真鍋新一さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

真鍋新一

真鍋新一

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男の掟(1968年製作の映画)

3.7

お祭りの夜に丹波哲郎が敵の親分を刺し殺す、あまりにも景気が良すぎるオープニング。渡哲也はOPクレジットが出終わってしばらくするまで出てこないので、それまでは丹波哲郎主演映画のように話が進む。しかも挿入>>続きを読む

ジョン・レノン 音楽で世界を変えた男の真実(2018年製作の映画)

4.0

ジョンとポールが出会うまでにこんなにも長い道のりがあったとは、
今まで見逃していた情報があまりにも多すぎた。

この映画を観た後、ビートルズの聴こえ方が変わるかも。

……という推薦コメントを公式サイ
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.9

10何回くらい観て、ようやく何が起こっていたのかが理解できた気がする。しかしそこに至るまで、わけもわからぬままに10何回も観続けられる映画はそんなに多くないと思う。

どこで誰が間違えたのか。それがや
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ビー・ジーズ 栄光の軌跡(2020年製作の映画)

3.5

音楽ドキュメンタリーとしては割と淡白な演出で、けっこうスイスイと60年代、70年代とヒストリーが語られていく。彼らのパフォーマンスもたっぷり見せてくれるところが少ないのでちょっと忙しない印象さえあった>>続きを読む

リスの朝ごはん(1948年製作の映画)

4.0

とにかくパンケーキが美味そうなんである。そしてチップとデールの策略によってそのパンケーキが凶器となってドナルドに襲い掛かる。凶器になるパンケーキ。意味不明だが本当だ。

ごっそりごちそうをかっさらって
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ドナルドの洗濯機(1940年製作の映画)

2.8

生活を改善するためにという名目で、明らかに無駄すぎるシステムをわざわざ導入しようとするドナルドの器用貧乏ぶりが大好きだ。なぜかドナルドの家に飼われているプルートが自動洗濯マシンの実験台にされそうになる>>続きを読む

かしこいメンドリ(1934年製作の映画)

3.3

ドナルドダッグの初登場作品。「シリーシンフォニー」シリーズだったとは。顔が少し違うが、最初から名前もあり、衣装も同じ。

ドナルドとピーターピッグの遊んでいる「ぐうだら過ごす会(Idle Hours
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ドナルドのお料理(1941年製作の映画)

3.5

冒頭から「アヒルの丸焼き」のレシピを見て激昂するドナルドが最高。レシピのスクラップブックを作るための液体のりを間違えて飲みそうになる前フリからすべての展開が事前に予想され、ドナルドがご機嫌に料理を進め>>続きを読む

クマとみつばち/クマ公とミツバチ(1955年製作の映画)

3.3

ドナルドがメインと見せかけて、ハチミツを狙って暴れるクマ公ことハンフリー・ベアのほうが出番が多い。再三注意されているのにもかかわらず、有刺鉄線の向こうにあるドナルドのハチミツを前にのたうち回るクマはほ>>続きを読む

勢揃い関八州(1962年製作の映画)

2.8

いろいろすっ飛ばしていきなり大勢の捕手から追われている片岡千恵蔵の国定忠治が、結局捕まらないどころが逆に大勝利を収める景気の良い東映時代劇。

今回の忠治は年貢を上げようとする代官の居所に直接殴り込ん
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ダイヤモンドの犬たち(1975年製作の映画)

3.7

ピーター・フォンダの、お決まりのレールから外れつつも大スターとしての品格を保ち続けているあの感じは唯一無二だなと思う。初登場シーンから風貌も含めて相当な変わり者だが、見ているうちにだんだんカッコよく見>>続きを読む

赤いドレスの女(1979年製作の映画)

3.3

ロジャー・コーマンのニュー・ワールド・ピクチャーズ制作で妻のジュリー・コーマンのプロデュース作。ダンサーに憧れる田舎娘がうっかり銀行強盗に巻き込まれたことをきっかけに、波瀾万丈のアウトロー人生を一直線>>続きを読む

The Ape(原題)(1940年製作の映画)

2.5

サーカスからゴリラが脱走して大パニック!になるかと思いきや、ボリス・カーロフの偏屈じいさんドクターがゴリラとタイマン勝負であっさり勝ってしまう。なんじゃそりゃ。しかもゴリラは逃げただけなのかまた人里に>>続きを読む

恐怖の昆虫殺人(1967年製作の映画)

2.0

主人公の女性歌手がTVの歌番組に出演しているシーンで、The Birdsというバンドに在籍中だった20歳のロン・ウッドの姿が見られる。それ以外はどうしようもない。

主人公の巻き添えでただ人が無駄に死
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Dynamite Brothers(原題)(1974年製作の映画)

2.6

カンフー映画とブラックスプロイテーションを合体させた欲張りな映画。

香港から兄を探して当たり前のようにロサンゼルスに不法入国してくる青年と、ファンキーな兄ちゃんが手錠に繋がれて逃亡する序盤は面白かっ
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クリエイション・ストーリーズ 世界の音楽シーンを塗り替えた男(2021年製作の映画)

3.7

UKロック版の『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』という感じで楽しんで観た。狂ったレーベルオーナーが笑い泣きで振り返るUKロックの40年。

パンク〜ニューウェイヴ以降の流れが個人的にあまり馴染みが
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現代任侠史(1973年製作の映画)

2.2

パンナムの旅客機から着流し姿の健さんが刀を小脇に抱えて降りてくるところがシュールで、しかも同時に安藤昇も空港に到着しているという謎に緊張感の高い冒頭シーン。

しかし言いたいことはこれに尽きる。とにか
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虹をわたって(1972年製作の映画)

3.2

純真なアイドルが船上生活者のダルマ船に入っていくので心配になってしまった。
岸部シローのお気楽なキャラで相当に場をもたせていた。

恐怖の逢びき(1955年製作の映画)

3.0

市ヶ谷のスペイン語教室が、10/6のスペイン映画の日を記念してタダで見せてくれると言うのでいそいそと行ってきた。1955年のクラシック・サスペンス。監督はあのハビエム・バルデムの伯父だそうだ。

「ス
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パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

2.7

ロバート・ダウニー(父)が監督したカルト映画。大手広告会社の社長にうっかり黒人社員が就任した瞬間、次々に白人社員を解雇して、トゥルース&ソウルの精神でやりたい放題の限りを尽くす。

音楽の使い方や映像
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ファスタープッシーキャット キル!キル!(1965年製作の映画)

2.4

むしゃくしゃしていた時にたまたま再生してみた。冒頭から水着のダンサーが爆踊りしていて、客席のおっさんのギラついた目とダンサーの胸元のカットバックが醜悪極まりない。

ダンサーたちはそのまま車を爆走させ
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奇妙な遺言状(1944年製作の映画)

3.4

『オズの魔法使』のブリキ男ことジャック・ヘイリーが生命保険の売り込みにやってきた億万長者の豪邸で、遺産相続に端を発する殺人事件に遭遇する巻き込まれ方サスペンス・コメディ。

暗くて誰が何をやっているの
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ふたりだけの窓(1966年製作の映画)

3.0

ポール・マッカートニーがビートルズ活動中に映画音楽を担当したという映画。観る機会がなかなか巡ってこないので字幕なしで無理やり観た。

ポールは短いメロディを提供しただけで、実質的にはアレンジと音楽監督
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透明人間現る(1949年製作の映画)

2.2

透明人間の座った椅子が凹んだり、火のついたタバコが浮いたりする特撮場面が伝説になっていて、ようやく全体を観ることができた。

いきなり博士が出てきて、愛弟子2人のどちらかに娘をあげようとかいう話が始ま
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.6

ユニークで面白いスリラー。全体的にコケ脅しも多くてイライラさせられるが、この手の映画にありがちな、解釈を観客に放りなげる消化不良なことはせずにキッチリとカタをつけてくれるので、観終わったあとは満足感が>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.7

バズ・ラーマン監督によるエルヴィスとパーカー大佐の人生メガミックス。オリジナルよりもリズムをガツンと強調した初期の名曲を聴くと、誰もがロックンロール初体験だった当時の衝撃はきっとこんな感じだったんだろ>>続きを読む

へそと原爆(1960年製作の映画)

2.8

黒光りする全裸男性の肉体の美しさがこれ見よがしに砂浜で展開する。そしてその中のひとりが後の暗黒舞踏家・土方巽。

BGMは前田憲男、渡辺貞夫、日野皓正、猪俣猛。和ジャズオールスター。映像のインパクトも
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明日を創る人々(1946年製作の映画)

2.3

黒澤明監督がフィルモグラフィにこの作品を入れなかった本当の理由はわからないが、シンプルに映画として面白くないのでなんとなく気持ちがわかる気がしてしまった。

せっかく民主主義を取り戻したというのに、陳
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ホープさん サラリーマン虎の巻(1951年製作の映画)

4.5

源氏鶏太原作で小林桂樹主演、と来れば東宝お得意のサラリーマン喜劇の源流ということになる。「社長シリーズ」のようなユルくて軽いコメディを期待していたら、ブン殴られるような衝撃があった。

一企業のなかの
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逃亡地帯(1966年製作の映画)

4.7

去年見た最高の映画だったのにレビューを書いてなかった。今年を通しても最高かもしれない。あとでちゃんと書く。

怒苦呂(1927年製作の映画)

3.3

若い市川右太衛門の姿が拝める数少ないフィルム、であると同時に若い高堂国典が拝める作品でもある。『ゴジラ』の大戸島の長老とか、『七人の侍』の「やるべし!」の長老とか。

予備知識なしで観ると、病弱な剣の
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サザエさんの青春(1957年製作の映画)

2.9

『地球防衛軍』の同時上映。
サザエさん(江利チエミ)はようやくマスオさん(小泉博)と婚約したばかりで、磯野家の2階にはノリスケ(仲代達矢)の弟のノリオ(藤木悠)なる居候がいる。

波平(藤原釜足)の髪
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ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

3.5

恥ずかしながらまだ観ていなかった名作シリーズ。

撃たれた人が屋根から落ちていくその間に下のほうで同時にもう2、3人撃たれて死んでる、という編集のリズムと引き伸ばされた時間の重さを叩きつけてくる感じ。
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