放り出されてしまった重度のコミュ障の主人公が1人で殻を破る話だが、菊地凛子の演技がうますぎた結果いたたまれなさも半端なく上昇しており、正直観ていて辛かった... 自分もたいがいコミュニケーション下手だ>>続きを読む
「最初すれ違っていた2人が徐々にシンクロしていく」という個人的にも大好物の路線。早い段階で設定が理解できどういう事が起こるか判り、おおむねその予想通りの場所に着地するのだが、それでも清々しい余韻に包ま>>続きを読む
うーん、評価する人が間違いなく一定数いるのは確かなのだが、自分はこの毒気とあざとい見せ方にすっかり拒絶反応を起こしてしまったなあ... シンママへの容赦ない差別感情とか生々しいいじめとか虚構と判ってい>>続きを読む
親が反対して恋路に邪魔が入る、という話は洋の東西を問わずあまたあるが、ここまであからさまに痛々しい壁を設けんでもいいだろ...と思うような酷い恣意的なハードルがいくつも設けられて、正直観ていて疲れるし>>続きを読む
原作完全未読なのでどの程度話に入れるかな?と危惧していたがそんな心配は全く無用!全盛時の藤川球児の火の玉ストレートかのように熱くて活き活きしていて観る側の心にグサリと突き刺さってくる、原作読んでみたい>>続きを読む
恋愛感情を持てない主人公が、そんなの持って当たり前だろと振る舞う周囲とのギャップに悩む...こうして主人公の側から感情を掘り下げて見ていくとその苦悩もある程度は理解できるのだが、あまりに主人公が相手の>>続きを読む
未見も残り少なくなったウォン・カーウァイ作品が含まれているが、彼の「若き仕立て屋の恋」のロングバージョンを先に観てしまったので完全におさらい的な感じになってしまった... しかも一番見たかったその話が>>続きを読む
「Mr.Boo!」というシリーズは日本が勝手に名乗らせているものなので「~したりなんちゃったりしちゃって」の広川太一郎の名調子以外は全然トータルの繋がりなどないのだが、でも全体的にモサっとした雰囲気の>>続きを読む
まず何よりも「ピーター・タウンゼント」ってあのマーガレット王女とのロマンスの人?!そんな経歴が!という事で驚く。そのピーター本人が記者として接し、詳細な記録を残してきた長崎の被爆者との交流を娘が紐解い>>続きを読む
おそらく実家にいた頃にテレビで何度も観ていたはずなので思い出すかな...と思ったら最後まで記憶はずっと地中に埋まったままだった(笑)。ただ、彼らの前作(なのか?)「インベーダー作戦」でこのシリーズ限界>>続きを読む
「転生したらハエになって全力で復讐する件」的な、S・S・ラージャマウリ監督が「バーフバリ」で一躍有名になる直前の作品。ぶっ飛んだ設定だし全編化学調味料だけで作られた料理のような感じだがだがそんなことは>>続きを読む
レニー・ハーリンってまだ現役だったのか!が一番の驚き(笑)。彼の作品なのでもうちょい重厚で暗めのアクションかと思ったが、そこはジャッキー・チェンが出ていることもありかなりコミカル路線に振られていて、彼>>続きを読む
純粋に映画として観たら「まあ中の下」という感じだが(笑)、ブルース・ウィリス最後の主演作品という事でこれまで名演から迷演まで(笑)幅広く楽しませてくれたお礼も込めて評価甘めかな。以前のような活気は当然>>続きを読む
カウリスマキ引退の報を聞き悲しんでから数年、こうしてまた「絶対に美味しいと判っている行きつけの店」を久々に訪れて心から満足する、という体験ができるというのは本当に幸せなものである。特徴のあるライティン>>続きを読む
望まぬ妊娠をして、親にも相談できないまま中絶の旅に出る少女とその友人の行く末を極めて淡々と綴ったロードムービー。誰にも知られないまま終わらせるために長距離の旅に出るのだが、これと言って大きなハプニング>>続きを読む
山本幡男という一人の人間、そしてその彼の想いが起こした嘘のような実話は間違いなく心に響く...のだが、ただこの映画を観た時に「文字情報で得られる感慨」以上のものが上乗せされていなかったとも感じられ、素>>続きを読む
全米最大級の偽札犯を父に持つ娘が書いた自伝が基だが「こんな素敵な父親がいつの間にか」ではなく最初から徹頭徹尾ダメ男な父親なので、父に対する同情は全くなくむしろ「口先だけは調子が良いが行動も信念も伴って>>続きを読む
フリッツ・ラングといえば「メトロポリス」のイメージしかなかったのだが、こんなひと捻りふた捻りもある、サスペンスともブラックコメディともつかない絶妙な作品も残していたのか!と改めて勉強になる一本。ただひ>>続きを読む
「環境に恵まれない少女」がなぜ「無差別大量殺人犯」になったのかを、音楽などの演出を一切交えずに淡々とダイレクトに描いているので、オルガが進んでいくのを止めたくても止められないもどかしさが終始漂う。「い>>続きを読む
2023/12/31再鑑賞。劇場公開以来十数年ぶりに観たが、題材も良く演劇としても映像作品としてもやっぱ超一流の名作だなあこれは。戦争を経験していない日本人でもこれだけ胸熱になるのだから、あの当時を知>>続きを読む
2023/12/30再鑑賞。あと数年早くても社会的に実現せず、数年遅いと旅立つ人が増えていたはずで、本当に「ここしかないという実現の機会が最大限に生かされた」こと、そしてそれを心から敬愛するヴィム・ヴ>>続きを読む
一年の締めくくりに近いこの時期にこんな映画を観られた幸運に感謝。敬愛するヴィム・ヴェンダース先生が日本の何気ない日常をこんなに美しく切り取って、じんわり心に響く作品を残してくれたことが、ファンとしては>>続きを読む
この作品の少し前に作られて当たった「グレン・ミラー物語」とほぼ同じ感じで進む伝記もの。「スイングジャズが生まれた瞬間」がきっちり再現されているし、自分はよく知らないまでも恐らく凄いメンバーが集まってい>>続きを読む
最初あまりに偏屈な男が出てきて「これ最後まで観てられるのかな...」と心配だったが、そこをちゃんと乗り切れてよかったと観終わってしみじみ振り返る事が出来る良作。トム・ハンクスがあまりに巧いので序盤は本>>続きを読む
さすが何本か観たが一度として自分にフィットしなかったレオス・カラックスの作品、自分の守備範囲であるミュージカルスタイルであっても余裕で通過していった(笑)。親がどんどん転落しながら子供は成長、そして気>>続きを読む
「去年マリエンバートで」の脚本家アラン・ロブ=グリエが自ら監督という事で一筋縄ではいかんだろうと思ったが、二筋も三筋もわけわからん感じ。普通の映画とは一線を画したところに常にこの人はいるんだなあと首尾>>続きを読む
うわー、もっと下調べして覚悟してから観るべきだった、ベタなロマンス観よう...とすぐ口直ししたくなるようなエグさ満点。最初は誘拐された子供を責任感から徹底的に追い詰める刑事に純粋に寄り添っていくサスペ>>続きを読む
年寄りが自ら死を選べるという原題のセルフ姨捨山といったテーマは、どちらかというと「そちらの方がより近くなった」自分にもグサッと刺さるもの。最後まで観てみると主人公のミチが説得力ある何かに押されてという>>続きを読む
犯罪サスペンス系と思わせつつ、途中から怨霊なのか集団ヒステリーなのか何なのか、とにかく気味悪い要素が波状攻撃で襲ってくる。その中で何かのフラグになっているような要素が多数出てきて、その割にあまり回収さ>>続きを読む
特に下調べせずに観たので、堅物の教授たちが若い女性に影響を受けて...というのに「あれ、これ『教授と美女』と間違えた?」と一瞬戸惑ったが、その通りハワード・ホークス自身がミュージカル風に生まれ変わらせ>>続きを読む
「これは合わなさそう」と事前に感じていたので、日本vsブラジルで日本が案の定負けた時のように「ああ、ちょっと期待したけどやっぱそうなるよね」という感じでそんなにショックも残らなかった(笑)。見せ方とか>>続きを読む
いきなり白黒で始まったので「あれ、これそういう芸術的なやつ?」と警戒したが、静かに進む温かい目線のヒューマンドラマで安心したし、最後はちょっとほっこり。予期しないところで子供を預かり、最初は全然なじま>>続きを読む
ヴァンパイアvs半分ヴァンパイアのヴァンパイアハンター...この時点でゲシュタルト崩壊を起こしそうだが(笑)、明らかに得意ではないジャンルでありながらも意外に楽しめたというのが正直な感想。どういう敵が>>続きを読む
ストーンとトンプソンの「エマ対決」は個人的にもどっちも好きな女優という事もあり、また「悪を悪で制する」ような展開が思いのほか痛快で、それほど得意でないジャンルでありながらも最後までガッツリ没頭できた。>>続きを読む
今まで「清純」とか「とにかく可愛い」的な役柄が多かった永野芽郁の振り切ったやさぐれっぷりに、まず面食らう。そして、いきなり遺骨を持ち出すところから始まり、道中もどちらかというと気が晴れない出来事のほう>>続きを読む
アラン・ドロン主演といいつつも彼は触媒的な存在であり、何よりも全裸からいきなりライダースーツを着こなすマリアンヌ・フェイスフルの独壇場。「そこに愛はあるんか?」の問いに明確にNOを突きつけられている事>>続きを読む