『8人の女たち』を彷彿とさせるイザベル・ユペール、こういう奇抜な女性役こそが彼女の本来の魅力でもある、と思っている。
後味スッキリの痛快劇。太めのシェフが作る料理にハズレはない、という自らの勝手な論理を裏付ける本作。美味しいものは美味しいと分かっていて、自分の作るものについても他人に何を言われようと確固たる自信がある>>続きを読む
面白い試みで良いのだけれど、こうなるともはや何でもありで、感情移入がしづらく、最後にはなんだか置いてきぼりにされた気分というか、超客観視をしてしまって感動から遠ざかってしまった。
古き良きフランス映画。アントレからデセール、カフェまで、共にレストランで時を過ごしている気分になって、最後には閉店してほしくないと心から思う。心温まる良作。
『バベットの晩餐』を思い出させるステファー>>続きを読む
なんだか久しぶりにザ・オゾン映画を観ている気がして、終始嬉しかった。
最近フランス映画以外でもよく見る、ドゥニ・メノーシェ。体格の野獣みと同居する瞳の愛くるしさに、個人的に、昔の恋人を思い出さざるを得>>続きを読む
怒涛のセリフ量。面食らった。
派手な受賞歴だが、実際のところ非常に地味で野心的なところが好感度増し。
いつまで経ってもビノシュは”おばさん”じゃなくて”女”なんだよな。際立った美貌でも化粧でも服装でも下手な演技でもなく、内面から滲み出るフェロモンと知性ゆえ。こんな面倒くさくて利己的な人物にもかかわらず>>続きを読む
社会人として、新人経験者として、女として、冒頭から共感でしかない。なぜ女だけがこのような立ち回りをさせられるのだろうか?女性自身の中にも “これは女の仕事”と無意識のうちに認識させられている部分がある>>続きを読む
娘を持つ母として、母の娘として、思うことが色々と。供述内容は目を伏せたくなると同時に、共感できる部分もあり。観る者を引きつける全く退屈を感じさせない演出術にセンスを感じた。
とても良し。心地よい中毒性。ツッコミどころはあるも、そんなことどうでもよくなる爽快感と映像美。バリーコーガン、自分が俳優だったら絶対嫉妬する格好良さ。
なんか…妙に浅い。
若くて繊細で線が細く髪のボリュームがいかにパスカルオジェオマージュだし、シングルマザーに言い寄ってくる良い人らしき年下ボーイ(タイミングよく家まで空く!)とか、特段主張の強くない子>>続きを読む
苦しい、その瞬間が優しく愛おしいがゆえ。
過去のビデオ映像を観ながら、その延長線上にあったこと、そして、その裏にあるものを妄想を交えて回想してゆく。ゆらりと流れるバカンスの空気感。体は確実に覚えてい>>続きを読む
(子育てに疲れ切った悲惨な状態で見た私が悪かった…映画の中と、今のじぶん、まるで状況が違い過ぎて…
もっと落ち着いて、劇場で、退廃の美しさに魅了されていたあの頃に出会いたかった…)
実体験から、ラストの英断に至るのはそう簡単ではないというところに説得力がある。
こうやって人は、己が信じたいものを信じるんだよね。個人レベルでやってる分には問題ないが、それが団体となった途端、それは « カルト »となる。あの人が戦争をしろと言ったら?あの人が人を殺せと言ったら?>>続きを読む