ひいらぎさんの映画レビュー・感想・評価

ひいらぎ

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モスル~ある SWAT 部隊の戦い~(2019年製作の映画)

4.0

人は誰のために戦うのか
戦闘が人を強くし弱くする

荒廃したイラク第二の都市モスルが舞台。主人公は警官になったばかりの新米警察官。ISに襲われているところを全滅したはずのSWATに助けられ、一員に加え
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セイビング・レニングラード 奇跡の脱出作戦(2019年製作の映画)

3.3

選択がもたらす運命
戦争を前に市民は無力である

レニングラードでの戦いのうち、完全に包囲される直前にラドガ湖を経由して脱出する人々の話。実話がベースのようで、輸送船というよりもタグボートが必要な荷船
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.4

希望が生きながらえさせる
文化を楽しむ心こそが希望になる
人として生きる

映画の主題はシベリア抑留。実在した山本さんの話をもとにした物語。山本さんは外語大でロシア語を学び満鉄へ入社した。その後徴兵さ
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ブリッジ・オブ・ヘル 独ソ・ポーランド東部戦線(2015年製作の映画)

3.2

国籍は関係なく子どもは子ども
神は行いの中に

1944年の独ソ戦、ポーランド東部のある橋を守る戦いが舞台。若き中尉を隊長とする敵を撃退したことがある精鋭砲兵部隊が主軸となる話。若き中尉の"司令官"ぶ
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アウトポスト(2020年製作の映画)

4.2

なるべくして迎えた戦闘
命令、任務は絶対

アフガニスタン北東部のキーティング前哨基地が舞台。後にカムデシュの戦いと呼ばれる実話をもとにした物語。この基地は谷にあるため立地による防衛上の問題があった。
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ゴシックライン攻防戦1944(2016年製作の映画)

2.8

同胞同士の戦線
同盟同士の戦線
敵対関係の戦線

北イタリア防衛線、ゴシックラインでの物語。主に登場するのは、ドイツ軍・イタリア(イタリア社会共和国)軍とアメリカ軍需品科員で組織された輸送隊、パルチザ
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.8

落ちて音が響いても音がしない世界
理想を現実にして現実から自分を見つけ出した男の物語

コロナ禍で一人になりがちなときだったからこそ見る映画
誰もが物理的にも心理的にも一人になり寂しい、辛い、悲しいと
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.4

経験が人生を作り
人生は経験に狂わされる
人に憧れ、人に弄ばれ、人に潰され…だが人に救われる

何も調べず最初は気軽な気持ちでオシャレなロンドン60年代を見ようと思っていたら、想像以上に体力を持ってい
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

それぞれが未来を想い、その思惑に踊らされた主計少佐の物語

とにかくさすがのCG技術
ストーリーはもちろん架空なので史実と違う部分はあるが、それでも面白かった。
ロケ地もそれらしいところばかり選ばれて
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ノー・マンズ・ランド 西部戦線(2014年製作の映画)

3.5

フランス外国人部隊のアジア系オランダ人の青年視点で話が進んでいく。全体的にテンポが悪く山もそこまでない。だが、実話ベースということを考えるとこれが戦場の実態なのだろう。ただ談笑しているときもあれば突如>>続きを読む

西部戦線1953(2015年製作の映画)

4.5

戦場で寒いと死ぬ。
暖かい部屋で芋を食べ学び遊ぶそんな人生がいい。人生は素晴らしいんだ。

主人公はどこか抜けた共和国戦車兵とどこか抜けた伝令任務を帯びた韓国兵士。極秘命令書を巡って、二人が戦車と極秘
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ロスト・パトロール(2013年製作の映画)

3.0

実話に基づくブラジル人工兵部隊の話

雪山の戦闘で多くの隊員が逃亡。最終的に集まった隊員で逃亡兵に間違われぬよう、功績を残すべく地雷除去を行おうとする。その過程でイタリア脱走兵やドイツ脱走兵の捕虜など
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のみとり侍(2018年製作の映画)

3.3

バカ真面目がバカをする

くだらないと思いつつもつい笑ってしまうそんな映画
ただバカはバカとは限らない
バカが誰かを救うこともあるなんて思うような内容だったと思う
そして自分に誇りを持って働くこと、そ
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

4.2

撮影するときは魂の一部を奪う
撮影する側も無傷ではいられない
ppmはないに等しい

日本人なら一度は聞いたことがある熊本県水俣市での公害がベースの話し。主人公は実在のカメラマン、ユージン・スミスとユ
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遠い一本の道(1977年製作の映画)

4.6

国の政策で働くものをいつも振り回してきた

当時の鉄道や習俗を伺い知れる映画だと思う。舞台は北海道の国鉄職員一家たちで、国鉄労組協力の映画なぶん見ごたえは十分だった。頑固な保線魂に溢れる主人公がいるが
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.2

自由よりも命が大事
戦争に巻き込まれたくない

訓練パートと戦場パートに大別することができると思う。特に訓練パートでは翻訳に苦慮していそうな罵倒、下品な言葉だらけ。個人としての尊厳を奪い、集団の一つの
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.5

家という繋がり
こいこい

初めて見たときよりもバーチャルが発達しその恩恵に預かっているからこそこれがテロという現実味を味わえた
もちろんこうなる?というようなところはあるもののそこはアニメとして割り
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ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男(2013年製作の映画)

4.3

救ったものが大勢いる。救えなかった者も。
救えた人数の分だけ悲しむ者がいる。

ナチスドイツと同盟国であったハンガリーが舞台。物語は実在したユダヤ人のローゼンバウム氏を基にしたもの。見ていてフィクショ
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.8

国家のためとは国民のためとは
真実は変えられる。撤回することは恥ずかしいことじゃない。

全体的に事実をもとに再構成したドキュメンタリードラマのように見える場面も多かった。実際にあった政治問題をわかり
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未来のミライ(2018年製作の映画)

2.8

繋がりが存在を作る

ただ色々と引っかかるのが多すぎて集中できなかった

エスケープ ナチスからの逃亡(2019年製作の映画)

4.1

自分を失い他人を演じることで生き抜く
脅威に屈して演技し生きようとする

少女が家族や隣人が迫害されるなかユダヤ迫害から逃れようとする。だが決意し少年に扮し助けてもらう。助けてもらった農場はナチスに積
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運び屋(2018年製作の映画)

4.5

時代遅れのお人好しな”タタ”
時間だけは買えない

現代に適応せず、時折時代遅れな考えを示す。そんな彼は、不器用ながらも、私利私欲のためではなく誰かのために動く。お金に困ればそのために行動も。たが、家
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アクト・オブ・ウォー(2016年製作の映画)

3.5

正義のヒーローはいたのかもしれない
可能性はある。強くあれ。

一人の老人は孫に正義のヒーローに戦争で会ったか聞かれる。それに端を発し過去にあった話を淡々と語っていく。
語られる場所はハンガリーやポー
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.8

人間関係とは弱く、脆く、そして強い。
優しさを知り優しくなろうとしていく過程で社会に合う優しさを選択する。

真っ直ぐで素直で謙虚で筋の通った男。だが世の中で生きるには不器用すぎた。そんな中でも彼を社
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高地戦(2011年製作の映画)

4.3

この山は死体でできている。
戦場の休息

エリートが最前線に送られそこにいる部隊と合流し高地を取り合う話。休戦協定がなかなか定まらずとってはとられてを繰り返す泥沼の戦場。だが一度戦場から離れれば他愛も
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.6

戦争は様々な人によって遂行される。

戦争映画としては人々の人間模様などが細かく描かれていると感じた。特に負け戦とわかりながらも戦わねばならぬ葛藤やそんな中でも諦め気味な者、意地で戦をしようとする者な
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

4.1

切り取られた戦場に翻弄された兵士
戦後に続く戦争


硫黄島からの手紙のアメリカ側視点の映画。
アメリカ側の苦悩や余裕綽々で陥落させた訳ではないことが描かれており、戦争に勝者はないということを突きつけ
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.3

あなたが普通じゃないからこの世界は美しい。
秘密を守るには秘密を少なくする。

これが実話なのかと思うような内容。主人公は少々…いやそれなりにおかしくも筋が通っており実績と信念で信頼を勝ち取っていくタ
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バトルシップ(2012年製作の映画)

2.5

全体的にアメリカ軍すごい!というものと日本人からすれば日本との協力!というようなものが主に感じた。
エイリアンが思っていたよりも軟弱なのと軍が想像以上に強いのが引っかかるが、戦闘シーンなどはCGの出来
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おとなの事情 スマホをのぞいたら(2021年製作の映画)

2.6

友人に誘われて鑑賞。

原作を見ずに行ったのでもともとのがどのようなものなのかわからないが、今作はお金をかけてないのかなと言う印象。
特に冒頭の演出で、ん??となり心が離れる。また、話の流れでそういう
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空母いぶき(2019年製作の映画)

3.0

戦闘と戦争は違う。
力をいつ使うか。それで平和が決まる。

原作とは別物と考えるべき。ネタバレになるので詳しくは言えないが原作で語りたかったこととは異なり、少々平和ボケしている感が否めない。もちろん今
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ラストウォー1944 独ソ・フィンランド戦線(2015年製作の映画)

3.4

命を産む助産師と命を奪う看護師。
戦争の中で翻弄される人々。

まず邦題詐欺ではないか。ドンパチな戦争映画などではなくフィンランド人女性とナチス親衛隊将校との恋愛物語。また当時の人間模様やフィンランド
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.1

抗う者も市民。
情報(権力)が大衆に善良の立場を印象付ける

とてもいい人というわけでもなくめちゃくちゃ悪い人というわけでもないタクシー運転手マンソプには親近感を覚えた。流れの中で政治やデモ隊に全く興
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

初めての事例に前例はない。
人為的ミスを探すならば人的要因を。

決して英雄伝というものではない。むしろバーチャルで英雄たる人をどう否定するかという話である。
墜落と不時着水。当事者と調査委員会の呼び
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イントゥザストーム/チャーチル 第二次大戦の嵐(2009年製作の映画)

3.8

首相チャーチルではなく人間チャーチルを描いた映画。

首相就任から選挙敗戦までのチャーチルが描かれている。
チャーチルを描いた映画は他にもあるがウィンストン・チャーチルなどは政治家として、英雄としての
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

4.2

敵の敵は味方になる。
潜水艦映画にハズレ無し。

とにかく戦闘などアクションシーンの迫力がいい。常に緊迫感の漂うような音響と暗く閉塞感のある映像。そして危機に瀕したときの画と音響、音楽がより緊迫感を煽
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