鯱さんの映画レビュー・感想・評価

鯱

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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.4

 デザインは好き。空飛ぶトマト缶みたいな宇宙船はかわいい。登場人物達の緊迫感の無さが独特で途中眠くなった。
 我々とはまるで違う価値観の世界を描いていながら、そこに住む人々がなんとか鑑賞に耐えうるキャ
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ブレードランナー(1982年製作の映画)

3.4

 所々美しいシーンはあったけど、割とありきたりなアンドロイドものに落ち着いた印象だった。原作はその「ありきたりなアンドロイドもの」を使ってもう一段階深い所まで描いてたからより面白かった。

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.8

 乙骨君の才能開花が異常に速かった。もっと細かく長く見たかったな。

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.8

 多少の無理を通してでもエンタメをやり切ってしまう程エネルギーに溢れていた。
 現代とは違う虚無感や狂気に満ちていて、そんな虚無の街を守っている「英雄」のタフさがなんだか息苦しかった。
 皆が一度は考
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.3

 映像には割とこだわりを感じたけど、脚本の強引さや雑さが目立つ。ワクワクのピークはサメが出てくるまでだった。出てくるまでが長かったのも微妙。
 ステイサムだったから見れた所はあるね。キャラの魅力は大事
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桜桃の味(1997年製作の映画)

3.8

 自死を選ぶこと、世界の美しさを見ようとしないことを、「桜桃の味を忘れてしまうのか」という言い回しで主人公に投げかける老人。身の回りの瑣末な事が命を繋ぐ事もある。
 センチメンタルで甘い、熟れた夕焼け
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肉弾(1968年製作の映画)

3.8

 印象的なセリフと画面が多かった。神も仏もありゃしないってのに、神だなんだと言って人を死地に送って、大事な人が死ぬのも戦争が終わった事も、自分の預かり知らぬ所で行われてて…。
 小便一つにも楽しさを見
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.1

 練りに練られた脚本で、細かな伏線の回収も見事だった。三時間近くあったが「次はどうなる…!?」の連続で飽きる事なく楽しめたし、シンプルな構造でありながらキャラにもしっかり感情移入できた。うるっとくる場>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

3.6

 所々、夢の表現はそれで良いのか?とは思った。意図して作られたカオスにはやはり秩序が垣間見えてならない。人間の意図、科学の範疇を出ない夢。テーマに対しての絵(イメージ)の強度が足りないのではないかと思>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.2

 多少の脚本の粗は見受けられるが、緊張感溢れるアクションの連続は流石のもの。プロモーション映像のバイクスタント以外にも見所は沢山あるので集中して見ていられた。
 とにかく情報量が多く、登場人物が増えて
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.6

 ちょっとづつ色んな事を諦めていく過程が良かった。それは生活の質だけじゃなく、人との信頼とかも。それを小さな変化で表している所に美学を感じた。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.2

 セリフだけ纏めた本が欲しいくらい、一つ一つのセリフが良かった。

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.5

 今作は割とバイオレンスが強めで、いつものインディとは少し違う印象を受ける。監督が「LOGAN」と同じ人だった。あの雰囲気は確かにある。
 過去作のオマージュが随所に見受けられて良かった。本当に最後な
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

 絵や言葉、存在など、メッセージの伝え方がシュナの旅のような象徴的な感じだった。様々な宮崎作品の要素がごちゃ混ぜに入っていて、集大成なんだと感じた。
 主題はなんとなく掴めた気もするが、それに付随する
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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.1

 独特の緊張感の無さがあって良い。人がすぐ怪我したり死んだりするのに、裏では誰かがいつも笑っている。これがこの街の日常なんだろうなぁ。

BLAME!(ブラム)(2017年製作の映画)

3.6

 やっぱり霧亥は全然喋らなくて安心した。
 重力子放射線射出装置の重低音が、弐瓶勉建築を突き破って最高!遠景から熱線が真っ直ぐ伸びる光景が見れて良かった。
 シボさんとサナカンも美しくて眼福。
 どう
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LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.6

 痛そうに戦ってるのが好き。007ノータイムトゥーダイ的な感じだった。キャラをどれだけ良く描いて終わらせるかの映画。

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

 酒飲みながら見た。コメディ色はそんなに強くなかったけど、所々笑える。いや笑える状況などではないのだが…。酒の失敗は側から見る分には面白くも映るのだが。
 体育教師?のおじさんとメガネ少年の二人が一番
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ダークナイト(2008年製作の映画)

4.0

 テンポが良く、ずっと画面に集中できた。適度に緊張を保つ為の仕掛けがあった。
 バットマンとジョーカーだけでなくその周辺人物のドラマまで作り込んである密度の高い作品だと思った。
 アクションも丁度いい
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レスラー(2008年製作の映画)

3.8

 ラストカットの美しさ。そうとしか生きられない男の歪んだ美しさがある。
 ヒールの人達みんな優しいね。悪を演じるには善の心を持ってないと駄目なのかもね。

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.7

 敵を倒したあと、俯いている(黙祷?)しているのが良かった。死んで跡形もなく消え去るから、彼らは美しいのだなと思った。生まれるのも死ぬのも孤独…。
 面白い映画かと言われたらそうでもないけど、美学を追
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.6

 映像は凄くカッコよかった。アイデアで勝負している感じも、スイスアーミーマンの監督の作品って感じで良かった。

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

3.8

 正しいだけでは寄り添えないというのはあるよね。遥風の正しさは劇薬のような。結果的には兄弟達に変化をもたらせているが、その過程で心を踏み荒らしてしまったり。
 畑で遥風と明日香が作業しているシーンは良
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

 ローコントラストな街や人並みが綺麗だった。優しいグレースケール。
 色彩が無い事が「言語」という音に影響を与えているのが興味深かった。言葉を言葉のまま受け取れるような。それだけじゃなく、映画の中の世
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

 楽しい映画。そんなのアリかよ!?ってレベルのアクション満載だけどカッコいいので全て良し。
 ラーマとビームの、友情と使命の間で揺れ動くドラマもアツい。

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.2

 完璧に理解できた訳じゃなかったけど、構成と演出にぶん殴られた。ラストで頭の奥が熱くなった。
 誰しも「それさえすれば救われる、自分を保てる」と思う方法で呪いから目を逸らしている…?先送りにしているだ
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.8

 シーンが一つ一つ美しいな。映像がちゃんと心象とマッチしている。人物の間にある物とか色とか距離が良いシグナル。トラヴィスとハンターが一緒に赤色の服着てるのとか良い。
 トラヴィスの、何か欠けてしまった
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.6

 アイデア勝ちだなぁと思う。序盤のテンポの良さとくだらないアイデアの数々に引き込まれた。
 でも最終的にはちょっと切ない感じが残って不思議な感覚。

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.2

 初見ではストーリーや表現の意図がよく分からなかった。後で解説や考察を読んで納得した。
 デザインや映像はカッコいい。鉄って良いよね。

BU・SU(1987年製作の映画)

3.5

 所々ドキッとするカットがあった。初めて教室に入った時のクラスメイトの目とか、電車に差し込む光とか。
 一見話の本筋に関係無いような麦子と桜子の会話が良かった。抱える悩みが違っても根本は繋がってたりす
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恋の門(2004年製作の映画)

3.7

 三人が漫画描く所の盛り上がりが激アツ。全体的なスピード感も好き。案外どうでも良いシーンが実は勢いを作ってる?
 台詞とか間の取り方がフリクリっぽい感じがあって好きだった。松尾スズキもフリクリ出てたし
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