Yuki10さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ヴァージン・スローター(1983年製作の映画)

4.2

3人のギャングが押し入った先の古い民家で美少女に殺される話。
全体的に単調だったが、少女の異様な雰囲気や不穏感が際立ち恐ろしかった。
3人の内2人は特にタチが悪く根っからの狂人感も良い。
店員に対する
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ヒドゥン・フェイス(2011年製作の映画)

4.4

恋人が失踪中にバーで知り合った女性と浮気関係になり異変が起きる話。
途中から驚愕の事実が判明し先の展開が読めると思いきや、更に二転三転して面白い。
鏡を使った窃視と恋愛要素が巧く物語に作用し緊張感の連
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ルトガー・ハウアー/危険な愛(1973年製作の映画)

5.0

不器用で破滅的な純愛に感動した。
あまりにも過剰な愛から時には傷つけ、傷つけられて絶望的な孤独感と痛みを知る男の話として最高。
冒頭から強烈で誰彼構わず交わっても愛した人には及ばない虚しさも良く、随所
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ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.8

快楽が失われてから試行錯誤を繰り返し、自分の道を切り開こうとする展開が面白かった。
前作には無かった倒錯的な性が描かれSM世界に触れて濡れる様子も奥深い。
快楽や苦悩を宗教的な概念に落とし込む描写が印
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ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.3

あくまでも生理現象の一環として性衝動を描き、生々しい性行為の多さに驚いた。
過去を語るジョーの物悲しげな雰囲気が経験した者にしか分からない独特さを纏っていて好き。
人一倍性欲は強いが愛は知らず、愛を知
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0

自己確立の前から2人で過ごし家族同然の存在だからこそ胸にくるものがある。
当たり前の日常は軽視しがちだが、失ってからその重みに気づく事は実際に多く常に意識したい。
突然の死別と向き合い乗り越えていく過
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

3.7

大切な人の死と祖国解放の為に奮闘するハイジの復讐譚。
チーズの利権を牛耳る絵に描いたような悪役と戦う勧善懲悪の話だが、既存作品の再構築として楽しめた。
荒唐無稽でファンタジー風の世界観が特に良く、マイ
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DASHCAM ダッシュカム(2021年製作の映画)

4.7

先の読めない展開がジェットコースターに乗っているような感覚で最高だった。
気が緩められない状況の緊張感や目まぐるしいジャンプスケアを多用した仕掛けの多さもエンタメ性があって面白い。
『ボラット』のよう
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デビルズ・トラップ/密室ホテル女子学生の恐怖(1972年製作の映画)

3.6

食人一家に招かれた女子大生の恐怖を描いた作品。
和やかで明るい雰囲気が一家の狂気を引き立て過保護な親からの自立が最後に活きる展開が面白い。
逃げ場の無い環境と警察が身内の絶望感も良かったが、グロさが物
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女虐(1996年製作の映画)

4.0

エンドルフィンの過剰分泌で痛みが快楽に変わる新薬の悲劇を描いた作品。
母親に認められたい気持ちが報われず、最悪の事態を招いて破滅する様子が良い。
絶妙な変態性がある阿部サダヲも見応えがあり亡き父の面影
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ビヨンド・ザ・リミット(2003年製作の映画)

4.1

永遠の心臓を巡る争いを描いた作品。
ギャングの抗争と中世ヨーロッパの異端審問の2部構成から成る壮大な物語で凄まじいグロ描写が最高だった。
子供の頭が勢い良く吹き飛び人体破壊に関して一切妥協しない姿勢が
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ダスク・オブ・ザ・デッド(2008年製作の映画)

3.8

密室のガソリンスタンドを活かした籠城戦が見応えがあり楽しめた。
死体を繋ぎ合わせたクリーチャーのビジュアルが最高で動きも不気味。
ゾンビとは異なる謎の寄生体に襲われる恐怖や状況に応じて攻略しようとする
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アフターデイズ・ボディ 彼女がゾンビと化した世界(2015年製作の映画)

3.0

『スリーデイズ・ボディ』の続編。
肉体の変容がテーマの前作から一変しゾンビ映画に振り切った印象。
性のメタファーや変異に対する心境も全体的に薄くゾンビ要素もパッとしなかったが、全く希望の無い展開は良い
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スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間(2013年製作の映画)

3.6

女性がゾンビになるまでの3日間を描いた作品。
レズビアンの主人公が異性との性交渉で変異する設定に性病や思わぬ妊娠などの側面をゾンビとして投影している気がする。
完全なゾンビと化すまでの内面的な変化が繊
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イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいこと(2002年製作の映画)

4.0

不意の怪我がきっかけで自傷行為の快楽に目覚める女性を描いた作品。
直接的な痛みで生の実感を得る人とは違い、その先の領域に踏み込んでしまう一種の背徳感があって面白い。
仕事に支障が出て恋人から止められて
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.0

チェコ最後の女性死刑囚を描いた作品。
希死念慮や自己否定が募った末「復讐」という名の無差別殺人に至るまでの過程が良い。
虚ろな表情で今にも崩れそうなオルガの脆さを全体的な静かさが際立たせる。
タバコを
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私がこわされるとき(1997年製作の映画)

4.0

嫁いだ先で義母から執拗な嫌がらせをされる実話が基になった作品。
相手の事だけでなく家族関係を知らずに結婚すると悲惨な目に遭うと痛感。
一族繁栄の事しか頭にない義母が心底恐ろしく絶妙な厭さも良い。
幸せ
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テッド・バンディ 全米史上最高の殺人者(2002年製作の映画)

3.7

容姿端麗で女性ばかりを狙う実在の連続殺人鬼テッド・バンディを描いた作品。
シリアルキラー展や昔読んでた本で少しだけ知っていたが、映像化された作品は初めてなので新鮮だった。
非常に強い性欲が暴力へと変わ
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スノータウン(2011年製作の映画)

3.8

オーストラリアで実際に起きた「スノータウン男女12人猟奇殺人事件」を基に描いた作品。
直接見せないで死を示唆する描写や生々しい拷問等精神的に追い詰める種類が多く手口も陰湿。
特に窒息死させるまで苦しめ
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レッド・ステイト(2011年製作の映画)

5.0

軽い気持ちで出会い系アプリを使った高校生達が狂信的キリスト教団体に監禁され地獄と化す話。
あまりにも無慈悲に人が死に救いようのない展開が最高過ぎた。
同性愛者に厳しい過激思想に取り憑かれ、ネオナチすら
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ホーム・インベージョン(2014年製作の映画)

3.7

正体不明の侵入者に蹂躙される夫婦を描いた作品。
夫に対する手の込んだ拷問が痛々しく、ラストで明かされる正体に驚いた。
紳士的な振る舞いで性に対する美学を説く犯人が良い。
焦らした末に何もしないで夫の感
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おそいひと(2004年製作の映画)

3.8

実際の重度身体障害者を起用し殺人事件に至るまでの過程が生々しく重かった。
モノクロで殺害描写の不気味さが際立っていたが、介護者の暴力シーンの方が胸糞悪く次第に心が壊れていく変化は見るに堪えない。
男と
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

2.8

自虐ネタを交えたブラックジョークが多く、そこそこ楽しめたがあまりハマれなかった。
MALICE MIZERが好きなのでGacktのビジュアルは最高。
格付けチェックネタや細かい地域あるあるが盛り込まれ
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爆裂都市 BURST CITY(1982年製作の映画)

4.3

荒廃した近未来で警察とヤクザの癒着に反抗するパンク精神が最高。
オープニングの疾走感から惹きつけられ、混沌とした場所にやり場のない怒りをぶつける荒っぽいサウンドやカメラワークも良い。
全体的に爆発力や
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狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

5.0

暴走族と右翼軍団に戦いを挑む主人公の生き様が兎に角かっこ良くて痺れた。
周囲は警察に屈し右翼軍団に利用される中、最後まで争い続ける姿に感動。
疾走感溢れるカメラワークや音楽、くさい台詞回しも素晴らしい
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キラー・スナイパー(2011年製作の映画)

5.0

借金返済の為保険金目当ての実母殺害計画に手を染めた一家の破滅っぷりが素晴らしい大傑作。
性根の腐ったどうしようもない人物しか登場せず、堕ちるとこまで堕ちた人達は救われない突き放したラストは圧巻で面白い
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ゲスト(2020年製作の映画)

3.8

具体的な背景が分からず説明しない事でより怖さが際立ち余韻が残った。
一瞬音が止まる演出や禍々しいビジュアルも超好き。
何もせずに見つめられると身動きが取れなくなる。
ジャケ写でネタバレがあるが、思いの
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オーバーキル(2019年製作の映画)

3.6

B級ホラー定番の流れと緊張を緩和するギャグとのバランスが絶妙で面白い。
短時間に『ハロウィン』のオマージュや斬新な展開が組み合わさり楽しめた。
お馴染みの展開に対して捻ったアイデアを活かせば面白い作品
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ビハインド・ザ・マスク(2006年製作の映画)

3.5

フレディ、ジェイソン、マイケルを越えようとする仮面殺人鬼レスリーに迫るメタ的モキュメンタリー。
スラッシャー作品の形式に則った綿密な殺人計画を取材する前半から巻き込まれるまで綺麗にまとめられて楽しめた
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ビッグハンマー・マサカー 血しぶきの狂宴(2010年製作の映画)

4.2

文字通り巨大なハンマーによる人体破壊が気持ちいい程最高だった。
ハンマーだけでなく『バーニング』のような巨大ハサミや鉈を使った殺害、有刺鉄線を巻きつけ男性器で口を縛る拷問等盛り沢山の見せ場が多く素晴ら
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ブラッドナイト(2009年製作の映画)

3.8

精神病院でレイプされ射殺されたメアリーの霊が惨殺事件を起こす話。
調子に乗った若者がふざけて霊を呼び殺されるありがちなプロットだが、捻った展開と思いの外ゴア描写に気合が入ってて面白い。
死体の写真を挿
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ビジターQ(2000年製作の映画)

4.5

以前から気になってた作品。
崩壊寸前の家族が紆余曲折しながら家族愛を取り戻していく姿に感動した。
母親を痛ぶる息子、援助交際する娘、薬物に溺れる妻の中で正気を保てない父親が特に良い。
怒りでも悲しみで
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死霊の罠(1988年製作の映画)

4.1

自分と瓜二つの女性が惨殺されるテープを追う女性とその仲間達が体験する恐怖を描いた和製スプラッター。
黒服の殺人鬼像や遊び心のある殺害描写からアルジェントへのリスペクトを感じる。
ジャッロ的な雰囲気で進
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DOOR デジタルリマスター版(1988年製作の映画)

3.7

平凡な主婦がストーカーに狙われる様子を描いた心理サスペンス。
顔が分からない状態で電話を使ったストーカー行為が陰湿で恐ろしい。
扉や電話は自他を隔てる領域なので、生活スペースに勝手に入られる恐怖も際立
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戦慄の絆(1988年製作の映画)

5.0

ひとりの女性をめぐって争う一卵性双生児兄弟を描いた作品。
全て共有し2人で1つのアイデンティティが奇妙な三角関係を軸に揺らいで崩れる様子が美しい。
完璧に保たれてた均衡が女性や睡眠薬依存によって乱れ、
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

5.0

初見時から不思議な魅力に取り憑かれた大好きな作品。
現実と幻覚の境界が曖昧になる巧妙な展開や哲学的なテーマ含め全てが素晴らしい。
難解そうに思えて核は極めてシンプル。
刺激に溢れ刺激を求める人間の潜在
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