みずけんさんの映画レビュー・感想・評価

みずけん

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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 4K復元版(1966年製作の映画)

4.0

これは文句なしに面白い。

前2作の驚異的なヒットを受けて、制作費が劇的に増加したんだろうなということが一発で分る。大量のエキストラに、豪華なセット、「地獄の黙示録」を彷彿とさせる、おそらく怪我人が出
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夕陽のガンマン 4K復元版(1965年製作の映画)

3.9

全体的にコンパクトな印象の「荒野の用心棒」とは打って変わって世界観が広がり、制作費の増加が目に見えてわかる映画になっていた。イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフの、敵なのか味方なのか割り切れない関係>>続きを読む

荒野の用心棒 4K復元版(1964年製作の映画)

3.9

見よう見ようと思ってずっと見れてなかったやつ。映画館で上映してたので。

初見とはいえ色んな映画やアニメなどで引用し尽くされているので、今まで断片的に見てきた情報のピースを合わせる、みたいな映画の見方
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ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.3

長編小説を映画化する際の失敗例ど真ん中みたいな映画だった。

原作で起きる出来事を余白を削ぎ落として羅列しており、YouTuberの動画のような見づらさを感じた。ハイテンポで色々なことが起きるので、村
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ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.7

前半はすごく面白いのに、後半は微妙な「ダウンサイズ」パターン。

「地獄の黙示録」とか「闇の奥」みたいにしようとした感じがあり、逆に稚拙に感じてしまった。人間、特にアーティストは身の丈以上の事をしちゃ
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.8

うーん、ちょっとこねくり回し過ぎというか、日本映画独特の演劇部感が。

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

3.9

ヨーロッパ映画的な重厚感と、ハリウッド映画的なスペクタクル感を兼ね合わせた、カロリー激高映画。これは映画館じゃないと見れない。

国もバックグラウンドも違う登場人物たちの人生を並行して描くグランドホテ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

前作に引き続き大作感があり、デザインや映像に対するこだわりが感じられた。

ただ、前作から眠たくなるような描写、雰囲気はきちんと踏襲されていて、ラストのアクションまでの助走で割とバテてしまった。「アバ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

言葉で説明する映画が大嫌いなので、「あの夏いちばん静かな海」とかの一部を除きほとんど全ての日本映画が見れないわけなんだけど、これは「邦画臭」とは無縁の、非常に繊細で上品な映画だった。

東京でトイレの
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抱きしめたい(1978年製作の映画)

3.7

あのロバート・ゼメキスのデビュー作ということで。

ビートルズ主演の「A Hard Day's Night」に「アメリカン・グラフィティ」を混ぜたようなコメディ映画なんだけど、最初から最後まで誰かが大
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

タイトルから難解なフランス映画かと思いきや、北欧映画のような冷たい質感のミステリーだった。

ヨーロッパの映画なのでハリウッド的なオチというか、大味な展開はなく、落ちにたどり着くまでの過程と鑑賞後の余
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THE BEATLES/シェアスタジアム(1965年製作の映画)

-

これFilmarksにあったんだ。
2016年公開の「Eight Days a Week」の劇場限定上映で観た。

公式では一切リリースされていないが、1991年にアップルが作成したリマスター版がリー
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.0

去年見た映画で1番良かった「クーリンチェ少年殺人事件」のエドワード・ヤン監督。

まだ二本見ただけだけど、エドワード・ヤンは前世で映画監督を2、3度経験したんじゃないか、と思うくらい映画を作るのが上手
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テトリス(2023年製作の映画)

4.0

「エアー」みたいなビジネス系映画かと思いきや、ソ連崩壊の歴史も組み込まれてて見応え満点。
最初はアメリカ人の視点から見た「ヘンテコな国ソ連」を描いてたのに、いつの間にかソ連側の視点にシフトしていくのも
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

-

オリジナルのドキュメンタリーとそこまで内容は変わらず、当時の映像もデジタルで撮影されちゃっててリマスター不可能なので「わざわざもう1回ドキュメンタリー作る必要あったか?」と思ってしまった。

ネトフリ
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ロボコップ(1987年製作の映画)

3.8

序盤のスピード感がすごい。古い映画特有のリズム感がなく集中力が切れなかった。

例の腕吹っ飛ばされるシーン、何となく知ってはいたけど想像の100倍エグくてトラウマになりそう。

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.1

こんなに面白い映画見たのいつぶりだろう。

いかなる感想を述べても陳腐化するので、ただただ「傑作」という以外に何も書けない。

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.5

最近苦手になったウェス・アンダーソンの短編。たった40分なのに恐ろしく単調に感じた。このまま一生続くのではと思うほど。

こんなものを映画館で2時間も見せられて寝ない人なんて果たして居るのか。もうウェ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

フィンチャーらしい超スタイリッシュな映像美と、何をやっても上手くいかないお茶目なマイケル・ファスベンダーが奇妙な融合を果たしたヘンテコ映画。

ノワールっぽいスマートな演出とズッコケ展開が交互に起きて
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.7

去年のネトフリ映画「ブロンド」と同じく、キャラクターの深堀りがイマイチというか、よく分からないシーケンスが淡々と連なってるだけで感情移入出来ない。
日常のディティールを切り取ってるのはわかるんだけど、
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アビス(1989年製作の映画)

3.7

存在感薄めのキャメロン作品。

アマプラで見たら気味が悪いほどの高画質だったが、昨年制作された4Kリマスター版らしい。そういえばカナダにいる時にひっそりと上映していたような。

「未知との遭遇」の舞台
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.0

何故か手を付けていなかった定番映画。

昔ちょっと見た時のイメージで、ダラダラ会話をしているだけの映画という印象だったが、本当にずっと会話をしているだけのフランス映画(というか主にロメール)をいっぱい
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リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

4.0

映画館で初鑑賞。

淡々としつつもしっかりと筋の通った、いかにも90年代の名画という感じの映画。「退屈」と「朝ドラ」のギリギリの隙を決め撃ちした絶妙なバランス。上手い。
あの元イケメン俳優のロバート・
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.0

敬愛するアレクサンダーペイン監督の最新作。前作で大爆死したので一抹の不安があったが、いつも通りの傑作。

クリスマス休暇中の寄宿学校で、帰る家がなく学校に取り残されたholdovers(残り物たち)の
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

久々にど真ん中の邦画を見た気がする。

これはもう大戦直後を舞台にしたという時点で勝ちが確定してる。戦争の地続きとしてのゴジラ、という原点回帰のような新解釈のような設定がめちゃくちゃ面白い。

主人公
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.0

オリジナル版の方を割と忘れてて違いがわからなかった。普通にテンポも良くて逆にこっからどこ削ったんだろう。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

ティム・バートンを100倍悪趣味にしたみたいな映画。これ日本で上映したらモザイクだらけになりそう。

「ロブスター」以降の作風からはちょっと変化した印象。

ビー・ジーズ 栄光の軌跡(2020年製作の映画)

-

イギリス留学してた頃によく聞いてたビージーズのドキュメンタリー。

ビージーズはやっぱりすげえな。ヒットの出し方が化け物だし、時代に併せで音楽性が激変してるのに一貫した独特の世界観がある。

大まかな
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

日本でようやく「オッペンハイマー」の公開が決まったらしいが、カナダではようやく本作が公開に。初日に見てきた。

レビューでは「超難解な前衛映画」という意見が多かったように感じるが、蓋を開けて見れば案外
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.8

「最後の決闘裁判」から良い要素を抜き取り、代わりに「ハウスオブグッチ」の悪い所を補充した、という印象。

重厚感ある中世ヨーロッパの再現は素晴らしいんだけど、とにかく長い。オリジナル版を見たことがない
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(1963年製作の映画)

3.9

勉強のためと割り切って見たのに、案外面白くていい意味で拍子抜け。

前半のゆるーいコメディのおかげで後半の不気味さが際立ってるし、鳥の集団に埋め尽くされた画面はちゃんと気味悪くてスリラーになってた。
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