ミミックさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.8

不妊に悩む夫婦が切り株をオチークと名付けて本物の子どものように育てる前半、後半はチェコに伝わる民話の絵本を読んで地下に閉じ込められたオテサーネクを弟のように面倒を見るようになる少女の話。

食欲と性欲
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どっちにする?(1999年製作の映画)

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日米の子ども達とのワークショップにできた作品。床屋か歯医者どっちに行くべきか。ワニの子ども、三日月の店主、優柔不断なアルマジロ。どっちにするか毎回聞いてくる三人のパン屋さん。人生は選択の連続。参加した>>続きを読む

バベルの本(1996年製作の映画)

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バス停で本を拾った兄妹。それを開くと不思議な体験が待ち構えていた。六角形の縦長図書館。無人島かと思いきや巨大魚。子供の知的好奇心はどこまでも広がる。

キッズキャッスル(1995年製作の映画)

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部屋で一人おもちゃ遊びをする幼児。全てのおもちゃは自分の意のままに動かせる。まさに国の主。全てのBGMとSEを人の声でやってるのはポイント高い。

キップリングJr.(1995年製作の映画)

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子犬のキップ。パパママとお出かけ編&虫の音楽隊に誘われて一人でお出かけ編。人間でいったら5~6才か。変な声で歌う音楽隊がツボ。迷子になったキップは無事家に帰れるのか。ホンの弱さは子ども向けゆえか。

カロとピヨブプト あめのひ(1993年製作の映画)

3.6

Eテレプチプチアニメ枠第3話。雨の日外で空飛ぶ魚をみたと報告するカロ、魚は水の中の生き物で飛んでる分けないと一笑するピヨブプト。2人の言い争いは次第に連想ゲームに。オノマトペとモーフィングは相性が良い>>続きを読む

カロとピヨブプト おうち(1993年製作の映画)

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Eテレプチプチアニメ枠。木の上に小屋を作ろうと提案する青い鳥カロ、ピンクの鳥ピヨブプトと協力して小屋作り。途中イルカのパクシの助けもあり無事完成。ゆるい脱力系の癒しアニメ。全部クレイではなさそう。ちょ>>続きを読む

遠近法の箱・博士のさがしもの(1990年製作の映画)

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手前や奥にピントを合わせる事で平面の絵に奥行きを与える。双眼鏡を覗きながら町を探索する博士。変な生き物には目をくれずいったい何を探してるの。

ひゃっかずかん(1989年製作の映画)

3.5

言葉のしりとりで辞典を紹介していくが、英訳したローマ字でもしりとりしてるので地味に大変なことしてる。

前半は出てくる単語そのままをアニメーションにしてて、むしろ仕切り直したTake2の「進化→核戦争
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水棲(1987年製作の映画)

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水面に落ちる雫。河のせせらぎ。齧ったりんご。様々に変化する水棲生物。水彩のような指で描いたような不思議な筆跡。タツノオトシゴ。

水の夢(2017年製作の映画)

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原生代、古生代、中生代、新生代と4つの時代に分けて辿る海の生物の記憶。空から与えられた生命の源。細胞分裂や増殖を繰り返し生き物の形へ。甲殻類、古代魚、恐竜、鯨へと連なる生命のバトン。墨絵のような濃淡の>>続きを読む

怪物学抄(2016年製作の映画)

3.8

一風変わったキャプションのついた怪獣ショーケース。具体的な特徴を言うやつもあるし、抽象的や訳のわからないものまで幅がある。何せ初めが'涙の味'だもの。'飛ぶか死ぬか''欲求とキャンセル''視野の拡張'>>続きを読む

干支1/3(2016年製作の映画)

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なるほど、十二支と十干(じっかん)の組み合わせが60あり60年で一周、それの1997~2016年の20年分を並べたから1/3なのね。干支の成立ちをwikiっちゃったよ。火の弟より火の兄の方が、みたいに>>続きを読む

サティの「パラード」(2016年製作の映画)

3.8

台本ジャン・コクトー、作曲エリック・サティ、衣装美術パブロ・ピカソらが手掛けた1917年のバレエ舞台のアニメーション。サーカスの会場前で客引きの為出し物をする演者達。ラフスケッチっぽい画風が軽やかな印>>続きを読む

鐘声色彩幻想(2014年製作の映画)

3.5

カナダのアニメーション作家ノーマン·マクラレン生誕100年を記念して作られた1949年『色彩幻想』のオマージュ作品。エレキギター、ウッドベース、電子ピアノの音色に同期してアニメーションが当て込まれる。>>続きを読む

five fire fish(2013年製作の映画)

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火花のような光の点滅。光が集まり魚に。fish。4匹集まりfive。あれもう一匹は?。いた。自由に泳ぐ。水中?でも火花散ってる。跳ねる。飛び込んだと思ったら打ち上がった。final fish。儚い。

鶴下絵和歌巻(2011年製作の映画)

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絵画の中の鶴が動き出し駆け巡る。鳥の群れが水面の揺れとダブったり。横スクロールしていくなかで、地面だった下の黄土色が上にも出てきたりして、画面の中の鶴はどことなく窮屈そう。背景のベースは紙っぽいけど何>>続きを読む

じゃりン子チエ(1981年製作の映画)

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時々大人っぽい表情を見せるチエにドキッとすると共に、子供の頃から店を切り盛りして大人にならざるを得なかったチエの家庭環境に想いを馳せる。

下町、人情、コテコテの関西弁、大阪の笑いの根っこがにじみ出て
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.7

画がとにかく格好いい。

カメラワーク、ライティング、画角、どう見せたら映画として美しいのか別に自分が撮るわけではないのに何だか勉強になる。

女優を魅力的に描くことにより悲劇性が増す。

国家が変わ
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こどもの形而上学(2007年製作の映画)

3.8

わずか5分の時間に、30人前後もの子ども達が出てきて、しかも皆違った個性を持っている。見た目でわかる個性ではなく、性格だったり内面的なものを表出している感じ、山本英夫のホモンクルスみたいな。自分を客観>>続きを読む

Fig(無花果)(2006年製作の映画)

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東京の夜に生きる人達を具現化したようなキャラクター。涙は電線を伝いランプの中に溜まり、満たした時いちじくに変わる。誰かの悲しみもエンタメとなって誰かの欲望を満たしてる、そんなイメージを持った。蛇口いぬ>>続きを読む

街のあかり(2006年製作の映画)

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声をかけられた女性に騙され全てを失い服役する。

孤独ではあるが孤立はしていない。彼の周りには仕事仲間もいるし、気軽に話せる友人もいる。

主人公も含めて人のダメな部分や、嫌~な部分がたくさん見えてど
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

あみ子の成長を見守りたいと思ったり、今後も折に触れてあみ子の事を思い出したりするんだろうなと感じられる求心力を持った作品だった。劇中あみ子の一挙手一投足に目が離せない。こういう作品が全国300館くらい>>続きを読む

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

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高熱にうなされて見る夢みたいな出来事が現れては消え、感染した家族も夢を見、やがて自身の過去にまで意識は飛び…。

こちらもくらくらしてきた長回しショットに、ミュージカルに、特徴的な劇伴。

咳が止まら
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

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自分が住む安定の地を奪われる戦争の残酷さ。
移民に対する世界各地の受け入れ態勢と態度。
セクシャリティに宗教が絡むことで複雑さが増し苦悩も増える。
いちアニメとして見たら昨今の3DCGに慣れていたこと
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

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仕事が見つからない世知辛さも、ムショ仲間との友情も、出会った親子とのやり取りも全て淡々と、けれども体温は感じる。

最後、工業地帯の港から'アリエル'へ向かうマジックアワーのシーンが、音楽とあわせて本
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

3.6

多様性って言葉だけが一人歩きしてる気がしてて、みんなが他人を尊重し気を遣え合える社会の有りようが必要。

自分にゆとりがないと人に優しく出来ないもんな。

『わたしは最悪。』とか30代女性が主役の作品
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夜を走る(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

田舎のスクラップ工場のロケーションが閉鎖感を良く表してる。

DVDで見るときたまにタイムコードを気にしてみるときがあるが、1/3を過ぎた頃に物語が動き始め、半分を過ぎると筋が思わぬ方向にぐいっと曲が
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

3.7

立場にもよるが戦争によって負う傷は男も女も一緒。そこに加えて旧態依然とした男尊女卑思想。失うものばかりで得るものが何もないのをまざまざと感じさせる。

映像が綺麗だったり衣装の緑と赤が映える印象が強か
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.3

自分が大統領であり続ける為に対立候補のトップを毒殺しようとするなんて、スパイ映画より現実の方がよほど恐ろしい。
プーチンの支配下では官も民も総出で真実を埋もれさせてしまう。
これだけの証拠を揃えられて
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あさき夢みし(1974年製作の映画)

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これぞ実相寺アングルと云わんばかりの構図やカットで目は楽しいがお話はあんまり。
時代劇なのに影が多めで、豪華な衣装が良く見えないのはチャレンジングで良い。

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.6

鳥山明が描く敵キャラは小悪党が良く似合う。
フリーザ、ブロリー、と来て次はそうきますか。
戦闘シーンを見るに日本のCGアニメーションは独自の進化をしているんだな。
過去一回しかやったことないピッコロの
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世界残酷物語(1962年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリー映画とは何かを考える上で避けては通れないマストな作品。

ポイントは現地の喋りやインタビューが極端に少なく、映像の説明を全てナレーションで済ませていること。
あとは編集によってこのカッ
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天使のはらわた 赤い眩暈(1988年製作の映画)

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独りよがりの中年の夢ロマン。んな都合のいい女いるかいの世界だが、まあロマンポルノなので。

ネオン管の廃墟に村木と名美、石井隆でしかない。

常に濡れてるのに乾いた作風。

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

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ロメロの手にかかれば、遊園地で老人をうろつかせるだけでゾンビ映画になってしまう。

高齢化社会を風刺した内容は日本の近い未来を見てるよう。てかゴーカート事故のシーンなんかは日本のニュースで良く見るやり
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ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

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最初に見たときはどうしても主役二人の動向を追ってしまうが、乳母と神父それぞれの動きがかなりの割合でその後の二人の運命を決定付けてることが見えてくる。

ジュリエットの仮死作戦なんて、いの一番ロミオに伝
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