物語に終始してしまい、本来の運動から少し離れてしまった。時折見せる清らかでかつグロテスクな刻印が虚しい。洒脱さも虚しく物語る口直しでしかない。
ウィンチェスター銃73のような発想を今の日本でできる勇気>>続きを読む
エレベーター、バス、飛行機、台車、取っ替え引っ替え運動に転換するスーパー運動サイコー
文字通りドラッグを巡るマフィアと警察のいざこざであるが、そのものをマクガフィンに意味から逃げ続けるアクションが高密度に展開される。運転され続けるトラックとその尾行、マフィアの検挙に突き進むスンホンレイ>>続きを読む
ストーリーに縛られているが、銃を撃ち合う楽しさはある。アクションの見にくさは否めない。
現実パート・前半の素晴らしさ。妊娠した腹に触れる手、傷に触れる手。眞人の視線。圧巻は駅前の出会いのシーンから鷺が屋敷に屋根に入るシーンか。
塔の中に入ってからはジブリの中の人間が、観客の期待するジブリ>>続きを読む
パンチドラッグラブ、IVに迫るほどのPTAベスト。ブチ切られたように見えるシークエンスは映画そのものの運動と共に2人の疾走に変化する。その疾走が一致した時、映画は終わる。
半分投げやりなカラックス。歌いまくる高揚感をそのままに、相反する愛の深淵を覗く。その愛もどこまで本気なのか。
原罪、雨、鏡、タバコ、精神分析、女、列車。螺旋階段を降りてゆくと自身の原罪に辿り着き、いつのまにかあの胎児のように完璧な世界には辿り着けない。
面白すぎてなにもいうことない。リングでのカットは実際に試合見る以上に面白い。多福感しかない。
皮肉が皮肉と言い切れない現状が現れて素直に笑えないこの現状を考えてしまう。ワイドショー的テンポと切り抜きが最良の映画を産み落としてしまう皮肉も効いている。
感情を抑えれば名作になるでしょうとばかりに、モーションさえ抑圧する。また曖昧に語れば、優美な物語になるとばかりのあざとさ。
四画関係を、さぞ大層に描いてみせる力量はあるのかもしれない。
キャンプでの2シーンほどのぶつ切りカットが気になった。編集は相変わらず神。
取り残された男と、家庭に入った男の絶妙な心理。関係は常に変化し続けこの2日程度もその一端でしかない。
深層の主題を封印した結果、何も言えていない。とりあえず肩から上を取ればいいと思いすぎ。
最初のクレジットの背景は意外とハッとする画が、この辺りはハリウッドの強さ教養が伺える。あと辻褄合わせに過ぎないけど、底抜けな明るさでいい。
不可視な美しく残酷な鳥籠、ハイウェイの目下での閉塞感をマイアミの空が離さない。またもや家族関係の拗らせが次第に地域にも網を張り巡らさせるライカートのモチーフは一貫しているがその不可視な囲いの美しさにあ>>続きを読む
今回濱口の棒演技・読み人は舞台オーガナイザー男女の韓国人に要請される。濱口の観客から演者への安易な同一化は、案の定防がれる。セリフを限りなく、自己から当ざけること、それでしか到達し得ない世界を今回はは>>続きを読む
シンプルなカット数で映画に迫ろうとする、画面に走る斜線が広がりが彼女に世界を開放する。
ファッキン映画。物語らないことを決めていたことだけが救いか、ただその誓いすら前半だけで消えてゆく。見れる画面が幾ばくか見れただけでも救いか。
夕日に現れる最後の光線のような、計算された説話の設計によって夕日からあの光線に至る僅かな時間軸がこの映画に投影される。
スカッとジ○パン系映画っぽいけど普通に面白い。ショットも悪くないし盛り上がりもしっかり作られていて最高。
肉体と魂の普遍的な疑問を簡潔かつ合理的に完璧にピクサーの底知れない想像力で軽やかに披露していくその多福感へ誘う。
フロア/とんかつ屋の客席への視線の応酬に感動した。結局なにも起きないのは素晴らしいのだが、途中の起伏もほぼない。