まぬ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

カサブランカ(1942年製作の映画)

4.2

「言わなくていい」と「聞きたくない」はどちらの方ががきつい言葉だろうか?

「君の瞳に乾杯」
なんてセリフの出てくる、キザな野郎に口説かれるミュージカルなのかとずっと思ってた。全然歌わねーな笑
戦争に
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

3.8

困り眉がかわいいジョニーデップ。
ハサミを使ってる時の顔、別次元を見てるようで好きだなあ。

とびきりピュアなおとぎ話的な主役を、俗物的な集合(すなわち私やその他大勢)の中にブッ込んでくるから、このお
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コッポラの胡蝶の夢(2007年製作の映画)

2.5

「胡蝶の夢」
蝶になった夢を見て目を覚ました。しかし、果たして自分は夢で蝶になったのか、はたまた今の自分が蝶の見ている夢なのか。

「胡蝶の夢」は私の大好きなゲームシリーズ・ペルソナでよく用いられる荘
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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

3.6

ホームアローンが守りなら、ペーパームーンのアディは攻め?

「お利口」は見方を変えれば「つまらない」
「賢い」は見方を変えれば「狡い」

見えてるものが本物だろうと、価値を決めるのは自分次第。客観的な
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CQ(2001年製作の映画)

3.3

ソフィア・コッポラ「SOMEWHERE」を観たので、次は兄のロマン・コッポラ作。

が、コッポラ兄妹よりも先日観た「バートン・フィンク」の方がジャンルとしては近いかな。
映画の編集マンだった主人公が、
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.2

どこかであり、どこでもない。
ここではないけど、どこかは答えられない。でも存在は感じられる。だから存在する。どこかに。
そんなところに大切ななにかがある。

空気をつかむような作品だったな。
かなり飲
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ピクセル(2015年製作の映画)

3.6

子供の頃に好きだったものを、一生愛せる大人でいたい。

「子供の頃ムダにした時間をようやく取り戻したな」というセリフが出てくる。
大人になった時の価値観が、子供の時より良いとはとは限らない。
雑念なく
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ミツコ感覚(2011年製作の映画)

3.3

よくもまあ、こんなにもプライベートゾーンに土足で入り込んでくる厚かましい人物を描けるな!(褒めてます)
間の悪さやねっとりした空気の描き方は筆舌しがたい(褒めてます!)

カメラマン志望ののミツコ、会
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スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年製作の映画)

4.5

へ?倒し方?!へ?!

おもわず「ドッコイショー!」ってフキダシが見えたのは私だけかな…笑


今回はジャバ・ザ・ハットの宮殿での宴だったり、惑星エンドアの先住民イウォークが野蛮な祝祭を開いてたりで、
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スター・ウォーズ/帝国の逆襲 特別篇(1997年製作の映画)

3.5

相棒に向かって、毛玉よばわり(Fuzz ball) のハン・ソロの粗暴さが好き!毛玉野郎のハグ可愛すぎるだろ…
背中にC-3POを背負って走るチューバッカがかわいい!笛が刺さったランドセルを背負って走
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スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

3.5

何故か経緯が思い出せないけど、先に観ておいたローグ・ワンがここで役に立つ日がくるとは…笑

ゴミ箱型ドロイド"R2-D2"と執事ドロイド"C3PO"は、敵の襲撃を逃れ、たどり着いた砂の惑星・タトゥイー
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スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年製作の映画)

4.4

こうしてダース・ベイダーは産まれたのだというお話。むしろこれを見せるために、1と2を制作したのだろうなとすら思わせる。
おもっしろ…壮大なる助走だった。これはたまらん。泣くよね。

あんなにも美男子だ
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スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年製作の映画)

3.7

これは凄い。
敵地の機械工場から闘技場のくだりが面白すぎる!

愛に狂うアナキン・スカイウォーカー!
1では、てっきりオビ=ワン・ケノービがアナキンへ嫉妬のあまり、闇落ちする話なのじゃないかと予想して
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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

3.8

スターウォーズ展に備えて鑑賞。

アナキンがひたすら可愛い。
ハリーポッターのソースって、こういうところかな?こんなにも作り込みが凄いと、たしかにワクワクする!
SFを作るには、これだけの物量を覚悟し
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

どれだけ謙虚な人でもたぶん誰もが潜在的に、世界の中心は自分だと考えたことがあるはず。
ひとりの人生が監視されてるどころか、番組になってるという、いきすぎた妄想のような設定。

ところが、だんだん放送事
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ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985年製作の映画)

3.8

護衛モノはなんとなくシティーハンター感あって好きだな〜!
アクション(というか、もはや事故)の見応え抜群なのはもちろん、コメディとしてもめちゃくちゃ笑った。

護衛されてる側のセリーナの必死な百烈拳な
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ぼくの大切なともだち(2006年製作の映画)

4.0

オジさんになって、自分には友達が一人もいない事に気付く。そんな切ないけど温かいお話。

書店で「友達を作る方法」という本の在庫を聞く。店員に聞き返される。
店員は他のスタッフに「『友達を作る方法』って
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ぼくを探しに(2013年製作の映画)

3.6

記憶から亡くしてしまった事実をたどり、受け入れることで本物の「ぼく」になれる。そんなお話。
ざっくりいうと、ペルソナ使いという事でいいんですかね?

さすがフランス映画なので、スッキリ爽快!楽しい!と
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グロリア(1980年製作の映画)

3.9

アーティスティックなOPクレジットがお洒落!
そんなオープニングに反し、内容はハードボイルド。マフィアに追われる事になった少年と中年女の逃走劇。

とびきり強いオンナの中にある母性や情を描きたかったの
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

3.7

なんだか神話みたいなお話だったな。
ロマンスものが苦手なので中盤はダレてしまったけど、起結よければ全て良し。

主役の演技がすごい!
私はたった一人だけこういう人間を知っているけど、本当にこういう目を
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.8

オンエア前の打合せ〜最後まで、キャストのワガママがきっかけでラジオドラマの脚本があらぬ方向へ脱線する。
屁理屈の辻褄合わせや間に合わせの突貫工事っぷりに笑わされる!
三谷幸喜の発想は切羽詰まってて面白
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6

家族という集団にいても、計り知れぬ孤独が存在する。一人暮らしの孤独よりも、きっとこの孤独の方が相当きつい。
器だけを保ち、束縛する家族制度への批判。

今の時代はSNSが普及しているせいで、SNSが孤
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現金に手を出すな(1954年製作の映画)

3.7

マフィアものはこうでないと!
世知辛い世の中でも、情けをもって生きていくことはかっこいい。
出陣の準備中も優雅なBGMが流れるのはさすがフレンチノワール(誤用)

紳士で渋いマックスも、お怒りモードに
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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.5

スチームパンクな工業地帯や前衛的なファッションにシビれる!
こういう世界観が凄い作品を観ると、SF愛が溢れちゃう。

ストーリーや展開は私にはピンとこず。アートとSFの融合した世界観がすごく好みだった
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カリフォルニア(1993年製作の映画)

3.5

内容は猟奇的だけど、カットの繋がりが丁寧で分かりやすい親切な作品。

カリフォルニアまで乗り合わせた二組のカップル。
一組は連続殺人のミステリー作家、そしてもう一組は連続殺人犯。
当の本人を相手に、連
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フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.7

どういうタイミングで倒れるの?
とか
目覚めたら何故半裸で添い寝してんの?
とか
そういうのパスなんだよね俺って言いながら太もも触るってどういうこと?
とか

風紀委員としては地蔵のような顔で見守る展
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立ち去った女(2016年製作の映画)

4.2

圧巻!驚異の228分!
と思っていたけど、監督の他作品を辿ってみると540分やら450分やらとんでもない数字が出てきたので、これでも短く編集した方なのか…笑

恨みつらみのがっつり4時間復讐劇コースで
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バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

3.7

オシャレ系まったり映画だと思い込んでいたのは、ジャケットのせいかな。
ヒステリックな女主人が暴言をわめき散らす前半は想定外で、高評価の口コミがなかったら最後まで観なかったかもしれない。
あれほどストレ
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太陽(2005年製作の映画)

4.5

昭和天皇・裕仁が人間宣言をするまで、現人神として生きるストレスと苦悩を描く。

青みがかった映像が美しく、天皇にまつわる作品をここまで芸術性の高い作品として描けたのは製作がロシアだからか。
シルクハッ
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

3.8

一人で生きていけない子どもにとって、親から与えられたものには絶対的価値がある。それがバカにされたアダ名でも、お酒の空き缶でも。

孤児院の子供たちのお話なので、プロットだけを辿るとかなり暗いけれど、ユ
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パコと魔法の絵本(2008年製作の映画)

3.5

コメディ的要素は最後まで合わなかったけれど、中島哲也のネームバリューに引っ張られて最後まで。

権力者をもった傲慢な老人と、一日しか記憶が保てない少女のふれあいを描いたハートフルなお話。
…と設定だけ
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フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス(2000年製作の映画)

3.4

とうとう続編も借りてきてしまった。
やっぱりコイツら大好きだ!

ヤバダバドゥ〜!な2は、若かりし頃のフレッドたちが夫婦になるまでの回顧録。
地球人の愛を調査しにきた宇宙人が不器用なフレッドの背中をお
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フリントストーン/モダン石器時代(1994年製作の映画)

3.8

ヤバダバドゥー!

って言いたくなっちゃう。
ハリーポッターが魔法界なら、こちらはモダン石器時代!いつだってワクワクさせられるのはディティールなのだ。

芸が細かすぎて、笑いが追いつかない!
ラジオか
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.9

傑作と名高いこの映画だが、4時間はあまりに長すぎた。
事件いつ起こるんだろう?と思いながらの観てた。が、そういう発想こそ、現代のエンタメと化した「社会派風」邦画に慣れた自分の感覚を思い知らされる。
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マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(1993年製作の映画)

3.5

娯楽とはなにか。
ただの暇つぶしと言い切るのは夢がない。娯楽があるから我々は希望や夢を抱いたり、恋い焦がれたり、恐怖からの開放感に安堵する。
たかが娯楽、されど娯楽。

歯医者でアリの唾液が口から入り
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ダイ・ビューティフル(2016年製作の映画)

3.7

世の中は悪意と不理解に満ちている。

急死したトリシャの死後7日間、死化粧にハリウッド女優のメイクを日ごとに施し、彼女の人生を振り返る。
LGBTものは正直苦手だけどユーモラスで観やすかった。

死化
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