ぽちさんの映画レビュー・感想・評価

ぽち

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こどもたち(2020年製作の映画)

3.5

他のイタリア映画とは異質な乾いた笑いが新鮮で、落としどころも上手く楽しめる作品。

オープニングのいきなり妻が窓から飛び降りるシーンでハッとさせて、数分後にはこれが「後先考えないギャグ」だと分かるとい
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.6

難解な所が多いのだが、なぜか心に沁みる良さを持っている作品。
父娘を演じた二人の演技の良さも見どころの一つと言えるだろう。

この難解さを気に入っている人には悪いが、簡単な話、自殺した父親と同じ年齢に
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環状線の猫のようにPART2:バック・トゥ・ザ・ビーチ(2021年製作の映画)

3.5

なんと一作目よりパワーアップしていて、今作の方が楽しめるという珍しい続編。

というか、両作合わせてみるのがより楽しめるだろう。

オープニングの若い二人の再会から、モニカの刑務所入りとここで一気にテ
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環状線の猫のように(2017年製作の映画)

3.0

日本では取り上げられることがまずないローマの社会的格差をテーマに、ユーモアを交えそつなく描いた作品。

正直日本人からすると、移民による文化の違いとか、悲惨な格差などは身近に感じることはできないが、お
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キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)

3.0

セルフ・リメイクである「キャビン・フィーバー リブート」よりもB級魂が感じられ、チープではあるがB級ホラーの基本を押さえた楽しめる作品。

2016年のリメイクの方が、ストーリーは筋が通っているし、予
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マイ・ライフ:インポッシブル(2019年製作の映画)

3.0

基本的なノリはシュワちゃんの「トゥルー・ライズ」だが、この手のコメディに必要不可欠なスカット感がかなり乏しいのがイタイ作品。

もっとエンタメに振り切ったほうが良かったと思うのだが、一応監督の主張は「
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.2

毎度のことながら、派手なアクションと湯水のごとく金を使った映像は楽しめる作品。

でもシリーズ全部がこの手の造りなので、パッと観てパッと忘れてしまい、前作からのつながりはほとんど理解できない。

今ま
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あゝ無慈悲(2015年製作の映画)

3.0

主役である夫婦、特に夫に全く感情移入が出来ない事と、一応コメディーとなっているが、笑い所が無い事で盛り上がりに欠ける作品。

でも、なんとなく流れていく日常は、ボーっと見ているぶんにはそれなりに入り込
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陰陽師 II(2003年製作の映画)

1.5

やはり前作の絶妙なバランスは偶然のたまものか・・・と認識できる作品。

今作では前作の良かったところが全て裏目に出てしまい、というか、微妙にマッチしていた世界観とずれてしまって、普通のイタイ邦画ファン
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陰陽師 〜おんみょうじ〜(2001年製作の映画)

3.3

映像、演出共に制作年代を考慮したとしてもかなりチープで、出演者全員がオーバーアクト、または学芸会という、普通なら悲惨な結果となるのだが、物語の世界観と偶然マッチしてしまい、そのマイナス要因がプラスに働>>続きを読む

コードネーム:バンシー(2022年製作の映画)

1.6

決定的に脚本が悪いのと、有名俳優を使いながら、悪い意味でB級色が強くなってしまった作品。
苦笑いしながら「やっちまった感」を楽しむと見ることが出来る。

ツッコミ所が多すぎて笑えるのだが、よくこの脚本
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.1

一作目制作前から三部作ということは決まっていたようなので、前日談としても無理が無く繋がっているものの、やはりパワーダウンしてしまっていて残念な作品。

前作の「老夫婦の殺人鬼」という一番おいしい所が無
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愛情の決算(1956年製作の映画)

3.5

ストレートなメロドラマだが、素晴らしい俳優陣と辛めのストーリー展開で、時代を超え今でも見ることが出来る作品。

監督としての才能もある佐分利の控えた演技や、若すぎて齢を重ねた時の渋さはないが、元気いっ
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大帝の剣(2006年製作の映画)

3.3

ここまでバカバカしくエンタメに振り切っていると、これも一芸ということで楽しめる作品となっている。

SFというよりファンタジー寄りの混沌無形なストーリーも、コミカルなタッチとよく合っていて、すんなり入
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.0

エッセイを力技でドラマ化したので、その部分がかなり弱く感じてしまうが、美しい風景と美味しそうな食べ物をじっくり見ることが出来る作品。

おまけで超かわいい「さんしょ」の姿も見どころ。

ただ、沢田は良
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とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~(2022年製作の映画)

1.1

とにかく絵が稚拙で、まるで昭和の量産されたアニメのようなひどさ。

そして最大のマイナスが、演出、脚本、絵の動き全てが素人くさくて、学芸会の芝居でも見ているようなレベル。

扱った題材の重さで、その根
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.4

実話・伝記というよりは、半分以上ファンタジーに足を突っ込んでいる作品。

でも、そちらの偏った描き方もフィクションとしてアリなので、そのような見方をすると楽しめる。

ピーターをはじめとして、出てくる
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.1

毎度のことながら映像は超派手で、ボーっと観るには楽しめる作品。

でも、ストーリーや演出などは雑だし、シリーズ全部が映像のすごさを前面に出したもので、ストーリー性やSF的考察などは全くなく、結局記憶に
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プレジデント(2021年製作の映画)

3.4

まるでドラマでも見ているようなストーリー展開で、編集の仕方が上手いので、すんなりと見ることが出来る作品。

しかし、ドキュメンタリーとしては偏り過ぎていて「良い出来」とは言えないのが残念。

野党のM
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

脚本の良さ、魅力的なキャラ、美しい絵で満足度の高い作品。
さすがストーリー・テラーの新海監督という感じだ。

個人的にはガッツリ作りこんだSF作品の方が好きなのだが、今作のようなふわっと緩いファンタジ
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美しい星(2017年製作の映画)

3.6

想像以上に楽しめた作品。
ただ、原作の良さが大部分を占めるのも事実。

時代設定を現代にして、問題の中心を「温暖化」としたのは英断だっと言えるが、原作でのクライマックスである重一郎と羽黒の激論が、今作
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スーヴェニア -私たちが愛した時間、後に-(2021年製作の映画)

1.4

前作同様「で、どうした」って感じの内容で、まったくノレなかった作品。

前作が半自伝的ということなので、今作もその線なんだろうが、ストーリーが面白いわけでもないし、なにか問題提起しているわけでもないし
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.6

なんと恐ろしい作品。

でも、真に恐ろしいのは事務的にジェノサイドを計画している高官たちではない。

本当の恐怖は「真実とは」という所だ。

勿論会議の内容も現代から見ると常軌を逸しているのだが、秘書
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居眠り磐音(2019年製作の映画)

3.0

原作小説が全51巻に及ぶ人気シリーズで、それを2時間の映画に押し込めるという力技のため、さわりの部分を強引に盛り上げたような内容になり、物足りない作品。

でも原作の良さは出ていて、娯楽時代劇としては
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ラスト・シューティスト(1976年製作の映画)

3.9

まるでジョン・ウェインの人生を見ているような気持ちにさせられ感無量という作品。

オープニングから終始暗い雰囲気で進むストーリーではあるが、これまでのジョンの作品などを重ねて見ると、今作だけのストーリ
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フラガール(2006年製作の映画)

3.2

全力で泣かせに来ているストーリー、演出に乗れると気持ち良く観られる作品。

昭和を思わせる超ベタな演出やストーリーは、正直恥ずかしいレベルではあるのだが、肩の力を抜いてだらっと見ると入り込める。

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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.5

演奏シーンなどにかなりツッコミどころはあるものの、ドラマ部分がしっかりしているのと、阿部ちゃんの濃い演技がハマっていて楽しめる作品。

演奏が全部吹き替えというのがイマイチ。
まぁ、役者さんを使ってい
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まわり道(1974年製作の映画)

2.1

台詞に頼った展開や、超長回しなど特徴ととらえることもできるが、個人的にはちょっと退屈だった作品。

基本的に原作の「教養小説」を踏まえてのこの内容なのだが、それが今見るとかなり冗長に感じてしまう原因だ
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.4

元の「グルーシリーズ」よりかなり子供向けになったとはいえ、さすがに高いクオリティで楽しませてくれる作品。

今作ではスピンオフというより、グルーとミニオンズが同程度の活躍をする内容で、そのままグルーシ
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座頭市の歌が聞える(1966年製作の映画)

3.3

定番となったストーリーに、市の葛藤をうまく取り入れたアイディアが秀逸で、いつものシリーズとは一味違う内容を楽しめる作品。

ちょっとベタではあるが琵琶法師のキャラが立っていて、もっと活躍させてほしかっ
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

2.1

ソマリアを舞台にしながら、ストーリーの中心は朝鮮半島の南北の問題。
その構成はアリなのだが、実話というキーワードを前面に出した売り方には感心しない。

勿論調べてもその真偽は分からないのだが、今作を観
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人間椅子(1997年製作の映画)

1.5

元が短編小説のため、多くの要素をつけ足して一本の映画としているが、江戸川乱歩の創作物をいじくりまわし、ダメにしてしまった見本のような作品でイマイチ。

ならば映画の特権である「エロ・グロ」部分を堪能さ
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マルサの女2(1988年製作の映画)

3.3

惜しいかな二作目にしてパワーダウン。
一作目よりエンタメ色が強くなり、悪く言えば受狙いの凡作となってしまった。

スケールアップしたのが逆効果。
あまりに巨悪過ぎて、太刀打ちできないのが見えてしまうこ
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マルサの女(1987年製作の映画)

3.8

以前観たことがあるが、確定申告が終わり、世間では政治家の裏金問題が佳境に入るこの時期、どのように見えるのか興味が湧き再見してみた。

きっと腹立たしいことになると想像していたのだが、さすが伊丹監督とそ
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ねこばん3D とび出すにゃんこ(2010年製作の映画)

3.1

「さくらねこの日」ということでネコ映画。

とにかく猫の可愛い映像を見せることに割り切って専念しているのが潔い作品。

ドラマ部分はあるものの定番の「人が癒されて変わる」というストーリーで、それよりま
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くろねこルーシー(2012年製作の映画)

3.2

小説未読、TVも見ていない状態で観たが、一本の映画としてなかなか楽しませてくれた作品。

3匹の親子ネコの可愛さもあるが、「占い師」という職業をきちんと説明している所は好感が持てる。
ほとんどが統計学
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