蛙さんの映画レビュー・感想・評価

蛙

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

複雑で重層的な話で描かれた、強い反核、反戦の意思を持った作品だと感じました。

クリストファー・ノーラン監督らしい、時系列が入り乱れた複雑な物語の作り、そこにアカデミー賞ノミネート/受賞した美術、撮影
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

うまいっ!!

何が上手いて、映像化がメチャクチャ上手い!!
元々原作を読んだ時には、オブビートな笑い、2人の関係性、行き先が見えないながらラストに一気に収束していく物語。これが漫画『カラオケ行こ!』
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ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

2.0

ワイルドだろぉ〜。

ワイスピシリーズ初鑑賞。アクション映画ではストーリーが添え物で、メインは目の前のタスクを気持ち良くこなす事。と言うのが最近お気に入りの言葉。

頭空っぽにしてカッコいいカーアクシ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

妻が出張中で映画館へ行けない日々。最近週末には「スーパーマリオワンダー」を家族でやっている事もあり、子供達と3人、お留守番チームでレンタル鑑賞。

ゲームプレイを映画化した様な作品!

マリオと言えば
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

これは凄い!

前作に引き続き、ストーリーは定番なヒーローズ・ジャーニー。旅立ち、師と修行、成功と仲間を手に入れて、アレして、アレする。
話の大筋は大体予想通りに進んで行くから驚く様な展開は殆どありま
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

「男女間であろうとも、苦手な人であろうとも助けられることはある」

少し前まで自分の弱さを曝け出すのは、社会/集団の中で到底受け入れられなかったと思います。仕事を始めてすぐの頃、当時のメンターに教えら
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

贅沢な引き算の結果としての満ち足りた生活、それよりも映画としての美しさ。

溢れる情報の精査と、最適な行動を迫られている現代において、捨てる/整理するというのは、多くの人にとって当たり前になった技能だ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

近年特に、多くの作品が生み出されている、人種差別や性差別をテーマにした、いわゆるポリコレ作品。そのポリコレの在り方を、鋭い風刺たっぷりに描いた良作。

元々ハリウッドは圧倒的に民主党支持者が多いので、
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.5

9.11で最愛の父親を失った少年オスカー。彼にとって世界の入り口であり世界そのものだった存在を失った絶望の中、父が残した「鍵」の正体を探す冒険を始める。

タイトルの「ものすごくうるさくて、ありえない
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.0

恋愛初期の「ホップ・ステップ・ジャンプ」。その中から「ステップ・ジャンプ」にクローズアップした様な作品。

劇中に幾度か言及される「好きや嫌いに理屈は無い」をそのままに、恋が始まる理由を徹底して一切描
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VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

4.0

遺伝子操作の失敗により生態系が壊れた地球。富裕層から貧困層が隔離され、限られた資源を奪い合うディストピア。

制作費は僅か€500万。しかし全く低予算を感じさせない、SFのスケールと世界観の作り込み方
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パディントン(2014年製作の映画)

4.0

癒されるーー!🤤

恩人が住むロンドンにずっと憧れていた子熊さんが、遂に訪れたロンドンで繰り広げるドタバタ大冒険。所謂、喋る動物ファンタジー。
設定が定番ジャンルながらも、大味にならず心地よく観れるの
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

やっと予定が合い観れました。凄い鑑賞体験でした!

サスペンスの様な謎めいた冒頭、ユニークで雄弁なカメラワーク、特殊な役を見事に演じる名優達、冒険、青とピンクが混ざったファンタジーな空、テーマパークの
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

4.0

一瞬よりもいくらか長い時間。開明獣さんが最近、別の映画のレビューで使っていた言葉を思い出す映画でした。

沖田修一監督は昔から好きで、淡々と流れる時間の中から善意に満ちた、と言うよりも悪意を除いた日常
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

面白ーい!

「哀れなるものたち」に絶賛の嵐が降り注いでいるヨルゴス・ランティモス監督。Unoさんのオススメから予習として観た本作。なんだコレ、すっごい変な設定。45日以内にパートナーが見つからないと
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

昨年のベストに挙げる方も多い話題作。評判に違わぬ素晴らしさでした。
レンタルで2回視聴しましたが、1回目、2回目それぞれ別の点で驚かされました。

最初の視聴で驚いたのは、極限まで削られた情報。作品の
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

気持ち悪さをずっと感じながら、目が離せない。

オープニングから不安なシーンが続く。明度高めで彩度低めのペールな色調、不安げにゆったり前後に動くカメラワーク、鳴り響くティンパニー、様々な演出で不安感を
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

3.5

いいツボ押されて、心地いい🤤
年始の忙しさで疲れた体に程よく染みました。

作品全体に嫌味が無くて、何も構えず心を預けられる安心設計。特に主要4人のキャラ立ちが良かったです。
世界は大変な事になってい
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

コメディだけど(だからこそ)メッセージが鋭く、身に刺さる。ハートウォーミングなコメディ、大好きです!!

人生はクローズショットだと悲劇。ロングショットだと喜劇。必死に日々のタスクに追われているのは、
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

3.5

初鑑賞。映像と音楽の美しさに、ゆったりとした気持ちになりました。

主人公が聾唖なので、劇中の会話の音はかなり少なく、主人公カップルは手話での会話も一切しないファンタジーな設定もあり、ずっとサイレント
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(2023年製作の映画)

3.5

冬休み初日に妻と鑑賞。
本能寺の変に集約していく一連の利害関係と人間模様を北野監督の解釈を交えながら描かれていました。

先日観た『ナポレオン』に続いて巨匠による定番モチーフの歴史映画。不思議と描かれ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.5

ブロックバスター作品、予算が桁違いの大作を観るときはいつも思います。本当に同じ値段で観ていいの?
もちろんコストを掛けた映画が面白いと言う訳では無いし、最近とんと見ない「製作費○○億円」の宣伝が下品だ
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

北野武監督4作目にて、キャリア史上最高傑作の評価を受けている作品。

子供の時に見た以来の再鑑賞。大人になって観るとここまで死の匂いがベッタリと張りついていたのかと驚きます。
94分の尺の中、暴力や大
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おとなのけんか(2011年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ面白い🤣

ワンシチュエーションのミニマルな会話劇。それを豪華な俳優陣が演じるコメディドラマ。

普段はキャストの知名度はそれほど気にならないのですが(演技がうまいとか、役柄に似合っている
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インターステラー(2014年製作の映画)

5.0

家族が段々インフルエンザに😷自分も罹ってやっと治っりました。

これは最高の鑑賞体験でした!

VFXではなく出来るだけ実写に拘ったという、説得力とリアリティのある映像の上質さにまず引き込まれます。
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

1.0

アメリカのアメリカによるアメリカの為の戦争(ロード)ムービー。

戦争映画の金字塔として名高い本作。VFX全盛の今観ても全く見劣りしない映像スペクタル。メコン川を遡りロードムービー的でもあり、進めば進
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.0

初めてのIMAXレーザーGTで鑑賞。

内容は前もって期待していた部分はそれほどだったけれど、余り期待していなかったところはよかったです😊

期待していたけれど今ひとつだったのは、
・元々「キャプテン
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

4.5

妻の出張と私の旅行が続いて(妻は2週間ドイツに行って、その代わり【?】に私はプライベートで1週間ベトナム🇻🇳へ😆)しばらく忙しかったですが、ようやく日常が戻ってきました。

飛行機の中で観た「キャプテ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.5

やっと観れました。スコセッシの映画はやっぱり面白い。

ミクロに寄った身近な人物の出来事を描いて、マクロなテーマを浮かび上がらせていく。すごい完成度の高さで、長尺だけれど意味の無いシーンや演出は少しも
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.0

前作の「ローグ・ワン」が良かったので、期待を膨らませていたのですが、それを超えるのは難しかったです。勝手ではあるんですがね。

多くの方が仰っている様に、目新しさが全く無く、アラばかり目立ってしまう設
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.0

東南アジアの美しい風景と、SWの融合。面白かったです!

ジェダイ/非凡な才能を登場させず、ワーキングクラスヒーロー達(と言うには豪華過ぎる)の泥臭い奮闘に、理力があなたと共に有ります様にと、祈るばか
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.5

想像していた話と全然違った!!こんな話なんだ!!

私が思った特徴は2つ、

1. 倫理の欠片もない、過剰な乱痴気騒ぎを映像に収め、観客に嫌悪感を抱かせるのと同時に、アンモラルなエンターテイメントとし
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KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV(2016年製作の映画)

4.5

スクエニがまた映画を制作した事にまず驚き、観たらそのクオリティの高さに更に驚きました!当時スクエアの経営を傾けた、あの2001年の映画もこれで浮かばれているでしょう。

本当にこれでゲームのプロモーシ
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

あなたにはガン・フーが足りないわ👧

1.2.3を一気見して最新作を鑑賞。いやー、凄かったです❗️ストーリーはあくまでお膳立てにして、エンタメとしての強度を格闘アクションで組み立てる潔さ。ここまで振り
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.0

とても面白かったです😊

美術、キャラクターのアニメーション含めた全体の画作りがとても良かったです。手描きアナログ感と3Dアニメが合わさった独特のタッチで、全体がずっとふわふわと揺らいでいて、観ている
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

まず、この企画の映画を完成させた事に感動を覚えます🥲更には、そのうえでの物語に驚きました😭

映像化の権利がマーベルからソニーへ売却された事で、いくつものシリーズが生まれては、消えてきたスパイダーマン
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