松竹でない、東映の、朝日放送(テレビ朝日)でない、時代劇ちゃんねるの「必殺」シリーズでない「仕掛人」。
TVシリーズ『必殺 仕掛人』では、深作欣二を迎えて、緒形拳・林与一・山村聡というシンプルな三>>続きを読む
モーションキャプチャーの新たな表現。実際にバスケをやらせてその動きを元にしたりというところは、ハリウッドのCG作品と同じだが、そのさきが違った。
カメラアングルや、従来のセル画テイストとかだ。
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いとおしい映画。そして岸井ゆきのの演技力、なんせ設定上、主人公のセリフがない。それでこの演技。
ボクシング映画は出世作で、安藤サクラも『百円の恋』でブレイクしたし、菅田将暉『ああ 荒野』や北村匠海>>続きを読む
相変わらず、異世界ものや学園恋愛もの、突然の死別などが多い邦画界にあって、なんと志が高いことか。
フィクションだが、背景はとてもリアルで真摯な物語であり、それをアニメ化するというスタッフの意識がす>>続きを読む
競馬が文化として根付いている、イギリスのようすがうらやましい。
ブックメーカーというか、馬券売り場が街なかに身近にあったり、メモで買えたり、イタリアのフィレンツェに旅行したときも、そのへんのバーで>>続きを読む
エモい。そして、楽しい。満足感ハンパなし。
あとは、ツッコミ不要!これがインド映画なのだが、ようやく市民権を得たという感じだ。
『バーフバリ』のスタッフによる作品というが、それも含めて、いったい>>続きを読む
斜に構えて見に行ったのに、面白かった。映画の文法を正統派で守り、痛快な決め台詞と、アクションも決めている。
古風で上品なようで、乱暴な言葉を浴びせる主人公・塩子に責められたくなるファンが続出か?小>>続きを読む
原作が良いから面白いのはわかっていても、実際にスクリーンで動く主人公のぶっきらぼうさは、大迫力でよかった。
叫んだり、情緒的な演技はあたりまえだが、何よりも走る姿がかっこいい。永野芽郁は画になる。>>続きを読む
事実に基づく映画は数あれど、これは良かった。フィクションとの混ぜ具合に、主役たちの演技に、セットなど、どれも絶妙なバランスで。
特に、3人の主役が画になる。特に、マーゴット・ロビーは、見ていて飽き>>続きを読む
必殺仕事人。岡田准一を使っての、時代劇でなく現代劇かつヤクザものでの。
岡田准一のアクションを活かすには、死んでもらわなくてはいけない。それが犯罪者や反社会的勢力の者ならいいというお話。
相変わ>>続きを読む
裏表がなく、すべて「ガチ」なので敵のいない、さかなクンのキャラクターを、沖田監督が実に上手く表現した。
落ち着きがなく、集中力がない「変な」主人公が、好きなものを追い続けて生きていき、行き着いたと>>続きを読む
冒頭から不穏で、緊張感が半端ない。まさかのチンパンジー!レオス・カラックス監督の『ホーリー・モータース』のチンパンジーと何と違うことか。
そして、視線テーマ。この監督の過去作から、社会批判的なテー>>続きを読む
粘り腰の力作ドキュメンタリー、これが公開されることに安堵した。
一方で、ますます「戦後レジーム」が崩れて戦前に回帰していく現状が気になった。
『主戦場』(2019)といい、これといい、考えれば考>>続きを読む
これは、30代「こじらせ女子」という簡単なくくりで語れるものにしていない。そこに感心した。
おしゃれな恋愛映画でもなく、淡い失恋の物語でもない。そこにオリジナリティを見た。
成績は優秀なのに飽き>>続きを読む
『モスル あるSWAT部隊の戦い』でリアルな戦闘を追求したルッソ兄弟が作ったフィクションのヒーロー映画だ。
『007』に始まり『ジェイソン・ボーン』で『ミッション・インポッシブル』など、めっぽう強>>続きを読む
ポピュラー(人気絶大)歌手を俗っぽくて、芸術的なアーティストより下に見ていたが、とんでもなかった。
プレスリーがいかに黒人文化(音楽)の中で育って骨肉にしたか、黒人音楽であるロックやブルースをどれ>>続きを読む
赤ちゃんポストから、赤ちゃんを売ろうとする主人公たちという設定に不安をおぼえていたが、何のその。
是枝監督は、フランスでなくアジアで映画を撮ってこそ実力を発揮できるのだ。雑多な風景や、雑多でエネル>>続きを読む
役所広司が本当に出ずっぱり。伝記映画というか、偉人伝。
しかも、一昔前の「教育映画」演出だった。視聴覚室で、フィルム上映されたころの文部省選定映画のようだった。
だから退屈で長く、かつ急な展開に>>続きを読む
知らない世界を見られるのが、映画の価値の一つなのだが、それがここにはあった。「貴族」の世界。
思い出した、大学時に安倍晋太郎(安倍元総理の父)の家を松濤町に見に行ったときのこと。私設警官が二人、門>>続きを読む
「考えるな」というのは、この映画に対する姿勢のことだろう。テーマとか、世界情勢とか考えてもしょうがないということだ。
さすがプロデューサー、トム・クルーズはやりたい放題やっている。
しかも、クオ>>続きを読む
ロックオペラでいいのかとも批判されているが、それでよい。芸能と芸術の「自由」と「解放」「反抗」を描くのだから、ロック(の魂)なのだ。
湯浅監督は、西洋受けのいい「能」(ここでは猿楽)と平曲(琵琶法>>続きを読む
立て続けにワイドショーやモーニングショーに出てたり、いろいろな媒体に登場する吉岡里帆の入れ込みようと、このアニメ監督の入れ込みようが重なって、それだけでジワジワきた。
近いところでは『映像研に手を>>続きを読む
小栗康平はこの作品が優れていたがゆえに苦労した。その後、1991年の『眠る男』なども期待された世界「待望」の作品だったが、この作品の娯楽性というか訴求力にはとうてい及ばなかった。
デビュー作が何か>>続きを読む
「そんなに人間が好きだったのか」というウルトラマンを好きなのは、やはり、おっさんだというのが客層を見てよくわかった。この世代、恐るべし。夜の回なのに混雑していた。
『シン・ゴジラ』は意思の読めない>>続きを読む
これを許すのが、MCUの懐の深さだ。まるっきりホラーで、『死霊のはらわた』サム・ライミ監督の悪趣味丸出しでも許している。これが個性となり、飽きのこない要素となる。
また、過去作品へのオマージュも見>>続きを読む
『クレヨンしんちゃん』30作目の集大成だ。家族愛にカスカベ親衛隊という友達に、はちゃめちゃな設定にと、色々な要素が詰まっている。
キャラクター設定も相変わらず上手で、いい意味で変なのがいい。今回は>>続きを読む
「恐るべき子供」と呼ばれた、レオス・カラックスの比較的わかりやすい作品だが、一般にはなんじゃこりゃと思われるだろう。しかし、子供が思春期になったこの監督はわかりやすいように変容した。
主人公たちが>>続きを読む
構成と演技の巧さ、そして重厚感で言えば、これにアカデミー作品賞がいってもよかったくらいだ。
説明的なシーンが極力、抑えられているのに、登場人物における関係性の変化により緊張感のあるストーリー展開。>>続きを読む
作品賞はこれだと思っていたが、『コーダ 愛の歌』に行った。
イギリスの王道である、シェークスピア劇俳優の最高峰なので、監督のケネス・ブラナーは育ちもさぞかし良いかと思いこんでいたが間違っていたとい>>続きを読む
ロシアがウクライナに侵攻した。それで、世界観が変わってしまった。
キューバ危機の、この頃(このあとからホットライン設置)は「対話」ができた。今はどうなのだろう。
対話しようにも、ロシアは突然に秩>>続きを読む
ティム・バートン監督の『バットマン』はフリークス(奇人・変人)ゆえの悲哀、特に『バットマン リターンズ』でのバットマンとキャットウーマンとペンギンの姿には、フリークスとしての監督自身が投影されていた>>続きを読む
『新聞記者』のというより、『光と血』『デイアンドナイト』の藤井道人監督が、「余命もの」にどういう解答を出すかという興味で観た。
ホームビデオの映像を随所に使い、ベタなラストにもせず、うまくまとめて>>続きを読む
告発映画は数々あるが、これは傑作だ。ブラック・コメディというのが凄い。
あの頃(大学時代)はハメを外したと仲間内で笑ってすませる「男子」と、約束された将来(題名のプロミシング)を奪われる「女子」の>>続きを読む
豪勢な舞台で、豪華なキャストの映画を堪能した。大爆発やSFXや物がやたら壊れる映画は数あれど、こういう落ち着いた映画は少なくなった。
典型的な「グランドホテル形式」だが、これが『犬神家の一族』をは>>続きを読む
『ストレイト・アウタ・コンプトン』と『ボーイズ・ン・ザ・フッド』を見て、コンプトンやスラムの環境を踏まえておくと、面白さが断然に違ってくる。
ドラッグが蔓延(まん延などという緩い表記は何なのか)し>>続きを読む
静謐な、静謐な映像。小津安二郎を研究していたという韓国系の監督がオマージュを捧げた映画でもあるのだが、構図がいちいち美しい。
建築は構造物(オブジェ)でもあるが、視覚に訴えるアート(芸術)でもある>>続きを読む