とんでもない異様さ。この監督がその後脚本家として成功(ヒッチコック『サイコ』)するのも納得する。亡くなった自分の母親から電話がかかってくるという盲目の男性。心霊現象なのか、キ印なのかはっきりしない。電>>続きを読む
ほぼ完璧な映画だと思うんだけど、やっぱり、終盤のあるシーンで裸を見せないのはもったいないと思った。必然性のあるヌード問題。裸が観たいというのではなく、裸である必然性に加えて、裸であることで増す効果を捨>>続きを読む
シネフィルWOWOW再契約した流れで、全作観ようと覚悟決めた。一作目はテレビ映画版のコロンボ。コロンボが荒々しく圧かけていくのが新鮮で良い。完璧なトリックを仕掛けた上でほころぶ犯人。明らかなミスと見せ>>続きを読む
空間にも、音にも、時間にもたっぷりと余白が取られ、それでいて上映時間は2時間で、そして緊張感は持続している。3つ目のどらやき、格子柄のマグカップ、押し入れから出てくるリコーダー。境界をまたぐ影が逡巡す>>続きを読む
新作予習のために鑑賞。ナンパのシーンに現れるような体育会系のノリが苦手すぎて、気持ちが死んでしまった。登場人物全く愛せなくて、物語も心底どうでもよくなってしまったし、新作も観ないだろう。
森田芳光って、天然でオムニバス気質というか、掴みどころない感じがする。その場その場でやだみのあるスケッチを集めたシットコムのような感じで、一貫性も流れもない。なので、基本、鑑賞を持続させるモチベーショ>>続きを読む
母親に長男の自殺を隠すための嘘をつき続ける、というどの角度で見ても地獄しか待っていない物語を、なんとか救いのある形に着地させようとした監督の努力。全体に流れる場違いなコメディムードも、その悲惨さを隠す>>続きを読む
あのスッカスカのゴミみたいなバンドの伝記映画、あのスッカスカのゴミみたいな由来が分かる、良い伝記映画だった。そもそも、アルバム2〜3回聴いたぐらいだったので、ベリンダ・カーライルが元メンバーだったのも>>続きを読む
俺はすごい好きだった。ファンタスティック・ビーストシリーズでは一番好きかも。
これが子供向け作品でなかったのだとしたら、凄まじい性描写とハラスメント描写にあふれていたんだろうなと想像させる。そういう>>続きを読む
「Breathe! Breathe!」ってとこ、一番笑った。ドント・ブリーズの続編である必要が皆無。めんどくさくなったのか、盲目爺さん、結構設定無視した動き繰り出しまくってた気がする。案の定、監督が変>>続きを読む
面白かったんだけど、『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』の<自主検閲版>で、「殺人はいいのに、これはダメなんだってよ!!!!」の大皮肉浴びた直後だったので、やっぱ、冒頭の拷問シーンは本当に必>>続きを読む
一つ一つは真摯な社会批判なのに、ここまで圧縮して出力すると、途端に悪意の塊としてしか捉えられなくなる。ルーマニア語話者じゃないと半分以上の情報を見落としているんだろうな、というぐらいの異常な情報量。<>>続きを読む
信頼できかねる語り手による愛の物語。「囚われていた」のは誰だったのか。ラストシーンの宙ぶらりに心底震えた。
感想書きました。ほんとにたまらん。俺は「録音についての映画」として見ました。
https://www.rippingyard.com/post/BYj6W5vm7x4EfUp3pFnd
社会化された人間の生々しさが滲み出る傑作。ナレーションが一切ないのが正解だと思った。謝罪シミュレーションさせながら、ピンクフロイドのセカンドLP眺めてる不良の画、味わい深かったな。
このレビューはネタバレを含みます
面白かったよね。悪かったところ以外、全部面白かった。
で、みんな、どお?ワンダ、かわいそすぎない?
ライミ先生、ワンダヴィジョン全部観てねえっていう話もあって、それが真実なら(いくらなんでも観たと>>続きを読む
ダルデンヌ兄弟や、アスガー・ファルハディの影響を感じさせる作風のサスペンス。場の空気が悪くなるほど口下手な父親のやりとりが、別の人から発せられる意味。冒頭で前を向きつつ、その場で足踏みをしていたキアラ>>続きを読む
シンプルに冗長で面白くなりきれなかった。期待を下回ってしまった。冒頭のスパークスからのメタフィクション展開が今後に活かされることもなく、正確にはどでかいのが一つあるが、みんな予想できたと思う。プロット>>続きを読む
すっごく真面目に作っているのが分かる一本。とかく、デスゲーム的な過激祭になりがちなディストピアものに、秩序と静寂を導入するセンス。基本無音だが、鳴らす時は決定的に軽薄に鳴る音楽も素晴らしい。なんと言っ>>続きを読む
豪華なドキュメンタリーだったなー。忙しそうな面々が出られなかったの残念
やっと観た。オモシロスリラー職人としての仕事きっちりこなしてて最高。結果につながる、時計の件、タマの件、見事でした。
書いた。咀嚼音のデカさに異様を感じるパイ食いシーンや、恐怖のコーラスが主人公を決定的に追い詰めるバースデーソングシーンを観れるというだけで一見の価値ありのサイコスリラー。
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パゾリーニ版寅さん。悲壮感のバランスが、オリジナリティになっているのかも。特にラストの展開がゴダール『勝手にしやがれ』にまんまトレースされていたり、ヌーヴェル・ヴァーグへの影響は大。ただ、出演者の田舎>>続きを読む
『LETO』のキリル・セレブレニコフ監督作、とんでもねえ傑作でしたわ。一回では消化し切れない。主人公がインフル病みのせいで、全体が高熱の時に観る夢みたいな構造で、主観客観、過去現在未来、現実妄想が入れ>>続きを読む
ライターの火がジトっとラストを暗示する。自分の見ているものと、みんなが見ているものは違うんだよ、と客観主観のすり替わりが見事に提示された。面白かった!
Christian Petzoldの初期作だけあって、すごく上手いわけじゃないけど、めちゃくちゃ面白かったな。両親の謎の過去に振り回され、「ちょっとの辛抱が何故出来ない?」と言われ続け、恋愛どころかお>>続きを読む
書いた。コミカルなところはギヨーム・ブラックとか、『愛がなんだ』のモード今泉監督とか、思い浮かべる監督は何人かいるんだけど、そのどれでもない圧倒的な密度があって、純粋に面白かったし、初日の深夜に観に行>>続きを読む
書いた。一貫して音楽が素晴らしかったのと、モノクロの画面に黄色を中心とした蛍光色を指していくデザインが美しかった。『フランシス・ハ』とか好きな人に。
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