majiziさんの映画レビュー・感想・評価

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長江哀歌(ちょうこうエレジー)(2006年製作の映画)

4.0

ここに映る全てが記録になる。

三峡ダムに沈みゆく街。
壊されていく建物。
二度と戻らない風景。

なんでもありのまま風景にされていて、全部のショットが鳥肌モノでした。

甲高い声のフェリーの放送、ぎ
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唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)

3.5

シリーズ3作目。
ドタバタコメディ+本格推理モノ。

探偵が活躍する=中国公安(警察)の捜査能力の否定になり、おそらく検閲が通らないため外国が舞台。

1作目がタイのバンコク🇹🇭
2作目はアメリカのニ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

90分サクッと観るのに丁度良い作品。
高評価も頷けるスカッとするアクション。

ボブ・オデンカークがスリムになって演技も控えめ。
ソウル・グッドマンのイメージが全然無い!
声色も変えてるのか役者って本
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帰れない二人(2018年製作の映画)

3.5

作り物ではないホンモノの中国の風景が映っている。

チャオの髪型や服装がいかにも地方にいそうな女性そのもの。めちゃくちゃダサい。

百貨店前のライオン展示(可哀想)とすごく変な歌謡ショー。
赤の他人の
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.5

なんじゃこりゃ〜!な作品です。

Filmarksのオンライン試写会にて鑑賞。

ジャンルはスリラーとありますがSFなのかホラーなのか、時々爆笑する場面もあってコメディだったの?

子供の頃、自動車事
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カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

3.0

カラヴァッジョの絵画の再現性が素晴らしい!

ただ言ってしまえばそれだけで、物語はちょっとチープな三角関係からの殺人と死期まで。

現代的な要素を小物にも取り入れて、かなり癖のある作品です。

それで
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デタッチメント 優しい無関心(2011年製作の映画)

4.0

とてもズキズキする内容…。

学校というところは万能ではないし、生徒は教師に対してすごく敏感。

教師だって人間なわけで完璧ではない。
全てを解決する手立てがあるわけでもないのに、学校に期待や丸投げす
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ビルマの竪琴 総集編(1956年製作の映画)

3.0

感動的な物語なんだけど、これはかなりファンタジーだと思います。

現実は逃げ出すために僧侶に化けた兵隊が多かったということ。

ビルマや収容所の実態を知らない原作者の理想でしょうか。

そもそも上座部
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ええ〜東京ってそんな街?
いつの時代の感覚なのと感じました。

貧富の差による階層とか、女性同士の分断とか生きにくさって分かるけど。

それらが誇張されてて不幸を吸い取った見せ方に、あまり共感がもてま
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ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

3.5

パリ14区ダゲール通りが舞台のドキュメンタリー。

そこにその時代の生活があって、派手な演出もないのに映画になるのがすごい。

物を売る人たちと買いに来る人。
淡々とした日常。

名前や出身地、パリに
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軍中楽園(2014年製作の映画)

3.5

1969年、台湾金門島が舞台。
金門島は中国大陸のすぐそば、いわば最前線の地域。

徴兵制がついこの前まであった台湾において、金門島の「海龍蛙兵」は超精鋭のエリート部隊。

主人公のバオタイはそこに選
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アルジェの戦い(1966年製作の映画)

4.0

一度国家が侵略されてしまうと、取り戻すための代償がいかに大きいか。

アルジェリア独立運動の活動家たちの行動を追いながら、一方でそれを取り締まるフランス軍の動きも見せていく。

人物描写に重きを置いて
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悪魔のような女(1955年製作の映画)

3.5

最後まで引っ張るのが上手いサスペンスでした。

なんとなく展開はこうかな?とわかるんだけどラストの少年の台詞であっという間にホラーへ。

オープニングから意味ありげに水面を映し、劇中ずっとジメジメ湿度
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紳士協定(1947年製作の映画)

3.5

昔の映画はド直球。

奇をてらわずに男前なグレゴリー・ペックの正義のヒーローっぷりはいかんせんちょっと臭いのですが。

反ユダヤ主義の記事を書くために、自分がユダヤ人のふりをして過ごすという物語。
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サラの鍵(2010年製作の映画)

4.0

フランスがナチ占領下時代にユダヤ人を大量検挙し、その後収容所送りにしていた事実が背景。

ジャーナリストの主人公ジュリアが仕事のためにこの事件を調べながら、自らが引っ越すことになるアパートの過去に疑問
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0

『少年の君』のデレク・ツァン監督の長編デビュー作。

台詞に頼らず、画でみせることのお手本のような作品でした。

女の友情は男が介入することでいともカンタンにもつれてしまう。

「私たちはお芝居ばかり
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インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実(2010年製作の映画)

4.0

リーマンショックにはじまった2008年の大不況にまつわるドキュメンタリー。

わたしは極東のかたすみでひっそりと会社員をしていたけど、その嵐はしっかりとやってきたのでよく覚えている。

まずオフィスの
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

4.0

ラジオや手紙は『熱帯魚』『ラブゴーゴー』と同じく、幼い頃の心の支えでその後の人生を左右するものとして象徴的。

大人になっても主人公の二人にはそれは進行形で存在し、瞬間を切り取った写真は時間を超えてい
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ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

3.5

胸焼けしそうなルートヴィヒ2世の生涯。

ヴィスコンティが描くので、画面の端々まで油断なく全てが優雅で格調高い雰囲気。

ルートヴィヒのヘアスタイルどしたんって爆笑してたら肖像画そっくりで真顔になりま
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.0

ナチス占領下のチェコスロバキア。
レジスタンスによるハイドリヒ暗殺計画。

最初から緊迫感があって中盤の実行から終盤の展開が凄まじい。

そこには映画的な終わりは一切無い。
現実がいかに虚無的であるか
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.0

ジーナ・ローランズの80年代ファッションが最高なんですけど!!(作品は91年だけど)あのオーラだけで満足。
ギラギラしたアクセサリーもカクカクのバゲージも赤いネイルも細長いタバコもめちゃくちゃ惚れる。
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少年の君(2019年製作の映画)

4.0

中国における過酷な受験戦争の渦中にいる高校生のいじめ、社会的経済格差、貧困によるストリートチルドレンなどうまく絡めた作品でした。

日本公開前は中国でのパクリ疑惑であまり宣伝されなかったようです。
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心中天網島(1969年製作の映画)

4.0

近松門左衛門の心中ものです。

映画を人形浄瑠璃からどうやって昇華させるか、実験的かつ挑戦的な作品だと感じました。

文楽の要素をふんだんに取り入れ、物語はほぼ同じ内容で進みます。

音楽も美術も演出
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(1960年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

脱獄映画の名作。

床や壁を打ち付けて穴を掘る作業をずっと見せられているため、なんかこの時間いる?みたいな場面ばかりだけど絶対必要だね!

ちょっと穴掘り作業の音立て過ぎでしょ〜とか、本当に刑務所なの
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緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

3.5

真面目な中年男クリスが偶然夜道で助けた女優の卵キティに騙されてしまう物語。

今で言うとホストに入れ込んでるキャバ嬢だか風俗嬢に本気で恋してしまうおじさま(事件が起こるかのように仕事は出納係)みたいな
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肉弾(1968年製作の映画)

4.0

ここまで滑稽で皮肉に満ちた内容は、戦争体験者でなければ描けない作品かと思います。

一兵卒、ごくごく普通の若者の命が使い捨てにされるという恐ろしく残酷な現実と、
その時代を生きるしかない庶民たち。
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セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター(2014年製作の映画)

4.5

写真家のドキュメンタリーなのに、ラストは思いもかけない着地に静かな感動がありました。

彼の写真家としての軌跡が全てそこに繋がっていて、このぬるい邦題をつけたくなった気持ちもわかります。
厳かな雰囲気
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自由を我等に(1931年製作の映画)

3.5

刑務所から脱獄しようとした二人。
一人は成功、一人は失敗。
その後の人生を友情と共に描いたコメディ作品。

刑務所内での作業も、工場での流れ作業もまるで同じ。
人間は組み立てラインのひとつの歯車に過ぎ
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

4.5

なんてオシャレで楽しい作品。
昭和10年って何のことですかというくらい今でも面白い。

特に女性たちが元気で明るく男性たちに好き放題言ってるところが最高だし、それでいて言葉使いは美しく所作はたおやか。
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

4.0

コメディなプロパガンダ作品。

監督のルビッチがユダヤ人なのでこうなるのは仕方ないのかもしれない。

ドタバタ具合と現実離れしたストーリー展開が楽しい。

ナチスを描くには実際的な陰湿で露悪的な表現そ
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私の20世紀(1989年製作の映画)

3.5

お伽話の中に入り込んだようなモノクロの世界。お星さま同士が発明された電気と同じく煌めいて会話をする。

20世紀の始まりは科学がいよいよ全てを凌駕する時代。

マッチ売りの少女だった双子はそれぞれ生き
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リリス(1964年製作の映画)

3.5

リリスとはユダヤの伝説やカバラの伝承ではアダムの最初の妻で、鬼母神、魔女の母とされている。

神話では子供を殺したり男性を誘惑したりするいわゆる悪の存在。

そんな名前を持つ統合失調症のリリスに惹かれ
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

3.0

極限の状態での会話は全てが本音ではないだろうし、心の声がずっと聞こえてくるモノローグ多用は戦争映画に合っている気がします。

ただ、登場人物が次から次へと出てきて散漫なので感情移入が難しい。

こんな
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リラの門 4K デジタル・リマスター版(1957年製作の映画)

3.5

そんな終わり方なの?
という予想外なビターな味付けでした。

ダメ人間なジュジュ。
逃亡中の殺人犯を友人と匿うことに。自分の世話も出来ないくせに甲斐甲斐しく犯人のことをお世話する。

ジュジュはダメ人
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巴里祭 4K デジタル・リマスター版(1933年製作の映画)

3.5

1組の男女の恋の行く末。
巴里の街に流れる歌と共に進みます。

ふたり以外の登場人物がけっこう前に出てきてコメディ要素がありながら、それらが最後にはきっちり繋がっていく展開。

90分でしっかりまとめ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

ジム・ジャームッシュは本当に人生楽しそうだな〜と思います。

映画作りに対しても大作や配給会社の思惑とは無関係なところにいて、本当に自分のやりたいことをそのときそのときで取り組んでいるのかなあと勝手に
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