『キック・アス』みたいなノリを『NERVE 世界で一番危険なゲーム』みたいな設定上でやってみた、と言うのが率直な印象。ネットで荒らしをするしか趣味のない男が、それが原因で銃を両手に固定されデスゲー>>続きを読む
座頭市シリーズ第8作目。座頭市と赤ん坊とか明らかに観る者を泣かそうとしてくる設定だが、これが予想の十倍は泣ける。あんまり泣けるという言葉好きではないがこれはそう表現せざるを得ない。安っぽい御涙頂戴>>続きを読む
『パルプ・フィクション』の再来とまで言われた本作。主人公を限定しないのと時系列を混ぜていくスタイル、そして暴力と笑いが混ざり合った独特の空気感。文字に表すと『パルプ・フィクション』だが、実際観ると>>続きを読む
前作の『ダークナイト』の影に隠れてしまい、その価値を見逃されていたり人によっては嫌っていたりする作品。確かにツッコミどころ満載で納得のいかない部分も多い。だが、それを凌駕するアクションの規模やヴィ>>続きを読む
『耳をすませば』と『猫の恩返し』のミックスを目指したのだろうけど、見事に失敗している。青春モノにもファンタジーにもなりきれないそのスタイル。主人公の恋や隠された内面を描いたかと思いきや、なんかよく>>続きを読む
小学生のときに観て以来かも。当時はポッドレースやらライトセーバーによるチャンバラなどで楽しめた気がする。だが、今観るとそのあまりの退屈さにため息しか出ない。
そもそもオープニングで「税金が〜>>続きを読む
0か100の世界でしか生きられない主人公の姿を陰影の濃い白黒の世界の中で映し出す。セリフも非常に小説的で、三隅研次の作品というより三島由紀夫の作品という印象の方が強い。最後も含めて主人公は彼の投影>>続きを読む
人肉を喰らうシーンがあまりにも有名だが、それ自体はこの映画の根本ではない。そこに一切の激しい感情がなく、完全に感覚が麻痺した人間がそこにいるということが、観る者の感覚を揺さぶってくる点なのだろう。>>続きを読む
黒澤監督唯一の実在の名将たちを描いた時代劇。『乱』の予算を得るために作られたとか、主演の勝新太郎が降板し仲代達也になったとか、ジョージ・ルーカスとコッポラが支援したとか、そういう裏話ばかりが語り草>>続きを読む
ウィル・フェレルの最新作。コメディの一時代を気づいた彼だが、ここ最近の彼の映画はあまり評価が良いとは言えなかった。しかし、今作は昔の彼の作品とまでは言わないまでも、うまく方向転換したにではないだろ>>続きを読む
『どん底』という題名通り、貧しい長屋で暮らす人々の生き様を描いた作品。黒澤明の映画の中ではとりわけ地味な作品だが、どの作品よりも観ているのがキツく感じた。普通の映画なら生きることへの賛歌を描きたが>>続きを読む
X-MENシリーズの映画にも関わらず日本で劇場公開されなかった不遇な作品。「なんだよ!」と怒りすら感じていたが、正直これを観ると「テレビで十分かな」という印象。とにかく悪い意味でミニマムで、なおか>>続きを読む
長谷川一夫の300本記念作品ということで、大映が総力をかけて作った作品。当時の大映の大スターたちを集め、更には監督は市川崑というまさにオールキャスト。そして出来上がったのは日本映画の中でも非常に特>>続きを読む
世界中誰もが認める説明不要の名作。この映画に関して僕が言えることは特にない。なぜならとにかく「面白い映画」だからだ。映画史における貢献だとか芸術作品としてとか以前に、もっと純粋なものが感じられる。>>続きを読む
『野良猫ロック』第2弾。シリーズではあるが基本的に話は独立している。前作は体制側に反抗する不良少女たちを描いていたが、今回は自由気ままに生きる若者たちが主人公だ。キャストや話の割に意外と普通な印象>>続きを読む
『子連れ狼』最終作。監督は三隅研次からまた変わって黒田義之。とは言っても、ほとんど若山富三郎が指揮権を握っていたらしい。そんな若山富三郎がこの作品に提示した二つの案。それは雪山でのスキー、そして死>>続きを読む
とあるバーで「ジョニ黒をダブルで」と頼む女性。その隣で「飯を炊け」と言う宍戸錠。つまりはそういう映画である。フィルム・ノワールから続くようなハードボイルドな雰囲気。それを一旦分解してシュールな映像>>続きを読む
三隅研次の剣三部作の一つ。個人的に三隅研次、いや時代劇映画の中でも屈指の名作だと思う。アクションの中で暗く重い人間ドラマを描いていく。斬り合いのシーンでここまで心が苦しくなる映画は他にはないだろう>>続きを読む
黒沢清監督のオリジナルビデオ作品。監督もさることながら、主演が香川照之と哀川翔と今考えると劇場公開されなかったことが不思議なくらい。そして内容もまたビデオ作品とは思えないほど黒沢清監督しか作れない>>続きを読む
『ギターを持った渡り鳥』のような活劇モノだと思っていたら、前科者に待ち受ける過酷な現実というなんとも物悲しい内容。短い映画にも関わらず、繰り返しの展開や唐突なクライマックスの盛り上がりは気にはなっ>>続きを読む
女子高生がヤクザの組長になるという奇想天外な設定と強烈なタイトル。だがそれ以上に奇抜な撮り方や演出、役者陣の演技。その全てが揃ったとき、不思議とふと切なくなるような少女の成長物語が出来上がったのだ>>続きを読む
タランティーノの『Inglourious Basterds』の元ネタ(?)であるマカロニコンバット『The Inglorious Bastards』。ならず者たちが戦場を駆け回り、なんだかんだあっ>>続きを読む
初めて観た時は原作や1作目を愛しすぎていたあまり、今作の内容に納得できず嫌いな映画だった。だが、改めて観直すとそのスタイルやビジュアルにはやはり目を見張るものがあり、十分シン・シティの世界を堪能で>>続きを読む
前作にあたる『片腕ドラゴン』も相当だったが、この作品は観客の想像の斜め上をさらに超えてくる作品になっている。だが、確実に前作よりもパワーアップしており、これまた純粋に楽しい映画になっているのだ。>>続きを読む
座頭市シリーズ第7作目。監督は前作と同じ池広一夫。前作の『千両首』はアバンギャルドな映像感は好きだったが、肝心のストーリーがおざなりになっている気がした。だが今回の『あばれ凧』は脚本家が変わったか>>続きを読む
クローネンバーグといえば人間の深層心理をグロテスクなイメージで表現する監督というイメージがある。しかし、この映画ではそういうグロテスクな部分は身を潜め、より心理学的観点が強い印象を受ける。特殊効果>>続きを読む
監督はトニー・スコットだが、どう考えてもタランティーノ臭しかしない作品。ポップカルチャーに関するどうでもいい会話、癖のある俳優たちも味を活かした会話劇、『地獄の逃避行』をモデルにしながらも香港ノワ>>続きを読む
コーエン兄弟の最高傑作と言っても過言ではない。だが、コーエン兄弟の中でも一番難解な作品の一つでもあるだろう。人の業やカルマを描きながらも、その人の行いとは関係なく襲ってくる悪意。それぞれのキャラが>>続きを読む
デヴィッド・クローネンバーグの初期の作品。高級マンションを舞台に、寄生虫によって性欲ゾンビになっていく人間の恐怖を描く。笑ってしまうようなB級ホラーかと思いきや、人の好奇心と嫌悪感を煽るような描写>>続きを読む
2002年版の『レッド・ドラゴン』よりもキャラクターやテーマ性はよく描けていると思う。主人公と犯人の思考が同化していく様子がよく描かれている。レクター博士もアンソニー・ホプキンスとはまた違う、いや>>続きを読む
ジョン・カーペンターの映画ってスローペースなイメージがあったけど、これはとにかく息つく暇がないほどのカオスの連続。残念なことに僕はこのハチャメチャ具合に完全に置いてかれてしまった。ただ一つ一つのデ>>続きを読む
この監督だったら『少林寺三十六房』が有名だが、個人的にはこの『少林虎鶴拳』の方がずっと面白く感じた。親子二代に渡る復讐劇、カッコよさと謎の股間技を兼ね備えたカンフーアクション、そして何よりロー・リ>>続きを読む
流石はJ・J・エイブラムス。非常に安定、というかこれ以上なく平均点に近いアクション映画になっている。ストーリーもアクションもある程度盛り上がるが、4作目以降に見られるようなインパクトのあるとは言え>>続きを読む