Boschさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

非常宣言(2020年製作の映画)

3.5

しっかり空港ロケを行い、セットも大掛かりで大作感がある。

なぜ“非常事態”になるかはともかくとして、展開も早いし濃密なドラマが描き込まれており楽しめた。

ただ、無駄なエピソードや語りも多いうえに地
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

全編ほぼ一人称で、主人公である殺し屋の追撃行が描かれる。
派手な場面は少ないながら、ストイックなほどルールを守る主人公のキャラと鍛え上げて体重を落とした?M・ファズベンダーのキャラ作りが見事にマッチし
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ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い(2011年製作の映画)

3.0

狙いは悪くはないし、証人保護プログラムを逆用すると言う設定も面白い。

ただ脚本の細部が粗く、無駄なドラマや短絡的で説得力のない行動もあって、多彩なキャラに俳優を揃えた割には小粒な作品になってしまった
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.0

AIとはいえ、結局ロボット(アンドロイド)であり、それが意に反して行動すると言うのは「ウエストワールド」以降よくある設定だし、人形型は「チャイルドプレイ」でも同じみ。

この映画が面白いのは“ミーガン
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トリプル9 裏切りのコード(2015年製作の映画)

3.0

警官+元軍人からなる犯罪チーム、ロシアギャング、それを追う警察チーム、と設定は悪くない。「ヒート」や「アウトロー」などを彷彿させるような市街地銃撃戦もある。

ただ、脚本をいじりすぎてストーリーの流れ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

億万長者のインディオ、その金に群がる白人…そんな時代と場所があったとは。

スコセッシらしい濃厚なドラマを思う存分堪能出来るが、複雑に入り組んだ人間関係に、その利害関係は分かりにくい。

セットやロケ
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.5

ガイ・リッチー監督らしく映像にはキレがあるし、ストーリーもピカレスク風で楽しめる。
キャラも立っており、M・マコノヒーら個性豊かな演技、特にC・ファレルのキャラが面白い。

しかし、構成としては悪くな
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ザ・キッチン(2019年製作の映画)

1.0

コメディでもアクションでもサスペンスでもなく、シリアスなクライムムービーでもない。
それらの要素が少しずつ入ってるが、どのキャラも魅力がなく稚拙なだけで、全く共感できない。ストーリーも行きあたりばった
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忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)

1.0

バーチャルとホラーの融合らしいがどちらも中途半端で消化不良。

肝心の怨念もありきたりだし、バーチャルとの絡み方も何の面白みも怖さもない。
むしろ奄美のロケとユタの設定とかだけでストレートな南国ホラー
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.0

ストーリーはしっかりしてるし、演出も手堅い。

話の山場の一つとなるパレードは、エキストラもセットもしっかり出来ているのは良いが、そのせいか気合が入りすぎてムダに長すぎる。
後半のヒネリは良いが、この
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.0

前半は、滞在することになったイタリアの絵のように美しい町でのドラマと、そこに暗雲が広がる様かじっくり描かれており、中盤からはアクションを堪能できる。

カモッラ(マフィア)にテロなどを絡めた割には、敵
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.0

曰く付きの古い洋館での降霊術に殺人事件、舞台は雨にけぶる古都ベニスと雰囲気は抜群…

しかし、良いのはここまで。

短編を水増ししたような単調なストーリー展開に、思わせぶりなだけで中身の無い会話に辟易
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ホールド・ザ・ダーク そこにある闇(2018年製作の映画)

3.5

息子を狼に攫われたと言う女性の依頼でアラスカに赴いた動物学者。狼を追うが…

てっきり狼の化け物でも出てくるかと思えば、全く違う展開となり、濃厚なハードボイルド風アクションになる。

とはいえ、何故?
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ブラック・クラブ(2022年製作の映画)

3.3

しっかりとした戦争アクションだった。

戦争を終結させる究極の兵器の運搬を託された5人が、船も車も使えない凍った海を横断して遠くの基地まで赴く事に。

途中の追撃戦もスリリングだし、広大な氷雪地帯をス
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

満足というより満腹。
素手、ナイフ、銃、馬、バイク、車、ひたすらアクションの連続で、、もはやアクションシークエンスの展覧会状態。

俯瞰で撮ったアクションシーンやファイヤーショットガン?などスゴイ迫力
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スマイル(2022年製作の映画)

3.0

映像がきれいで、少しずつサスペンス的な物語が展開し、(やや地味だが)丁寧な演出でヒロインが徐々に追い込まれていく過程がよく出来ている。
特に中盤からストーリーが流れ出し「イット・フォローズ」のような展
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空母いぶき(2019年製作の映画)

3.0

冒頭から敵国が侵攻してきて展開が早い。
政治的な駆け引きを描きつつ畳み掛ける多彩な戦闘もリアルでみごたえがある。
また、迎え撃つ自衛隊員も一枚岩では無く、その懊悩もしっかり描かれているところもドラマと
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凶悪(2013年製作の映画)

3.0

死刑囚から指名された記者が、未解決殺人事件の背景にいる真犯人を追うことに…

欲得に目が眩んだ人間の異常さや恐ろしさが、白石監督らしいリアルさで描かれる。

普通に生活をしながら、時として普通の家庭を
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レプタイル -蜥蜴-(2023年製作の映画)

3.0

1件の不動産業者殺害事件。その真相を刑事が追う、というこれ以上ないほどシンプルなストーリー。

派手さはないが丁寧な脚本で関係者の人間関係を少しずつ浮き彫りにしながら真相に近づいていく。

今どき珍し
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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.0

全く同じキャストで描く「犯罪都市outlow」の続編で、前半はベトナムを舞台に、後半は韓国を舞台に凶悪犯罪者との闘いを描く。

監督が変わったせいか演出がシャープになってより見応えがある。
カーアクシ
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犯罪都市(2017年製作の映画)

3.5

いくら暴走する中国ギャングと言ってもチンピラ3人で、なんで韓国ギャングがやられるのか?
しかもよくてナイフでせいぜいバットや棒。
収益もクラブやゲームセンター…と話しが小さすぎる。

ただアクション映
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

タイトルやジャケ写からてっきりロードムービーと思っていた。
いろんな人が集まり一つの舞台劇実演に向かって進む過程は、まさにロードムービーだけど。

無駄なセリフもなくじっくりとキャラを浮き彫りにしてい
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

5.0

再見。
空撮の多用に広角なアングル、不安を煽るような低音の音楽での画面作りはヴィルヌーブ監督の特徴で、それがメキシコの乾燥した映像と、どこまでもドライなストーリーによくあっている。

麻薬戦争の恐ろし
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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.0

「恐怖の報酬」アイス版かと思ってたが、こちらは輸送そのものだけでなく、いろいろな思惑も絡み天災・人災がてんこ盛りで一気にラストまで楽しめる。

演出は標準点だし、VFXは今の作品にしては少し安っぽくミ
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.5

殺し屋に追われる少年とそれを守ることになる女性消防士と、ストーリーはシンプルながら、雄大な自然を背景にし、さらにはに山火事の脅威も描かれ退屈しない作品に仕上がっている。

シェリダン監督の作品の中では
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レミニセンス(2021年製作の映画)

3.0

デストピア的なウォーターワールド世界は、未来像としてそれなりにリアルで見応えもあるし、人の記憶を見れる、と言う設定もうまくサスペンスに活かされている。

しかし、どうでもよいエピソードが多く、話がダレ
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時間回廊の殺人(2016年製作の映画)

2.0

サスペンス、SF、ホラー…どう話が展開するのかと思ってみたが、なんかありきたりのオチ。

こう言う展開は多いので今さら意外性が無いのは残念だし、話が動き出すまでが長い。

キャラも単調で魅力に欠ける。
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依頼人(2011年製作の映画)

3.5

2時間の作品ながら、最初から脚本がしっかり組み立てられているので全く退屈しない。

大きなトリックとかはないのだが、裁判にはいっても検察・弁護側の攻防戦が緻密に描かれているので、リーガルサスペンスとし
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イコライザー(2014年製作の映画)

4.5

もう3.4回は見てるが、やはり面白い。

圧倒的なアクションも見ものだし、問答無用に主人公が強く勧善懲悪なのも気持ち良い。

ケレン味タップリで大仰とも言えるスローを多用した演出も、豪華な悪党セットに
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死体が消えた夜(2018年製作の映画)

3.5

検死局の死体安置所から死体が消えて…
捜査にあたる刑事、呼び出された訳ありの夫。

ほとんど安置所を舞台に、話は少しずつ動き二転三転する。
伏線がしっかり回収されて意外なラストに至るまで、色んな仕掛け
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.5

話はよく練れており退屈しない。
ただ主人公の行動があまりにも行き当たりばったりでもう少し考えて行動しても良いのでは?

ま、その小悪党ぶりがリアルなのかもしれないが、イマイチ感情移入出来ない。

この
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

何の情報も無い状態で観た。

ストーリーに説得力を求めると難解な部分もあるが、映像のイマジネーションの奔流だけでも十分楽しめるし、その完成度は高い。風、雲、海、草木の動きや、室内装飾の質感などまるで絵
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地獄へつゞく部屋(1959年製作の映画)

1.5

公開当時の基準で言えば、ヘルハウス調で始まる物語がうまく変調していく辺りは意外性があって面白いかもしれない。

しかし、今初めて見ると、“恐怖”よりも笑いにしかならない。(モノクロと言う事もあって)雰
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

2.5

不思議で切ないロードムービー。

永野芽郁と奈緒の正反対のキャラは2人の熱演もあって見事。ただ虐待や、この壊れ方が見てて痛いし、バッグ泥棒のエピソードとかは取ってつけた感があって違和感がある。

原作
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

2.5

70年代っぽい生活といい、隠された秘密と言い「ステップフォードワイフ」「ヴィレッジ」などのタイプ。

もちろん“秘密”はもっと別のものだが、そこにいくまでが長すぎる。
セットが丁寧に作り込まれてはいる
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AKA(2023年製作の映画)

3.8

テロリストと繋がりのあるギャングに潜入捜査した元特殊部隊隊員は、様々な思惑の中で翻弄されていく。

ストーリーはヒネリはあるものの基本はシンプルだが、脚本が凝っているし、キャラもなかなかに濃厚。

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