めもさんの映画レビュー・感想・評価

めも

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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.5

かなり久しぶりにすごくのめり込んで見た気がする。13歳で出会い、節目節目で再会して、でもまた離れていく2人。再会はいつも笑顔で抱き合って、話せば話すほど同じだった価値観が違っていってしまったことに怒り>>続きを読む

健康でさえあれば(1966年製作の映画)

3.9

コミカルな4本立て、さらりと観れる軽さもうれしい。最後の農夫と夫婦の振り回されっぷりよ!わたしは別に悲しいときに見たわけではないけれど、暗い気持ちのときにもそっと寄り添ってくれて、元気になれそうな作品>>続きを読む

8人の女たち(2002年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

突如はさみこまれるミュージカル仕様。恋愛あり憎悪あり、すったもんだの人間劇場!女性たちの強さ的な話かと思ったら全然違くて、8人の女に囲まれてハーレム的幸せを謳歌してるかと思いきや、8人の自由すぎる女に>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

圧巻の映像と音楽、IMAXで見たから音のぞくぞく感が尋常ではなかった…!とはいえ、パート1よりははまりきれなかったな〜、というのが正直な感想。戦いや試練のシーンこそ多けれど、どれもあんまりハラハラヒリ>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.2

理由を問われるとうまく言えないのだけれど、いままでのウェス作品のなかでいちばん好きだったかもしれない。青とオレンジで染められた作り込まれた世界、アメリカンなセットたち、なにより宇宙人のコミカルすぎる動>>続きを読む

ハートストーン(2016年製作の映画)

3.9

なによりもまず、アイスランドの風景の壮大さに圧倒される。力強い自然のうつくしさと、それに対比するかのように繊細な揺れ動く思春期の心のゆらめき、きらめきたるや。誰を好きなのか、好きってなんなのか、って考>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

ジョディ・フォスターの眼福たるや……女ひとりで男社会を生き抜くさまも、最後、危険に単身乗り込んでしまう恐れ知らずなところも、見てる側としてはめっちゃはらはらしたけれどやっぱりかっこいいな。謙虚さももち>>続きを読む

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.8

見ているほうがちょっと恥ずかしくなるくらい、リアルな恋愛の会話を垣間見てしまった感じ。たった2日しか会えないとわかっていながら、ここまで自分をさらけ出して、相手に没頭できることはきっとわたしにはできな>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

もっと長閑なロードムービーを想像していたけれど、親子の絆、夫婦の愛、兄弟と義妹の関係……いろんな人間関係とロードトリップが重なり合って少しずつ反応を起こし始める、みたいなかんじでおもしろかったな。人生>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ヴィムヴェンダース×役所広司というキャッチはあるにしろ、こういう朴訥とした映画が大衆に受けていて、少なくともFilmarks見る限りでは高評価なことが意外だと思ったのが正直な印象。日常の変わらないルー>>続きを読む

ざくろの色(1971年製作の映画)

3.9

画面のできごとや構成あまりの神秘さに、内容は正直全くもって理解できないのになんだか釘付けになってしまう。画づくりがうつくしい作品や監督はたくさんあるけれど、かなり傑出しているのではと思った。アルメニア>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.1

いい意味でストーリーに重さがなくって、クールな音楽とアツいカーチェイスが最高にたのしい!展開もテンポよくって、どんな人でもかなり没入できる作品な気がする。友達や恋人とわいわい見るのにもぴったり💯

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.7

いつだか見たのですがレビューするのを忘れていた。正直あまり刺さらなかったけれど、タイの風景がやわらかく切り取られているのがかわいくてよかった。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

やろうとしてることは面白いんだけど、なんかまとまりきっていないのか、わたしの理解が追いついていないのか、結局世界観がわかるようなわかんないような感じで終わってしまったな〜という印象。こういう作品がアカ>>続きを読む

紅の豚(1992年製作の映画)

4.0

昔見た記憶はあるのだけど、たぶん流し見(やめろ)であんまり内容覚えてなくて改めて。ジブリの映画はなんでこんなに風が清々しくて気持ちいいのだろう〜。彼らが飛行艇で空を舞うたびに、一瞬強い風がぶわっと吹く>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.9

非常にレビューがつけづらい。かなり淡々としていて、地道な取材のようすを地道なままに描いているから、物語としてすごくおもしろいわけではない、とは思う。でも、いま日本で取り沙汰されている数々の問題、性暴力>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

淡々としているのに、どこかぬくもりを感じる不思議さよ。基本的には会話が弾むこと=気が合うことだと思うのだけれど、静けさを共有できる関係もなんだかすごくいいなと思った。

ソン・ランの響き(2018年製作の映画)

3.9

独特の色調やベトナムのノスタルジックな風景、そしておしゃれなカメラワークとそこにとけこむ音と静けさ。あまり比べるものではないかもしれないけれど、ウォンカーウァイやトランアンユンを彷彿とさせるような画面>>続きを読む

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.0

音楽もセットも役者陣の動きも、すべてがコミカルでキュートすぎる!ずっと見ていたくなる、箱庭的世界観。

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

4.1

映画版でも通常運転、でも通常運転なことがこんなにありがたい物語はないよな。シロさんとケンジのお互いを超肯定していくマインド、ほんとうに好きだな〜。見ているとどんな人にでも優しくなれる気がする、なんてど>>続きを読む

メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

4.0

ちょっと長いのは否めないけれど、意外とおもしろかった。デジャニラが主人公かと思いきや、まさかのリュリュ!行き当たりばったりというか、とりあえず目の前のことにどんどん飛び込んでいく彼らはなんだかんだいっ>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

3.9

はじめてのフェリーニ作品。ストーリーはだいぶ混乱したけれど、最後の独白が意外とよくて、「混沌こそがわたしなんだ」というの、なんだかすとんと落ちた気がする。横に移動していくカメラワークとか、いまでもそん>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

男と一緒に誰かも一緒に毒キノコ食べて死んじゃうとか、エルファニングが自分と男以外の全員に毒キノコ食べさせて2人だけ生き残るようしむけるとか、さらなる泥沼展開あるかと思いきや意外とあっさり終わった。ハー>>続きを読む

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.9

そこにあるのは紛れもなくお互いへの愛情なのだけれど、その愛情の表し方がお互いの求めているものとは違って、そのせいですれ違っているように見えて。わたしたちはときどきひどく他者からの愛を渇望するときがある>>続きを読む

マイ・ビューティフル・デイズ(2016年製作の映画)

3.8

内容はともかくとして、本戦のひとり芝居、緩急のつけかたも表情もすべてが圧倒的すぎてしびれた。あの場面見れただけで、ああこの映画観てよかったかも、と思えるくらい。

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.1

あんまり期待してなかったけれど、予想外によかった。「人を食べずにはいられない」という設定自体の突飛かつキャッチーとはうらはらに、描いているのは、のけものにされながら生きるしかない、自分らしくいようとす>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

登場人物の名前を覚えるのだけひと苦労だけれど、ストーリーはふつうにおもしろくて続きが気になるし、なにより砂漠の世界観、そしてティモシーシャラメがほんとうに美しくてだな…………。意外と余韻がすごい。続編>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

ストーリーはさておき、あらゆるマリオワールドがぎゅっと詰まってるので、ひたすら「いまの3段ジャンプーー!!!」「ここレインボーロードーー!!」ってなってたのしい。ゲームそのままのマリオたちがあまりに自>>続きを読む

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

3.7

切ないは切ないんだけど、なにかあったらすぐ不機嫌になってブチギレちゃう人にはどうにも感情移入がむずかしくて、早くそんな人から離れた方がいいよ、としか思わなかったよね。昔のライアン・ゴスリングはどんな困>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

意外といろんなメッセージがあって考えがい、感じがいがあるし、散りばめられた皮肉めいたジョークも最高だけど、それよりなによりライアン・ゴスリングの好演に拍手喝采が止まらないよね。

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.9

ウェスの実写映画は相変わらずストーリーがヘンテコだけど、それでも許せるしそれもまた良さだだなと思えるほどの圧倒的な画力。彼の画面のつくりかた、なんだか二次元的というか、アニメみたいだよね。韓国でちょっ>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

ちいさな町で起こる過激な争い。なぜだかわからないけれど、作品のなかに流れる空気にすごく閉塞感を感じる。世界がちいさいと人同士が近いぶん、そしてその世界しか見えないぶん、争いが起こりやすい気もして、だか>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

ふつうにおもしろかったけれど、豪華な出演者&監督&話題性のわりには、ややさらっと終わったな〜という感じ。とはいえやはり圧巻の演技力はさすがの俳優陣、そして社会の闇をすっとすくって描くところは是枝氏だか>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.1

描写のうつくしさはさすがジブリだし、何も考えなければ突飛なファンタジーとして楽しめると思うのだけれど、いかんせんこんなタイトルをつけられてしまったものなので、「なんかよくわかんなかったな」と思うのも不>>続きを読む

天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

4.0

約3時間、見るのに体力こそ要るものの、見終わったときにはそのあと数日くらい頭のなかにパリの風景がこびりついて夢に出てくるほど。ひらたいことばで言うと子持ち不倫なのであまり気持ちのよいものではないけれど>>続きを読む

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