないのだか知れぬ幾人もの主要キャスト。練り込まれているとは思えない安易なストーリー展開。何だそれなラスト。形は如何にもバートン作品>>続きを読む

ブエノスアイレス恋愛事情(2011年製作の映画)

3.2

世界の隅々まで張り巡らされたネット環境。個人主義へ傾く一方の人々は、古くさい人間関係が煩わしいと忌避しがち。皆、スマホを片手に自分の時間を満喫。いつの間にか人の群れが恐ろしいものになっていた。それなの>>続きを読む

私をくいとめて(2020年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

大九明子監督、綿矢りさ原作の第二弾。前作「勝手にふるえてろ」がキュートでポップな映像感覚と絶妙なキャスティングで原作を超えていると思ったけれど、本作も引き続いての原作超え。綿矢ファンの一読者としてあま>>続きを読む

ディーバ(1981年製作の映画)

3.8

ノワール映画であり恋愛映画でありファンタジー映画でもありつつ、でもそのどれともちょっと違うような不思議な感覚。才気迸る若き映画作家のデビュー作に稀に起きる意図せぬ化学反応と言うかマジックと言うか(例え>>続きを読む

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

1.9

前半のコミカライズされた語り口のおかげか多少無理のある筋運びや極端な設定が嫌味なく見せられていてすんなり物語に入っていける。娘役の二人の貢献度も高いだろう。妻の連れ子の為に良い父親になろうとしている継>>続きを読む

へんなおと〜a strange noise(2021年製作の映画)

2.0

漱石の掌編を人形劇として映画化。入院した主人公が同室となった患者たちの立てる音から病状に想像を巡らせたり苛立ったりしながらも、カーテン越しの交流を経るうちに打ち解けていく。原作にあった濃い死の気配はあ>>続きを読む

そらのレストラン(2019年製作の映画)

1.7

このレビューはネタバレを含みます

お話そのものが手垢まみれ。展開が安直。キャスト頼みな印象を受ける。凡作。

キッチン(2016年製作の映画)

2.0

質素な食卓が育んだ二人の関係性。男が成功への地歩を固めていく一方で、遠ざかって行く彼へ一抹の寂しさを滲ませながらも身を引く覚悟の一回り歳上の女。二人は器用でない者同士。でも男は彼女との未来をもう見据え>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.3

ある日、無差別テロによって引き裂かれる家族。事件で姉をなくした主人公は彼女の娘と暮らし始めるけれど、現実に心の整理が追いつかない。突然母を亡くした姪もそれは同じだ。日常は180度変わってしまった。僕に>>続きを読む

僕のワンダフル・ジャーニー(2019年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

※目汚し感想です。すみません。スルーして下さい。














薄ベラな人間観。
お手軽な人生観。
都合のいい死生観。
人間側のエゴを犬にお仕着せている。

おやすみなさいを言いたくて(2013年製作の映画)

3.3

生死の過酷な現場。紛争地帯のリアルを届けたい。戦場カメラマンの主人公が己を衝き動かす使命感に身を捧げるほどに夫が娘たちが草臥れ心離れて行く。人々は世界各地で起きている紛争の真実など対岸の火事のように無>>続きを読む

Exit The Matrix(2021年製作の映画)

2.4

すっかり便利に慣らされた現代人がこの映画の場所くらいの不便な環境に放り込まれたならどうするだろう。すぐさま音を上げ尻尾を巻いて逃げ帰るか。環境に馴染もうと知恵を絞るか。根を下ろすには覚悟も要ろう。自然>>続きを読む

日本橋(1956年製作の映画)

2.7

泉鏡花を原作に市川崑が手がけた初カラー作品。日本的価値観のメロドラマ仕立てのお話自体には古色蒼然の感があり正直惹かれる部分があまりなかったのだけれど、陰影際立つ路地や雪降る橋の画作りがただただ美しく、>>続きを読む

哀しき獣(2010年製作の映画)

1.7

このレビューはネタバレを含みます

目汚し感想です。すみません。
ド派手なばかりでご都合感満載のアクションや筋運び。煩雑な人物相関図。ジョークレベルに人間離れした能力値を示す主人公と敵役。この大仰な事態の根っこのしょうもなさ。出来の悪い
>>続きを読む

ばるぼら(2019年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

ジャズも用いたタイトルバックが都会的なセンスでカッコ良くていきなりおぉと唸らされる。しかしそれ以降はただただ二階堂嬢を愛でる映画だった。何につけても誰についても描かれ方が表面を撫でた程度に中途半端な印>>続きを読む

珈琲時光(2003年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

小津安二郎監督の生誕百年に、小津を敬愛してやまぬ台湾の名匠ホウ・シャオシェンが捧げた一本。ただ小津的なニュアンスは全然なかった。ここにはある女性の何でもない日常のシーンが切り取られている。確執の部分も>>続きを読む

オリ・マキの人生で最も幸せな日(2016年製作の映画)

3.6

自国開催のボクシング世界タイトル戦に臨む挑戦者のオリ・マキは心優しい男だ。子供は大好きだし、スパーリング相手にも遠慮してしまうし、ポールをぶつけて水着の女の子を水槽に落とす遊戯でも彼だけがボールを投げ>>続きを読む

座頭市物語(1962年製作の映画)

3.3

一芸に秀でた者同士は相通じる。剣の道をそれぞれに極めた二人のそれは、剣を交えなくともちょっとした所作でそうと知れてしまう。町の権勢を争う二つのヤクザ組にそれぞれ恩義を受ける身の盲目の市と余命わずかな侍>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

2.7

世界中が反対していた中、アメリカ政府がプロパガンダと情報操作によって国民の愛国心を煽り、独断でイラク戦争へと突き進んでいたその裏で起きていたこと。大手マスコミがこぞって政府の文言をそのまま垂れ流し嘘の>>続きを読む

太平洋ひとりぼっち(1963年製作の映画)

2.7

大阪からサンフランシスコへ、風の力を頼りにヨットで太平洋横断を果たした男のドラマ。実際の航行と並行して出発前の様子がカットバックされる。航路の過酷さを描くこの類いにありがちなものにはせず、主人公ののん>>続きを読む

壬生義士伝(2002年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

かなり長い原作小説をこの尺に収める為か、序盤から中盤までとんとん拍子に話が進むのに対して、終盤の愁嘆場(この映画の見せ場なのだが)に至って遅々として話が進まなくなる。全体の印象がとてもアンバランスに思>>続きを読む

三人の名付親(1948年製作の映画)

2.5

銀行強盗で追われる三人の逃亡犯の、渇きに耐えながらの砂漠の逃避行。その途中で生まれての赤ん坊を預かる羽目になり…。ジョン・フォードによる”東方の三博士”になぞらえたとても宗教的な西部劇。だだっ広い砂漠>>続きを読む

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

3.2

誰ともうまくいかない。どこにいても所在ない。だから誰も私を知らない場所を目指し流れて行く。でもその先でも新たな人間関係が生まれるだけで、結局また所在なくなってしまう。人と馴染めないのは主人公の根からの>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

2.5

腰を据えて観ればもしかすると面白く感じたのかも知れない。ただ登場人物たちの名前の区別が覚束ず、だからミステリの筋を追うことがただただ煩雑で、早々に落ちこぼれてしまった(頭悪くてすまんね)。そもそもお話>>続きを読む

ブロンクス物語/愛につつまれた街(1993年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

懐メロ、旧車、野球、バー、賭け事、ギャング。如何にも古き良き的な冒頭から嫌な予感がしたけれど…。主人公の小狡い生き様を綺麗事に描いていて気持ち悪い。黒人襲撃の言い訳はなんだ。役割としての悪友、役割とし>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

細田版「美女と野獣」。これは自身の作品への批評や感想への苛立ちだろうか。創作者(発信者)に付いて回る他人からの評価(反応)。人は好き勝手に言う。色眼鏡で見る。作者の考えをまるで知り合いのことのように語>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

2.8

「公共の安全を守り市民を犯罪から…」と生真面目に云々していた新人警察官が、実際の現場の中で揉まれ、手柄を上げるほど悪に染まって行く。やくざ者と変わらぬ、否、それ以上に悪辣な国家権力の本当の顔。情報と見>>続きを読む

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

3.8

女郎屋での無一文の豪遊のツケを払う為に居残った男佐平次(通称いのさん)が、持ち前の機転と切れ者らしい智恵、小回りが利く働きぶり(暗躍ぶり)でもって様々なトラブルを収め、人と人とを橋渡しし、客や店の人に>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

3.2

今思い返してもイラク戦争へと突き進んで行こうとしていた時のアメリカの言い種は妙だった。結論ありきでそれに沿うように屁理屈を組み上げていくような、”テロとの戦い”と称すれば意のままに法整備できてしまう>>続きを読む

猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

2.6

よく知られたタイトルで日本のテレビドラマ版は観たことがあったけれど本国版はお初。刺激的で凶々しい”猟奇的”と取り合わせた”彼女”との言葉のアンバランス感がとてもユニークかつ印象的で、だからこそ多くの人>>続きを読む

DAGON(2001年製作の映画)

2.4

ラブクラフトの代表作「インスマウスの影」が原作(昔読んだからお話は忘れていたが…)だからお話がまず面白い。瞬きをせず手には水掻き、首にエラがある村人たちの魚じみた容姿がいい具合におぞましく、異教徒の町>>続きを読む

月曜日のユカ(1964年製作の映画)

3.1

何となく「地下鉄のザジ」を連想させるような洒脱な映像センスにコケティッシュな魅力を加え、一見するととてもキュートな感じではあるけれど、それでいて実は陰惨な後味を残すような、そんな不思議な映画だった。女>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

4.3

虚無的に刹那的に生きる男ミシェル。必要に応じてその場で車や金を強奪する。それはただ女たちの間を転々とする為であり女の前でカッコつけて後々寝る為である。その場の享楽だけを追い求めて流れていく空っぽ男の空>>続きを読む

殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.5

荒唐無稽にして奇天烈、妙てけれんで、それでいてスタイリッシュにきまった映像と物語の語り口。もう訳がわからん。いやお話そのものはとてもシンプルで、組織の指令をしくじってしまった殺し屋が、組織から次々に差>>続きを読む

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