まいとんさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

まいとん

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太平洋の翼(1963年製作の映画)

4.0

困ったことにべらぼうに面白い戦争映画です
本土決戦時の航空部隊の話ですが内容はフィクション
史実とは遠く離れています
明るくコミカルな味付けがうまくいっているのですが
際どい内容も多く歴史改変とも取ら
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男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989年製作の映画)

4.5

本作から始まる男はつらいよ伯父さんシリーズ
男はつらいよを見続けてきた人にだけ与えられるバイブル、素晴らしい贈り物です

イケてない男を描かせたら日本一いや世界一の山田洋次ですが
本作では満男がその役
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オーシャンズ12(2004年製作の映画)

1.5

これは酷いです

回想を多用し過ぎて筋がめちゃくちゃ
ただでさえ登場人物が多いのに時制をシャッフルし過ぎて何が何だか…
泥棒の描写も現実離れしてしまいました
極めつけの楽屋オチ

一作目は原作があった
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

3.0

非常に難解な映画です

筋らしい筋がなく
無数にいる登場人物のそれぞれのエピソードを油絵のように塗り重ねていきます
かなり重層的な内容になっています

前作の野のなななのかもかなり難解な内容でしたが2
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

2.5

前作は面白かったのですが
続編はイマイチです

敵がはっきりせず、今回主役級に抜擢されたワスプ=ホープもあまり活躍しません

スコットとハンクが対立してる理由もよく分かりませんしあまり盛り上がらないま
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焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

3.5

地味ですがいい映画です
在日朝鮮人が一家離散するまでの悲しい話ですが独特のユーモアで包まれておりただ悲惨な話にはなっていません

舞台の映画化にはいくつか利点や問題があると思います
せっかくの映画化で
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

2.0

犬が何度も転生を繰り返し、様々な飼い主の間を渡り歩いていく話
といっても人間中心の解釈である
犬が主人公のはずだがラストは飼い主の恋愛成就のストーリーで終わる
ストーリーは陳腐でお涙頂戴の大衆好みに仕
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ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

4.0

認知症の映画、老老介護のドキュメンタリーはいくつか見てきましたが、露悪的な内容が多く悲しくモヤモヤするものが多いのですが
この映画はちょっと違います

認知症の厳しい部分的も描かれておりますが、登場人
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母をたずねて三千里(1980年製作の映画)

4.0

アニメ第44話
突然放り込まれたインディオ差別の回
非常に残酷な回であり感動的な回である
パブロとフアナとマルコの交わり
被差別部落民とマルコの関わりが詳細に描かれている

母をたずねて三千里は実は貧
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ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

3.5

大統領の陰謀に出てくる全く正体不明のディープスロートことマークフェルト
動機も背景も分からないこのキーマン
マークフェルト側から見たウォーターゲート事件が詳細に描かれている

ウォーターゲート事件につ
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

1.0

恐ろしく忠実なリメイクです
元の韓国版を見たらびっくりします
カット割りまでなぞってます
コピー?作品です
役者はモノマネ大会です

ひとつだけ気になったことを
原作も他愛もないコメディーですが
テー
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バンク・ジョブ(2008年製作の映画)

4.0

非常に良くできた映画です

ある種の全体小説のような内容になっています

中心になるのは借金に苦しむ中古車ディーラーによる銀行強盗事件ですが
ここに英国王室、政治家、資産家、MI-5、スコットランドヤ
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見えない太陽(2019年製作の映画)

3.5

日本未公開とのことだが素晴らしい作品である
熟練の手さばきといったところで味わいのあるエンディングまで一気に見させる

母を無くし医師試験に落ちイスラム教に出会ってISに勧誘された孫息子とその祖母との
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最後の脱走(1957年製作の映画)

3.0

監督助手に岡本喜八が入っている
独立愚連隊はこの作品から生まれたような印象
満洲に残された日本兵と看護婦達が八路軍の捕虜となり
八路軍に協力しながらも脱走を目指す

沈丁花(1966年製作の映画)

3.0

いわゆるラブコメである
行き遅れた美人姉妹の結婚物語

これだけキレイな女優で文芸映画を装った軽薄なコメディーが作られていた
贅沢な時代である
衣装で高峰秀子がクレジットされている
美術も豪華である

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.0

差別的な内容ですが
ラストは民族の融和を持ってきており侮れません
アジア人の拝金主義や身体的な特徴であるペチャパイも風刺せずに盛り込んでいるのはなかなか計算高いのかもしれません

未来のミライ(2018年製作の映画)

1.0

家族の過去や未来を4歳の男児が旅し、その心象風景を延々と見せられる苦行のような映画

クレヨンしんちゃんの下品さ笑いを全部そぎ取った道徳的な話になっている

つまり大人的な作為がモロに見えるのである
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女性操縦法 “グッドバイ”より(1949年製作の映画)

4.0

白黒時代のアメリカのコメディにそっくりである
非常に小気味いいテンポで進んでいく
小國英雄が重宝されていたのがよくわかる作品
脚本の出来はハリウッドレベル
ツイストが何回も仕掛けられている
高峰秀子の
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ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

3.5

この映画結構面白いです
拾い物でした

ラストにすごいどんでん返しがあります
びっくりしました
まさかのオチです

精神科医が息子を殺して精神病棟に収監されている老婆を再検査するというストーリーなので
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旅するダンボール(2018年製作の映画)

1.0

元電通社員のドキュメンタリー

屁理屈つけて楽しんでる人間が沢山出て来ます

吐き気がします

ドキュメンタリーとしても出来が悪いです

やっていることはみうらじゅんさんの劣化コピーです

最後にダン
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花よりもなほ(2006年製作の映画)

3.0

よくできた映画です

ただコメディーなのに重々しく描かれておりテンポが悪いです

軽快に2時間を切る作品に仕上げてくれればさらに面白かったのではないかと思われます

忠臣蔵の二次創作だったり、外伝的な
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

2.5

昔の松竹のホームドラマのような話です

私小説的な世界ですが
ラストの両親の死とモンシロチョウのエピソードは全くリアリティが無く
グーっと冷めてしまいます

ドラマ的な展開のない世界に
劇的な瞬間を職
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奇跡(2011年製作の映画)

2.0

全編方言で喋っているのですが
下手くそすぎて聞いてられません
鹿児島弁も熊本弁もひどいです
どうにかならなかったのでしょうか

ストーリーも細かく積み上がっていく構成にはなっているものの、劇的展開が乏
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空気人形(2009年製作の映画)

3.0

ド変態映画です

原作マンガの存在が無ければ、本当に歴史に残る変態映画になったと思われます
海外の方のほうが純粋に楽しめるかも

是枝節っぽい人生訓のような台詞もありますが
ペドゥナにラブドールをやら
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.5

この映画面白いです
前知識ゼロで見るのがおすすめです

観客に分かるように作っていません
なのに引き込まれます

一体だれが子供をさらい、誘惑し、殺してしまうのか
魔女の仕業とはどういうことなのか
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.5

かなり悲惨な話なのだが喜劇として撮られている
意識的にやっているのだろう
重喜劇と言うべきか

誰も知らないを参考にしたとの話だが
むしろアメリカ映画の古典タバコロードに近い
タバコロードの方がさらに
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

4.0

この映画の有名な頭部大爆発シーンですが
本当によく出来ています

スキャナーを説明する人物を登場させ実演させるように観客を引きつけておいて
隣のスキャナーに爆発させられてしまう

仕掛けが上手くいって
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聖職の碑(1978年製作の映画)

5.0

これはすごい映画です
八甲田山だけでなくこちらも4Kデジタルリマスター化して欲しいです
ドラマ的には八甲田山を超えています

セット撮影を含んでいますが
凄まじい嵐を乗り切った三浦友和と生徒が見る朝日
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弾丸を噛め(1975年製作の映画)

3.5

ジョジョの奇妙な冒険7部スティール・ボール・ランの元ネタです
舞台、設定、筋書きまで同じ
著作権的に大丈夫なんでしょうか?
大陸横断レースですが、競争をしているというより、自分の過去と向き合いながら展
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前科者(1968年製作の映画)

2.6

生き埋め生首シーンがあります
この後北陸代理戦争、アウトレイジ最終章と繋がっていきます

スリーピー・ホロウ(1999年製作の映画)

4.0

非常によく出来た映画です
ゴシックロマンスの世界を完璧に映像化しています
また巻き込まれ型の探偵映画としてもよく出来ています
ティムバートンの映画の中でも屈指の出来です
ひとつひとつのシーンがとても丁
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.5

世界中にトラウマをばら撒いている名作(迷作?)映画
とにかく造形が気持ち悪いです
WOWOWでHDソースのものが放送されていました
中途半端に人間の感じが残っているカカシ、ブリキ、ライオン
ライオンの
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モーリス(1987年製作の映画)

4.0

冒頭で家庭教師がセックスの説明をしますがメムブラムビリリスという言葉が出てきます。ラテン語でペニスの事だそうですがあまり知られていないです。

ヒューグラント演じるクライヴにそそのかされて、モーリスは
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

同性愛の正当性を古代ギリシアの文化に求めてる
原作小説のアイデアなのか、アイボリーの脚色なのか
ふらふらしがちな少年の心模様を様々な意匠で固めている
夏、音楽、そしてギリシアの文化の蓄積
排斥されてい
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

2.5

あまり面白い映画ではありません
微妙です

原題はファンタスティックウーマン
こちらの方がしっくりきます
性同一性障害の主人公が酷い目に遭いますがとても魅力的です

事実婚状態にあった男性が死に酷い偏
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.0

戦後日本、現代日本社会への、その生涯をかけた痛烈な批判である

高邁な思想と執念深い実践
日常を切り取りながら崇高な思想を提示している
老夫婦の生活の中におそろしくするどい牙が潜んでいる