lycanthropeさんの映画レビュー・感想・評価

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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

ラストシーンありきの映画だな、という気がする。監督のやりたいことは分かるし共感もするが、如何せん物語の筋がかなり荒いのが気になる。主人公は数奇な運命に翻弄されるがまま理不尽な目にあい続け、最終的には処>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001年製作の映画)

4.0

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劇中、「現実の未来なんて醜いだけなのになぜ生きようとするのか」と問われ、しんのすけは「もっと家族と一緒にいたい、綺麗な女の人と付き合いたい」という一見平凡な答えを返す。最初はせっかくだからもう少し含蓄>>続きを読む

planetarian 星の人(2016年製作の映画)

2.5

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ベタなお涙頂戴ものだが、荒廃した世界観やけなげに人間を待ち続けるロボットといった設定が個人的にはツボにはまり、ウェブ配信版は割と好きだった。文明の滅びた世界で子供の頃慣れ親しんだプラネタリウムを舞台に>>続きを読む

グッドモーニング、ベトナム(1987年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ベトナム戦争の映画は有名どころを何本か見たが、どれも極論すると「ベトナム戦争に行ってみたら戦況は思っていたよりも酷かった。何だかわけのわからないことになってて怖かった」という話に落ち着く。つまらないと>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

ある種の作品の”始祖”をどう評価すればいいのかについては結構迷う。この映画も数多くのフォロワーを生み出したエポックメイキングな作品なわけだが、すでにそうした作品群に触れたことのある身としてはどうしても>>続きを読む

伯爵夫人(1967年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

チャップリンが最後に撮影した映画で唯一のカラー作品。ただし、本人は老給仕役で登場するのみ。
正直なところ、あまりいい作品だとは思えない。『ニューヨークの王様』も含め、イギリスで撮影した最晩年の作品はや
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モンテーニュ通りのカフェ(2006年製作の映画)

3.4

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あるきっかけで出会った人々が、互いに影響を与え合い、それまでの生活にはなかった「気付き」を得るという、構成自体はよくある映画。評者は個人的にはこういう物語はあまり好きではない。人生に課題を抱えた者同士>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「バラのつぼみ」という言葉を残して世を去った大富豪ケーンの一生を関係者の証言を元に辿っていく。幼少期の財産の管理人、かつての朋友、愛人、邸宅の執事... ある者はケーンを非難し、またある者は称賛・同情>>続きを読む

タイタニック(1997年製作の映画)

3.0

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もはや以降のメロドラマの基準になったといっていい感があるほどの大ヒットを記録した作品。正直あえてレビューを書く必要もないような気がする。映画ファンの中には「タイタニックみたいな大衆映画は認めない」とい>>続きを読む

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

作品を鑑賞してからしばらく経つが、この物語をどう捉えるべきなのか、未だに判断がつかない。恐らく意図的にそのように演出しているのだろうが、そもそも作品の根幹に関わる地下の王国の話自体ただの少女の幻想だっ>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

素直によくまとまっていて面白いなという感じ。
登場人物の間で心と体が入れ替わってしまうという題材は一つのジャンルとして既に確立されていると言っていいほど昨今ではありふれているので、ストーリーに真新しさ
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

初、新海誠。
何というか、アニメーションの完全否定にはなってしまうのだけれども、純文学小説だったらまだ面白いと感じたのかもなぁというのが正直な感想。癪が短いせいもあるのだろうが、説明不足・描写不足で登
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ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的につまらないと感じた映画でも特定のシーンや情景を取り出せば評価できるものもあるし、また単に自分の感性に合わなかっただけで見方を変えれば面白いのかもしれないと思い直したりすることもあるので、余程の>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

チャップリンの作品は世相を風刺したり皮肉ったりしたものが多いが、この映画は珍しく政治色が薄い。ややストーリーが”できすぎ”なところはあるが、演出や音楽にはただの喜劇俳優では終わらないチャップリンの才能>>続きを読む

王と鳥(1980年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

本当に30年も前のアニメ映画なのかと思うぐらい完成度が高い。キャラクターの動きや表情が生き生きしていて見ているだけで楽しい。特に色合いや絵柄、デフォルメされた城の造形などからは芸術的な表現に対する製作>>続きを読む

サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

今までのところ一番好きな映画。
かつてのサイレント映画時代のスター女優が自身の凋落を受け入れることができず、破滅していく様を残酷なまでに描いた作品。滅びゆくものの悲哀がひしひしと伝わってくる。
古い屋
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オーケストラ!(2009年製作の映画)

3.4

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自分がクラシックに興味を持つきっかけになった映画。楽団を追われたかつての名指揮者である主人公が、仲間たちを集め、パリでの公演を目指す。
一応クラシック関係の映画ということにはなるが、そこまでお堅い映画
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

人間と心を持ったOSの恋愛模様を描いた映画、なのだが、妙な性描写が多く幻滅されられる。
この映画によればOSが進化して心を持つようになると途端に肉欲まみれになるらしい。インストールされて間もない内に声
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

思いの外殺し合っているだけの映画だった。マフィア映画は位置づけ的には任侠映画と大して変わらないのだろうか。
序盤で主人公がマフィアの世界に足を踏み入れる決意をするあたりまでは緊迫感がありぐっと引き込ま
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ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

思っていたよりもずっとユダヤ・キリスト礼賛映画だった。確かに「莫大な予算を投入して作られた」というだけあって、セットの造形や映像の迫力は大したものだと思う。特に有名な戦車競走のシーンは思わず見入ってし>>続きを読む

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーは無いに等しい。
別荘に休暇を過ごしにやってきた上流階級の親子が若者二人組にゲーム感覚で殺される。反撃のチャンスは何回かあるが、どれも上手くいかない。挙句、母親が若者の1人を散弾銃で撃ち殺す
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天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

もし、フランス人がエスニックジョークなどのように愛と自由を何よりも重視する人々ならば、この作品が長きに渡って非常に高く評価されている理由もわかるかもしれない。
ヒロインを巡る4人の男のドラマティックな
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ピンク・フラミンゴ(1972年製作の映画)

1.4

このレビューはネタバレを含みます

エログロ描写以前に純粋につまらない。むしろエログロは思っていたより少ないと感じたぐらいだった。

役者は棒立ち・棒読みでカメラワークにもちっとも工夫を感じない。
肝心の「世界で一番破廉恥な人間を決める
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