言わずと知れたロシアの文豪ドストエフスキーの原作をアキ・カウリスマキが描いたデビュー作。
キリスト教がベースに大きな流れとなっている原作に比べ、こちらは人間の心にポイントを置いている。
自分の信念>>続きを読む
とても面白かった!
12分の中にギュッと詰まった日常の中の情けないあるあるシーン。
別れの手紙を貰った男が同じ様に別れを告げる手紙を出そうとするが…。
現実問題として、まぁ、ここまで情けないと別れ>>続きを読む
バイエルン王国(旧ドイツ)に生まれ16歳でオーストリア帝国のフランツ・ヨーゼフ1世に嫁ぎ、絶世の美女として歴史に残るあのエリザベート皇妃の1878年の一年を描く。
この年エリザベートは当時の女性の平>>続きを読む
アタメ!とは「縛って!」という意味らしく、大好きなペドロ・アルモドバル監督の初期のあるあるな変態作品。
精神病院を出たばかりの青年は、普通の社会人として生きて行くために結婚を決意する。相手に選んだの>>続きを読む
第二次大戦中に北アフリカ(モロッコ?)に赴任した若いフランス人外交官が現地で謎めいたアメリカ人人妻に翻弄されて…という話。
原作は本人もフランス人外交官だったポール・モラン。
掴みどころのない女を>>続きを読む
ヒトラーが台頭しユダヤ人への迫害が強まった頃、アインシュタインはドイツを脱出しイギリス、アメリカへと逃亡した。
その逃亡生活の中で彼が語った事や発信したメッセージなどで纒められた作品。
当時の映像が>>続きを読む
ドイツの刑事事件弁護士の書いた小説が原作なので、ストーリーは創作。
しかし、それがきっかけとなりドイツの戦争犯罪追及の不備を告発したという点では価値ある作品でしょう。
新米弁護士がある殺人犯の弁護を>>続きを読む
イタリア人ジャーナリストのマッシモ・グラメッリーニによる自伝小説が原作。
最愛の母の突然の死によって心に傷を負った9歳のマッシモは、その時からずっと空虚に囚われたまま成人していった。
1960年代>>続きを読む
ナレーターはしきりに東大全共闘と三島由紀夫の左翼と右翼の闘い!と煽る様な文言を使っているけど、前年の1968年に「文化防衛論」を著した三島に( 日本について論じませんか?)と全共闘から誘って実現した討>>続きを読む
先日ロシアのナワリヌイ氏の獄中死が発表された。遺体は14日間過ぎないと遺族の元には戻らないようだ。その間政府は遺体に何をするのだろうか? ロシア政府が発表した突然死という死因をどれだけの人々が信じるの>>続きを読む
ニーナ・シモンの♪フィーリング・グッド♪が流れ、役所広司の表情が少しずつ変化するこのラストだけで全てOKと思わせてくれる。
彼の♪ And I'm feeling gooood ♪な顔が本当に見事>>続きを読む
「高慢と偏見」で有名なジェーン・オースティンの「説得」が原作。
若い頃に恋に落ちた相手との結婚を、家柄の不釣り合いを理由に周囲から反対され別れてしまった主人公。
8年後にその彼と再開し…というお話。>>続きを読む
パリでは五月革命の波が押し寄せていた頃のフランスの田舎町。
良妻賢母を育成するための女子寄宿学校を舞台にしたお話。
妻は夫に従い家族を愛し家計をしっかり守り、自分の贅沢は程々に…云々と説くが、時代の>>続きを読む
厳しい現実の中で懸命に生きる人たちがラストにささやかな光を見つけるパターンが多いカウリスマキ作品の中にあって、これはちょっと異色。
同居する母と義父のために給料を差し出し、ワンピース一枚買っただけで>>続きを読む
昨年末から上映されていたけど漸く鑑賞。
必ず観る!と決めていたので予告もレビューも覗かず出かけた🤭
引退を宣言していた監督が何故またメガホンを取ったのか、観初めて直ぐに思い当たった。
それは主人公>>続きを読む
クリスマスの余韻に浸る間も無く年末年始の準備に追われる日々ですが、近場の映画館で観ることができラッキーでした。
色々な意味で心に染みる作品でした。
小学1年生で「トラブルメーカー」を理由に放校を言>>続きを読む
勝手に観たつもりになっていたけど初めての作品だった🤭
夫の暴力から逃げるため難聴の9歳のフランキーを連れて家を転々とする母親。
フランキーには父親は船乗りで世界中を回っていると嘘を言い、フランキーが>>続きを読む
原作は18世紀の貴族の話で、暇とお金を持て余した夫婦が自分たちの浮気や不倫だけでは飽き足らず、知人やその周囲までも話の種と言わんばかりに陥れていく。
ゲームの様に他人の心を弄ぶこの夫婦は、共犯者とし>>続きを読む
とっても軽〜いリドリー・スコット作品。
マッチスティック・メン、その名の通り詐欺師たちの話。複数形なのが大事。
「マッシブ・タレント」が楽しかったので、こちらのニコラス・ケイジを。
神経症を抱えた>>続きを読む
「暗殺のオペラ」を観てからずっと気になってた今作、有難うU-NEXT。
計算され尽くした映像の美しさは確かに感動です。
しかし50年以上前の作品なので時代的なものでしょうか、ドミニク・サンダ扮する教>>続きを読む
リドリー・スコットが描くナポレオン。
先日「首」を観たばかりの私としては、マリー・アントワネットの斬首から始まる今作は、「こっちも首⁈」となった。
20代から亡くなるまでをホアキン1人で演じている>>続きを読む
12月になり「今年もあっという間に終わりね」と毎年ため息をつく自分にとっては、結構考えさせられる作品でした。笑
秘境のビーチで急激に年をとっていく登場人物たち。
ある者は病いで亡くなり、ある者は認知>>続きを読む
ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺をテーマにした「JFK」から30年以上経ての、このドキュメンタリー。
「悪は必ず現れる」と「JFK」の中のケビン・コスナーの台詞のとおり、オリヴァー・ストーン監督の綿密>>続きを読む
17世紀オランダの巨匠レンブラント。
彼の絵に魅せられた人達の大小様々なドキュメンタリー。
1人目は、先祖がレンブラントに肖像画を描いてもらったことのある名家の11代目ヤン・シックス。
彼はオークシ>>続きを読む
北野武原作の戦国乱世「本能寺の変」ということで、所々お笑いの要素があって好きな様に作ったんだね〜という感想。
当時の資料がどれだけあるのか細かいバックボーンは分からないけど、信長の狂気、明智光秀の裏>>続きを読む
表題のトライアングルとは社会的階級を表す三角形のこと。
権力を持つ上層部と彼らに使われている下層の人間が、ある事故によって様々なパターンで逆転する皮肉を描いている。
人生の幸福度をお金でしか計れな>>続きを読む
観る者の想像力を掻き立てる音響効果。
緊急通報のオペレーター室で電話を取る男。画面はそこから一歩も外に出ないのに、頭の中には外の景色が見えてくる。
電話の向こうから聞こえてくる声とその内容から、主>>続きを読む
オゾン監督のコメディー。
赤い幕が開いて舞台の様な感じで話は始まる。
有名プロデューサーの遺体が見つかり、容疑をかけられた売れない女優が「私がやりました」と認めたところから次々と事態が好転し…。>>続きを読む
札幌のモエレ沼公園や岐阜提灯を模したスタンドライト「AKARI」シリーズのデザイナー、イサム・ノグチ。
彼の作品をTVで見る度に以前に観たこの映画を思い出す。
これはイサム・ノグチの母レオニー・ギル>>続きを読む
イギリスのヘンリー8世が若い貴族の娘アン・ブーリンと再婚し、結果的にそのアンをロンドン塔に送り処刑するまでの1000日を描く。
同じテーマの作品「ブーリン家の姉妹」よりも30分長いので、離婚が許され>>続きを読む
親友の婚約を記念してスペイン旅行に出かけたインドの幼なじみ3人組のロードムービー。
「ハングオーバー」の様なお酒の失敗は無く、3週間という時間の中でそれぞれが自分の心と向き合っていく。
1人は仕事>>続きを読む
実話を元にした社会派ドラマ。
フランスの原子力発電会社アレバの組合代表、モーリーン・カーニーが自宅で侵入者に襲われた。
それはモーリーンが自社の雇用を守る為に、会社が秘密裏に進めている中国との契約に>>続きを読む
実話に基づく痛快な裁判劇。
葬儀社を営む男が、資金難のために協力を求めた巨大企業に乗っ取られそうになり訴訟を起こす。
裁判に勝つために葬儀社側が依頼したのは負け無しの弁護士だが、ちょっと畑違いで😅>>続きを読む
南インドの田舎町。
高齢の父親と暮らす息子が漸く見つけてきた仕事は、日本のIT企業のロシア支社。
1人残される父親にヘルパーを雇うが、何かと気難しい父親は誰にも心を開かない。
そこで勤め先の会社から>>続きを読む
ヒンドゥー教によって紀元前に定められたカースト制度、そのカーストにも入れないダリット(人間以下として扱われる人)の女性たちによって立ち上げられたインドの新聞社「カバル・ラハリヤ(ニュースの波)」のドキ>>続きを読む
先日、学生時代の後輩で余命宣告を受けて緩和ケア病棟に入院した友人の見舞いに行ったばかりだったので、色々と感情が揺さぶられる場面があった。
彼は、どんな治療や努力も意味を成さない無力感と、今後やって来>>続きを読む