テレザさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

テレザ

テレザ

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泥の河(1981年製作の映画)

4.5

今まで観た日本映画でいちばん素晴らしいです。言うほど観てないですが。
関西弁の響きが非常に心地良く「ええわぁ」と思いながら、情緒溢れるモノクロ画面に釘付けでした。
戦後の貧しさの中で生きる少年少女を描
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.7

二人の男と一人の女、そして男らしさ、暴力性、闘志を競い合う、ホモソーシャルな雰囲気に満ちた作品
男同士の絆は、穴兄弟的、実にマッチョである

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

3.7

なんというかこの時代らしい作品だ。
精神の自由を謳う。
神秘を求めて。過激に過去に回帰ライク寺山修司みたいな。
謎の、串刺しにされた血まみれで大量の生物がジューシー。
既存の枠組み(映画の画面)を脱ぎ
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ひつじ村の兄弟(2015年製作の映画)

3.6

早稲田松竹で。

ひつじってよく見ると可愛いんですね。ひつじのおしりメッチャ良かった。

アイスランド映画とは珍しい!内容はすごく寓話的で現代的な面白さは無い…ですがアイスランドって世界一、男女平等指
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独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)

3.8

早稲田松竹で。

独裁者の過去の独裁っぷり、横暴っぷりがあまり描かれなかったのが若干物足りない。それが凄まじければ、孫への意外な思いやり、優しさがもっと引き立ったのに…と。

荒廃した軍事政権下での、
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オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分(2013年製作の映画)

3.9

その86分に凝縮された一人の男の運命。

一夜にして自身の生活の基盤を失くし、それでも、自分と繋がりがある別の場所で全く新しい人生がスタートしている。

「ホーム」はかくも偶然性に支えられた曖昧なもの
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ラブ&ピース(2015年製作の映画)

-

始まって20分くらい。オモチャが喋り始めたあたりで急速に萎えて観るのやめた。
田原総一郎と茂木と宮台と津田がトークしてる出だしは最高に笑えたので期待したのに〜。

たぶん園子温フィルムの中ではわたし的
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ジプシーのとき(1989年製作の映画)

4.2

「人生は無意味だよ。」

映画体験における豪華さとはこういうことを言う。
ダメ人間たちの意味を超え出た狂乱とカオス、超魔術。ジプシーや浮浪者、悪者達の崇高な秩序すら感じられるその無意味さと、泥と酒と女
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タンジェリン(2015年製作の映画)

3.8

道行く人全員オカマ!!ポン引き以外全員オカマ!
これ本当にiPhoneで全て撮影されたのでしょうか。確かに特殊な撮影技術は必要ないような作品ですが、面白いアイディアと脚本があれば誰でも素晴らしい映画が
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ベロニカは死ぬことにした(2005年製作の映画)

3.3

自殺し損ねて目覚たら精神病院で拘束されてる……似たような邦画で思い出されるのが「クワイエットルームにようこそ」。リアルは追求せずに舞台映えする個性的な入院患者はお約束。でもこの作品では全てが記号的で、>>続きを読む

ザ・ワン・アイ・ラブ(2014年製作の映画)

3.8

「クリープ」が怖すぎたせいか、隔離された空間にマーク・デュプラスが登場すると不気味な雰囲気になってまう……。事実、夫婦で訪れた別荘の離れのゲストハウスに自分そっくりの人間が自分のように生活している、と>>続きを読む

この道は母へとつづく(2005年製作の映画)

3.8

孤児院に預けられている少年がママ見つけにいこっと脱走する映画。物語は定型だが、少年を捕まえようとする大人たちや孤児院の不良グループとのやり取りを通して、少年ワーニャのちゃっかりサヴァイヴ術が楽しめる。>>続きを読む

リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.9

なりたい自分になることの偉大な切実さ、です。
まさか最後の最後で泣かされるとは…!
リリー役、童顔なエディ・レッドメインが照れ笑いする時のブリリアントな瞳と白い歯が本当に可愛い。「博士と彼女のセオリー
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17歳(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

オシャポルノです。
最初、モザイクのデカさに笑いました。
主人公の女イザベルから漂うアンニュイを通り越した虚無感は、「ニンフォマニアック」の色情狂ジョーの雰囲気と似て。イザベルはあんなに美しい線の細さ
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フィツカラルド(1982年製作の映画)

3.7

何年か前にヘルツォーク特集で観た覚えが。伝説の「船の山越え」は、その語感の良さとイメージの壮大さに併せて、私の記憶に残っています。そのシーンの断片を。あと、原住民との交流、謎の酒を振る舞われる宴。異世>>続きを読む

白銀の戦場 スターリングラード大攻防戦/スターリングラード大攻防戦(1972年製作の映画)

3.3

面白くはないです。
冒頭の、ギターのジャカジャカに合わせて、軍服着た男たちが輪になってコサックダンス踊るとこだけ、ロシア感を楽しめる。
タイトルに煽られるままに戦闘シーンを期待したんだけど、ほとんど会
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.6

これ、普通に実写だったら観ようと思わなかも。満足よりも物足りなさが勝ってしまいそう。だが、アニメだから好感が持てる。アニメだから丁度良い。風景の絵はそれこそ実写と見紛うばかりに綺麗で繊細でリアルだが、>>続きを読む

フローズン・タイム(2006年製作の映画)

3.6

なんてことはないストーリーだけど、Blu-rayで観たからか圧倒的に綺麗というか…。
映画である以前に(いや映画とは呼べないのかもしれない)、一つの映像作品として纏まってる。ミュージックビデオのように
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.5

浮気の話ですね〜。
Blu-rayで観たからか、海が綺麗で、雨に濡れた森の暗がりも鮮明で。
ピアノの鍵盤一つにつきお願い一つを取引するというアイディアが良いですね。ネタバレ?
このアイディアがイケナイ
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.2

理屈抜きに面白すぎる。園子温の映画は大体、直視できないくらいのリアルを序盤に持ってきて、徐々に「ありえね〜」、「やりすぎ!最高!」へ到達する。
こちらの作品、結構前に観たのだけど改めて観直すと、やっぱ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.0

これは骨太。
この人たちの、確かに戦っている感。そこから手繰り寄せられる確かな実在感。実在感が凄い。そして彼らの逼塞しきった孤独感から目が離せない。真剣に我が身を投影してしまう。
「戦っている」韓国映
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ライチ☆光クラブ(2016年製作の映画)

3.1

古屋兎丸は好きだけどこちらの原作は未読のまま鑑賞@ 渋谷ヒューマックスシネマ。
古屋兎丸の原作自体が戯曲のコミカライズということもあって、明らかに舞台向きという感じで、映画にはハマッてない。
結局、こ
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エコール(2004年製作の映画)

3.7

このところロリータ映画を立て続けに観たのでその延長で。
この映画がいっちゃん非倫理的にロリロリだった。脱法ロリ。
なんせ小学1〜6年くらいのあどけなすぎるガールズが、浮世から隔離された森の中の寄宿学校
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鮮血の美学(1972年製作の映画)

3.8

明るいB級悪趣味映画だ〜
胸糞悪い陵辱シーンに被せられる明るいフュージョン?ロック?が趣深い。普通に考えればマッチングしないその能天気でイケてる音楽は「頭のおかしい」殺人狂が生きている世の摂理を表現し
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エデンより彼方に(2002年製作の映画)

3.7

皆様がキャロルの予習に…と言ってたので当然女性の同性愛の話だと思って観たら違った…。むしろホモセクシャルだったしメインは黒人差別の話。しかし50年代アメリカの、マイノリティーへの差別を題材にしているの>>続きを読む

闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

3.9

カワイすぎて十何枚もスクショを撮ってしまった…。主人公の美少女ヴァレリエが映っていないときでさえ全てのシーンがカワイイ。
物語は正直よくわからんけど大筋合意しとけば問題ない。それより女の子の可愛さ、調
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.7

ドキュメンタリー「マン・オン・ワイヤー」が面白かったので鑑賞。
普通に面白かった。本物のフィリップ本人の喋り方と似てる!
で、やはり彼女の存在は物語的にも飾りにすぎず、フィリップは綱渡り以外にも恋をす
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ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)

3.8

エロ切ない。

vol.1と併せて深夜にイッキ見したけど、ヤリマンである主人公ジョーの聞き手である美術マニアおじさんのユーモラスでウィットに富んだ会話、たまに映画を観ている私たちの声を代弁するかのよう
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小さな悪の華(1970年製作の映画)

3.7

脇毛ボーボーやないか‼︎悪の華って脇毛のことか‼︎ とゆう少女たちへの冒涜は置いといて、
多感なお年頃の美少女2人が、大人の男たちをからかったり、司教さんをボロクソ言ったり、小動物をイジめたり。内容は
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マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)

3.7

「人生はエッジを歩いてこそ価値がある。
社会の規則に慣らされることを拒み 出世を拒み 繰り返しを拒む 日々すべての発想を真の挑戦と受け止める。
そうすれば人生は綱渡りになる。」
綱渡り師、フィリ
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アメリカン・ピーチパイ(2006年製作の映画)

3.5

サッカー部に入るために双子の弟のフリをして男子寮に潜入する天真爛漫ヒロイン。
任天堂のポップなゲームをプレイしたかのようなウェルメイド感があります。とりたてて新しいことはしてないけど、プロットが秀逸で
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ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.5

テンションと性欲が高めでバカだけど、まずまず面白い…かな…?
ローラが常にカラダをクネクネさせてるのがバカだな〜USAだな〜と思いながら観てた。
音楽は良い…かな…?

ママが顔面に口紅塗りたくってニ
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クリスチーネ・F(1981年製作の映画)

3.7

デヴィット・ボウイが楽曲を全面的に提供した作品。ドイツのティーンエイジャーがドラッグに溺れ、廃人になっていく様を淡々と追う。
カッコいい。けどドラッグお腹いっぱい!
「トレイン・スポッティング」がポッ
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キャロル(2015年製作の映画)

4.0

はい至高。
これほどまでにイデア的な同性愛を、がっつかずに抑制を効かせ静かに、エレガントに、そして情熱的に描く。ルーニー・マーラ演じるテレーズの感情のわずかな変化、昂まりと併せて、120分、緊張感の糸
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.6

オモローイ。
かなりストレイトなストーリーだ。
エレファントマンの曲がった口元の哀愁がすごい。