ヘンダーソンさんの映画レビュー・感想・評価

ヘンダーソン

ヘンダーソン

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

1.9

このデジタルデバイスの画面のみで進行するというアイディア一発勝負の作品だから、如何にそのアイディアに必然性を持たせられるかが大切になってくる。

今作では、前作よりも無理やり感はなく自然に観ることが出
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GO(2001年製作の映画)

2.5

昔見た時よりも楽しめなかった。
おそらく自分の中で、もしくはこの一般社会の中で、在日に対して、人種に対しての考え方が変化したせいではないか。
少し前の映画を観ると、やはりコンプライアンス的な部分で世界
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

1.7

このポップなかわいい殺し屋っていうのはどうなんだろう。2つの両極端なものを無理やりくっつけたところがこのシリーズがウケている理由なのはわかるけど。
前作よりも更に、オタクが喜ぶような装置が満載。日本が
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パイレーツ・ロック(2009年製作の映画)

4.1

リチャードカーティスにハズレなし。
何故だろう、この人の作品は見た後、優しい気持ちになる。人物一人一人が生き生きとしていて、悪い人がいないからかな。

バービー(2023年製作の映画)

2.0

これは評論家連中に高得点をつけることを強要する作品だ。これを否定することは今の時勢が許さないだろう。
そういう意味で、あまり好きではない。監督にその気があろうがなかろうが、結果的に自由に解釈することを
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.1

ドキュメンタリーとしては割とオーソドックスな作り。タランティーノの作品を時系列に、出演者やスタッフたちのインタビューで彼の映画監督としての凄さや特異さを深掘りしていく。
タランティーノの映画がもう一度
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真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

1.8

思ったより、演奏シーンをしっかり見せてくれないのが大きな不満。
フェスティバルという背景なのか、場所柄なのか、時代的なものなのかわからないが、ダンスミュージックとしてのジャズではなくリスニングミュージ
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

2.0

事実ベースなのかもしれないけど、あまりにストーリーがテンプレ過ぎてイマイチ入り込めなかった。
こういった現実があるということを、丁寧に丁寧に描く意義があるのもわかる。しかし、あまりに切迫感を出そうとし
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

鮮烈な映画体験だ。今まで見たことのない映像と音。それでいて、ストーリーもしっかりしている。
グロテスクな御伽噺というか寓話というか。常に不穏な雰囲気が漂う。
ストーリーは好きか嫌いかで言えば嫌い。女性
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

1.5

ネット時代の自我の肥大がテーマなのかな。
でもワンピースの映画に求めているものではないし、そのテーマがうまくストーリーに組み込めているとも思えない。
とにかく歌のシーンは多過ぎて冷める。

adoが器
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ジャッカス FOREVER(2022年製作の映画)

4.5

今作はForeverと題にもあるように、恐らく最後の作品になるのだろう。エンディングで、過去の企画のセルフオマージュ的なものが沢山あったことに気付いて、テレビシリーズから全て観てきた自分としてはとても>>続きを読む

スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

5.0

これは凄いドキュメンタリーだ。エドガーライトのセンスがまず爆発してる。軽いタッチで見やすくする工夫があちこちに。でも見ているうちに感動で胸がいっぱいになる。それって最高の映画だ。

アートとポップミュ
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

5.0

本当に感動した。なんという勇気だろう。彼自身の正義を貫こうとする覚悟に震えるし、筆舌に尽くし難い。
それでいてやり口はスマート。毒殺されそうになるような状況に置かれて、シリアスになりすぎないようにして
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スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.7

すごく好きなタイプのコメディ。犬や飼い主も含めて、全員がイカれてるという。コメディでもふざけに照れや客観性が入ってしまうと、こちらも冷めてしまうのだけど、その点この作品は犬にアテレコみたいにして喋らせ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.0

凄く楽しみにしていたのだけど、正直眠気が勝ってしまった。
名作っぽい雰囲気は出ているのだが、何しろ冗長。3時間半の上映時間にそこまでの必然性を感じなかったのだ。
もう一度、改めて観てみたいとは思う。

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.5

テーマは『素晴らしき世界』と同様だと思う。どうやったってやり直すことの出来ない人生について。本人の意思だけではどうにもならない社会の仕組みという鎖。
ただし、こちらはどうだろう、『素晴らしき世界』に比
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マンディブル 2人の男と巨大なハエ(2020年製作の映画)

3.3

シュールコメディ。巨大な蝿を見つけた二人が、その蝿を教育して金目のものを取ってこさせようとする。
フランス映画だが、いい意味でフランスらしさはない。
オフビートで進む、正にワンアイデアから膨らませてい
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ビール・フェスタ 無修正版 〜世界対抗・一気飲み選手権(2006年製作の映画)

2.2

この記憶に残らないようなくだらない、かつ特に笑うところもよくわからないドタバタコメディ。こういうのは嫌いじゃないし、たくさん観てきたけど、どこで差がつくかというとやはりストーリー、映画の芯の部分がしっ>>続きを読む

カーライル ニューヨークが恋したホテル(2018年製作の映画)

1.9

素晴らしいホテルなのだろう。勿論それは伝わってくるのだけど。
有名人が好むから良いホテル、有名人が泊まったから素晴らしい部屋、有名人が乗ったエレベーター、有名人によくしてもらったスタッフ…。そんなエピ
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.2

どこかが突出しているわけではないのだけど、シリーズの良さを残しながら、少しずつ全体をグレードアップさせたような作品。安心して見ることの出来る良質で高級感のある大人のアクション。

このシリーズの良いと
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.0

少女が見る現と幻の境目が、自身を飲み込んでいく恐怖。
辛い現実から目を背けるための自己防衛が、ラストの悲しいシーンに繋がるのなら、あまりに絶望的だ。

正直、この悪夢に迷い込んでしまったような世界観は
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.7

それぞれキャラは立っているが、そのなかでもスティーブカレルがとても素敵だ。
オフビートなロードムービー。

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

-

これは点数つけられない。
ディズニーアニメ100周年を祝福するために作られ、あのキャラクターもこのキャラクターも総出で出てくるのだから、そこまでコアなディズニーファンじゃなくても気分が高揚する。

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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.7

見終えた後、何か凄く残念な気分になる作品だ。途中まで、久々にとんでもない名作きたかもとかなり盛り上がっていたのだが、後半〜ラストのオチの付け方に落胆した。

今作は二つの側面から見ることが出来る作品だ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.4

邦画にありがちな重苦しい雰囲気になるのを周到に避けながらも、しっかりと心のひだに触れてくる優しい作品だった。

残る台詞もあちこちに。芸術家周辺のストーリーなだけに『自分と向き合うこと』がイヤらしくな
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ラスト・ワルツ(1978年製作の映画)

3.9

歴史に残る音楽フィルムだし、マーティンスコセッシだし、ずっと観たいとは思っていた。ザ・バンドのことを深く知らないのに観るのは勿体ないと思っていたが、ロビーロバートソンの自伝を読んだので鑑賞。結果、やは>>続きを読む

寝取られ男のラブ♂バカンス(2008年製作の映画)

3.6

邦題で損している映画。とても良質で、下ネタ強めのラブコメ。初っ端にモザイク無し素っ裸のジェイソンが出てきた時は、かなり激しめの18禁かと思ったが、全然そんなことない。

浮気をされた純情男がバカンス先
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.8

DCシリーズはとにかく合わないのだけど、今作は今まで観てきたDCの中で最も楽しめた。
シリアスになり過ぎないように、作風をシフトしてきているのが明らかにわかるのだが、アクアマンやシャザムでは上手くいっ
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のぼうの城(2012年製作の映画)

1.3

これは悪い意味でのマンガだ。しっかりとした歴史物を観たいなら、とてもオススメ出来ない。
そしてマンガとして観たとしても、正直なんとも言えない微妙な出来だ。

なにしろ、小説では魅力的に描かれていた成田
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ザ・コミットメンツ(1991年製作の映画)

3.3

一昔前に本気でバンドで名を上げようとした連中は、こんな風に仲間を集めたんだろうな。
実際にこのバンドが奏でるホワイトソウルは、なかなかいい。
イギリス映画でしか味わえない空気感がある。

ただ少し画面
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

2.2

これがアメリカのアニメーションなんだと言われたらそれまでなんだけど、どうにも色使いや動きが押し付けがましく、目が疲れてしまう。
キャラクターの画面に対する割合が大きく感じたのだが、それによって画面内を
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小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

4.1

テーマは、グッドウィルハンティングと同じ。
巨大な才能を持つことによって、どうしても生じる人生の歪さについて。
そのストーリーも似ていて、メンターとメンティーとの師弟関係と友情が軸になる。

ラストに
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奥さまは魔女(2005年製作の映画)

3.9

全編にわたって、全てがかわいらしい作品。なかなかこの世界観はないんじゃないか。
なにしろ『鼻のヒクヒク』が散りばめられているのだから。

ニコールキッドマンもウィルフェレルも、そして出番は少ないがステ
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リトル・ストライカー(2000年製作の映画)

1.5

この映画に何を求めるか。
少しでも『フットボール』を求めたら、全く楽しめなくなる。扱われているのが少年サッカーとはいえ、あまりに雑なフットボールシーンだ。
だから、この映画を楽しむためには、虐められっ
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エコー・イン・ザ・キャニオン(2018年製作の映画)

4.4

観ていて幸せな気分になれる。60年代半ば〜70年代初頭の西海岸、ローレルキャニオン周辺のシーンに特化して、ジェイコブディランが関係者にインタビューしていく。
何しろ他のドキュメンタリーと違うのは、ジェ
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パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

1.0

すごく嫌な世界観。ある意味で本当の胸糞映画だ。
一見、どうしようもない男を面白おかしく描いているように見えるが、こんなにも女性を醜く扱った作品も珍しいのでは。女は誰もがみんな男に依存していて、男ありき
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