りりーさんの映画レビュー・感想・評価

りりー

りりー

ロマンチック至上主義/点数は気分です
2015.1~
ベストムービーは2016年のベスト10

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こういう作品を観ると、アメリカ映画ははきちんとしているなと思う。ベンが子供たちに強いていることは、悪気はなかったとしても虐待だし、その事実に触れず”家族愛”に回収されてしまったら嫌だなと思っていたのだ>>続きを読む

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

4.1

わたしの知っているままの渋谷と新宿で、わたしと同世代の人々が這いつくばって生きていて、くそったれな日々のなかで同じ目をした誰かに出会う。欠点はあると思う、でも嫌いにはなれない。だってこれはわたしの映画>>続きを読む

フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

3.9

監督の前作『ハイ・ライズ』は全っ然楽しめなかったので、本作もだめかなと思っていたのだけれど、いや!面白かった!
本編の前に、”(資料をたくさん読んだけれど)人は撃たれてもなかなか死なない”という監督か
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.8

素晴らしい青春映画!十代の頃に観ていたら、生涯の映画になったかもしれない。それくらい素晴らしかった。ネイディーンはわたしだと、きっとたくさんの人が思うだろう。映画で描かれる17歳の少年少女は、若さはも>>続きを読む

美女と野獣(2017年製作の映画)

3.9

アニメ版に思い入れがないせいか、それほどはまれず。もちろん面白かったけれども。
エマ・ワトソンが演じたベルは素晴らしかった。ここではないどこかへ焦がれており、そのために行動する勇気も持ち合わせた女性(
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ギター弾きの恋(1999年製作の映画)

3.7

エメットの何もかもが無理で、いらいらしながら観ていたのに(構成だけは面白いと思った)、ラストで吹っ飛んでしまった。あれはずるい…

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

チャゼルが『ラ・ラ・ランド』で力業で描いた”あったかもしれない未来”を、アレンは本作で元恋人たちに同じ目をさせ、同じ台詞を言わせることで描いてみせる。その熟練の手腕は、男女がくっついたり別れたり、をそ>>続きを読む

花咲く恋(2016年製作の映画)

3.6

イタリア映画祭にて。常に不機嫌な顔をしたダフネがいい。ジョシュの、よく切れるナイフみたいな佇まいも魅力的で、二人が惹かれ合うシーンはどれも美しい。試すような視線のやりとりとダンス、そして花火!ロマンチ>>続きを読む

来る日も来る日も(2012年製作の映画)

4.5

イタリア映画祭にて鑑賞。過去に上映したようで、アンコール上映という位置付けだったのだけれど、こんなに素敵な作品にどうして配給がつかないのだろう!とってもキュートなラブコメだった!

博識でナイーブなグ
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ぼくと魔法の言葉たち(2016年製作の映画)

4.2

映画を観ることが生き甲斐、なんて思っているわたしにはとっておきの映画だった。映画はたしかに人を救うのだ。こんなに心震えることがある?

二歳で突然言葉を失ったオーウェンは、だいすきなディズニーアニメに
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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

4.2

豪華絢爛なお仕事ムービー。
NYメトロポリタン美術館の服飾部門キュレーター、アンドリュー・ボルトンが最高。細身のスーツに眼鏡の、いかにも繊細そうな雰囲気にも魅了されたけれど、彼がファッションに興味を持
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Don't Blink ロバート・フランクの写した時代(2015年製作の映画)

3.5

ロバート・フランクについてはまったく知らなかったのだけれど、予告編がかっこよかったので鑑賞。彼についてもっと調べてから観ればよかったかもしれない。写真だけでなく、映画も撮っていたのだね。

ロバートと
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わすれな草(2012年製作の映画)

3.8

アルツハイマー型認知症のグレーテルと、彼女を支えるマルテ。そんな二人の日常を、ドキュメンタリー作家である息子・ダーヴィットが撮影した、私的な作品。認知症に介護と、深刻なテーマながら、軽やかで愛に満ちて>>続きを読む

人生タクシー(2015年製作の映画)

4.1

政府に映画製作を禁じられている(!)パナヒ監督。本作は、彼がタクシーの運転手に扮し、車内に設置したカメラで乗客を撮影したものである。こう書くとドキュメンタリーのようだが、これがどうも怪しい。冒頭、偶然>>続きを読む

結婚哲学(1924年製作の映画)

3.7

初ルビッチ。面白いサイレント映画を観ると、映像が持つことができる情報量の多さを実感する。台詞がなくても、登場人物たちが言わんとしていることが手に取るようにわかる。その凄みよ。手紙、花束、帽子と、小道具>>続きを読む

PARKS パークス(2016年製作の映画)

3.1

この題材なら(とってもロマンチックだと思うの)、もっと撮りようがあったのでは、と思ってしまった。音楽の鳴るシーンも全然楽しくないし。ハルが過去と現在を行ったり来たりするのは、彼女の夢見がちなキャラクタ>>続きを読む

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.8

まさにナタリー・ポートマンの映画!なぜ彼女がアカデミー賞主演女優賞を獲らなかったのか、さっぱりわからない。そんなナタリーの異様な演技に対して、淡々と受けて立つビリー・クラダップも良かった。

亡霊のよ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

こんなにも慎ましくひそやかなラブストーリーがアカデミー賞作品賞を獲ったのだと思うと、胸がいっぱいになる。
黒人で、母子家庭かつ貧困家庭に生まれ、母親は薬物依存症。シャロンが自分の意思で選べたことはきっ
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.5

祈りのような映画だ。誰かを愛すること、許すこと、受け入れること、その困難さと尊さ、すべてがこのフィルムにある。
多民族国家のマレーシアでは、当たり前のように異なる民族が、宗教が、文化が共存している。そ
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キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この監督の前作『キングス・オブ・サマー』がすきだったので鑑賞。怪獣映画、全然観たことないけれど面白かった。秘密基地も怪獣も、子供の頃(あるいはいまも)の憧れという点では同じことなのかもしれない。撮影、>>続きを読む

パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画は倫理的に正しいことだけを描くべき、とは思わないけれど、間違っていることには間違っていると表明してほしいとわたしは思う。だから、本作の結末はどうしたって受け入れられない。ジムのしたことは間違ってい>>続きを読む

おとなの事情(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

よく出来た会話劇で面白かった。携帯の着信・メールによって七人の関係性にヒビをいれながら、思わぬ方向へ物語を運んでいく監督の手腕に惚れ惚れ。
一度秘密を知ってしまったら、もう知る前には戻れず、選べるのは
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

4.3

監督がミア・ハンセン=ラブで、主演がイザベル・ユペール!わたしのための映画じゃないか。とっても良かった。

冒頭に提示される穏やかな墓地が象徴するように、死とは止まることだ。それを恐れるように、ナタリ
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ヨーヨー・マと旅するシルクロード(2015年製作の映画)

3.7

世界的なチェリスト、ヨーヨー・マが世界各国から召集した音楽家集団"シルクロード・アンサンブル"。さまざまなバックグラウンドを持ち、言葉すら満足に通じなくても、彼らは音楽を奏でることでわかり合える。音楽>>続きを読む

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.5

素晴らしかった。台詞の一つ一つ、ショットの一つ一つが詩的で美しい。ジャン=マルク・ヴァレは『ダラス・バイヤーズ・クラブ』以降の作品しか観ていないけれど、本作がいちばんすきだな。

デイヴィスはジュリア
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すべてが許される(2007年製作の映画)

-

カイエ・デュ・シネマ週間にて。ずっと観たかった、ミア・ハンセン=ラブの長編デビュー作。英語字幕での鑑賞だったため、点数はなしで(会話があまりわからず…)。

ミアはこれを25歳で撮ったのか。彼女の映画
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7月14日の娘(2013年製作の映画)

4.5

カイエ・デュ・シネマ週間にて。とっても楽しいバカンス映画!
カラフルな画面に、ロマンスと経済危機とバカンスと不条理がせめぎ合う奇妙な、しかしキュートな一本。回想の再演や溢れんばかりのギャグなど、語り口
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

4.4

ああ~~~、素晴らしい。静かでささやかな、けれど世界を変えるほどに真摯だった、実在の夫婦の愛の物語。1950年代、アメリカのいくつかの州では異人種間の結婚は違法だった。日常を脅かされながらも二人は共に>>続きを読む

家族の肖像(1974年製作の映画)

3.8

さして面白味のない話(あくまで個人的には)にもかかわらず、まったく飽きずに二時間観ることができた。画面に映るあらゆるものにこだわりが感じられ、映像も絵画のよう。
主題が家族で、少ない登場人物による会話
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モアナと伝説の海(2016年製作の映画)

3.8

冒険譚がそもそもあまり好みではない、というのもあり、『ズートピア』ほどぐっとはこなかったものの、とっても良くできたアニメーションではあると思う。実写のような鮮烈な背景、マウイのタトゥーのアナログな愛ら>>続きを読む

スラッカー(1991年製作の映画)

3.9

リンクレイターの長編第二作。画面に次々と現れる人々が、思い思いに話しては去っていく。ただそれだけの映画がどうしてこんなに面白いのか。言葉で表すのは難しい。冒頭に登場するリンクレイター自身の台詞は、彼の>>続きを読む

ズッキーニと呼ばれて/ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.3

東京アニメアワードフェスティバルにて鑑賞。今年のアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされたストップモーションアニメーション。とっても良かった!

主人公・ズッキーニは、アルコール依存症の母親
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、この父親がいるならネイサンは大丈夫だなと思ったのも束の間、あっけなく退場してしまう。父親の喪失は、ネイサンはもちろんのこと、母親・ジュリーにも深い悲しみを残すこととなる。

数学の並外れた才能を
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海は燃えている イタリア最南端の小さな島(2016年製作の映画)

3.7

アフリカ大陸にもっとも近い、イタリア最南端の小さな島、ランペドゥーサ島。人口5000人程度のこの小さな島を目指して、なんと年間50000人を超える難民が海を渡るという。そんな説明が映画の冒頭で提示され>>続きを読む

サマー・フィーリング(2016年製作の映画)

4.0

マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルにて。
恋人を亡くした男性・ロレンスと、その恋人の妹・ゾエが、それぞれに埋まらない喪失を抱えながら過ごす三度の夏を描く。突然の別れとなったベルリン、それから一年
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グリーンルーム(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アントン君目当てで鑑賞。凄惨な場面のすぐ隣で、間の抜けた会話を交わしているような不思議なユーモアのある作品。それはそれは凄惨なのに!
生きるか死ぬかの瀬戸際の、張り詰めた緊張が続くようで、拳銃を握りな
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