紫亭京太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

紫亭京太郎

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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.3

大量のエキストラを凄まじく無駄に投入している映像は、素晴らしく清々しくて馬鹿馬鹿しい!
何も考えずに楽しめる究極のエンターテイメントは正に映画の王道。前作よりも実にムダムダにスケールアップした、映画史
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NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

3.5

国を憂う人から超能力者まで、選挙の立候補者がこんなにバラエティーに富んでいるとはww
自分が投票に行く選挙区は普通なんやと再認識。いや、確かに選挙を追いかけるのは面白いやろなぁと思うと同時に、多種多様
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阪神タイガースTHE MOVIE2023-栄光のARE-(2023年製作の映画)

3.0

今週は結構仕事でくったくたになったので、こーゆー時は映画と劇場検索してた金曜日のアフター5。
「あ、公開今日からか」とたまたま見つけて観に行ったKORE(^o^)

冒頭から泣いてしもた。
特にリーグ
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

「ウソ」に纏わる、何層にも重なった人間模様。何かを解決に導いたのかどうかは定かではないものの、いろんな道筋を付けていくエンディングの静かなモヤモヤ感へと収束していく展開が佳き。
人間てなもんは、白黒零
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

“ファースト”ゴジラと同じ戦後間もない時代設定ながら展開が全く異なり、“現代感”モリモリな新機軸ゴジラ映画は、イマドキな胸の打ち方をしてくる大快作のスペクタクル巨編!
自らの意思による特攻隊の“生き残
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.8

“世の中の最底辺”で,特殊詐欺を生活の糧として蠢くように生きる姉弟が、思いがけず三億円を手にして人生の逆転を目指し、もがき疾走するクライムサスペンス!
複雑な内面を抱えながらも生き抜く強さを持つ主人公
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.5

京都貴船の老舗旅館で突如起こった、尺2分のタイムループに巻き込まれてしまったスタッフと客が引き起こすドタバタライトコメディ♪
2分経つと“スタートライン”に戻るという現象を、続けたい人、抜け出したい人
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.3

大震災からの復興が進む東京の花街でカフェーを営む小曾根百合は、かつて「最も排除すべき日本人」と恐れられた諜報員だった。
ある日、奥多摩で起きた一家惨殺事件の生き残りであり、陸軍の“闇資金”の鍵を握って
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

力強く成長していく”男子”の姿を、少年時代の記憶や心の内を、迸るエネルギーで鮮烈に描ききった(と思われる)、宮崎駿ワールド全開の冒険活劇ファンタジーアニメ!

引退を撤回してまで作り上げた本作は、宮崎
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忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)

3.0

最新のVR研究により島の実写をもとに構築された仮想世界が、古の島に封じ込められた怨念が漂う異界と結びつき、封印を解き放ってしまい巻き起こる惨劇!
ある意味で仮想世界とは“異界”。怨霊の棲む異界と親和性
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アイヒマン・ショー/歴史を写した男たち(2015年製作の映画)

3.4

ナチス上級将校であるアドルフ・アイヒマンの裁判中継映像が全世界に配信されるまで、ホロコーストを生き残ったユダヤ人たちが語る話が、あまりの凄惨さに世間には事実として認識されていなかったということを初めて>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明の名作のイギリス版リメイクは、人の心に響くポイントのみならず、公務員という職業の“裏側”部分というものも洋の東西を問わない万国共通のものであることを再認識させてくれたりする。
それにしても、志村
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.0

二世代に渡る壮大な親子和解の物語。ここまでに至る関係悪化の主原因は頼りない旦那であるようで、実はエヴリンの心の持ち方が最大の要因か。
「忙」という字は心を亡くすと書くとは言い得て妙であることよ(感嘆)
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デュアル(2022年製作の映画)

3.0

不治の病に冒されて自分に死期が訪れた時、自分のクローンを“作って遺す”と同時に“オリジナル”とクローンの共存は許されない制度が施行されている世界で、一度は不治の病に冒されて余命宣告を受けてクローンを作>>続きを読む

グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.3

「最強殺し屋伝説国岡[合宿編]」というサブタイトルがどういうことかと思っていたら、殺し屋養成合宿の講師に招かれた国岡氏を追う“ドキュメンタリー”だったという。コメディ要素増しのアクション増し増しで、勧>>続きを読む

ザ・タンク(2017年製作の映画)

3.0

火星探索のための訓練がトンデモないシロモノだったという、参加者災難型パニックムービー。予算消化を最優先に施策を打つ役人根性への痛烈な皮肉と、猛烈な抗議を内在した密室の惨劇は悲惨極まりなく、終焉に向かっ>>続きを読む

溺殺魔 セバスチャン・ドナー(2014年製作の映画)

3.0

誘拐してきた女性を溺死させる殺人鬼が、逆襲をくらって溺死し、モンスターになるという、恐ろしくタチの悪い物語。主人公の不幸に周りも巻き込まれていく悲劇も悲惨で万事救いが無い。

レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.2

尊大で不遜な言動で臆病風を隠す若き信長と、体力知力に優れ、影の軍師の如き戦略家たる濃姫という、革新的なキャラ設定が異彩を放つ、戦国時代版「夫婦善哉」が描き出す斬新過ぎる夫婦愛。
豊臣秀頼が薩摩へと落ち
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.5

相変わらずの実写と見紛うばかりの映像美は素晴らしい。多分前作よりも更に“パワーアップ”しているのだろうがそんなことはどうでもいい単純明快なストーリー展開でほぼ何も考えずに映像を楽しめる超絶娯楽大作!

私のはなし 部落のはなし(2022年製作の映画)

3.5

部落差別問題に対してこれほど真正面から向き合った映像を他に知らない。真っ向勝負の長編ドキュメンタリーに、知らないことの多さに思い至る。
学生時代に読んだ「差別用語辞典」や、身近にもあった被差別の問題を
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.3

神戸や東北その他における震災被災者にとっては、相当辛い映画ではないだろうかとは思ったが、直接的に大災害の被災経験が無い自分が軽々に言うべきではないものの、震災の被災者や、その周囲の人々が、鈴芽や環を見>>続きを読む

の方へ、流れる(2021年製作の映画)

3.3

言葉の応酬が無機質な空気を纏って、無表情なまま繰り広げられながらも、直接的な感情の交流が感じられない中で互いの心を探るように会話が進み、少しずつ距離を縮めていく二人の結末が気になり過ぎて、どんどん引き>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.0

予告編で“そんな感じの何か”は予想していたが、“そんな展開”になるとは予想できず。雄大な自然に抱かれて羊と暮らす静かな生活に、静かに忍び込んできた狂気が凄惨な結末へと繋がっていく。
アイスランドの寒々
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.0

原作漫画は相変わらず読んだことないものの、話としては「三國志」の延長線上にあって好きなジャンルでもあるので、1作目を観たことからシリーズとして続きを観に行く。最近の邦画には珍しい、劇場の大スクリーンで>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

予告編を見て立てた予想が、正に“斜め上”からひっくり返されて呆気に取られて、バズる動画がちゃんと撮れたのか気になってしまう大団円がイマドキな、新機軸のSFサスペンス。いや予告編見てたら絶対に「宇宙人U>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.1

フランスでかつて中絶が“犯罪”とされていたとは、己の知識の薄さもあるとはいえ意外過ぎた。「子宮に沈める」以来の自分には直視できないシーンにいたたまれず、全身を硬直させながらも、我が事のようにハラハラし>>続きを読む

アンデス、ふたりぼっち(2017年製作の映画)

3.0

標高5000mを超える厳しいアンデス山脈の大自然の中で、たった二人で暮らす日常が過酷な現実にあることを淡々と静かに描いて、底知れぬ不安感を煽ってきて恐ろしい。「ペルー版小津映画」などという惹句が謳われ>>続きを読む

バビ・ヤール(2021年製作の映画)

3.0

ナチス・ドイツが「独ソ不可侵条約」を破棄してウクライナに侵攻した中で起きた、「バビ・ヤール渓谷」でのユダヤ人大虐殺事件を初めて知る。
「歴史は繰り返す」などと言われるが、侵略の歴史が繰り返されるウクラ
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

3.0

心療医に邪心が無いとは言いきれない。そして「退行催眠」が悪用されないとは言いきれない。心が弱っている患者につけこんで、悪意を働かせる医師などいないとは言えない。人間だもの。などという警告として捉えると>>続きを読む

Phantom Pain(2022年製作の映画)

3.0

仮想世界というものは、「脳」さえ生きていれば自由に、思いのままに暮らすことができる、ある意味で最も人間らしい空間なのかもしれない。
現実世界での「生き辛さ」から解放される手段にとどまらない広がりが生ま
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ポーランドへ行った子どもたち(2018年製作の映画)

3.0

朝鮮戦争の裏側は本当に深くて、知らないことばかり。ポーランドが共産党配下にあった頃に、北朝鮮と“そんなつながり”があったとは!という事実から受ける衝撃と、脱北者の抱えるものの重さの計り知れなさの衝撃に>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.6

大切な人が殺されるのを防げたはずができなかった悔恨と憤怒から、復讐の鬼と化した元警察官が、その“腕”を警察に見込まれ、組織のトップの側近へとかけ上り、組織壊滅を目指すミッションを与えられて、日本最凶の>>続きを読む

渇きと偽り(2020年製作の映画)

3.3

長きに渡って雨が降らずに「渇き」きった街で起こった殺人事件には、気候とは裏腹のウェットな人間関係が複雑に絡み合い、決して表に出ない「偽り」が重層的に重なりあっていた。
ドライに解決することを許さない、
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よだかの片想い(2022年製作の映画)

4.0

「全てをさらけ出して受け入れてもらう必要なんて無いんだよ。人は裸で生きてるワケじゃないんだから。」
時間をかけて受け入れて、受け入れ先を見定めてきた“もって生まれた”人間の消極と、事故で“追ってしまっ
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

3.0

横井庄一さんや小野田寛郎さん帰国のニュースを子供の頃にライブで見聞きしていたとは、今思えばまだ「戦後」の空気が残っていたのだなと再認識。
当時は知る由もなかった、ルバング島での小野田さんの日常に触れて
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潜水艦クルスクの生存者たち(2018年製作の映画)

3.2

大爆発を起こして北極海の海底に沈んだロシアの原子力潜水艦クルクスの生存者達は、いかにして生き残り、軍や周辺国はどう対処したのか。息苦しさと「生き苦しさ」が全開で、ロシアは全面否定したいであろう、恐ろし>>続きを読む