漲る自信が満ち溢れていた。
久々に観て、笑えるし、美しいし、やはり凄い。
柳ユーレイを中心に置き、その覇気のない主体性のない人間が、実は周りを引き込み、取り込み、決断に長けている人間だという事が解る>>続きを読む
「映画はトップカット!」と、かつて、『忍ぶ川』(72)の名匠に、嫌と言う程聞かされた。
本作の、そして北野フィルム・スタートの栄えあるトップカットは、
これからお夜食を食おうとする路上生活者の笑顔。>>続きを読む
映画館を出た時、目の前に広がる街、世界を見て、あぁ平和で良かった、と思えるほどの“悪夢”を暗闇の中で観せて欲しかった・・・
何故に日本映画に恐怖は存在しないのか?
自国の映画で、本物の死ぬ様な体感度を>>続きを読む
デビッド・ボウイのモダン・ラヴで踊っていた女の子が、これほどまでに才能がある!と誰が気付いたのだろうか!?
勿論、イケメン監督なのは、言わずもがなである。
サクラメントという地方都市の、まあ雑多な人>>続きを読む
鬱屈したジェニファー・ジェーソン・リーからイケメン監督ノアを救出しただけのことはある!
この監督、グレタから溢れ出す、何という多幸感よ。
原作者オルコットの冒頭の言葉の引用通り、幸せになる、楽しい物語>>続きを読む
たった4分なので、流れで見てしまった。
春子役の人はとてもソソる顔。
要所要所で外していないのが、好感。
ギラつく柳英里紗、その迫力。多感な時に、発散出来ない自分を呪う、見事なキャラを確立していた。
片や、あの『さいなら、BAD SAMURAI』(16)の本間玲音の健康的な鬱屈性も出色。
70年代の東>>続きを読む
齊藤工にしては珍しく、当たり前のストーリー、ストーリーテリングを、真面目に描いている。
そこに意外性は皆無で、誰しも期待する“予測不能”な展開は最後まで姿を現さなかった。
音楽に頼らない、メロディ皆無>>続きを読む
passion。熱情、そして受難。
身体を差し出しながら、何かに祈る。
映画の現状を憂い、未来を嘆き、この今の惨状を堰き止めるべく、身体で受け止め、ボロボロになり、それでも、信じた“映画”へと向かって>>続きを読む
商業ベースに乗れることを実証した。こんな作品、堂々noirも撮ってたんだ。しかも、CJ製作の韓国映画とくる。
しかし、何も残らない、身も蓋も無い話、いや、始まりすら起こらなかった、何だったんだろうと>>続きを読む
5時間もの果てに待っていたモノ、何というあっさりとした幕切れ。
いや、旅の途中の話だから、ちょっとした人生の断片に過ぎない。だから、何が始まろうとしているのか判らないオープニングから、このエンディング>>続きを読む
恐ろしいほど、さびしい。
空間が寂しいし、そこに重なる音楽が寂しい。
古川琴音に向かう、突如のズームアップが、大人気ないというレベルのケレン味を超越し、凄い。
セフレのワキがイヤらしい。ノースリー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
デル・トロ関連って、風格もドラマも(露悪的な)ビジュアルも、申し分ないのだが、記憶にへばりついて離れない衝撃が訪れないのは何故なんだろう?
本作も、モタモタするものの、ホラーへのオマージュをふんだん>>続きを読む
監視しているかの様な高く聳えるビルが見下ろす。
都市東京が浮き上がり、湧き上がる。
都市が生きていると言う実感が味わえる。
稀代のバイプレーヤー、いや名優たちが素晴らしい。特に奥野瑛太、渋川晴彦、大>>続きを読む
自力で戦場を創り、
自力で地獄を創造する。
それ以上でも、以下でもない。
相変わらず感情移入をさせず、傍観ながらも体感させる凄技が炸裂し、映画館でしか味わえない体験を強いられる。
ラストに登場した>>続きを読む
何かが大きく間違っている、が、
愛情は感じるし、
この映画への愛情を持てました。
史上最高売り上げを誇る80年代のハリウッドが、その金と熱に浮かされた様にやたらめったら打ち出したラブ・コメの数々を大>>続きを読む
この監督らしく、どことなく回り諄い事を、端正な画と仰々しい雰囲気で押そうとするが、即ち、“basic instinct”ですかね。
もしくは“vertigo”。
なぜマーラーなのか?だったら、ラスト>>続きを読む
ははあ、何という吸血鬼の高揚感!やはり夜空にフワーッと舞い上がらないと。
しかも、奇怪な空気と共に、歓喜を表さないと。
そして、何という吸血鬼の憤り。
最期は、夜明けと共に夢幻の如く、木乃伊へ、アッシ>>続きを読む
人間はどこに行こうとしているのだろうか、本当に。
と、思わせる瞬間、頭を過ぎる瞬間を観せるから、映画は凄い。
ポニーとクライドの惨殺名カップルに、肝心な檜舞台で賞を間違われると言う大ハプニングに見舞>>続きを読む
うーん、期待し過ぎたせいか、
よく解らないなあ。
たった数日の最愛な父との、一瞬。
その中で薄らと現れる父のセクシャリティ・・・
永遠の別離の瞬間への秒読みは、
何とも切ないし、その瞬間を鮮やかに>>続きを読む
他愛無い話といえばそうだし、
どんな話と言われても、あまりにも普通で説明に困る。
ただ、何と言うか心が篭っている。その想いをこもって籠って、濃縮で固めた、そんな感じの塊がぶつかって来る!
腫れぼった>>続きを読む
え、夫婦交換への道のり!?
結局は、彼女は、憶えていたのか?
そんな事はどうでもイイ、45年にも渡る伴侶なんだから、殆ど“永遠”に近い、と個人的には思っていたら、
その先に待っていたのは・・・
それ>>続きを読む
ディープ・アルマゲドン・インパクトby Denmark!
2003年以降のこのデンマーク人の作品は、悪く無いんだけど、かつての強烈なトラウマ、強烈な感動の塊となって、心を打ちのめしてくれない。
そ>>続きを読む
警笛と啓蒙に満ち溢れた、何という豊潤な、素晴らしい映画だろう。
少年(及び少女)は、明日を司る“希望”であり、彼らには“喜び”と“悦び”を持って、明日を迎えて欲しい。
それを高らかに謳い、描くこの映画>>続きを読む
実に丁寧に運んで行きながら、突然、荒っぽくなったりと、今や失われつつあるホラー映画の良心(じっとりとした画の気迫とスペクタクル)を維持し続けるシリーズなのだが、なぜ強烈な印象を遺さないのだろうか?>>続きを読む
別に飽き飽きする訳ではないんだよなあ、この監督。『ヤクザと家族』(21)も、『最後まで行く』(23)も。目の付け所もイイし、モチーフも良い、そこそこのシーンやショットも(カメラが良いので)有るにはある>>続きを読む
クライマックス、いやラストカットの長回しによるジュリアン・ムーアの“舞”を観よ。渾身の演技、主人公の50年に及ぶ人生を名曲“グロリア”に乗せて(まるでボレロだ!13分に満たない)たった2分で表現した。>>続きを読む
え!?原始人?
“若きアメリカ”の人々、まだ原始に近い、開発途上に生きる人々、まだ未熟なアメリカの“端”を描くことによって、その大陸を、人間の原始な生理を炙り出そうとしていたのか?
しかも、デンマー>>続きを読む
流行りの“ストレンジャー・シングス”のホラー版を企んだのか?
“スクリーム”✖️“ブレア・ウィッチ”な、ティーン・スラッシャー・(少々)オカルト・ホラーを、サーガで描こうとする、それもネフリのレールに>>続きを読む