honeyhollowさんの映画レビュー・感想・評価

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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.0

聖人トムハンクスを見つけたNY地下鉄の乗客たちが隣人になりましょソングを合唱する心洗われるシーンの直後にハリボテのありし日のツインタワーを配するグロテスクさ。これだけでもベクトルが滲みるのに、ピッツバ>>続きを読む

シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

4.0

序盤に並ぶ繚乱たる名前が単なる数字になるように、死者や過去、見世物とそれ以外が透徹される視点にビリビリする。とてつもなく簡潔で贅沢な海上の拷問や判事のあれこれ。もう着地なんかどうでもいいと思った矢先の>>続きを読む

恋に踊る(1940年製作の映画)

3.5

「品とは無縁の女よ」と言いながらフラのスカートを腰ばきに下ろして色気を振りまいたり、道化を頼みながら道化になれるルシル・ポールが魅力的で素敵なだけに、時代といえども線引きする視点に鼻白んだり。ロマコメ>>続きを読む

Dillinger è morto(原題)(1969年製作の映画)

4.0

こんなオレンジの腰巻きタオル一枚でうろうろして大丈夫かしらんと思えば思うほど危うい前衛に流れるピコリん。ごちゃ混ぜ引き出しはカオスの種、欲望の泉。ごく自然に発砲やってのけた陽光の海に飛び込むパンツはオ>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.0

いちいち設定が定石なのが面倒くさくていちいち手の平範囲で、「私が何者か知りたいのね」「私が彼氏がいるか知りたいのね」いちいち面倒くささを増幅させるの、やっぱり面白いなあ、と思う

アングスト/不安(1983年製作の映画)

4.5

満員御礼の「アングスト」。こっそりマスク外して口の渇きもスパイスにしたい好みだらけの87分。実話だろうがシリアルキラーの仕組みだとか、そんなこたどっちらけの臨場感明けの忘執の衝撃に、ああ観られてよかっ>>続きを読む

凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.5

ロングデイズジャーニーよりあからさまに荒削りなやり方に極度の危うさを感じつつ、高低差などのショートカットにやたら色気を感じてしまう。河岸のあちらとこちらの明瞭さを示しつつ物語を一周させて物哀しさを感じ>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.0

ちょっぴり苦手ガーウィグだけど、時間軸を動かして「知ってるこちら」に訴えかける熱量をあげると同時に『若草物語』を読んでいた自分のメランコリーだかノスタルジーだかにも侵食してくるオンナ殺し。 あーくすぐ>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

笑いか苦笑か迷う場面はあるけど、ヒップなセレーナ・ゴメスが3ドル崩して~♡というとこ、男どもがカチャカチャやってるとこでビル・マーレイが一応ポケットに手を入れながらやる気ないのが最高。町の横流しの不穏>>続きを読む

タシケントはパンの町(1968年製作の映画)

3.0

結構途中でコスい主人公(自分はいい人間アピール)に飽きがくるのだけど、黒煙のなかのやり取りがやたら見せる。画ヅラもやたらよい

戦火を越えて(1965年製作の映画)

3.5

あー三階建てで思い出す再見だったけど、省略具合がとにかくよい。オーディトリウムではソ連扱いだった時代(だった気がする)。

君は愛にふさわしい(2019年製作の映画)

2.5

さまよえるアフシア・エルジの断らなさぶり。浮遊する彼女に寄り添いながらクラシックなスパで出会った中年絶倫露出カップルに至ってはNon!と言いつつ微笑ましくもあったりして。大好きパリジェンヌうろうろもの>>続きを読む

シノニムズ(2019年製作の映画)

3.5

アイデンティティの相克とかいろいろあるんだろうけど、つべこべ騒がず好きか嫌いなところ無修正なのでだいたいOK。動いて騒いで晒されてまったく正統的なペニス。

アリスと市長(2019年製作の映画)

3.5

ロメロメし過ぎていたらどうしようと思ったけど、市庁舎舞台の政治ネタの面倒くささや対立構図を誠実にシンプルさに帰結させる軽やかさは別物。アナイス・ドゥムースティエの笑みの使い分け、よいなあ。通勤電車の背>>続きを読む

Liberté(原題)(2019年製作の映画)

1.5

照明があって位置関係が限定で明瞭な分、演劇のほうがおもしろそう。死への欲望とインポテンツの同等。夜が明けてよかった(セラの術中)。

初恋(1974年製作の映画)

4.0

初夏の陽光あふれる公園や出産直後の高低差ありながらの親密なコンタクトの、流動的で瑞々しいシーン。対してヒッチハイクしようとするロングショットの後ろ姿のか細さ脆さ。キラキラしいオーボエ(?)から赤子の泣>>続きを読む

地下道(1974年製作の映画)

3.5

冬のワルシャワ、一夜の地下道の小さな土産物店のショーウインドウという狭小時空間の濃密さ。見たり見られたり養生紙の隙間から外を伺ったり、内と外の近さを感じながら抱き合う危うい官能と男の背中の電話の演出素>>続きを読む

ダブル・サスペクツ/ルーベ、嘆きの光(2019年製作の映画)

3.5

住民の45%が貧困という死につつある街の、警察24時的な前半から、惨めで意味のない老婆殺人の不気味さをセンセーショナルさ皆無でひたすら地味に浮き彫りにしていく後半。ロシュディ・ゼムの際立つ粘り強さと彼>>続きを読む

山の焚火(1985年製作の映画)

4.0

甘えてくる弟を押しのける際に露になる姉の右太もも。発情期の捌け口をシフトさせた積み石を背に広げられる少年の無防備でたくましい細腕。それに比べて通販カタログの女性下着を眺めながら小声で談笑する老夫婦の淫>>続きを読む

三百六十五夜 大阪篇(1948年製作の映画)

2.5

東京篇と合わせた総集篇118分。すぐ恋に落ちたもののもちろん運命に翻弄され、エロ写真撮られたら有名画家のモデルになったり、ノイローゼになってホームレスまで落ちぶれちゃう山根寿子&上原謙より、徹頭徹尾上>>続きを読む

スターマン/愛・宇宙はるかに(1984年製作の映画)

4.0

極音上映。おそらく彼の地でも異端であろうジェフ・ブリッジスと大学にも国家機関にも馴染まないチャールズ・マーティン・スミスの理解されない知的好奇心引き合う邂逅に落涙しちゃうんだけど、やっぱり愛の本質を知>>続きを読む

縮図(1953年製作の映画)

3.0

デキすぎる乙羽信子がちょっと苦手なので、山田五十鈴が登場してからがよかった流れ。情にかられた吝蜀ババァ五十鈴が破り捨てた証書みたいのを芸奴たちの残したご飯粒で張り合わせる場面があったら嬉しすぎて卒倒し>>続きを読む

眠れる美女(1968年製作の映画)

4.0

終始かっちょいい初井言榮のぬかりない尿瓶2つの面構えよ!死後硬直して引きずられて運ばれる北沢彪の腕が欄干に当たる乾いた音からの階段ズザザ。尿瓶使った形跡。ほんと最高。

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

2.5

勇敢さや意義にはもちろん敬意を表するのだけれど、全編ほぼ監督の手持ちカメラやそれに挿入されるたった2~3カットの病院の廊下の定点カメラの臨場感に対して、あ、ドローンあるんだ(後付け?)というやや興醒め>>続きを読む

貴族の階段(1959年製作の映画)

3.5

コテコテ題字の、ふた昔前のプリンセスコミックス的な装飾仕様がなかなか打たれる。新藤脚本で貴族?とは思うものの、(おそらく)士族出身の叶順子が膝になんか巻いて形式正しく死ぬのに対して、下らない形式をまっ>>続きを読む

ダンサー そして私たちは踊った(2019年製作の映画)

2.5

終わりのはじまり的なクライマックスもよいけど、直前の兄の結婚式、披露宴会場である兄嫁の実家(集住)を主人公が一筆書にさまよい戻って出ていって、その窓のひとつから映る抱擁までのシーケンスが、目の前の成就>>続きを読む

性の起原(1967年製作の映画)

2.5

性かもしれないけどエロスではない新藤兼人の理屈臭。赤座美代子の歪みを含んだブラコンは好物だけど、切り抜きだかパターンだかいちいち呼応するものにも、全体的に興味もなく。

スパイクス・ギャング(1974年製作の映画)

4.0

老いぼれの保安官のいる町をせせら笑い老いぼれの犯罪者を見限ったリー・マーヴィンがでかいヤマより守りに入る岐路

我ら山人たち(1974年製作の映画)

-

どんだけ360度パン好きなんだろと思ってたらEDでさらに弾けて引いて、妙な哀切があった

ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.0

飛び降りは足先以外からという教訓

ウィル・ポールターのいかにも図々しい歩き方とビョルン・アンドレセンの儚さで+0.5

名もなき生涯(2019年製作の映画)

4.0

もちろんドラマチックなヒロイズムには迎合しないけど、分かりやすかろうが分かりにくかろうが、三時間あろうがなかろうが、自分の哲学に忠実で傲岸なマリック。うるさいドイツ語スルー。たいして集中しなかったけど>>続きを読む

甘い秘密(1971年製作の映画)

3.5

田舎のいいとこの出のわりには定宿の中級ホテルのフロントにだらしなく寄り掛かる姿態とかいろいろ丁寧だし、文壇人だけど(だから)つまらない奈落に落ちて行く小沢栄太郎への執着とか、いかにもな鎌倉とか、女映画>>続きを読む

嫉妬(1949年製作の映画)

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再見だったけど、うろたえる佐分利どんの前髪ぱらり&逃げて高峰三枝子が眺める風景からの行方不明っぷりは最高

舞妓と暗殺者(1963年製作の映画)

4.5

若さ!脱藩!倒幕!からの運動への幻滅などそれっぽい兼人の時代臭さはあるものの、それ以上に当たり前の映像美が昇華さす三隅力。水揚げを逃げた高田美和への姉さんたちのそりゃそうよねえな振る舞いとか地味だけど>>続きを読む

からたち日記(1959年製作の映画)

3.0

おそらく原作通りの波瀾万丈女半生記にふーんと思ってた途端、峠の高低差の味わい深い別れ&少女時代を回収する裸足具合の〆にギュギュっとさせられるゴショヘーの響き。置き屋の路地の45度の風景。南南信を舐めつ>>続きを読む

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