松タケ子さんの映画レビュー・感想・評価

松タケ子

松タケ子

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

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映画通の人にトリュフォーが苦手だと言うと大抵、え…って顔される。でもでも、苦手な中でもコレは面白いと思えるんよ。多分、トリュフォーの描く男女の痴情のもつれに興味が持てないんだと思う。トリュフォーの感性>>続きを読む

街の灯(1931年製作の映画)

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面白かったなー。U-NEXTのおかげで生まれて初めてチャップリンの映画をちゃんと見れました。彼を見ていると古今東西いろんな役者やお笑い芸人の姿が浮かんでくる。それってすごいことだな。

異人たち(2023年製作の映画)

3.7

大林宣彦版は、もうメロメロにメタメタに郷愁で(鶴ちゃん、ボロアパート、夕焼け、すき焼き)、それが泣きたくなるような心地よさなんだけど、イギリス版はやっぱり異国の異人感。でもこれはこれで良い。ジェイミー>>続きを読む

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

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面白かったな。チンクシャなキルスティンダンストかわゆ。マリーアントワネットを多少アホっぽく描いてるのかなと思ってあんまり興味が湧かず見たことなかったんだけど、別にアホっぽくもお馬鹿さん風にも描いてなか>>続きを読む

唐獅子仮面/LION-GIRL(2022年製作の映画)

3.8

スーパーハイレグパワーが世界を救う…す、好きぃ!!恥ずかしながら自分は永井豪先生の漫画を読んだことのないド素人ですが、面白かったです。荒唐無稽で強引な設定もいい。コンプラと忖度の時代に敢えてエロスを解>>続きを読む

灼熱の魂(2010年製作の映画)

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どんな話か知っているのに、二回目でも感想書けないくらい打ちのめされた。これは作り物の話だけど、この地で起きた、今も世界で起こり続けている、暴力と憎しみの連鎖を神話のように象徴的に描いている。
最後の手
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クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡(1997年製作の映画)

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ひまわりが生まれた直後と思われる描写が新鮮。オカマ三兄弟がかわいい。オカマがらみのネタ、今はダメなんだろうな…

クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王(1993年製作の映画)

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ひまわりがいないと思ったら、一番最初の映画だったんだ… ストーリーのパンチは弱めだけど、初期しんちゃんのフォルムが定まってない感とかやわらかい色味が懐かしい。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.1

こんなに愛がほとばしる紅の絶唱をいまだかつて聴いたことがなく、泣いた。笑いながら。狂児と聡実君の存在する世界を脳内に持っていられるの、実にハッピーである。あのおまもりがわたしも欲しい。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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自伝的な作品らしいが、映画の映画というより家族の映画だった。そういやタイトルがフェイブルマン一家だもんね。見るまで名字って気づかなかったな。お母さんが自分の心のままに生きることを肯定する人でなければ、>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

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磯村勇斗君は寝る時間とかあるんだろうか、ドラマや映画で最近すごい頻度で見かける。国の制度として後期高齢者に死を推奨するのは、安楽死を合法化するのとはわけが違う。しかし命の重さは時代や体制によって簡単に>>続きを読む

からっ風野郎(1960年製作の映画)

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時代だからしゃーないんだけど増村保造の女性の描き方にどうしてもムカつくことがあり、今回もムカついた(でも最高殊勲夫人は若尾文子の出演作のなかでもトップクラスに好きよ!)。レイプしてきた奴を好きになるか>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

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今回もだるだるな二人がめっちゃかわいかったなぁ。今後も成長したり進化したりせずにだらだらと続いてほしい。

正欲(2023年製作の映画)

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面白かったな。近頃は性的嗜好じゃなくて指向という漢字なんだ〜と思ってググって納得。前の職場の、性癖やセクシャリティにあたりまえに寛容な空気が恋しくなった。いわゆるふつうの社会ではダイバーシティとか言い>>続きを読む

スネーキーモンキー/蛇拳(1976年製作の映画)

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昔のオザケンの曲に出てくる映画なのでいつか見ようと思いつつ。ジャッキーチェンの映画を最後までちゃんと見たのは今日が初めてかもしれない。一挙手一投足とにかく全てにうるさめの効果音がついてんのがしつこくて>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

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トニーレオンってスーツ着たらドSで冷酷な魅力むんむんなのに、この手のチンピラ臭を出すのも異常に上手くてまいっちんぐ。この頃ぐらいまで、香港映画はアツかった。トニーレオンが本当に大好きだけど、結婚するな>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

小津の平山さんは昭和のお父さんで、身の回りの世話は全部嫁や娘にやってもらう人だけど、ヴェンダースの平山さんは令和の人。ごくミニマルな、一人で完結する持たない暮し。
自分の暮しに満足している人間がいちば
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.9

どこかで絶えず戦争があり、自分の生活も一向に楽にはならず、ただふつうに生きているだけでもアル中や鬱になりそうなこの世界で、地味で不器用な二人が出会い地味で不器用な恋が始まる。人も犬も、ひとりぼっちより>>続きを読む

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

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堕胎を描いた映画はいっぱい見たが、これは堕胎より生理の映画だった。生理来たり子供できたり堕ろしたり生んだり不正出血したり尿もれしたり、女の体が子供をつくるための働きをするせいで女はかなり頻繁にしんどい>>続きを読む

イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)

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インザスープって困ったシチュエイションを表すことばだったんだ、知らなんだ。若きブシェミも困りんぼで弱々しい態度がとっても似合う。強引で陽気なおぢさんは天使のよう。二人のやりとり見てるだけで笑顔になれる>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.9

制作発表のとき、戦国もの興味ないし本能寺の変とか定番すぎるし男色からめてって大島渚かよ!!二番煎じかよ!!全然おもんなさそ!!って思ったけどめっちゃ面白かったな!!ほかの観客もめっちゃ笑ってたよ!!タ>>続きを読む

映画女優(1987年製作の映画)

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うーん。吉永小百合さんが悪いとかじゃないんですが、あの人の唯一無二感を他の俳優でやることに無理があるというか。脚本の新藤兼人も監督の市川崑ももちろん田中絹代さんとリアルタイムで関わってこられたハズで、>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

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おきくのせかいじゃなくて、せかいのおきく。
生まれて、食って寝てうんこして、成長して繁殖して衰えて、死ぬ。
生きることはうんこを出しつづけるということなんだ。
世界という概念を知る若者たち。

ライア
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ほつれる(2023年製作の映画)

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ほつれるって言うか、とっくの昔にほつれてたものが満を持して壊れるさまを描いている印象。結婚していても不倫していてもさびしそうな門脇麦ちゃん。ほつれたり壊れたりしたことあるからめっちゃわかるよ。親友にも>>続きを読む

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

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この映画ははじまりもたけしの顔のアップなんだなぁ、何度も見ているのに今更気づいた。
たけしは当時試写を見て自分と坂本龍一の演技が下手すぎて慌てたらしいが、この映画のたけしは上手い下手を超越した神がかっ
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バウンス ko GALS(1997年製作の映画)

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三菱パジェロが格好良いクルマだった時代。援交するコギャル達の刹那的な友情は瞬間的にとても切なくなる。コギャルも自分の賞味期限をよくわかっていて、眠ることなく時間を惜しんで街を駆け回る。

グッバイ、ケイティ(2016年製作の映画)

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U-NEXTの作品紹介文に、逞しく生きる姿に勇気をもらえるって書いてあるけど、全然もらえねーよ!!!(べつに勇気をもらいたくて見たわけでもないが)
ケイティは子供にしか見えないたよりない体で、年相応に
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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面白くなかったな...。ウェス作品は好きだから、面白いと思えるところがなくて悲しかったな...。

青春神話(1992年製作の映画)

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面白かったな。どことなく池松壮亮風の内向的な男子と、なんとなく竹内涼真風のチンピラ男子。90年代にはどこの国にもこんな若者の鬱屈があったんだろう。今ももちろん若者の鬱屈は存在するが、時代の空気が違うと>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.7

どのタイミングでひねくれるのかと待っていたが、終始毒のないピュアで優しいシャラメ君だった。勝手なことを言うようだが、これから歳を重ねてもディカプリオみたいなボコボコのおっさんの顔にならないで欲しい。し>>続きを読む

エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

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ストーリーはほんとに全然おもしろくないんだけど、ディストピア感が好きなのと、浅野君がまだ若くてかっこいいのと、岡田茉莉子の毅然としたオバチャン感が素敵だった。2005年かぁ、宮崎あおいの引き出しが不機>>続きを読む

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

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ゴジラ単体の映画しか見たことがなく、はじめての対戦モノ。71年のサイケなノリとか随所に挿入されるイメージ画とか楽しい。ゴジラが一体なんのために人間のかわりにヘドラと戦ってくれたんかまじで分からんが、対>>続きを読む

ベスト・キッド(1984年製作の映画)

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ネトフリのコブラ会が気になり、はじめてみたベスト・キッド。Mr.ミヤギの一見冴えない風貌が素敵。結婚したい。ダニエルさんが何度もしつこくみんなの前で恥をかかされ続けても懲りずに彼女の前ではイキった態度>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

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何の話なのか全く知らずに見て、市民ケーンを見てたからギリちんぷんかんぷんを免れた程度の理解でフィニッシュ。でもこれって現代の大多数のアメリカ人が見てもスッと分かる〜!なんてことはないんじゃね?シネフィ>>続きを読む

銀座化粧(1951年製作の映画)

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昔は田中絹代さんの魅力がよくわからなかった。でもいまは田中絹代さんの苦労が滲む疲れた表情がめっちゃ好き。くたびれた女の悲哀。監督が撮りたいのはきっとピチピチした綺麗な女じゃなくて、期待外れの人生で貧乏>>続きを読む

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