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「呪われた一族」フォン・エリック家の悲劇を描く。一個一個の事件に対して抑揚をつけず(というか、それぞれに抑揚をつけていられないほどに「悲劇」が多い)、淡々とその過程と悲痛な表情を浮かべるケビンを撮る。>>続きを読む
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「原爆の父」オッペンハイマー、原爆の開発過程と彼に対する公聴会をオッペンハイマーの視点から描く。背景の説明はかなり少なく、3時間一貫して会話劇が続きともすれば飽きかねないハードな作りではあるのだが、視>>続きを読む
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父を早くに亡くし、末期がんを抱え余命僅かとなった兄をケアする主人公のドリス、母親も兄の介護と生活費及び学費の工面にかかりっきりでドリスに向き合う余裕がない。一方、学生でもあるドリスは学校での関係性の深>>続きを読む
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売れない作家が開き直って書いた「黒人らしいステレオタイプ」を前面に押し出した作品が大成功。「多様性」を意識しているという体面のため、白人中心の出版業界・映画業界が半端にマイノリティ性を取り入れようとし>>続きを読む
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part1の時点では、このまま「白人救世主」を貫くと時代錯誤なのでは、という懸念もあったが、そこはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。ポールが「救世主」となるという骨子そのものは改変せず、代わりにゼンデイヤ演じ>>続きを読む
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まあそれなりに面白い作品ではあるのだが、それ以上に難点が多い。フラッシュ/バリー・アレンの物語としてみるのであれば、過去の悲劇を受け入れ乗り越える過程をエモーショナルに描いた作品と言えるのだが(『フラ>>続きを読む
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良くも悪くも「マシュー・ボーン」節全開で、『キングスマン』をさらにお気楽な方向に尖らせたようなノリゆえ、これらの作品との相性が悪いならまあ避けるのがベター。
ただ、様々なスパイ作品のオマージュを余すこ>>続きを読む
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MCUシリーズやダークナイトのような完成度はないものの、それはSSUの作風というか宿命というべきか。もちろん粗はあるものの(敵であるエゼキエルがどうしても場当たり的に見えてしまうあたりは特に)、やりた>>続きを読む
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アリ・アスター監督のこれまでの二作品と比較しても、何が起きているのか、何が現実なのか、がまったくもって分からないあまりにも不条理な映画。『へレディタリー』のような心霊要素もないし、『ミッドサマー』のよ>>続きを読む
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人気シリーズFNaFの映画化、それも開発者自ら脚本を手掛けるという気合の入りよう。「ゲームの映像化」ということでどうしても当事者性を盛り込むことは難しいのもあってか、アニマトロニクスに襲われるというホ>>続きを読む
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4.2 ヴァチカンのエクソシスト
『コンスタンティン』的なエクソシスト物として、ホラーとしてもアクションとしてもキチンと見応えがありつつ、それが100分ほどでまとまる良作。タッグ物としても中々面白い。>>続きを読む
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しんちゃんらしいしょうもない下ネタもありつつ、「家族愛」というテーマを思った以上に骨太で本格的なSF的モチーフで描く。同じ「記憶」があれば同一人物と言えるのか、といったSF的思索が全編通して貫かれてい>>続きを読む
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予告編など事前の期待通りの怪作。序盤のモノクロな場面ではヴィクトリア朝的な世界観なのかと思いきや、画面に色がつくとロープウェーなどが走るレトロフューチャー的な世界観という意外性もありつつ、その退廃的で>>続きを読む
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まあクソほどツッコミどころがあるし当然のように粗があるのは確かなのだけど(B級よりのサメ映画の定番らしく、あまりサメの出番がなかったり、もはやギャグの領域になっているスプラッシャー描写だったり)、1時>>続きを読む
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DCEUも打ち切りが決まり、メインキャストの一人であるアンバー・バードを巡る騒動もあり、再撮影を繰り返したという様々な混乱を抱えた割には、ちゃんと楽しめる映画として成立していたのはよかった。また、前作>>続きを読む
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1作目が従来のディズニープリンセス映画の王道にのっとって作られていたのに対し、目的地に着くと次のヒントと新たな目的地が設定されるというRPG的な世界観が強くなった印象の今作。映像表現がより強化されつつ>>続きを読む
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『ハロウィン』で観たいものはこれじゃない上に、それも冗長なせいで色々ボケる。前作は曲がりなりにも集団心理にも踏み込もうとしたわけだが、今作で描こうとしたと思われる「恐怖」の肥大化(それは、現実にも「陰>>続きを読む
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決して出来の悪い作品ではないものの、期待値を超えてこないという意味で残念な作品。『スパイダーバース』を嚆矢とし、特に去年から海外アニメーションはパラダイムシフトを迎え急速な進化を遂げているわけだが、近>>続きを読む
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恐竜の時代にアダム・ドライバーが不時着してサバイバルという事前情報はやたら面白そうだったのだが、その期待値を上回ることなく終わってしまったもったいない作品。B級的なハチャメチャさもないし、脚本的な粗も>>続きを読む
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ツッコミどころは山のようにあるしいらないシーンも多々あるのだが、それを有無を言わせぬパワーと勢い、そして圧倒的なタレント力で押し切るのがワイルドスピード。冷静に考えれば今作のヴィランにはそこまで強い動>>続きを読む
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スターウォーズっぽい古典的SF作品、なのはいいのだが「構想20年」のせいかどこか古臭い。演出もザック・スナイダーらしさが溢れてはいるのだが、それが特筆すべきポイントになっている訳ではない。
まだ反乱の>>続きを読む
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ギーツ勢とガッチャード勢の共闘や関係値描写の丁寧さであったり、殺陣が独創的であったりと、見どころは確実にあるのだが、「レベルナンバー10が支配してはならない」と言いながら大半が雑に捕獲されてしまうとい>>続きを読む
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展開もアクションもあまりにもありがちなうえに、ステイサムの魅力も十分に表れていない。大がかりな陰謀と言いつつ、それも最初っから読めてしまうので面白みがない。
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ホラー×SFは『ハッピー・デス・デイ』を筆頭に、古典的なホラー映画の展開を新鮮味あるストーリーに仕立てる手法としてブラムハウスが得意としている印象だが、今作も見事。マスクをかぶった殺人鬼という『スクリ>>続きを読む
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決して出来が悪いわけではないし、神々の力を得たシャザムに対しそれを奪われた側の怒りであったり、シャザムが抱える孤独を描くことで「家族」(血の繋がりではなく共に支え合う者として)の重要性を描くというのは>>続きを読む
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往年の「インディ・ジョーンズ」感を出したいのは分かるし、その狙いはアクションという観点では十分に機能はしていたものの、そのせいでストーリーがぐちゃぐちゃに。
『クリスタルスカルの王国』ほどの荒唐無稽さ>>続きを読む
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鬼太郎(及び目玉おやじ)誕生譚をベースに大幅な肉付けをしつつ、醜悪な因習村を水木しげる自身が経験し書き残してきた戦場の理不尽な支配構造を重ね合わせ、「大義のために死ね」と言いながら自らは生き永らえ徹底>>続きを読む
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「2」とは表記されているが、コンセプトが同じだけで1作目とはほぼほぼ無関係。だが、全編をPCやスマホなどの電子機器の画面で構成するという意欲的なスタイルはさらにレベルアップ。前作ではどうしても「誰の視>>続きを読む
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ひたすらにファスベンダー演じる殺し屋のモノローグが続く独特な空気感の作品。散々殺し屋哲学を語っておいて物の見事に失敗、その結果身内に降りかかった悲劇に対し復讐をするというNETFLIX作品にありがちな>>続きを読む