みどりさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

(2023年製作の映画)

3.5


やまゆり園の実際の事件を元にした小説を石井監督が映画化
鑑賞後はなにを言っても言葉が軽くなってしまいそうでむずかしいなと感じていました
同時期に公開された「愛にイナズマ」とはまったく真逆の雰囲気に驚
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.0


夢だった映画監督デビューが目の前に。
こういう感情を表現したいだとか
差し色に赤を入れたいだとか
花子は自分の感性をそのまま伝える

だけど若いから、女だからと
年上の助監督には言いたい放題言われて
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ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

4.5


テアトル梅田の閉館はまだ記憶に新しくて、こんなに愛されている劇場がなくなっちゃうなんて…と衝撃だった
結局行けなかった岩波ホールとユジク
ぎりぎりで駆け込んだギンレイホール
コロナ禍で映画館の閉館が
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.8


水道局で長年働いてきたけれど突然解雇されることになったアンリ
友達もいない、恋人もいない
そのうえ仕事も…
となれば生きていることに意味も見出せず自殺を図ろうとする
まったくうまくいかない自殺シーン
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ラブゴーゴー(1997年製作の映画)

3.9


熱帯魚、1秒先の彼女を作った人だとわかる感じ…ポップで似てる。
レンタル取り寄せチャレンジをしながらやっと借りれた喜び

透明人間に攫われたのか、
あの夜一瞬寝てしまった間に消えた君に再び会えるなん
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正欲(2023年製作の映画)

3.0


生きづらい世の中で恋愛感情もないふたりが擬態して生活していくことって
当たり前とされている社会のレールに表面上だけでも乗れたような気がして少しは生きること、つらくなくなるのかも

同じ悩みを共有でき
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

-


順風満帆、うまくいってそうに見えて実はそんなこともなかったり。

取材にいくのに下調べもせずぶっつけ本番!
やる気のない記者の光太郎がウイスキー作りに奮闘する人たちとの出会いによって心が揺さぶられて
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ミス・シャンプー(2023年製作の映画)

3.8


東京国際映画祭にて

マフィアの一員であるアータイ
追っ手から逃れるために辿り着いたのは美容院だった
そこで出会ったのはオン眉にインナーカラーが印象的なビビアンソンちゃん演じるアーフェン

まだ見習
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.0



天才だともてはやされていたけれどもう過去の話になっている
順風満帆で幸せな日々を過ごしているように見えて
人と馴染めず、近所の人たちとも仲良くできない
気づいたら適応障害、と言われるし。
少しの掛
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.0


「朝鮮人なら殺してもいいのか?」の叫びがすべて

集団心理だと言ってしまえばそうかもしれないけれど
夫が帰ってこないことや
震災後だということも相まって
個人の背景が大いに影響していると思う
結果は
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市子(2023年製作の映画)

3.5

東京国際映画祭にて


プロポーズを受けた翌日、川辺市子は消えた


恋人の長谷川をはじめとする彼女をとりまく人たちの目線で市子という人物を知っていく


好きな食べものって何?という会話で「お味噌汁
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

3.5

東京国際映画祭にて

すれ違ったり近づいたりするふたりの心は
ゆっくり進むゴンドラみたい

セリフは一切ないので注意深く観察しながら
ゴンドラが行ったり来たりする時
次は何が起きるんだろう?とわくわく
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裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)

2.5

丸の内映画祭にて

盲目の義母の
「かわりに世界を見てきてほしい」
という願いを叶えるため
はじめはひとりだったけれど、いつしかふたりで。
世界の音、を作っていく過程は素敵だった

はじめから惹かれて
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こいびとのみつけかた(2023年製作の映画)

3.5


生きづらい世の中で、だいぶズレている自分にも
少しだけ元気をもらえた気がする

結局、おかえりとただいまを言える場所があればそれでいいのです
そしてそれはこいびとでも、ともだちでも、なんだっていい。
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モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

2.0


転落死を遂げた新垣と彼をとりまく少年少女たち
話よりも雰囲気重視なところはありながらも
楽しそうな瞬間なんてほとんどなくてひりひりした

仲がよかったはずなのに、どうしていなくなってからじゃないと思
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0


はじめとおわりでは心情も変わっていくので自然と笑顔が溢れる。

トラヴィスとハンターの心の距離が縮まっていき、大事なシーンのふたりの服の色が赤なのはやっぱり血の色、家族のつながりを表しているのかなと
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相撲ディーディー(2023年製作の映画)

3.8

東京国際映画祭にて。
どうにもダンガルと近しいものを感じたので


インド初、唯一の女性力士へタルさんの実話に基づいた話

柔道に打ち込んではいるが体重は増える一方
容姿をばかにされ、自分が引き立て役
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.5


折りたたんでは広げる そんな繰り返し
ぼろぼろになったポスターみたいに
ところどころ途切れては繋がって、
ひとつの話になっているような作品だった

父とのトルコ旅行は楽しかったのだろうと思う
ところ
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5


体長2.5センチのマルセルはいつも明るくて元気
暇さえあればずっとしゃべっている

自分の体調にも気づかず、いつも通りしゃべり続けるから
車酔いして吐いちゃうところなんてかわいかった


便利だけど
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中村屋酒店の兄弟(2019年製作の映画)

3.8


酒屋を継いだ兄はおとなしくて真面目で
東京で暮らす弟はいまどきっぽい

正反対なふたりなのに
ふと、釣りに行こうと提案されればなんでまたと笑いながらも一緒に行く
歳を重ねても変わらない部分はあって
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.0


適度にゆるいけれど差し込まれるグロさに目を覆った

森の中から聞こえる不気味な唸り声
それは上から降ってきたコカインを食べて狂暴化したクマ、つまりはコカインベアだった


逃げる子供達、子供を探す
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ラブライブ!The School Idol Movie(2015年製作の映画)

-


μ'sはここで終わるって選択をしたことがすごすぎて当時のファンの心情を考えると気が気ではない。

三次の女の子アイドルって誰かが抜けたら新メンバー加入させたり、センターを変えたりして形を変えていくイ
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.5


長年競争関係にあった恋人が脚光を浴び始めた途端、激しい嫉妬心が生まれる
はじめはまあ、分からなくもないか。と思いながらも
とにかく注目されたい一心でどんどんエスカレートしていく主人公シグネの行動には
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.5


上映権が切れる影響で配信も見れなくなると去年の今頃焦って見た記憶
再鑑賞でついに劇場で見れてうれしい。

きっとはじめて見た時はレスリーチャンの危機迫った演技ばかりに目が入ってしまったけれど、はじま
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.6


人を分かるってどういうこと?
という問いかけがけっこう沁みた

突然の夫の失踪によって知らなかった一面が見えてくる
自分の可能な範囲でならば、
人を「知る」ことはわりと簡単。
だけど人を「分かる」と
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オオカミの家(2018年製作の映画)

-


途中から話を追うのはやめてただこの世界観に浸ってみた

"助け合って幸せに"をモットーにしている教団から逃げ出したマリアだけど
刷り込まれた教え、から抜けきれず、結局自分がされたことを無意識に強要し
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(2021年製作の映画)

-

オオカミの家と同時上映

完全なじゃなくとも柱で代用したりするのでおままごとにしか思えず、いいように利用されるからだの一部。不憫。

途切れ途切れの劇伴が気持ち悪さを倍増させているけれどこのテイストき
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0


幼馴染のレオとレミ

一緒に駆け回ったり、寝そべったり
小さい頃からずっと一緒だったふたりは兄弟みたいな関係
ずっとそれが当たり前だったから

中学に入りいつも通りのスキンシップを見たクラスメイトか
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.5


3つの時代の物語からなるこの映画は
極力無駄な線をなくした最低限の線に鮮やかな色遣い
次は何が見れるんだろうって絵本のページをめくるみたいにわくわくした

抑圧されてきたこと、それでもなんとか状況を
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.8


目に見える全てのものには知らない一面がある

不倫、浮気に対してナチュラルな時代
悪びれることもない軽いテンポに
恋と仕事と友情が入り乱れて
怒りの感情が溢れていく

ほんとうは正直でありたい。
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小説家の映画(2022年製作の映画)

3.9


わたしなんて蚊帳の外で
第三者にもなれないような感じ。
けれどなぜか人ごとではないような
そんな気にさせられるこの映画は、ふたりの食事中に窓の外から眺めている女の子の立ち位置が自分かのように思えた
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます



現実と虚構が交錯する話がテーマなだけに
自分も未麻ちゃん同様、夢なのか現実なのか分からないままをいったりきたり。

この時代はまだ少し、アイドルというものがどこか遠い存在で崇められていた印象。
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87分の1の人生(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます


自分が起こしてしまった事故から苦しみの末、薬物依存になってしまったアリソン
その事故で娘を失ったダニエル
本来なら同じ道を歩むことはないはずのふたりの人生が交わる

大事な人を失ってしまったのに自分
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.7


レスリーは宝くじに高額当選するも
数年後すべてお酒に使い果たしてしまう

息子に失望され、お金もない、行き場もない
つらいとき、お酒に逃げるしかなくて
でもまた失望されて。落ち込んで。
彷徨いながら
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.0


朝目覚めたとき、身体の違和感と身に覚えのない痣や傷がある
男たちは悪魔の仕業だとか言うけれど
実際に村で起こっていたのは連続レイプ事件、犯罪だった

赦すも、闘うも、そして去ることも
どれも間違いで
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0


ドイツから旅行にきたジャスミンは夫と喧嘩してしまう
いらだちを抱えながらひとりで行き着いた先は、寂れたカフェ兼モーテルのバグダッド・カフェ
そこにいたのは不機嫌なブレンダだった

夫がいなくてせいせ
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