ぽちさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.5

静かだが、見事に少年たちの内面を描き出し、見ている者に共感をおぼえさせる作品。

設定を微妙なラインに持って行くことにより、より少年たちの繊細な心情を描き出しているのは、監督の力量と言えよう。

友情
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アントラーズ(2021年製作の映画)

3.2

猟奇事件的な展開から、ガッツリのホラーへとなるが、陰鬱なカラーは統一されていて、派手ではないのだがじっくり魅せる作品。

ただ、そのカラーのせいで物足りなく感じるのは事実。
説明不足もあり、消化不良な
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ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001年製作の映画)

3.6

力量のある監督が撮ると、子供向けになってしまいそうなVS物でも大人の鑑賞に堪える良いものが作れるという見本。

SF色を排してオカルトに持って行ったのは、ガメラとの違いを強調するためと監督が言っている
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下妻物語(2004年製作の映画)

3.5

まったく期待していなかったのが良かったのか、エンタメの醍醐味を味わえた楽しい作品。

先日観た「嫌われ松子の一生」と同じく、原作の良さもあるのだが、それをここまでポップにはじけた映像にできることに監督
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ピアニスト(2001年製作の映画)

3.4

あまりにハイレベルな性癖で、とても共感はできないが、ここまで特殊なキャラクターを徹底的に描いているのには感心する。

原作小説もその大胆な性描写で話題になったのだが、今作も大胆でR-15指定。
でも、
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チップス先生さようなら(1969年製作の映画)

3.4

ミュージカルパートを無くして普通のドラマにすればきっと120分を切るぐらいの長さになったのだろうが、序曲から始まり、中休みの間奏曲、終わりの終曲まで「映画を観た」という充実感を味わえるので、これはアリ>>続きを読む

ゴジラ対メガロ(1973年製作の映画)

1.4

子供向けの低予算作品と割り切り脱力感を楽しむ作品。

ただ、数分だがダム崩壊シーンだけは素晴らしいミニチュアワークで、今作一番の観所なので、絶対見逃さないように。
特撮監督の中野昭慶が「乏しい予算の中
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鞄を持った女(1961年製作の映画)

3.2

そりゃ、あんなえちえちなクラウディアが「行くところが無いのぉ」なんて言ったら、全力で助けたくなるってもんだ。
おまけに16歳のドーテーなんて抗いようが無いでしょ。笑

ロマンスとしては、少年の憧れをう
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.9

登場人物の安全を守るためという理由からアニメーションという手法をとったという事だが、必要に迫られて作られたアニメーション映画はこれが初めてではないだろうか。

その縛りが良い方に出て、実写では味わえな
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.5

超高級なAVという作品。

けっして貶しているのではなく誉め言葉。
淡々と進むストーリーで、結局大したことも起こらずに、これと言った落ちもなく終わるのだが、終始目が離せない上手い語り口で、監督の力量が
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かくれんぼ(2013年製作の映画)

2.9

導入部の謎に満ちたところから中間部では中だるみして、後半ではかなりご都合主義が目立ってしまい無理やり感が強いが、まぁ普通のホラー作品という所。

ミスリードを誘うために辻褄が合わなくなっているのが難点
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ゴジラ2000 ミレニアム(1999年製作の映画)

3.5

慣れないCGの多用によって浮きまくっている映像が多いのだが、それでもアングルや撮り方が良くて魅力的なゴジラの姿が約50%ほどあり、これを観るだけでもゴジラファンは満足できる作品。
特撮監督の鈴木健司の
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静かな生活(1995年製作の映画)

3.3

伊丹監督の作品の中ではあまり評価の高くない作品だが、それなりに独特の世界観が出ていて彼のファンなら十分楽しめるレベルの作品。

ただ、伊丹監督としては毒が少なすぎるのと、原作のカラーだろうがツッコミ不
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

御見事!!
ウェス監督作品にハズレは無いと再認識させてくれた極上のエンターテイメント作品。

アイディアが素晴らしい。
演出も超超豪華な出演者も素晴らしく、一瞬たりとも目が離せない。
久しぶりに「もう
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

1.1

完全に切り口を間違えた作品で、全力で泣かせに来ているのだが、そのわざとらしさに一層白けてしまう。

今作が単なる「かわいそう」という感情に訴えるドラマなら、それなりに観ることが出来るのだが、移民政策や
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嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

3.5

小説は未読だが、コメディ調ではなく普通の小説だという事で、それをここまではじけた形にした監督のセンスは素晴らしく、内容も良く楽しめた作品。

逆に普通に映画化したらかなり暗い重い作品になっただろう。そ
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愛と呼ばれるもの(1993年製作の映画)

2.9

「遺作」と呼ばれる物をあまり貶したくはないのだが、まぁ、普通のロマンス作品。
リヴァーの遺作という冠が無ければ時間の中に埋もれてしまってもおかしくない程度の内容。

そしてそのリヴァーの演技が何と言う
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

1.1

シャンタル監督作を観るのははこれで5作目。
いい加減観方も分かってきて、無意味な長回しや説明不足を覚悟のうえで、好意的に観ようと挑戦したのだが・・・
想像のはるか上を行く「非商業的作品」で、やっぱり眠
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ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)

1.2

無かったことにしてほしい作品。

これが平成シリーズの中の一作ならまだしも、完結編と銘打って「ゴジラ死す」のキャッチコピーで大々的に公開された物なので、この出来では到底容認することはできない。

名作
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.4

ツッコミ所や惜しい所はあるものの、潔いほどのバッドエンドが印象に残るホラー作品。

ストーリーも練ってあり、オチが説明不足ではあるが、目新しい展開などが見どころ。

悪霊に取りつかれた娘をちゃんと監禁
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.4

危ない所をうまく逃げた脚本が良く、素直にウェールズの人々が夢や活気を取り戻していく姿に集中して観ると楽しめる作品。

もちろんあくまでフィクションであり、本当のストーリーを知りたい人は今作の元ネタとな
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恋愛の抜けたロマンス(2021年製作の映画)

2.9

よく言えば王道のロマコメで安心して観ることが出来るのだが、そのストレートなストーリー展開はありふれていて、観た後数分で忘れてしまえるような作品。

見事にロマンス曲線にそっていて、盛り上がり落して大団
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.9

悪夢の中を彷徨しているようなトリップ感。
難解な事は全部すっ飛ばしても、この感覚を味わうだけで観る価値のある作品。

深読みしていけば、かなりいろいろなことを詰め込んであるのは分かるのだが、そんなこと
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ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)

2.9

前作に続き本作も、基本的に着ぐるみのゴジラがのしのしと歩き、街を破壊する姿を楽しむもので、その点においては大満足できる作品。

ただ、どうしても脚本演出などの稚拙さが表に出てしまい、これが成功していた
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囚われの女(2000年製作の映画)

2.0

シャンタル監督作を観るのはこれが4作目だが、今までの中では一番普通に観ることが出来た。
原作があり、それを現代的に変えたのが良かったのだろう。

とは言っても、普通の映画に比べれば表現方法が特異で、正
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.5

さすが三谷監督。バランスが良く笑って泣けるエンターテイメントに仕上がっていて楽しめる作品。

もちろんリアリティは無いのだが、SF的にifを追及している所はじつに上手い。

主役の中井含め、全員オーバ
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ゴジラ(1984年製作の映画)

4.1

公開時に劇場で見た記憶があり、懐かしく楽しむことが出来た。

当時リアルタイムで観た時にすでにツッコミどころ満載で、「スーパーX」のネーミングとその饅頭のようなカッコ悪いデザインにガッカリした記憶があ
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ヘルモニ 地獄からのおばあさん(2015年製作の映画)

3.0

基本、昭和の人情物的な泣かせのストーリーに、「毒舌」というワードを使いオリジナリティを出していて、笑って泣いてスッキリという作品。

なのだが、この「毒舌」というのがどうにも今一つの表現で、逆にストー
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L.A.コールドケース(2018年製作の映画)

3.3

ジョニー、フォレストの名優二人の名演技を堪能できる作品。

ただ、元になる事件を知っていることを前提として作られているので、日本人にはかなり分かりずらい展開となっているのが残念。

逆にリアルタイムで
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アンナの出会い(1978年製作の映画)

1.2

シャンタル監督の作品はこれまで二作品見たので、芸風は理解していたつもりだが、やはり「苦行」と言っていい内容に辟易、って作品。

ストーリーの無い長回し多用の実験映画的な作りは、監督の芸術に対する姿勢な
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漁村の幽霊 パクさん、出張す(2012年製作の映画)

3.1

様々な要素を入れた「ごった煮」的なプロットで、普通に楽しめるコメディ。
よく言えばエンターテイメントに徹しているのだが、やはり欲張りすぎで焦点が定まっていないのが残念。

いらないシークエンスも多く、
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.7

どうせ「ワンカット」を売りとした際物で、退屈なドラマだろうと思い見たのだが、あふれる緊張感と見事な群像劇に驚いた作品。

よくある「ワンカット」物は話題性を狙って、それほど必要も無いのにワンカットで撮
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海上48hours ―悪夢のバカンス―(2022年製作の映画)

1.7

完全に定番のストーリー展開で、緊張感を煽っては来るのだが、ほとんど先が読めてしまう作品で目新しさはない。

ツッコミ所も多々ありB級なのだが、B級のおいしさである「バカらしさ」「必死」「エロ、グロ」が
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

3.8

マットの名演もあるが、主人公の男のキャラを深く見事に描き出していて、サスペンス色も程よく効いていて観応えのある作品。

決して悪人ではないのだが、負のスパイラルに陥り、やることが裏目に出てしまう主人公
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炎のデス・ポリス(2021年製作の映画)

3.4

なぜすぐに撃たない?とかツッコミ所はあるが、スカッと爽快なアクションで、普通に楽しめる作品。

キャスティングがもう一捻りほしかったところ。
ジェラルドが出てきた時点で、どんな非情な殺し屋でも、最後は
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私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

1.2

以前同監督の「ブリュッセル 1080 コメルス河畔通り 23番地 ジャンヌ・ディエルマン」を観た時と全く同じ感想で、一般人が観るものではない。

実験映画の部類に入るのだろう。
確かに監督の「一般的な
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