Yokoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Yoko

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紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

3.6

女性がダイヤモンドに目がない理由が今作を通じて諭された気がする。
永遠性という意味では、映画もまたダイヤモンドなのであろうが。

異国の地でもほぼほぼノータイムでショービズで活躍する二人の逞しさには笑
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女は女である(1961年製作の映画)

4.1

ルグランの劇伴(むろん最高)だけ聴いているとハリウッド黄金期の作品の趣きがあるのだが、そうはさせぬと言わんばかり、音のざく切り編集が心地よい。編集がとりわけ素晴らしい映画。

シャルル・アズナヴール挿
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美術館を手玉にとった男(2014年製作の映画)

4.0

行動に信念を通すことは、人生を充実させるヒントなのだと感じる。

哀しき獣(2010年製作の映画)

4.3

っぱナ・ホンジン!
生臭さとカーチェイスの白熱ぶりが素晴らしい。
一度道を踏み外してしまった者のバイタリティが烈しく伝わってくる。
ミョン社長のケダモノのような生命力にも天晴。
「朝鮮族」という人々が
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コラテラル(2004年製作の映画)

4.5

このバディものは新鮮かつドラマティック!
トムさん演じる「悪」を後部座席に乗せ、走るタクシードライバー。
この「悪」に反発したり、あるいは共感だったりする形で彼の生き方を吸収する成長物語としてもめちゃ
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.0

こんなに鮮やかな連続爽快ヘッドショットがあろうか!
痛快!アガル映画!!

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.4

死体を検視していき展開するホラーはまずその解剖シーンからいってグロテスクで強烈。
前半まではよかったんだけども、後半にかけてはややありきたりな話になってしまったのが残念。
ただ面白いジャンルではあると
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イップ・マン 継承(2015年製作の映画)

3.9

前2作よりも描き方がさらにドラマチックのような。
ドニーイェンのアクションは毎度のことながら、今作は彼の「泣き」が効いた一作。
見た目からして年老いてる感じは全くしないのだが、マイクタイソン演じる元ボ
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裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

3.1

良くも悪くも作りが丁寧すぎるというか。
70年代英国のさびれ具合がどこか共産主義国家のようで美術面においては素晴らしいのだが、ストーリーは取るに足らない話を引き延ばしにしているだけというか。
ある人物
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.9

まっとうに面白いタランティーノ映画だった。
長尺で山小屋というクローズドものでありながら飽きさせることなく楽しませてくれる。
良くも悪くもクセがそこまで強くないので、タランティーノ初めて見る人にオスス
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.8

矛盾しているようだが、「正義の悪漢」を描かせたらこの人よりも上手に演出できる人は今いないんじゃないかと思わせるくらい白石監督はすごい!
『孤狼の血』という燃え上がる大傑作を思わせる、大胆で泥臭い映画。
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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

4.0

頼むからもう誰かこいつ殺してくれ~~な主人公。
お近づきのための手段としてもう殺人が身体に精神に馴染みすぎている人。
選択肢に殺人がある人生は、自分にはとても哀れに映った。

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.2

戦場とは常に予測不可能な状況なのであると思い知らされる。
そのような不安定な極限状況下で、燃え盛る炎に包まれる廃墟の美しさに思わず見とれてしまったのは、そこにある種の安らぎが備わっていたからなのだろう
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

劇場で笑いが起こるのは『カメラを止めるな!』以来の出来事であり、それをポンジュノ作品、しかもパルムドール受賞作でこういう体験ができたのはとても新鮮。

貧しくとも、確固たる意志を持つ者の絶対に生き抜い
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his(2020年製作の映画)

4.4

「子は鎹(かすがい)」とよく言うが、この奇跡ともいえる人と人とのかけ橋はちょっと今まで見たことない…。
世界がやさしくなるまえに、まず自分からやさしくなること。
今泉監督、やっぱり凄すぎませんか?

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.8

やや長尺の筈なのに、しかもすごい魅力的なシーンがあったというわけでもないのに堪能できた。

わざわざ言う必要ないのに、余計な事言っちゃうリチャードジュエルの性格。
彼の憎めない性格が、被疑者となってか
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イルマ・ヴェップ(1996年製作の映画)

-

主観にまみれた噂なんて信じるな!ってメッセージをなんとなく受け取る…

あの編集については悩めていた監督の解放とみたけど、関係ない他人から見たら怖さやおかしさも見出せるような、変わった解放だった。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.1

栄光を背後に、既に次のことを考えている。
この格好良さたるや!
血が滾る!

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.0

「楽して」生きるより、「楽しく」生きる人生。
ロバートレッドフォードが人生を通して貫いてきたような言葉として響いた。
マイルドな味わいがありながら決して深すぎるほどではない、とても良い塩梅で仕上がって
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シンプルメン(1992年製作の映画)

5.0

完璧だった…。
久々にこんな心の底から楽しい映画に出会えたなあ……としみじみ。

自分は何度も同じ作品を見返したいタイプではないー少なくとも連日なんてありえないーのだが、これはもう何度でも見返したくな
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

死者パルパティーンの声という開口一番でまずとても驚かされたが、あとはまあ大方予想されうる展開で話が進んでいったなぁという感じはある。カイロ・レンの死、そしてベン・ソロの復活の架け橋となるハン・ソロの登>>続きを読む

冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.4

あれ?これ本当にアサイヤス映画なの……?と疑ってしまうくらい、割と素直な映画だった。
良くも悪くも外連味が無いのだが、随所に笑えるポイントを交えながら二組の男女の関係をスマートに描く。
『白いリボン』
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快盗ルビイ(1988年製作の映画)

3.3

キャビアってそんなにご飯に合うのか…?
ただ僕はキョンキョンより水野久美派だ。

麻雀放浪記(1984年製作の映画)

4.3

文芸座フィルム上映にて鑑賞。

和田誠、本当にすごい人だったんだこれは。
戦後まもない荒廃感とその渦中に生きる玄人達の凄みが、白黒という手段を用いることでふんだんに醸し出されている。
50年代の作品と
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

3.6

ゴルフのコーチでありながら顧客と賭けゴルフをしてしまうジェイクジレンホールの言葉で、「仕事上の表面的付き合いじゃなくて、個人的に仲良くなりたいだけだったんだ」的なものがあって、この言葉が社会人になって>>続きを読む

マイ・フーリッシュ・ハート(2018年製作の映画)

3.5

『ブルーに生まれついて』を観よう観ようと思っていた矢先、今作が上映する運びになったので鑑賞。

今作を経て新たに感じたことは、彼の歌声や演奏は「輝かしい愛の時間」を追憶させてくれる魔法なのだということ
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LORO 欲望のイタリア(2018年製作の映画)

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ソレンティーノ監督『グランドフィナーレ』を観た時も強く感じたことだが、自分に自ずと染み付いている映画に対する感覚やテンポ、無意識下の空隙ような箇所絶妙に突き動かしてくれる。
今作もそのパワーは健在で、
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

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自然に美を見出した孤独の芸術家、そして、他愛なく人と触れ合いたい人間臭さを持ち合わせたゴッホ像がシュナーベル独自の解釈で出現した。
彼が踏みしめる南仏アルルの自然。疎遠な住民と対比されるようなその壮麗
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『エンターザボイド』でもう最高の映像表現を魅せてくれたギャスパーノエを劇場で初鑑賞。
正直話としてはちょい単純すぎな感は否めなかったけど、三半規管をガンガンに揺さぶる、遊園地のアトラクションのような作
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

-

悪夢の迷宮。

鏡合わせのように永遠に続くと思われるマリエンバートホテルの廊下、そして左右に並ぶ無限のドア。
ホテル内の設備は一つ一つが豪奢であるにも関わらずこれが悪夢の迷宮のように思わされるのは、度
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.1

これカップルが見たら、彼女は彼氏に愛想つけてしまいかねない、男にとってはかなりキケンな映画じゃないかと思う。
宮本と靖子。
異様なほど正直に生きている二人に感銘を抱くか、はたまたちょっとコメディっぽく
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

笑いが必要な時代。
そもそも笑いが求められるという時点で、秩序や社会の崩落は始まってるとも言える。

貧困にさいなまれ、信頼していた人々からも裏切られた。
この世に、そして何より自分自身のためにも「笑
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.0

愛に飢えた青年”ハンク”は、太平洋上のとある無人島で命を絶とうとしていた。
死の間際、彼が見たものは…。

面白かったは面白かったものの、中盤からちょくちょく中弛みした。
「生」とか「愛」について語る
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.3

建設会社に勤めている”陣治”の家に居候している”十和子”の関係は、「恋人」という分かりやすい関係ではなく、どちらかと言えば陣治の一方的な好意で紡がれているものだった。
好男子を見かけるとつい目移りして
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