mikoyan358さんの映画レビュー・感想・評価

mikoyan358

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密告(1943年製作の映画)

3.0

アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの作品は「恐怖の報酬」に続いて2作品目。さまざまな騒動を巻き起こす怪しい手紙の差出人を探る過程は正直予想がつかず、作り手の思惑通りに疑ってはこの人違ってた...を繰り返す>>続きを読む

夢の涯てまでも  ディレクターズカット版(1991年製作の映画)

3.5

ディレクターズカット版は5時間弱!でもヴィム・ヴェンダース信者としてはこの長旅に同行できた事が嬉しく、世間の評判よりもずっと楽しめていた。確かに終盤わけがわからなくなるのが玉に瑕だが、でも日本を含めた>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

3.5

ホン・サンス作品を公開初日に観に行ったが、「ストーリーを書き出しづらいがその空気はしっかり楽しめる」紛う事なきホン・サンス印の映画で大変満足。70分あまりの尺がほぼすべてかなり長回しの会話、かつ劇中の>>続きを読む

おいしい家族(2019年製作の映画)

1.5

娘が久々に実家に帰ってみたら父親が母親になろうとしていて...という設定自体は面白いのに、それ以外にもやたらと話の軸を増やしてエピソードを放り込んだ結果1つ1つが極めて薄味。しかもさして伏線ないままに>>続きを読む

マンディンゴ(1975年製作の映画)

2.5

「お上品な」映画であれば避けて通りたくなるような奴隷制度の闇をド直球で徹底的に炙り出した、リチャード・フライシャーの気合いを感じる一本で、特に事前知識も覚悟もなく観始めたのでとんでもない本気度にかなり>>続きを読む

イタリア式離婚狂想曲(1961年製作の映画)

2.0

自分が自由に不倫をするため、妻に不倫をさせた上で殺してしまおう...離婚が法律で禁じられてたり不倫の末の殺人が情状酌量されるという時代のスケベなイタリア人男性が考えそうな事を本当に映画化してしまった感>>続きを読む

カラーズ 天使の消えた街(1988年製作の映画)

2.5

とにかく腕力だけで相手を押さえつけようとする「なめくさった」新米警官に若きショーン・ペン、それを根気よく諭す人情味のある老練の警官にロバート・デュヴァル、という配役がバッチリのバディもの。LAの黒人社>>続きを読む

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)

3.5

一昨年亡くなったアニエス・ヴァルダの珠玉の作品の断片と最後の言葉が詰まった墓標のような作品だが、走馬灯のような回顧に留まらずあくなき創作意欲が画面からもほとばしる。過去の作品の裏話(5時から7時までの>>続きを読む

特急二十世紀(1934年製作の映画)

2.5

後に「リオ・ブラボー」はじめあまたの西部劇を生み出すハワード・ホークスのまだ若かりし頃の作品。いわゆるスクリューボールコメディのはしり的存在ということだが、確かに惚れた腫れたの出来事が立場を入れ替えた>>続きを読む

長江 愛の詩(2016年製作の映画)

2.0

ベルリンで銀熊賞を獲得したという事で観てみたが、まるでタルコフスキーの映画を中国流に再現したらこうなったとでも言うべきか、朧げなストーリーの中ですべてが何かの例示であるかのような登場人物と出来事が漂う>>続きを読む

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

2.5

もしかしたら隣人が連続殺人犯かも...と疑って独自に調査をしていく少年達のひと夏の物語、という前半まではスティーヴン・キング的な雰囲気もあり、遊び半分でバカ話ばかりしながら危ない事に首を突っ込む少年達>>続きを読む

アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール(2018年製作の映画)

3.0

アンドレア・ボチェッリといえばサラ・ブライトマンとのデュエットくらいしか聴いた事がなかったが、先天性の病に加えて完全に視力を失った幼少期、紆余曲折を経ながら徐々に才能を見出されていく青年期など、地味な>>続きを読む

ホワイト・ラブ(1979年製作の映画)

2.5

三浦友和&山口百恵の10作目!とOPで示されるだけあり、この黄金コンビの雄姿を眺める事が重要な映画。なので大映テレビのドラマを彷彿とさせる現実味ゼロのストーリーであっても、マドリードやらパンプローナや>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.0

50年近くも前の伝説のアニメ映画という事前情報を裏切らない、世の中の「シュール」の7割くらいを集めてきたような一度でも目にしたら絶っっ対に忘れられない感じのビジュアルにまず面食らう。正直第一印象は「気>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.0

わずか30分弱、しかもほぼ全編が写真とナレーションだけで進む、今なら誰でもPCで作れそうな構成。でもこれを60年前に作品にした先見性にまず何よりも敬意を表したい。ストーリー展開も時間を超えて主人公に同>>続きを読む

百一夜(1994年製作の映画)

3.0

リュミエール兄弟の映画の発明から100年を記念した、アニエス・ヴァルダらしい半現実・半フィクションの世界。きら星の如きヨーロッパ映画界の名優たちが揃い踏みしているのを観ていれば十分で正直内容は殆ど印象>>続きを読む

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語(2009年製作の映画)

2.0

てっきりワイン作りの裏側を覗けるドキュメンタリー的なものかと思っていたので、天使が登場した時点でなんかこれは違うという感じに...しかもそのハリボテ感満点の天使が主人公にインスピレーションを与えるエッ>>続きを読む

T-34 ナチスが恐れた最強戦車(2018年製作の映画)

3.0

ごく最近も映画の題材になった、実際に数百キロの道のりを駆け抜けた旧ソ連の戦車にまつわる実話ベースの話。といっても潔いほどに深刻さは皆無で、出発までのドタバタ劇、道中で行く手を阻む敵との双方おバカな戦い>>続きを読む

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年製作の映画)

2.0

「あれ、この話結局スマホ落としてる?」という疑問はともかく(笑)、いくらか身近に感じられた前作と比べるとサイバー世界の争いになって現実味が無くなり、浦野の素性がわかっている上に犯人と思えそうな人が消去>>続きを読む

ひとりぼっちの青春(1969年製作の映画)

2.5

無駄に感情移入させずにひりひりとした感情を徹底的に他人目線で描いた、一見するとロバート・アルトマンの映画かと思うようなシドニー・ポラック作品。賞金目当てにいつ終わるとも知れぬマラソンダンス大会に参加し>>続きを読む

大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)

3.5

和歌山の資産家はいつの時代も狙われがちなのか...というのはともかく、誘拐事件に一般的に抱く事前の想像をことごとく覆してくるまさかの展開。微妙に頼りない誘拐犯も突然の金の工面にあたふたする親族も時間を>>続きを読む

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.5

以前スウェーデン旅行の時にノルマルム広場のロケ地(笑)を訪問した身としては特に感慨深い「ストックホルム症候群」の由来となった銀行強盗を再現。いきなり銀行に押し入りつつも焦りがなくどこかのんびりしており>>続きを読む

21世紀の資本(2017年製作の映画)

2.0

トマ・ピケティのベストセラー自体読む気は無かったので、こうして映像でダイジェスト化してくれるのはありがたい...が、ほんとにこのNHK-BSの海外ドキュメンタリーとかにありそうな「歴史をざっと振り返り>>続きを読む

アニタ~世紀のセクハラ事件~/コンファメーション(2016年製作の映画)

3.0

セクシャル・ハラスメントの概念を世に広めるきっかけとなったアニタ・ヒル事件を克明に映画化。現アメリカ大統領が公聴会のいまいち頼りない議長を務めていた事も驚きだが、以前ざっと知識として追った時には知る事>>続きを読む

メフィストの誘い(1995年製作の映画)

1.5

先日惨敗したポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラの作品に再挑戦したが、「ファウスト」が元になり過ぎていて何が何やら判らないまま終わった... 仲が冷え切った夫と妻がそれぞれメフィストフェレスのよ>>続きを読む

モンゴル(2007年製作の映画)

3.0

テムジンがチンギス・ハーンへと成長する過程が描かれるが、その昔ゲームの「蒼き狼と白き牝鹿」にハマった身としては割と内省的な描写が中心で、壮大なスケールの合戦とか含めて彼の人生に期待していたものとは若干>>続きを読む

戦う幌馬車(1967年製作の映画)

2.5

最初こそジョン・ウェインがムショ帰りという設定で驚くものの、基本は彼のオレ様設定とオレ様演技を愛でるための「ジャンル:ジョン・ウェイン」の中のよくある1作品。そのジャンルにさして食指を伸ばさない自分と>>続きを読む

プリズナーズ(2013年製作の映画)

3.5

主役3人の濃厚な演技を前面に出し、BGMも控えめな静かな空気感の中で緊張を煽り続けるという、ドゥニ・ヴィルヌーヴ作品に期待するものがしっかり出た重苦しい一本。失踪した娘を探す過程で狂気の行動に出る父親>>続きを読む

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

4.0

敬愛するアニエス・ヴァルダの監督デビュー作だが、編集を担当したアラン・レネの全盛時の作品を彷彿とさせる作風で「ヌーヴェルヴァーグの祖母」の別名をこれ一本で完全に理解できる、目立たないがフランス映画の大>>続きを読む

フラッシュバック(1990年製作の映画)

3.0

囚人をその監視役が移送する、という点では個人的に超お気に入り作品である「ミッドナイト・ラン」と似ているが、そちらが道中の出来事の面白さで最後まで引っ張っていくのに対し、こちらは若い堅物捜査官と手練れの>>続きを読む

マンハッタン無宿(1968年製作の映画)

2.0

西部劇で無敵を誇ったクリント・イーストウッドが現代のニューヨークで大暴れ...なのだが、もっとクールなのかと思いきやルール破って先走りするしインテリジェンスのかけらもない粗暴っぷりだし、それでいて大し>>続きを読む

シラノ・ド・ベルジュラック(1990年製作の映画)

3.0

不朽の名作の再映像化であり、世間の高い評価も納得の「エモい」作品ではあるのだが...思ったことはさっさと言わないと気が済まない人間としては、シラノが詩的に振る舞いながらも核心をつけないまま自身とロクサ>>続きを読む

決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)

2.0

シビアな裏側をコミカルに描いた、今までになかった別角度からの忠臣蔵。主導者の思い付きが実現できるのは「そんな無茶な...」と思いながら実現していくこういう縁の下の力持ちあってこそ、というのは時代が古か>>続きを読む

デイズ・オブ・グローリー(2006年製作の映画)

3.0

フランス支配下の北アフリカ戦線で、名ばかりの祖国フランスのために戦わざるを得ない現地の出身者で構成された部隊を描く。世界各地で幾度も描かれた「敵国、そして味方からの偏見と差別という2つの敵と戦わねばな>>続きを読む

ガンヒルの決斗(1959年製作の映画)

3.5

「荒野の七人」の直前にジョン・スタージェスが監督した西部劇。妻を殺された保安官が、旧友も含めて全員が敵となった街に乗り込みどう見ても手詰まりの状況から犯人を連れ帰ろうとするのだが、序盤の展開で想起され>>続きを読む

フェアウェル(2019年製作の映画)

4.0

もし死期がわかったとしたら真っ先に知らせて欲しいし知らせるべきと思っている自分にも、この「大切なおばあちゃんのためにみんなが必死につき続ける嘘」が愛おしく感じられ、あー久々にいい映画観たなーという感傷>>続きを読む

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