miwanさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

勇気と恐怖は表裏一体だ
何の合図もなく裏返る時もあれば、小さなきっかけで更に裏返る

通り過ぎる何十人何百人もの人々のひとりひとりに人生があるし、ひとりひとりの胸ポケットには大切なものが入っている。
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アポロンの地獄(1967年製作の映画)

3.7

ソポクレスのギリシャ悲劇「オイディプス王」に則った作品。
ワタシの「ギリシャ神話」に対するイメージがいかにステレオタイプあったかということを知らしめられた。

例えば、「アポロンの神託を授かる場面」と
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ダウントン・アビー(2019年製作の映画)

3.8

ドラマ未見
なので、事前に登場人物の相関やちょっとした人となりなどに目を通しておいた

ドラマ愛好者が感じる程の愛を感じることはできなかったとは思うけど、ワタシなりにそれぞれの登場人物への愛情が湧いて
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.8

後半の収束感でグッと引き寄せられた

前半はエキセントリックさも不穏さも特に感じられず、無機質で正対的な雰囲気でお話しは進んでいった。
各国の翻訳家たちが翻訳させられている小説の内容にヒントがあるのか
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テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

4.4

これこそ!映画!
溢れる愛と情熱が静かにほとばしって、映画の面白さが贅沢に散りばめられている。

世間の評価はそこまで高くないみたいだけど、ワタシは大好き。

お尻と太もものムチムチ感がたまらないアダ
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キャッツ(2019年製作の映画)

3.3

鑑賞前にこれでもか!と酷評を読んでいたのでカウンターパンチは喰らわずに済んだ。

とりあえず、イドリス・エルバはせっかくの素敵なコートを脱がない方がいいよね。

ヴィクトリアは予告のイメージ通りに可愛
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.8

サム・ロックウェルのクレンツェンドルフ大尉とアルフィー・アレンのフィンケルのコンビが最高!
この二人の存在が、作品をより愛おしく切なく奥深くしてくれる

ハーケンクロイツや赤い旗、ゲシュタポ、ナチスや
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.8

リスベット(ルーニー・マーラ)は何でミカエル(ダニエル・クレイグ)に惹かれたんだろう??って最初はすごく違和感と疑問を抱いていた

とりあえず登場人物を整理して、謎解き⁉︎みたいなことはなるべく考えな
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.5

ラーマ万歳!

ある程度ラストは予想できたけど、まだまだワタシは小物だった。予想の更に上をきた!

ジャケ写からはほとんどインド臭を感じなかったけど、いざ観てみるとバリバリのインド感だった
いろいろと
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.7

パラサイトよりこちらの方がワタシは好みかも
まぁ、テーマとか全く違うからそもそも比べられないんだろうけど

ティルダ・スウィントンの怪しさと、ポール・ダノの可愛さと、ジェイク・ギレンホールのサイコっぷ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.5

観るつもりはなかったけど、世間の騒ぎを聞いて「それならば!」と劇場に足を運んだ

予想外の展開でおもしろかったし、半地下と高台のそれぞれの映像も美しかった

ただ、スピーディな展開であんまり考える隙が
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僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

4.2

1956年 東ドイツ
ベルリンの壁はまだ構築されていなかった

実話ベースの作品は、ドラマ的な起伏が少なく感じることが多いけど、本作の静かに鈍く光るドラマにワタシはずっと引きこまれていた。

建物や風
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.5

個々はすごくよかった
クリスチャン・ベイルもマット・デイモンもノアくんも、車も、音楽も、映像も、、、

なのに、ひとつの作品として観ると何とも言えない物足りなさとか、不完全燃焼感でいっぱいになった。
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

4.0

バカバカしくて行き当たりばったりで整合性も何もお構いなし
ギャグ(?)も滑り気味だしのんびりユルユルで、スピードがあるのはメタルのリズムだけ!
お下品なくだらなさに、世のお父様お母様たちは眉をひそめる
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ホンモノの気持ち(2018年製作の映画)

3.7

ユアンの弱さや優柔不断さがソフトに表現されている

邦題がちょっと軽すぎるけど、「ホンモノ」と「ニセモノ」のどちらかしか存在しないという前提の虚しさやジレンマが、全編通しての主流となっている

レア・
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.0

フランシス、、何かすごく苦手な女性
慌ただしくてちょっとイラッとする
とにかく慌ただしい人が苦手

グレタ・ガーウィグがそもそも苦手なのかも、、、美人さんだけど可愛いく思えない。メアリー・エリザベス・
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

偏屈で下品で自己中で、今の時代だったら「〇〇差別」や「〇〇ハラスメント」の攻撃の的そのものだけど、そんなものはどこ吹く風。

90歳のラッキーおじいちゃんは、いわゆる老人らしい愛すべきおじいちゃんでは
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オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)

4.0

「幸せ」とはこういうことだ

続編ということもあり、1作目のような感嘆は少なかったけど、今回もみんな「妖精」だった。

多様性は敢えて意識されずナチュラルに存在している。「無知の愚かさ」を素直に受け入
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オンネリとアンネリのおうち(2014年製作の映画)

4.0

「かわいい」とはこういうことだ

オンネリもアンネリもバラの木夫人もおまわりさんもお隣りさんもアイスクリーム屋さんもおばあさんもママもパパも家族も動物も植物も食べ物もお家も、みんなみんな「妖精」

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イカとクジラ(2005年製作の映画)

4.0

終始何とも言えない嫌な気持ちに包まれていたけど、決して嫌いな作品ではない。

「マリッジ・ストーリー」と似ているけど、主演の夫婦がアダム・ドライバーとスカヨハじゃないから、余計な思い入れや先入観なしに
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.2

ワタシの隙間を突かれた。
静かなのに力強い。
そして最後には、味わったことのない不思議な幸せな気持ちになった。

現ローマ教皇のフランシスコ役のジョナサン・プライスはGOTのハイスパローのイメージその
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

中立的にも客観的にも観ることができなかった。

アダム・ドライバーが大好きなので、どうしても贔屓目に見てしまう。すべてが愛おしく思えて、本当なら腹立たしく思える言動も何となく理解してしまう。
かと言っ
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.3

「The Rise of Skywalker」
「スカイウォーカーの夜明け」
ってその通りだった!

ep.8が全然ハマらなかったから今回はノルマ的に劇場に行ったけど、不思議とオープニング早々めちゃく
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.0

エンディングがすべてを物語っている。
「ハッピーエンド?」「バッドエンド?」ってどちらかの答えを求めるのはナンセンス。

「わたしは、ダニエル・ブレイク」の方が作品的には好みだけど、重くてありふれてい
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ニノチカ(1939年製作の映画)

4.0

ツンデレの極みのニノチカが可愛すぎ!

ソビエト当局からパリへ派遣されてきたニノチカ(グレタ・ガルボ)の無表情なツンぶりがコミカルで可愛い。隙のないカチッとしたファッションも素敵。

そんなニノチカの
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.8

なんかこれ、いろいろとイメージに騙されたなー

見終わってみても邦題の意味があんまりよくわからないし、何よりコメディって?どこが? まだ、奇天烈とか言った方がしっくりくる気がするし、原題の「Capta
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.8

相変わらずのゾンビだけど、観ながらチキンとか食べられたし、超絶気持ち悪いわけではない。むしろ愛おしい、かも

話が結構まとまりないし、ざっくばらんな感じもするけど、キャラクター愛と小ネタ愛がツボ

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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.5

ああ、これは観てよかった!
って言うか、何でもっと早く観なかったんだろう

仕組みや決まりは人間が作るものだから、欠陥や抜け道は必ずある
でも、仕組みや決まりがなければ現在の社会は成り立たない

そし
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.0

80年代の残り香を漂わせながら、90年代のスマートさを感じる雰囲気

あどけないナタポの整った可愛さや、ジャン・レノのあの時代に流行ったイケてるけど人間的には隙のあるオヤジ感は、定番的な魅力で心惹かれ
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.7

ルドヴィコ療法が怖すぎる。バイオレンスシーンより怖い。
↑ 最初に観たときの感想、、

そして、今回も同じだった。
ルドヴィコ療法のところはちょっとトイレ退出して、心を落ち着けてからの再鑑賞。

バイ
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タイム・マシン/80万年後の世界へ(1960年製作の映画)

3.0

原作を読んで映画が気になって鑑賞。

1960年製作なので、特撮的なディテールを突っ込んだら野暮だと思うので、そこは置いておきます。

原作との違いが少し気になって、余計な描写なんじゃないの?と思って
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さらば青春の光(1979年製作の映画)

3.7

やっぱり大きいスクリーンで観ると作品の良さが伝わってくる。

自宅で観た時は、何か古臭くて汚くてかっこ悪くて、ワタシが抱いていた「モッズ感」と随分かけ離れていて、スコアも2点代の寂しい感想だった。
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

5.0

最初にジャックをスカウトしたギャビンが好き。
フレッド・ペリー着て、雰囲気がいかにも英国男子って感じだし、エリーを交えた線路そばのスタジオでのレコーディングが最高!素敵!
アレクサンダー・アーノルドっ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

10年前の事件なのに全然知らなかった。
無知な自分が恥ずかしい。

糸が切れたようなパニックを引き起こさず、助けられる命を守ったアルジュン(デヴ・パテル)やオベロイ料理長(アヌパム・カー)を初めとする
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スティング(1973年製作の映画)

4.0

午前十時の映画祭

わかっていても何度でも楽しめる。
初見のドキドキやびっくり感は少なくなったとしても、新しい発見がある。そして何より、忘れていたことを思い出す喜びがたまらない。

「あ‼︎ そうだっ
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.8

ジョーカー後の肉付けのために鑑賞。

ロバート・デ・ニーロ演じるパプキンと女ストーカーにとんでもない狂気とイライラを感じる。しゃべりだけで、これだけ狂気を感じさせるのは、さすが!としか言いようがない。
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