Takutoさんの映画レビュー・感想・評価

Takuto

Takuto

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.1

蒸し暑い6月の夜に観た
春は来なかったけれど、夏は否応なく向かって来てるって肌で分かる感じ。そしてその次にはきっと秋だって

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これをバッドエンドって言う奴とはセンスが合わね~ 2人の成
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We Live in Time この時を生きて(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

1ヶ月ぶり、かなり久々の映画館。
いわゆる”余命もの”は大抵お決まりのお涙頂戴展開なので好きじゃないんだけど、これは結構入り込んで観られた。(というか余命ものだってことは観始めるまで知らなくて、ポスタ
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

4.5

脚本・構成とカメラワークやばすぎる
観終わってすぐ、冒頭15分くらいをもう1回観ちゃった
まじですごい
嫌味のない巧みさ、無駄のなさ
めちゃくちゃロマンスだったー
彼女が徐々に消えていくシーケンス美し
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.8

恋愛もの、しかも不倫なのにまったく胃もたれしなくてよかった
ウォン・カーウァイ作品(クリストファー・ドイル)の画の色彩の素晴らしさが炸裂してた
『天使の涙』や『恋する惑星』より撮り方が落ち着いてて派手
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(ハル)(1996年製作の映画)

3.7

『[Focus]』『四月物語』に続いて、90年代邦画の「この雰囲気よな~~」を味わう時間
見せ場である新幹線のシーンとかもう……今の時代だと直球すぎてダサいと言われそうなこういう叙情、好き
単なるラブ
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ミステリアス・スキン(2004年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

今年ベスト級かも
最後あまりにしんどくて美しくてぐちゃぐちゃになって、エンドロールでシガーロスが流れた途端堰を切ったように感情が爆発した
ブライアンを膝に乗せて「同情の念をテレパシー」したニールが本当
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It’s Not Me イッツ・ノット・ミー(2024年製作の映画)

3.8

ムズい!!ただずっと画が楽しくて40分があっという間だった
前に観たマン・レイの『RETURN TO REASON』が抽象の群れの抽象だとすれば、これは具体の群れの抽象だったと思う
セルフポートレート
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四月物語(1998年製作の映画)

3.6

観てる間はノスタルジックでなんとなーく良い感じ!と思ったけど、童貞臭いサブカル大学生の妄想詰め込んだみたいな主人公像(めっちゃ可愛いのに控えめで目立たなくて、趣味はレコードと映画と読書!)に対してはい>>続きを読む

リー・ミラー 彼⼥の瞳が映す世界(2023年製作の映画)

3.8

良い映画!ただ『シビル・ウォー』と同じ人物をモデルに作ってて、どうしても比較すると向こうの方が好きだったのでやや辛めの評価
インタビューの回想形式で撮る伝記映画ってよくあるねーと思ってたらちゃんと工夫
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真実の行方(1996年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

王道の法廷ミステリ?
事件の真実を追う過程にフォーカスされてたのもあって、相棒2時間スペシャルの大当たり回を観たような気分
丁寧に伏線を張ってある割に二重人格・その演技という種明かしをするタイミングが
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教皇選挙(2024年製作の映画)

3.9

まさに宗教画のような、荘厳な雰囲気と効果的に差し込む光が印象的な秀作
地味っぽいから必ずしも映画館で観なくてもいいか?と見送りかけてたけどこれは大音量大画面が正解だったと思う、特に唯一突然轟音が響く爆
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.3

荘厳な風格と情熱の絶妙なバランス、傑作でした
3時間半飽きずに観られた
まず冒頭のタイトルバックがくっそオシャレでびっくりした~ 建築家を扱うだけあってもろもろのグラフィック・デザインが最高にクール!
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迷宮譚(1975年製作の映画)

4.2

終始光の表現がすごかったー
扉を運ぶ、ただぽつんと置かれた扉を開くみたいな非現実的な変位・内外感覚と、人の白い肌と背景の境界を曖昧で区別できなくしている光の使い方に連関を感じた
後期パーフリのMV観て
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愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

うちで4人で
まず男尊女卑のキモさとグロさを一旦昔のフィクションってことで脇に置けば何とか観れた。
時代物っぽいけど言葉遣いは寄せてない感じ?めっちゃ現代語。ちんぽことか死ぬほどおもろかった。言わんや
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

4.0

うちで3人で観たー
どう転ぶのか、どう終わるのかずっとわからない斬新な脚本
自己というのは何に規定されているのか?他人は自己たり得るのか?
実際自分はこの身体じゃなかったら、きっと性格も趣向も違うんだ
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悪い夏(2025年製作の映画)

4.1

おもしろかった!
古川佳澄を序盤から並行させて描いていくとか、守と愛美と娘との一瞬の幸せっぽい時間をたっぷり描くとことか、ずっと惹きつけて離さない展開運びが上手かった。
闇堕ちしてからもおもしろいし、
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

永野が結構前に紹介しててずっと観たかった。
めっちゃ最高。
冒頭からの小便したいビリー、それを撮るシュールな構図、狂ったようにスーパーボウルに執着している母(妄想のシーンでは息子の墓前でさえ!)などな
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[Focus](1996年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

炎上喫煙所で知って鑑賞、かなり好みだった
たった70分の映画なのに、前半3,40分を丸々フリに使うのはすごい勇気
浅野忠信、あんな顔かっこよくてスタイルもいいのにちゃんと危ないオタクを演じられててすご
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ファッキンむちゃくちゃな映画だった
序盤は金持ちのインスタを延々見せられてるみたいな退屈な展開、ラスベガスで結婚した時のアッパーな音楽がでかくかかる中で喜び爆発させてるシーケンスは心踊ったかも
中盤は
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ヒプノシス レコードジャケットの美学(2022年製作の映画)

4.0

パンクシーンの到来と入れ替わるように廃業したヒプノシスが印象的
アートワークは元から知っていたものも知らなかったものも、どれも素晴らしかった
ピンク・フロイドの『Wish You Were Here』
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鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

4.5

伝説のドリルちんこ
昔からずーっと観たくてようやく
グロいの苦手で構えてたけど全然観れたわ、もしカラーだったら無理だったと思う
カメラワーク、インダストリアル・ノイズミュージック、ビートにハマってるス
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風の歌を聴け(1981年製作の映画)

4.5

ポテチをアテにビール飲みながら観てたら、主人公もポテチをつまんだりしてたくさんビール(バドワイザー)を飲んでた。
モノローグの多い映画はあまり好きじゃないんだけど、村上春樹の言葉なら許す。我ながらミー
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ワン・デイ 23年のラブストーリー(2011年製作の映画)

3.4

かなり後半の、愛する人を失った者同士として父と酒を飲み交わしたシーンぐっときた
映画として筋書きや演出は割とよくできていたし感動映画だというのも分かるけど、私は東洋の陰気なロウアークラスなので、どうし
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.4

めくるめくユーモア、唐突な展開。
めちゃくちゃ笑った。特にトイレをぶっ壊すとこと家具屋との電話の口論、受話器持って走るところ。
終始音のセンスよかったし、転換のギミックが斬新でおもしろかった。
わずか
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.6

ルッキズム!ボロ雑巾性!
コメディを越えてかなりしんどさを感じてしまった
カウリスマキのドライなユーモアや芸術性は節々に感じたけれど、ストーリーラインはまっすぐで捻りがないように思った
マッチでタバコ
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ティモシー・シャラメのディラン声、なかなか似てたし好きだった。
そして個人的には『パーティで女の子に話しかけるには』以来のエル・ファニング。めちゃくちゃ美しいしキャラとして魅力的だった~
港で別れるシ
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夜のまにまに(2023年製作の映画)

3.7

名古屋観光の途中で鑑賞。シネマスコーレ、風情があっていい映画館だった。
スパハピで好きになった山本奈衣瑠がとても良かった。
大学卒業してまもないくらいの弛緩した青春でっしゃろ感、憧れともうお腹いっぱい
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天使の涙(1995年製作の映画)

4.2

やっぱウォン・カーウァイの雰囲気好きなのかも、おもしろかった
エージェントめちゃくちゃ美人で雰囲気あって惹かれた……
金髪の女の「記念に噛んだの 顔は忘れても痛みは記憶に……顔も覚えてて」のセリフ良か
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武士道シックスティーン(2010年製作の映画)

2.7

過去鑑賞。
原作は中学の頃全部読むくらい好きだった記憶。
経験者からするといくらなんでも剣道シーンが茶番すぎて見てられない
面金にガシャガシャ当たってるのしんどい

ハード・デザイアー/真夜中の貴婦人(1986年製作の映画)

3.6

去年劇場で観た『男女残酷物語』が好みだったので、スキヴァザッパ監督の他の作品が観たくてDVDを購入
冒頭から嘘みたいなビンタ音で笑ってしまった
とにかく音楽が良かった!!いかにも80年代なニューウェー
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セプテンバー5(2024年製作の映画)

3.9

話のテンポは悪くないしストーリーとしての起伏もあったが、中盤まではずっとトーンが抑制的に感じて少し退屈だった。目出し帽の犯人を生放送で映した辺りから一気に惹き込まれたな。
特にラスト10分間くらいの事
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街のあかり(2006年製作の映画)

4.1

やっぱカウリスマキ好きだ~~
基本的に静かで淡々としつつ、時折ユーモアや感情を揺さぶる場面を織り交ぜてくるの本当に見事
終わり方良かったなぁ
一度も笑顔を見せることのないミルヤも、冷酷だけど魅力的だっ
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RETURN TO REASON/リターン・トゥ・リーズン(2023年製作の映画)

3.7

徹夜明けで観られる映画な訳もなく、ep.2と4の中盤で何度か寝落ちした
終始天才の夢の中に迷い込んだような気持ちだった
ep.4は最後が印象的で美しくて、少しだけ理解できた気がした
被写体の取り合わせ
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ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

4.1

レストラン映画初めて観たかも。父が料理人な影響もあってか、厨房風景ってかっこよくて好きなんだよな~
群像劇っぽさもあり、ギャング映画の面もありで楽しめた。
台詞回しやシーンチェンジのテンポが軽妙で飽き
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

誰も幸せにならない、ただただ痛々しい微胸糞映画
ユリが同僚に嘲笑われていても誘われたら一緒にランチ行っちゃうところとか胸が痛かった
やっぱ岸井ゆきのはイタい女の子の演技が上手い~
最近よく、自分を無価
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

被告の女の姿も事件の映像も見せずに、会話劇だけで2時間見せるという構成は興味を惹かれた
トヨエツに関しては、冴えない男が活躍する序盤に黙っているあたりや節々でやけに法律に詳しい伏線が露骨で、後で活躍し
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