冒頭、微妙に挙動のぎこちないCGモブとデカイ鯨に、『バケモノの子』を想起し悪い予感をおぼえる。そしてその予感がもうドカンドカン当たる。
本作の物語、非常にややこしいのだがまあ要約すると、①「トラ>>続きを読む
出来が良いとはとても言えない内容と思うが、事故で亡くなった女性(正確には、彼女が演じた役)とその娘がフィクションの中で再会するという物語設定の魅力は否めない。
ただ、彼らを襲う殺人者は無個性な存在>>続きを読む
下手っぴですね~~。飛行機が飛ぶまでに30分近くかかってるし。
パク・ソンウンのキャラクターもしっかり活かしてくれないと……。可愛いけど。
役者もスタッフもあまりよく知らない映画が、ちゃんと面白いとうれしい。力作だと思う。
「田中ユカ」というキャラクターをじっくり組み立ててから、梯子をガンガン外していく終盤の追い込みが気持ちいい。ただ>>続きを読む
「妻は家にいてほしい」という意見の川崎敬三に対して「古い考え方」と詰る若尾文子。見ながら「現代では共働き以外だと生活厳しいかもしれないな……」とか思ってしまった。
ことさら出来の優れているとも思>>続きを読む
正視に堪えるショットがなさすぎるので、ジェラルド・バトラーとその一家がどうなろうが知るかという気持ちにしかなれない。アホみたいな理由で分断されるのも呆れる。苦痛なので座席でごろごろしていたら、いつの>>続きを読む
画面効果がうるさい。場面転換時のあれこれだの、輪郭を時々縁どる紫色の光だの。まあ、それは好みの問題だとしても、劇中の「映画内映画」でも登場人物の目が光ったり、変な黒い煙だのなんだのが体から出たり……>>続きを読む
なんかもう本当中学生だよね。いや楽しいですよ。しかし快楽の作りかたとして、あまりに無邪気すぎやしないかと言いたくもなる。似たような快楽を追求するにしても、『イコライザー』や『96時間』のように、気取>>続きを読む
原作ファンとしては、前作以上に充実した内容で嬉しい。オープニングは、堤真一一派が「ファブル」に次々暗殺されていくシークエンス。一組ごと、ほぼワンカット。原作では描かれていない場面だが、「ファブル」の>>続きを読む
10年ぶりに観賞したが、三島由紀夫の役が最低すぎてびっくり。若尾文子を中絶させようとしていろいろ頑張るくだりなんか本当に酷い(薬を飲むのを眺めるニヤけ顔……)。でも、そういう矮小さ、卑小さを狙って演>>続きを読む
再見だが、こんなに素晴らしい作品だったとは……(初見時には気づかないか見過ごしていた)様々なディティールが、一見とりとめもないような描写のなかで響きあい、いつのまにかすごく重層的な作品世界が構築され>>続きを読む
90分未満でこれだけ展開盛りだくさんで、面白くても良さそうなのに、演出がとっても不細工。園井啓介と若尾文子が出会うシーンでの間抜けなモノローグが辛い。役者・美術・照明の力がすさまじいので、画面はたい>>続きを読む
いやあ、ディスコでゴーゴー!みたいな、ノーテンキな話かと思いきや、意外にスィ~リアスで驚きました。人の未熟さについての、「若者」についての、物語だったんだね。愚かとは思うが、誠意は否定しがたい。>>続きを読む
本作、「戦争映画」史上でもカルト中のカルトというべきだろう。(なぜかこのページには記載されていないが)原題は『No Greater Glory』で、DVDも出ているので、見るのはそんなに難しくない。>>続きを読む
長い・緩い・鈍いの三拍子揃ったご立派な大作映画。男女が、生活を共にするなかで心の距離をちぢめてゆく……そんな日常描写がかなり深刻に退屈である。そもそもこの二人、(そういう設定とはいえ)あまりにも感情>>続きを読む
なんか、奇を衒った作品を予想していたら、意外に真面目な内容で面食らってしまった。説明台詞の多さなどは気になるけれど、力作と思う。こういうオリジナル企画をもっと作ってほしい。
小栗旬が良い。いや、>>続きを読む
これもいかにも低予算な西部劇で、当時のオーディ・マーフィのキャリアの(あるいは西部劇というジャンル自体の)低迷をうかがわせる。ちなみに本作の2年前には『荒野の用心棒』が撮られている。
中盤以降は>>続きを読む
オーディ・マーフィがはじめて西部劇に主演した作品らしい。若きオーディはすらっとしており、黒を基調とした衣装が決まっている。のちの作品でもほぼ同じスタイリングで出演していたはずだ。
オーディ演じる牧>>続きを読む
積極的に悪口を言いたいような映画ではないのだが「ここは良い」というような箇所がほとんどない。そして演出がめっちゃ緩い。これなら30分は削ってほしい。唯一、バーでの大暴れはオーディ・マーフィが強くて良>>続きを読む
オーディ・マーフィ目当てに観賞したのだが、途中までどのキャラクターが彼だか気づかなかった。不覚である。
彼に限らず役者は概ね駄目で、バート・ランカスターも、こんなに魅力的じゃない作品は稀ではないか>>続きを読む
愚かな映画だ。ザック・スナイダーという人は馬鹿じゃなかろうか。ドラマ四流、アクション三流、はまだしも、撮影がひどい。
撮影がほんとにひどい(2回言いたかった)。異様に被写界深度が浅く、画面がピン>>続きを読む
いわゆる「中年の危機」をフレッド・マクマレイが自覚していく、その描き方が実に繊細で辛い。落着したかに見えて実はいささかも事態は改善されていないという嫌なエンディングもダグラス・サークっぽい。雨のシー>>続きを読む
序盤の描写で出来のほどは窺い知れるが、その後もかなり散漫なストーリーテリングが続く。終盤のほうになってくるともう誰が誰をどういう理由で追っているのかチンプンカンプン。
個人的にすごくびっくりしたの>>続きを読む
大愚作……というか珍作。チンプンカンプンな展開が続く。雑に作っていてすごい。全編だいぶ酷いが、ラスト数分の展開は打ち切り漫画みたいな暴投で嫌いじゃない。
チコ・ローランドが出てきてちょっと嬉しい>>続きを読む
Marvin Gaye『What's Going On』にケチつけてたとか、いろいろ聞くうえで勝手に(自分のなかでの)評価が下がっていたBerry Gordyが、アメリカン・ポップス史上最大の偉人だ>>続きを読む
最初のモノローグで「もうダメだ……」という暗い気持ちになったが、いや、なかなかどうして役者が敢闘していて、悪くない映画だと思った。ラストで絶叫演技になるのは白けるものの。
田中俊介の優しさをさりげ>>続きを読む
音楽がテーマの映画としては『アリー/スター誕生』以来の出来と思う。とにかくダコタ・ジョンソンの造形(マネージャーだけど実は重度の音楽オタク)が魅力的。その音楽に対する愛情が、表情からひしひしと伝わっ>>続きを読む
ストーリーテリングが主人公の性格と合致している。雑で、行き当たりばったりで、力任せで、出たとこ勝負で、でも憎めない。
パク・ヘスは良い役者ですね。私の中では何年か前のイ・ソンミンとかパク・ソンウン>>続きを読む
無内容な大人数戦、原作では中ボスなキャラの雑魚化、エトセトラエトセトラ。「相変わらず」としかいいようのない出来だと思う。それに加えて、今回東京をボカスカ爆破する展開があって、これにはちょっと(あまり>>続きを読む
クォン・サンウの身のこなしや前半のダメダメ描写が悪くないだけに、中盤以降の混乱と停滞が痛い。チョン・ジュノが馬鹿みたいなキャラになってしまうのも悲しい。ファンウ・スルヘの活躍には一瞬心躍った。あれで>>続きを読む
物凄く珍奇な物語になっていて困惑。戦艦沈めなかったせいだと思う(ラスト、軍の砲撃で壊すというのも……それできるならそんなに脅威でもなかったのでは……)。そんで「サムライたちに敬礼!」だって。明治期に>>続きを読む
佐藤健を筆頭にみなさんしっかりアクションしていて素晴らしいなあ。土屋太鳳は「動ける」人とは聞いていたが、いやばっちり。しかし何といってもMVPは田中泯。こういう言い方は失礼にあたるかもしれないが、こ>>続きを読む
原作の主要人物が多数出てくるのだが、しかし原作と同じウェイトでは描きようがないので、半端な状態になっている。原作を知るものにとってはキャラクターの扱いが残念だし、原作を知らないものにとっては、面白み>>続きを読む
Sturgill Simpsonが出ていると観賞後に知り、「えっどこで!」と調べたら、ガスで殺されたあいつだった。
さて本作、世評の通りにたいへん面白い映画と思うが、中盤以降の停滞は個人的にいか>>続きを読む
「type beat」が蔓延る現代に、ビートメイクにおいて例外的な才能を描けるのだろうか……という興味から観賞。感想としては、うーん、って感じ。あんまり、感心しませんでした。これなら、YouTube>>続きを読む
気軽な気持ちで見たのだが、こんな劇物とは……ジョン・ウェインが主演した作品中でもワーストの部類だろう。明らかにお金はかかっているのに、何一つうまくいってなくてすごい。逸話もやばい(原爆試験場の近隣で>>続きを読む